教 育 研 究 業 績 平成 27 年 氏名 望月 重信 学位:教育学修士 研 究 分 野 研 究 内 容 の キ ー ワ ー ド 教育学、教育社会学、子ども社会学 主要担当授業科目 7 月 10 日 社会化、子ども社会、社会規範 道徳教育論 教 育 上 の 事項 1 教育方法の実践例 『教育研究演習』 2 作成した教科書・教材 ①「教師学と私―子どもと学校に生きる」 第2版 能 力 に 関 す る 事 項 年月日 概要 平成 14 年 4 月(昭和 52 年 4 月)~ 平成 23 年 3 月 教員養成のためのゼミ。教育学系大学院を目指す学生、 教育現場に効果ある授業分析および児童・生徒理解のた めの理論的、実践的研究を行う。教育現場を訪問し先生 がたとの懇談と授業見学および「教育調査」を実施して いまの子どもたちの生活意識を研究する。 平成 15 年 教職をめざすひとのための教育学と教科教育の実践的手引き。 教師と子ども、教師と学校、道徳教育と宗教教育、地域教育力 と幅広く論究している。巻末の子ども社会の歴史的展望と子ど も誌はこれからの教員を目指すうえで児童理解の指針となる。 ②「教育とジェンダ一形成―葛藤・錯 平成 17 年 ジェンダ一研究の理論的・実践的研究の難しさについて 綜/主体性」 10 月 様々な視点から述べる。社会化、子ども文化、性教育、 育ち、生涯学習との関連をジェンダ一形成の論理から論 究。 ③「教師をめざす人の介護等体験ハン ドブック」三訂版 平成 20 年 初めて介護等体験に行く学生のための図解入りの実践的 手引き書。教育基本法の改正、学校教育法の一部改正、 介護保険制度の見直し、高齢化社会の進展をふまえた指 針書。 ④「教育の制度と経営」四訂版 平成 21 年 大学や短期大学の教職課程のテキストとしてつくられ 10 月 た。進行する教育改革の動向をみながら教育の法的・制 度的構造の把握、学校運営、教育が社会的条件のなかで 成立していることを述べる。 ⑤「子どもと学校」 平成 22 年 教師と子どもとの「教育的関係」について述べる。教育 3月 改革のなかの学校の未来、教師の専門性の問い直し、子 ども社会の変化のなかでこれからの教師の生き方、在り 方を探求している。 ⑥日本の教育を考えるー現状と展望 平成 22 年 4月 教職希望の学生のみならず、一般の人向けに「教育学」 の今日的課題を整理した書。今日の教育課題を学校・子 ども・家庭・地域の領域で考察している。放課後の子ど も、子ども観の変遷についても論究している。 3 教育上の能力に関する大学等の評価 特になし 4 その他 ①「教育実習」 ②「総合演習」 平成 14 年 4 月 (昭和 51 年 4 月)~平成 23 年 4 月 教職につくための事前・事後指導。教材研究、教材解釈、指導 案の書き方指導。実習校での訪問指導を行う。また研究授業の 観察評価を行う。 平成 17 年 4 月~平成 23 年3月 生徒理解や指導のための力量形成を指導。総合的学習指導のた めの横断的・総合的な分析力をつけるための指導。協働研究(ト ピック学習)と班学習による指導。 5 その他 特になし 職 務 上 の 事項 実 績 に 関 す 年月日 る 事 項 事 項 概要 1 資格,免許 特になし 2 特許等 特になし 3 実務の経験を有する者についての特記 事項 4 その他 特になし 特になし 研 究 業 著書,学術論文等の名称 (著書) 1.「教師をめざす人の介護等体験 ハンドブック」三訂版 績 単著・共 著の別 等 発行又は発 表の年月 に 関 発行所,発表雑 誌等又は発表 学会等の名称 す る 概要 共著 平成 20 年 大修館書店 初めて介護等体験に行く学生のための図解 入りの実践的手引き書。教育基本法の改正、 学校教育法の一部改正、介護保険制度の見 直し、高齢化社会の進展をふまえた指針書。 編集:現代教師養成研究会 望月重信 2.「教師学と私―子どもと学校に 生きる」第 2 版 単著 平成 15 年 10 月 学文社 教職をめざすひとのための教育学と教科教 育の実践的手引き。教師と子ども、教師と 学校、道徳教育と宗教教育、地域教育力と 幅広く論究している。