International Workshop on Candrakīrti vs. Bhāviveka 1st Circular 近年、インド中観思想史研究が活気づいている。これにはいくつかの理由がある。その 第1が、関連するサンスクリット語写本が新たに発見され、校訂出版や、それに基づく訳 注研究も相次いでも公にされつつあることである。 Bhāviveka の主著『中観心論』 Madhyamakahṛdayakārikā はひとまず全体の校訂本が出版され、一方また Candrakīrti の 主著『入中論』Madhyamakāvatāra についても、偈頌部分の校訂が公にされ、さらには自 注部分の刊行が待たれている。同時にまた、これらの校訂テキストをもとにした、貢献度 の高い研究成果も目立つようになった。 第2に、両者の関連著作についても、校訂出版や訳注研究はかなり進んでいる。その中 には Bhāviveka 作の『般若灯論』 『大乗掌珍論』や、Candrakīrti 作とされる『明句論』 『四 百論注』 『六十頌如理論注』 『五蘊論』他がある。また、 『明句論注』の*Lakṣaṇaṭīkā も貴重 である。 第3にまた、Bhāviveka と Candrakīrti をめぐる年代論についても、近年では Helmut Krasser の問題提起なども受け、いくつかの興味深い議論があった。この問題についても、 あらためて広い視野からの本格的な検証が求められている。 本ワークショップは、近年見られるこのような研究上の飛躍的ともいえる進展を背景に 立案された。近年の最先端の研究成果をふまえた上で、中観思想および中観思想史研究の 最前線で活躍する内外の研究者とともに、実りある議論を重ねながら、当該研究のさらな る進展を促す絶好の機会にしたいと願っている。関心をいだく、多くの研究者の参加を期 待しています。 日時:2015 年 8 月 26 日(水)~8 月 28 日(金) 10:00~17:00 会場:東京大学山上会館大会議室 主催:バウッダコーシャ科研(代表:斎藤明)、『入中論』校訂プロジェクト(代表:Anne MacDonald) 、中観派ワークショップ(代表:赤羽律) 申込み:7 月 20 日(月)までに、要旨(A4×1頁以内)を―英語と日本語で―事務局まで お送りください。 発表言語:英語(事情によっては日本語も可) 備考:発表者(全体で 15 名程度)には、交通費+宿泊費を支給します。また、上記の3つ のプロジェクトないし研究会の関係者については、交通費を支給しますので(関東 圏を除く) 、いずれも事務局担当の高橋晃一([email protected])までご一報く ださい。 照会先: 斎藤明([email protected])
© Copyright 2024 ExpyDoc