神奈川県幼保連携型認定こども園教育・保育要領研修会 20150128 20150204 「幼保連携型認定こども園教育・保育要領の意義とその実践」 東京家政大学特任教授 網 野 武 博 Ⅰ 新たな幼保連携型認定こども園の意義と位置づけ 1 新制度における施設型給付、地域型保育給付の開始 (1 ) 社 会 保 障 財 源 と し て の 消 費 税 (8 % )か ら 初 め て 運 用 さ れ る 子 ど も ・ 子育て支援の意義 (2 ) 新 し い 仕 組 み と し て の 施 設 型 給 付 、 地 域 型 保 育 給 付 資 料 1 (3 ) 施 設 型 給 付 の 体 系 2 幼保連携型認定こども園の意義と位置づけ (1 ) 幼 保 一 元 性 、 幼 保 二 元 性 、 幼 保 三 元 性 、 幼 保 一 体 性 資 料 2 (2 ) 幼 保 一 体 化 、 幼 保 一 元 化 を 指 向 す る 幼 保 連 携 型 認 定 こ ど も 園 (3 ) 幼 保 連 携 型 認 定 こ ど も 園 の 目 的 及 び 定 義( 改 正 認 定 こ ど も 園 法 第 2 条第7項) 『 こ の 法 律 に お い て 、「 幼 保 連 携 型 認 定 こ ど も 園 」 と は 、 義 務 教 育 及 び そ の 後 の教育の基礎を培うものとしての満3歳以上の子どもに対する教育並びに保 育 を 必 要 と す る 子 ど も に 対 す る 保 育 を 一 体 的 に 行 い 、こ れ ら の 子 ど も の 健 や か な 成 長 が 図 ら れ る よ う 適 当 な 環 境 を 与 え て 、そ の 心 身 の 発 達 を 助 長 す る と と も に 、保 護 者 に 対 す る 子 育 て の 支 援 を 行 う こ と を 目 的 と し て 、こ の 法 律 の 定 め る と こ ろ に よ り 設 置 さ れ る 施 設 を い う 。』 (4 ) 改 正 認 定 こ ど も 園 法 の 主 要 事 項 : 資 料 3 ◎ 改 正 認 定 こ ど も 園 法 第 9 条 ∼ 第 15 条 : < 教 育 及 び 保 育 の 目 標 及 び 内 容 、入 園 資 格 、設 置 者 、職 員 (保 育 教 諭 関 係 )、 職 員 の 資 格 (保 育 教 諭 関 係 )> と く に 第 10 条 < ① 幼 稚 園 教 育 要 領 及 び 保 育 所 保 育 指 針 と の 整 合 性 の 確 保 ②小学校教育との円滑な接続の考慮> ◎ 幼 保 連 携 型 認 定 こ ど も 園 の 学 級 の 編 成 、職 員 、設 備 及 び 運 営 に 関 す る 基 準 : 第 4 条 ∼ 第 10 条 < 学 級 の 編 成 、職 員 の 数 、園 舎 及 び 園 庭 、設 備 、教 育 及 び 保 育 を 行 う 期間・時間、子育て支援事業等> Ⅱ 幼保連携型認定こども園における教育・保育要領の実践 1 教育と保育 (1 ) 教 育 の 定 義 ( 改 正 認 定 こ ど も 園 法 第 2 条 第 8 項 ) 『 こ の 法 律 に お い て 、「 教 育 」 と は 、 教 育 基 本 法 第 6 条 第 1 項 に 規 定 す る 法 律 に 定 め る 学 校 (第 9 条 に お い て 単 に「 学 校 」と い う 。)に お い て 行 わ れ る 教 育 を い う 。』 <註 > 教 育 基 本 法 第 6 条 第 1 項 『 法 律 に 定 め る 学 校 は 、公 の 性 質 を 有 す る も の で あ っ て 、国 及 び 地 方 公 共 団 体 及 び 法 律 に 定 め る 法 人 の み が 、 こ れ を 設 置 す る こ と が で き る 。』 (2 ) 保 育 の 定 義 ( 改 正 認 定 こ ど も 園 法 第 2 条 第 9 項 ) 『 こ の 法 律 に お い て 、「 保 育 」 と は 、 児 童 福 祉 法 第 6 条 の 3 第 7 項 に 規 定 す る 保 育 を い う 。』 <註 1> 児 童 福 祉 法 第 6 条 の 3 第 7 項 で い う 「 保 育 」 『 -----保 育 (養 護 及 び 教 育 (第 39 条 の 2 第 1 項 に 規 定 す る 満 3 歳 以 上 の 幼 児 に 対 す る 教 育 を 除 く )を 行 う -----)』 上 述 の 主 旨 を ま と め る と 、幼 保 連 携 型 認 定 こ ど も 園 に お け る 制 度 上 の 教 育 及び保育の位置づけは、次のようになる。 第1号該当 第2号該当 第3号該当 3歳以上児 学校において行われる教育 3歳未満児 学校において行われる教育 保 育 (養 護 及 び 教 育 ) 保 育 (養 護 及 び 教 育 ) 以 下 の 内 容 は 、幼 保 連 携 型 認 定 こ ど も 園 教 育・保 育 要 領 に 沿 っ て 、説 明 す る 。 