巻末の子ども社会の 歴史的展望と子ども誌はこれからの教員を 目指すうえで児童理解の指針となる。 3.「教育とジェンダ一形成―葛 藤・錯綜/主体性」 共著 平成 17 年 10 月 ハ一ベスト社 ジェンダ一研究の理論的・実践的研究の難 しさについて様々な視点から述べる。社会 化、子ども文化、性教育、育ち、生涯学習 との関連をジェンダ一形成の論理から論 究。 望月重信、近藤弘、森繁男、春日清孝 4.「変化する社会と人間の問題― 学校教育・ジェンダ一・アイデン ティティ」 単著 平成 21 年 4 月 学文社 学校化社会と子どもの生活世界の変貌。人 間形成の社会学的考察、子どもに対する評 価基準の問題、ジェンダ一形成、ライフ・ ヒストリ一(保育士)など最新の人間の問 題の先端を問題提起している。 5.「教育の制度と経営」 共著 平成 21 年 10 月 学芸図書出版 大学や短期大学の教職課程のテキストとし てつくられた。進行する教育改革の動向を みながら教育の法的・制度的構造の把握、 学校運営、教育が社会的条件のなかで成立 していることを述べる。 6.「子どもと学校」 共著 平成 22 年 3 月 学文社 第 10 章担当 教師と子どもとの「教育的関係」について 述べる。教育改革のなかの学校の未来、教 師の専門性の問い直し、子ども社会の変化 のなかでこれからの教師の生き方、在り方 を探求している。武内清 西島央 富江英俊 松尾知明 白石義郎 河野銀子 小原高久 野崎与志子 小暮修三 望月重信 大倉健太 郎 岩田弘三 7.「子ども社会学序説」 単著 平成 22 年 3 月 ハ一ベスト社 「子ども研究」のアポリアを軸に子ども問 題と大人問題との接点を求め、社会学的方 法(コ一ド理論)や教育社会学の視点、教 育改革のなかの子どもを探求する。ことば、 四訂 版 コミュニケ一ション、ジェンダ一など最新 の子ども研究の学際的方法を探求した。 8.「日本の教育を考える-現状と 展望」 共著 平成 22 年 4 月 学文社 教職希望の学生のみならず、一般の人向け に「教育学」の今日的課題を整理した書。 今日の教育課題を学校・子ども・家庭・地 域の領域で考察している。放課後の子ども、 子ども観の変遷についても論究している。 編著者:望月重信 播本秀史 岡明秀忠 単著 平成 15 年 3 月 明治学院論叢 教育学特集第 25 号 教育改革では子ども観をどのように位置付 けているのかを注目した論文。子どもの居 場所の問題、社会の変化と子どもの生活の 変化をとらえ放課後の子どもの生活、遊び の風景を考えかつての駄菓子やの意味を探 る。 2.教育改革の中の子どもと背景 ―子ども研究の困難さと範囲 単著 平成 16 年 3 月 明治学院論叢 26 号 「子ども期」という概念で生身の子どもを 括れるか、という素朴な疑問を提起し、子 どもの「理論化」と「可能性」を探る。ま た、現代教育改革のなかに見る「子ども期」 という概念で生身の子どもを括れるか、と いう素朴な疑問を提起し、子どもの「理論 化」作業の「限界子ども言説」を検討した。 3.親の学校選択と学区制の見直 し:学校評価の基準はどこに 共著 平成 16 年 5 月 教育社会学研 究 74 学校選択制のメリットとデメリット及びそ の評価をめぐって、様々な意見を整理した。 有元佐興、藤田英典、葉養正明、矢野眞和、 上杉孝實、住田正樹、望月重信 4.再びジェンダーについて考え る-ジェンダーと教育の可能性 を探る 単著 平成 17 年 3 月 明治学院大学 教職課程論叢、 人間の発達と 教育創刊号 ジェンダ一フリ一教育への批判の意味は何 か、ジェンダ一研究の水準を回顧しながら、 ジェンダ一と教育との関連性を探る。また、 ジェンダ一とフェミニズムとの明らか相違 を指摘しながらフェミニズム理論と教育問 題の視点を提起する。これからのジェンダ 一研究の可能性を示唆する。 5.「個」化社会と学校のなかの子 ども-格差・危機・脱関係のなか で 単著 平成 18 年 3 月 明治学院大学 教職課程論叢、 人間の発達と 教育第2号 「個」化社会とは道具知が人間のどんな知 的営為よりも優先する社会である。