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成年後見制度
森本司法書士事務所
成年後見制度
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成年後見制度・・・判断能力の不十分な方々(認知症の方、知的障害者の方、
精神障害者の方等)を法律的に保護し、支えるための制度
後見
援助される人・・・成年被後見人
援助者・・・成年後見人
保佐
援助される人・・・被保佐人
援助者・・・保佐人
補助
援助される人・・・被補助人
援助者・・・補助人
成年後見人等は、成年被後見人等がお亡くなりになられるまで後見事務を行う。
資格制限・・・今まで
今
選挙権・被選挙権がない。(成年被後見人)
法律改正により選挙権・被選挙権有。
印鑑登録ができない。(成年被後見人)
医師や弁護士等の資格を失う。(成年被後見人・被保佐人)
公務員や法人の役員等の地位を失う。(成年被後見人・被保佐人)
被補助人については、特になし。
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成年後見の概要
精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状況にある方
一定の方の請求
後見開始の審判
職権
成年後見人選任 ○ 取消権(日常生活に関する行為は除く)
○ 代理権(全ての財産法上の法律行為)
× 同意権
成年被後見人・・・○ 身分行為
△ 遺言
請求又は職権で成年後見監督人を選任
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後見開始の審判の申立権者
ご本人さん・配偶者・四親等内の親族・検察官・市町村長
管轄裁判所・・・ご本人さんの住所地の家庭裁判所
申立費用・・・申立手数料 800円 登記費用 2,600円 郵便切手 約4,000円
鑑定料 5万円~10万円 診断書作成料 申立書作成費用
添付書類・・・申立人の戸籍謄本・住民票 ご本人さんの戸籍謄本・住民票
登記されてないことの証明書 診断書 財産に関する資料
介護度が分かる資料 成年後見人等候補者の住民票
申立てから後見開始までおよそ3カ月
成年被後見人等及び成年後見人等に告知後2週間で審判確定
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後見人等の欠格自由
① 未成年者
② 家庭裁判所で免ぜられた成年後見人等
③ 破産者
④ 成年被後見人等に対して訴訟をし、又はした者及び
その配偶者並びに直系血族
⑤ 行方の知れない者
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成年後見人等就任時の事務
 財産目録及び収支予定表の作成
 登記事項証明書の取得
 金融機関、年金事務所、市役所等に就任の届出
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成年後見人等就任後の事務
 財産管理と身上監護
 財産管理の具体例
預貯金の管理 収入、支出の管理 不動産の管理 遺産分割 税務処理等
 身上監護の具体例
医療に関する契約
施設への入所契約
介護に関する契約等
 医療行為(手術等)に関する同意権はない
 後見事務に必要な費用・・・成年被後見人等の財産から支出
 成年後見人等の報酬・・・家庭裁判所に報酬付与の審判
 成年後見人等の辞任・・・家庭裁判所の許可
 成年後見人等の解任・・・家庭裁判所ができる
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成年後見終了自由
 絶対的終了自由・・・ご本人さんの死亡、後見等開始審判の取消し
 相対的終了自由・・・成年後見人等の死亡、選任審判の取消し、辞
任、解任、資格喪失
成年後見人等が死亡したら、相続が開始する。
葬儀について・・・成年後見人等に葬儀を主宰する権限も義務もない。
成年後見終了時の職務
 死亡届の提出
 成年被後見人等死亡の報告
 成年後見終了の登記
 後見の計算
 家庭裁判所に対する後見事務終了の報告
保佐の概要
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精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分な方
一定の方の請求
保
佐
開
始
の
職権
保佐人選任
審
判
請求
同意権(日常生活に関する行為は除く) 代理権付与の審判
取消権(日常生活に関する行為は除く)
被保佐人・・・○ 身分行為
○ 遺言
請求又は職権で保佐監督人を選任
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保佐人の同意を要する行為
① 貸金の元本の返済を受けたり、金銭の貸し付けをすること
② 金銭を借り入れたり、保証人になること
③ 不動産その他重要な財産について、売買等をすること
④ 訴訟を提起すること
⑤ 贈与をすること、和解や仲裁契約をすること
⑥ 相続の承認、放棄をすること、遺産分割の協議をすること
⑦ 贈与の申込みの拒絶、遺贈の放棄、負担付贈与の申込みの承諾、
負担付遺贈の承認をすること
⑧ 新築、改築、増築、大修繕をすること
⑨ 長期間の賃貸借をすること
⑩ 一定の者の請求により家庭裁判所が指定した行為
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保佐人の代理権の具体例
 不動産の売却、購入・賃貸借契約の締結、解除・住居の新築、増
改築、修繕
 預貯金に関するすべての取引・金融機関との証券取引、信託取引
 定期的な収入の受領(賃料、年金等)・定期的な支出を要する費用
の支払い
 保険契約の締結、変更、解除・保険料の請求、受領
 ご本人さんの負担している債務の弁済
 遺産分割協議、相続の承認・放棄
 訴訟の提起
 介護契約の締結、変更、解除・福祉施設への入所契約の締結、変
更、解除
 医療契約及び病院の入退院に関する契約の締結、変更、解除
 その他行政手続
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補助の概要
精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な方
一定の方の請求
補
助
開
始
の
審
判
請求
職権
請求
同意権・取消権付与
補助人選任
代理権付与
(日常生活に関する行為は除く)
(保佐人の同意を要する行為の一部)
被補助人・・・○ 身分行為
○ 遺言
請求又は職権で補助監督人を選任
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本人
公証人
任意後見制度の概要
任意後見契約締結(公正証書)
嘱託
任意後見受任者
登記
事理を弁識する能力が不十分になったら
ご本人さん・配偶者・四親等内の親族・任意後見受任者
家庭裁判所に申立て
任意後見監督人の選任
任意後見契約の効力発生
任意後見受任者
任意後見人