2015.5 秋号

秋から冬にかけてのやさい 果菜(かさい)→根菜(こんさい)→葉菜(ようさい)
~
〇季節の移ろいとともにじっくりたのしむ秋野菜
秋から冬の京野菜
参考文献:村田文子「土に生きるふるさとの味」
、田中大三「まるごと京野菜」
、京の旬野菜協会「京の旬野菜」
秋から冬にかけて旬を迎える野菜は、秋茄子や枝豆、南瓜などの果菜類から根菜類や葉菜類へと徐々に移
行します。10月になると京野菜では聖護院だいこん、聖護院かぶら、堀川ごぼう、海老芋、つくね芋など
作物
(京野菜)
京野菜)
栄養の
栄養の特徴と
特徴と効能
美味しく
美味しく食
しく食べる一口
べる一口メモ
一口メモ
枝豆
(紫ずきん)
ずきん)
丹波黒大豆を枝豆利用した紫ずきんは、
黒大豆だけに色もやや黒ずんで見た目は
良くないが、とにかくうま
うま味
うま
味が強い。そ
して豆の粒が大きくて食べごたえがある
のが特徴。質
いたんぱく質
質の良いたんぱく
質とビタミ
食物繊維も豊富。
ンCや食物繊維
さやがふっくらとしたものを選ぶ。鮮度落ち
さやがふっくら
が早いので、購入後はすぐに、さやごと塩も
みして水洗後、沸騰した塩水で固さをみて1
0~15分程度ゆでる。余った枝豆はさやか
ら取り出し、冷凍保管してかき揚げやスープ、
チャーハンなどに。
京菜
(みず菜
みず菜
壬生菜)
・壬生菜
)
みず菜も壬生菜も作物的には同じ種類。
風邪の予防回復に良いビタミン
ビタミン C、カル
シウムが多い。そしてなんといっても抗
シウム
抗
酸化作用のある
のあるβ
カロテンが豊富。
酸化作用
のある
β-カロテン
みず菜と油揚げをだし汁と醤油(市販のつゆ
なら簡単)でさっと炊いたお浸しは定番。生
でサラダにする時は人参千切りと混ぜると良
し。湯葉と水菜の水炊きは簡単で贅沢な一品。
里芋
(海老芋
小芋)
・小芋
)
いも類の中ではデンプン質が少ない低カ
ロリー食品。ぬめりに含まれるムチンや
ムチンや
ガラクタンは胃
粘膜保護あり。また、
ガラクタンは
胃の粘膜保護
コレステロールの低下
低下などの生活習慣病
コレステロールの
低下
予防にも効果ありと注目されている。
皮の下に多いシュウ酸カルシウムはかゆみの
原因にもなるので、予め手に塩や酢水をつけ
て皮は厚くむく。煮ころがしは、だし汁で下
ゆでして、外側にだけ醤油味をまぶせばおい
しく減塩できます。
かぶ
(聖護院かぶ
聖護院かぶ)
かぶ)
消化酵素のアミラーゼはでんぷんを
消化酵素のアミラーゼはでんぷんを分解
のアミラーゼはでんぷんを分解
する働きがあり、根を皮ごとおろしたも
のは腹痛を和らげ、腸の働きを回復。葉
はビタミン
カロテン豊富で、根と
ビタミン C やβ-カロテン
葉を共に煮て食べると咳止めに。
厚めに皮をむけば、電子レンジや蒸し器で簡
単に柔らかくなり、オリーブ油と塩でシンプ
ルにおいしくいただけます。皮は千切りにし
て昆布、塩と唐辛子で漬け物に。葉はそのま
ま炒め物に。
ごぼう
(堀川ごぼう
堀川ごぼう)
ごぼう)
なんといっても食物繊維に富み、便秘解
消。不溶性のリグニンは大腸がん予防効
果あり。水溶性のイヌリンは血糖値を改
善する働きや、ビフィズス菌の成長を促
し整腸作用も。咳止め、皮膚病にも効果。
ごぼうは特有の香りやうまみが皮の部分にあ
るので皮は薄めにそぐかたわし洗いを。通常
の炊飯分量にささがきごぼうと昆布、酒、醤
油を加えたごぼうご飯は香り良く噛みごたえ
あり。
大根
(聖護院
大根)
大根)
消化酵素のジアスターゼを多く含み、消
化を助けて整腸作用あり。辛み成分のア
リルイソチオシアネート(芥子油)は抗
ガン作用や抗菌作用。葉は抗酸化物質の
ビタミン A,C,E(エース)がたっぷり。
米のとぎ汁や米粒、糠などと一緒にゆでると
アクや苦味がとれうま味が増します。ちりめ
んじゃこなどと大根葉を炒める際は、葉を一
度湯がいて水気を絞って刻むと水分が抜けや
すい。
やまのいも
丹波つ
(丹波
つ
くね芋
くね
芋)
ねばりのムチンは老化防止、血糖上昇抑
制、コレステロール低下効果、高血圧改
善など注目の成分。滋養強壮、疲労回復!