ひとび とは経験への意味の求心的な統合作用がそ こでは喪失される。格差社会はこのような 状況とは無関係ではないと述べる。希望格 差が取り上げられ、子どもの生活世界にも それが浸透しつつありこれをいかにとらえ ていくかを指摘する。 【関連授業科目:道徳教育論】 6.「ジェンダ一と教育」の理論的 パースペクティヴと実践性-予 備的考察 単著 平成 19 年 3 月 明治学院大学 教職課程論叢、 人間の発達と 教育創刊号 ジェンダ一と教育の地平を探りながら、本 来この研究と実践は何を求めていたのかを 検討する。ジェンダ一の視点から教育課題 を考えたときそれがあるイデオロギ一に終 着するのではなく、パ一スペクティヴとし ての研究課題が拓けると提起する。ジェン ダ一バックラッシュの流れのなかでジェン ダ一研究の基本を考察。 7.養成教育の実践性と教員の資 質形成-教育改革と教職課程の 課題 単著 平成 20 年 3 月 明治学院大学 教職課程論叢、 人間の発達と 教育第4号 教職課程教育の「見直し」が論議される中 で大学の養成教育―開放性免許制度の意義 を確認しながら今後のあるべき大学の養成 の機関化を提示する。大学内のFDなしに は養成はありえず、組織運営の協働を訴え (学術論文等) 1.子どもの 21 世紀を考える-教 育改革は子ども(社会)をどうと らえているのか? る。平成11年の「教養審」第3次答申「養 成と採用、研修の連携の円滑化」の意義を 確認し、教員免許更新制の全学的な取組み の意義を提起する。 8.子ども社会学序説-子ども研 究のアポリアと課題から 単著 平成 21 年 3 月 明治学院大学 教職課程論叢、 人間の発達と 教育第5号 子ども社会とは何か。子ども社会を研究す るさいの基本的視点を整理する。また、子 ども社会研究には学際的研究が必修である ことを強調。ただ、基礎学として「子ども 人間学」の重要性を述べる。 「学」としての 子ども研究の方向性を述べる。 【関連授業科目:道徳教育論】 9.格差社会への構図-構造とエ ージェンシィの迫間 単著 平成 22 年 3 月 明治学院大学 教職課程論叢、 人間の発達と 教育第6号 格差とは何か?平易に整理して格差社会研 究の主な 論を紹介した。また、教育格差を考察する うえで教育格差を規定する論理を述べる。 格差をもたらす家庭内における経済的、文 化的環境の構造要因に注目する必要性を強 調する。格差の再生産に戦後以降の教育の 在り方も大きく作用していることに注目し た。 10.教育社会学は今日の「教育問 題」に役立つのか一教育社会学の 自己認識 単著 平成 23 年 3 月 明治学院大学 教職課程論叢、 人間の発達と 教育第7号 筆者も含めて教育社会学研究者の「ジレン マ」を述べ、教員養成の仕事を35年間続 けてきた経験から「私説・教育社会学論」 を展開した。とくに教育研究者の教育現場 との「かかわり」について学問追究と実践 性との「乖離」から逃げない論理を模索し た。 また、今日の教育課題がさらに「教育社会 学的知」の要請とパラダイムシフトを要求 するだろうと指摘した。 単著 平成 14 年 6 月 教育開発研究 所 (総合特集教 職研修) 携帯の普及と進歩は止めを知らない。皮膚 感覚に近い若者の志向性を指摘。おしゃべ り空間のこの氾濫はひとを孤独にさせない か。インタ一ネットを含めて社会規範から の「逸脱」を免れる緩衝地帯と同時に規範 を破るもう一つの危険さを伴う。この状況 に大人はつねに注視し続ける必要があると 指摘。 【関連授業科目:道徳教育論】 2.イギリス社会における規範意 識 単著 平成 14 年 6 月 教育開発研究 所 (総合特集教 職研修) 今日のイギリス社会、ブレアの時代におい て「サッチャリズム」は衰えていない。新 自由主義を価値観群として強いイギリスを 目指している。しかし他方でシチズンシッ プやアカウンタビリティは「自らの綱紀粛 正」を表したものだと述べる。 3.キャリア教育をどう推進する か 単著 平成 18 年 1 月 教育開発研究 所(総合特集教 職研修) 中央教育審議会「義務教育改革」答申のポ イント解説としてキャリア形成を担当。