「夕暮れの西の空に惑星が集合」

「夕暮れの西の空に惑星が集合」
太陽系には8つの惑星がありますが、夜空に輝く姿が肉眼で見える惑星は、水星、金星、火星、木星、
土星の5つだけです。今年7月には、木星を除く4つの惑星が、日没後の西の空に集まる様子が肉眼で
観察できます。4つ以上の惑星がこのように近接して並ぶ姿を見られるのは珍しいことです。7月14
日から16日にかけては4つの惑星の並びに月も加わり、さらに賑やかな眺めとなります。
7月16日午後7時半の空
7月23日午後7時半の空
7月30日午後7時半の空
ぐんま天文台では、天気が良ければ午後7時から7時半ころまで、大型の望遠鏡を使って金星と土星
の観察が楽しめます。望遠鏡で観察すると、金星は丸ではなくてやや欠けた姿で、土星は環のついた姿
で見られます。天体観望は午後10時まで行いますが、これらの惑星は早い時間に西の地平線へ沈んで
しまうため、遅い時間には観望できません。
丸く見えない金星
土星
8月になると、4つの惑星がさらに近づく様子を肉眼で観察できます。ただし低い空に移動してしま
うため、天文台の大型望遠鏡では観察できなくなります。
今回登場しなかった木星は、7月は夜遅くに東の空から昇ってきます。天文台の大型望遠鏡で木星が
観察できるのは、9月以降となります。
このように4つ以上の惑星が狭い範囲に集まって見え
るのは、珍しい現象です。2002年4月には、肉眼で確
認できる5つの惑星全てが西の空に見られました(左の写
真)。次に4つの惑星が日没後の西の空で観察しやすい位
置に並ぶのは2021年の年末、その次は2029年8月
となります。
2002年に見られた惑星の集合
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県立ぐんま天文台
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