すりばちですりおろしたやまいもをだし汁で
引きのばしたとろろ汁が定番。薄くスライス
してフライパンでのソテーも。
の根菜類が出回りはじめ、葉菜類はみず菜、壬生菜、九条ねぎ、などが出回ります。
根菜類は地下部が肥大し、葉菜類は、凍結防止のために植物体内の水分を減らして糖分等を増やして凍り
にくくなります。このような植物の性質を利用したこれらの野菜は、うまみが濃縮されて美味しくなります。
葉菜類は
葉菜類は栄養価が
栄養価が高くなるので効率
くなるので効率よく
効率よく栄養
よく栄養を
栄養を摂るのに
とてもおすすめです。夏取りのホウレンソウに比べ、冬取
とてもおすすめ
ほうれん草のビタミン C 含有量の月別比較
(参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト)
りのホウレンソウは、ビタミン
ビタミンC
ビタミンCが3倍
が3倍もたくさん含まれ
ています。ねぎは冬場に糖分が増して甘くなります。小松
菜は冬菜、雪菜とも呼ばれ栄養的にもすぐれものです。
〇旬のやさいは「出会いもの」でおいしさアップ
旬の野菜と旬の魚を組み合わせた料理には、美味しいものがたくさんあります。ぶり
ぶり大根
ぶり大根、
大根、鯛かぶら、
かぶら、ニ
シンなす、
シンなす、海老芋と
海老芋と棒たら、
たら、などの組
などの組み合わせは美味
わせは美味しい
美味しい「
しい「出会いもの
出会いもの」
いもの」として有名
として有名ですね。冬の前に脂を
有名
蓄えた鴨や牛肉のすき焼きにネギは無くてはならない存在ですし、定番の鍋料理にもたっぷりとお野菜を入
れたいものです。メインの具が多くなるとカロリーも塩分も多くなり、いわゆる鍋の時期になると太ってく
るという「鍋太り」になりかねません。賢い食べ方は、主菜
主菜の
主菜の魚や肉に対して野菜
して野菜は2
野菜は2〜
は2〜3倍という『
という『おか
ず:やさい=
やさい=1:2』方式でいただくのが目安。そうすれば太りませんよ。
方式
○根菜類はすりおろしも
すりおろしと言えば定番はだいこん。でもそれだけではもったいないですね。かぶをおろしたかぶら蒸
かぶをおろしたかぶら蒸し、
れんこんなられんこんもち。意外に簡単。じゃがいものすりおろしを
じゃがいものすりおろしを熱
れんこんなられんこんもち
じゃがいものすりおろしを熱いスープに入
いスープに入れればいもでトロミの
ついたスープに
ついたスープに早変わり
早変わり。にんじんはすりおろすとビタミンCを分解するアスコルビナーゼが生成されるの
わり
で、レモン等の酸を加えてビタミンC分解活性を抑制。焼いた魚や肉に添えるだけで抜群!
【干し野菜
干し野菜のススメ
野菜のススメ
晴れた日に 半時間でも 干してみて
うたた寝しながら うま味凝縮〜♪
つのメリット】
7
①水分が抜け野菜の
野菜の味が凝縮、
凝縮、糖度もアップ。
②歯ごたえが出て食感が良くなる。
③皮や葉の栄養やせんい
栄養やせんいもたっぷり。
④水が抜け、味が染みやすく、煮崩れしにくい
煮崩れしにくい。
⑤カラッと炒
カラッと炒められ、油を減らせる。
⑥加熱時間が短く、電気やガスを
電気やガスを節約
やガスを節約できる。
⑦日持ち
日持ちがする、完全乾燥で
完全乾燥で保存食となる。
【まずはちょい干
まずはちょい干し、セミドライから】
セミドライから】
干し野菜は乾物ではなく半干し(セミドライ)で OK。
20 分太陽に
干す場所や
分太陽に当てるだけでも効果あり。干
てる
場所や時間は
時間は洗濯物
を干すのと同
すのと同じです。日だまりがあれば室内でも。半日干せば小
カット
並べる
干す
さくなり、冷蔵庫でも場所を取りません。
ねぎ
(九条
九条ねぎ
ねぎ)
ねぎ
)
香り成分硫化アリルは消化促進、肩こり、 鍋には太いもの、薬味には細いものを選ぶ。
疲労回復効果。昔からの民間療法で焼い さっとゆがいて酢味噌あえ。肉や魚と煮れば、
た白ネギをのどに当てると鎮静効果。
肉や魚の生臭みをとる。
Copyright©2015 Y.Kawaguchi & J.Somei All rights reserved.
発行者:染井順一郎 ((公財)京都健康管理研究会 中央診療所 臨床研究センター 管理栄養士)
河口八重子 ((独法)国立病院機構 京都医療センター 予防医学研究室 管理栄養士)