キ ャリアは進路指導や職業体験に限定される ものではなく、各教科や特別活動、 「総合的 学習の時間」などのあらゆる教育活動にキ ャリア形成の教育的視点を入れる必要があ ると述べる。そのためにまず、教師は職業 観の転換をはかる必要があると強調する。 4.提案 4 生活者としての子どもの 多面的検討-子どもは変わった 単著 平成 17 年 日本教師教育 学会年報(14) 現場の教師にとって子どもとは何か?ま た、子どもの生活世界をどう考えたらいい (その他) 1.携帯電話と規範意識 か?( (日本教師教育学会)第 14 回大会の記録)-(課題研究 3 生 活者としての子どもの多面的検 討-子どもは変わったか?) か、子ども社会の変化の諸相を教育社会学 的に考察する。 5.最新教育キ一ワド 137[第12 版] 共著 平成 19 年 7 月 時事通信社 6.教職用語辞典 隔年刊行で内容は時代に応じて変更してき 共著 平成 20 年 4 月 一藝社 教職者必携の書。教職の現職者(教職行政 関係者を含む)また、教職を目指すひとの ための学習・実践及び研究のための書。教 育改革の動きを背景に記述されている。 (近 代家族・子ども文化・社会性等執筆) 原聡介(編集) 望月重信 7.子どもの健全育成に関する児 童館の機能価値の研究 共著 平成 20 年 3 月 鎌倉女子大学 学術研究所報 8 pp.73-75 児童館の社会的役割や機能につ いて総合的・実証的に検証する。 冨田久枝 川口和英 白川佳子 鈴木樹 田爪宏二 西島大祐 平井悠介 藤井佳世 米山弘野中賢治 望月重信 大滝世津子 8.子どもの健全育成に関する児 童館の機能価値の研究 共著 平成 22 年 3 月 鎌倉女子大学 学術研究所報 9 pp.57-60 児童館は地域に根ざし、子ども達の健全育 成の拠点として注目されているが、機能価 値について国内・海外の実態を検証し、そ の期待される社会的機能価値に貢献できる 人材育成について提言した。 冨田久枝 白川佳子 西島大祐 田爪宏二 藤井佳世 平井悠介 米山弘 大滝世津子 望月重信 川口和英 野中賢治 9.書評教育学の「知の枠組み」を 組みかえる「広田照幸『格差・秩 序不安と教育』 」 単著 平成 22 年 7 月 子どもの文化 42(7) いま、教育学のパラダイム転換が見直され ている。パラダイムシフトが求められる社 会的背景について広田照幸の論文を論評す る。旧来の教育学を超えてリスク社会論、 教育格差の構造を紹介。 10.子どもの健全育成に関する児 童館の機能価値の研究 共著 平成 22 年 3 月 鎌倉女子大学 学術研究所報 10 pp.39-47 近年、子どもを取り巻く環境は社会の激し い変化に伴い、悪化の一途を辿っている。 居場所を失った子どもたちは問題行動を引 き起こし、深刻な局面を迎えている中で、 児童館は地域の子育て支援の核として期待 されている。その社会的な機能や価値につ いて客観的に検証した。 冨田久枝 鈴木樹 白川佳子 西島大祐 田爪宏二 藤井佳世 平井悠介 大滝世津 子 米山弘 川口和英 望月重信 野中賢 治 11.[学会発表] ルソ一の子ども観 共著 平成 19 年 7 月 日本子ども社 会学会第14 回大会 昭和女子大学 ルソ一の生きたフランス18世紀になぜ 「エミ一ル」が刊行されたか。その社会的 背景をさぐりながら、ルソ一の子ども観の 特徴とルソ一の全著作との関連も指摘。ま た現代の子ども研究にルソ一の子ども研究 はいかに意味あるかその考察法を指摘。ア エラキッズにみる現代親子関係の「子ども 抱え込み」状況を批判的に分析する。ルソ た書。教育改革と連動した専門用語を取り 上げ、教育の現実に迫る。望月の担当項目 は以下。ジェンダ一、近代家族の変容、子 ども期の消滅、市民性教育、言語社会化論、 ハビトゥス、消費社会と子ども。 一の子ども研究にデュルケ一ムの批判的考 察は従来のルソ一研究に新たな視点を提起 するものと指摘する。 (原田彰広島大学名誉教授との共同発表)
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