2 第1章 び目標 幼保連携型認定こども園における教育及び保育の基本と役割 総則 第1 幼保連携型認定こども園における教育及び保育の基本及 <重要なキーワード> 幼保連携型認定こども園の目的・定義をふまえる(法第2条第7項) 保育の基本 計画的な環境構成 子どもの最善の利益の考慮 保護者と共に 同章 第2 教育及び保育の内容に関する全体的な計画の作成 <重要なキーワード> 教育・保育の一体的提供 教育課程 教育期間、教育時間、教育及び保育の時間 同章 第3 幼保連携型認定こども園としてとくに配慮すべき事項 <重要なキーワード> 0歳から小学校就学前までの一貫した教育・保育 一日の生活の連続性と多様性 3歳未満児保育への配慮 3歳以上児の保育への配慮 在園時間が異なる園児の生活の安定性、生活リズム 異年齢児間の活動 養護の行き届いた環境(生命の保持と情緒の安定、園児一人一人) 健康支援 環 境 衛 生 管 理 ・ 安 全 管 理 (環 境 管 理 、 事 故 防 止 ・ 安 全 ) 食育 園 児 の 保 護 者 に 対 す る 子 育 て 支 援 (様 々 な 機 会 の 活 用 、 保 護 者 の 保 育 活 動 へ の 参 加 修 郎 と 子 育 て の 両 立 支 援 、一 時 預 か り 事 業 、園 児 に 障 害 や 発 達 上 の 課 題 が みられる場合、保護者に育児不安等がみられる場合) 地 域 に お け る 子 育 て 支 援 (改 正 認 定 こ ど も 園 法 第 2 条 第 12 項 に 定 め る 子 育 て 支援事業、関係機関との積極的連携、要保護児童への対応) <註 > 改 正 認 定 こ ど も 園 法 第 2 条 第 12 項 に 定 め る 子 育 て 支 援 事 業 ◎ 親 子 が 相 互 の 交 流 を 行 う 場 所 を 開 設 す る 等 に よ り 、子 育 て に 関 す る 保 護 者 からの相談に応じ、必要な情報の提供等の援助を行う事業 ◎ 家 庭 に 職 員 を 派 遣 し 、子 育 て に 関 す る 保 護 者 か ら の 相 談 に 応 じ 、必 要 な 情 報の提供等の援助を行う事業 ◎ 保 護 者 の 疾 病 等 の 理 由 に よ り 、家 庭 に お い て 保 育 さ れ る こ と が 一 時 的 に 困 難 と な っ た 子 ど も に つ き 、認 定 こ ど も 園 又 は そ の 居 宅 に お い て 保 護 を 行 う 事 業 ◎ 子 育 て 支 援 を 希 望 す る 保 護 者 と 、子 育 て 支 援 を 実 施 す る 者 と の 間 の 連 絡 及 び調整を行う事業 ◎ 地域の子育て支援を行う者に対する必要な情報の提供及び助言を行う事 業 3 第2章 ねらい及び内容並びに配慮事項 ねらい及び内容並びに配慮事項 第1 <重要なキーワード> 健康 人間関係 環境 言葉 表現 同章 第2 保育の実施上の配慮事項 <重要なキーワード> 乳児期の園児の保育 満1歳以上満3歳未満の園児の保育 満3歳以上の園児の保育 4 第3章 指導計画作成に当たって配慮すべき事項 指導計画作成に当たって配慮すべき事項 <重要なキーワード> 園児が意欲を持って主体的に環境とかかわる ねらい及び内容 同章 第1 一般的な配慮事項 <重要なキーワード> 園児一人一人 具体的に作成 それぞれの時期にふさわしい対応 多様な体験とそれぞれの体験の結びつき 長 期 の 指 導 計 画 (年 、 学 期 、 月 )、 短 期 の 指 導 計 画 (週 、 日 ) 園児の主体的な活動を促す保育教諭等のかかわり 小学校以降の生活や学習の基礎 同章 第2 特に配慮すべき事項 <重要なキーワード> 園児一人一人の発達の特性、課題 園児の発達の連続性の考慮 生 活 リ ズ ム (午 睡 、 長 時 間 に わ た る 保 育 ) 障害のある園児の指導計画 特に配慮を要する園児の指導計画 行事 小学校教育への円滑な接続 家庭や地域社会との連携 Ⅲ 保育教諭・認定こども園に求められる役割・期待及び資質向上 1 2 3 4 生活の連続性、発達の連続性を重視した教育・保育の展開 乳幼児期における保育者のモデルとなる保育教諭の創造 これまで以上に求められる研修、自己評価、第三者評価 今後の乳幼児保育のモデルとなる教育・保育の一体的展開 (1 ) 保 育 所 、 幼 稚 園 の 風 土 ・ 文 化 か ら の 脱 皮 (2 ) 「 children first」、 「 子 ど も の 最 善 の 利 益 」を 踏 ま え た 子 ど も を 尊 ぶ 保育の実践 5 保護者と共に子どもの成長を喜ぶ教育・保育 6 保育ソーシャルワークに基づく子育て支援
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