福建自由貿易試験区 (1): その正式始動と 全体計画の発表

News Flash
China Tax and Business Advisory
福建自由貿易試験区 (1): その正式始動と
全体計画の発表
April 2015
Issue 18
概要
2015 年 4 月 20 日、国務院は「中国(福建)自由貿易試験区全体計画」(以下、「福建自由貿易区の全体計
画」、または単に「全体計画」)を正式に発表しました 1。同日に国務院は、広東自由貿易区と天津自由貿易区に
ついてもそれぞれの全体計画と共に、上海自由貿易区 2 の改革推進計画及び以上四つの自由貿易区に適用
される外商投資参入許可特別管理措置(2015 年版ネガティブリスト)3 を発表しています。福建自由貿易区は、
その全体計画の発表の翌日に正式に成立、始動しました。
福建自由貿易区は、海峡を挟んで台湾と向かい合う沿岸地域に位置すると共に「21 世紀海上シルクロード」
(以下、「海上シルクロード」)の出発点であるという地理的な立地上の優位性を生かし、台湾との両岸経済協力
を推進するモデル地区、そして海のシルクロードの発展の中核地域となることを目指しています。福建自由貿易
区の全体計画は、その明確な目的と地域性において際立った特徴を有しています。本号ニュースフラッシュで
は、福建自由貿易区の基本情報と全体計画のポイント、及び福建自由貿易区への投資に係る私どもの見解を
ご紹介いたします。
詳細内容
福建自由貿易区の基本情報及び
目的
福建自由貿易区は、平潭エリア、
厦門(アモイ)エリア(象嶼保税区、
象嶼保税物流園区、厦門海滄保
税 港 区 を 含 む) 及 び 福 州 エ リ ア
(福州保税区、福州輸出加工区、
福州保税港区を含む)という三つ
のエリアからなり、面積は 118.04
平方キロメートルです。
福建自由貿易区の全体的な発展
目標は、台湾との両岸協力体制
の刷新と海上シルクロード沿岸の
諸地域との連携にあります。以上
の目的に基づいて、福建自由貿
易区は、三つのエリアそれぞれに
具体的な機能を設定しています。
特に、平潭エリアは「両岸共同の
ふるさと」、及び国際観光島として
の開発に重点を置いています。ま
た、厦門エリアは両岸の新興産業
と現代的サービス産業のモデル
地区、並びに東南国際水運
センター、及び両岸の地域的金融
サービス・貿易センターとしての発
展に重点を置いています。福州エ
リアは、先進的製造業の拠点を築
き、海上シルクロード沿岸諸国・
地域間の交流・協力のプラットフォ
ームとして、かつ両岸の貿易・金
融サービス方面における協力体
制のモデル地区として機能するこ
とに重点を置いています。
福建自由貿易区の政策ポイント
全般的にいって福建自由貿易区
は、他の三つの自由貿易区と同
様、数多くの政策が盛り込まれて
おり、そこには、行政上の承認権
限の分権化を通じた行政管理体
制改革や、企業に対する窓口サ
ービスの一本化による行政・監督
管理の簡素化プロセス、投資部
門がネガティブリストの範囲外で
ある場合に外国企業と国内企業
のいずれに対しても同じ管理モデ
ルの適用を模索し、アウトバウン
ド投資の届出制度を採用するなど
投資管理政策の改革、及び福建
自由貿易区内での各地域の通関
体制の集約化などが含まれてい
ます。また、福建自由貿易区は地
理的、地域的な独自性を有してお
り、その主要任務・措置 16 項目
の内、4 項目が台湾に関係してお
り、3 項目が平潭エリアに関係し
ています。福建自由貿易区の発
展の方向性が非常に明確である
ことは一目瞭然です。
ポイント 1 :両岸経済協力の促進
と、両岸の融和的発展のための
新モデルの構築
両岸経済協力の推進という点に
おいて、全体計画で最も注目に値
する部分は、二(四)と二(五)です。
そこでは「両岸経済協力枠組協議」
(ECFA)の枠組みにおいて、福建
自由貿易区がサービス貿易の自
由化を率先して進め、一定の金融
サービスに係る協力体制を試行
する旨が述べられています。両岸
の投資・貿易の自由化を推進する
に当たっての 4 つのイニシアティ
ブが提示されており、物品貿易の
新モデルが強調されているほか、
台湾投資家に対してサービス貿
易の開放を拡大することが述べら
れています。
www.pwccn.com
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全体計画ではサービス取引の開放につ
いて、電気通信、運輸業、通商貿易(観
光を含む)、建設、製品認証、工学技術、
専門家サービス、医療サービス等の部門
を台湾投資家に開放してゆくことが示さ
れています。また、これらの各部門を台
湾投資家に開放してゆくに当たっての詳
細措置が全体計画には記載されていま
す。それらの措置は、ある程度、2015 年
版ネガティブリストよりも好ましいものとな
っています。それを踏まえ全体計画では、
当該開放措置が ECFA の枠組みにおい
てのみ実施され、福建自由貿易区に設
立された企業に対してのみ適用されるべ
きものであることが強調されています。
全体計画ではまた金融部門についても、
福建自由貿易区で試験的に実施される
ことになる両岸協力について、例えば台
湾資本による合弁金融機関設立に対す
るサポート、人民元の越境使用、資本項
目の限度内での人民元の兌換、中国本
土の証券・ファンドへの出資限度額の引
き上げ、合弁による資金運用会社の設立
など、新しい措置が数多く挙げられてい
ます。
ポイント 2:海上シルクロードのプラットフ
ォーム構築
福建省は、中国の対外開放政策の窓口
であり、中国の法人・個人にとっても海外
進出のための重要な玄関口となっていま
す。全体計画では、福建自由貿易区(特
に福州エリア)が、海上シルクロードと繋
がる戦略的に重要なプラットフォームに
なると指摘されています。政策的な観点
からいって、福建自由貿易区は、クロス
ボーダーE コマースの開発や、通関検
査・検疫、税還付、越境決済などに係る
E コマース支援システムの改善など、新
しい貿易モデルをさらに試行してゆくこと
になります。海運部門を見ると、福建自
由貿易区は、「一帯一路」構想における
海洋経済戦略の展開をサポートすべく、
外資枠や、投資形態、認可権限の面で
更なる新機軸を打ち出していくでしょう。
一方で、人民元による越境決済や越境
融資、積出港での税還付など、その他の
特徴的な措置も福建自由貿易区では打
ち出されています。福建自由貿易区はこ
れらの政策を通じて、金融プラットフォー
ム、展示・貿易プラットフォーム、海産物
貿易プラットフォーム、及び水運プラットフ
ォームという、海上シルクロードための四
2
つのプラットフォームを構築することで、
海上シルクロード沿岸諸国・地域に向け
た開放・協力の一大拠点となることを目
指しています。
ポイント 3:開放に向けた平潭エリアの新
たな優位性の育成措置
平潭エリアの新たな優位性を培うために、
(1) ECFA 下の台湾投資家に対するサー
ビス貿易の自由化、(2) 海運部門のさら
なる自由化、(3) 国際観光島の設立、と
いう三つの措置が取られることになりま
す。早くも 2011 年時点で国務院が平潭
総合試験区の開発計画を承認しており、
同試験区は両岸の交流・協力のモデル
地区として、また、海峡を挟んだ中国本
土側における経済区の合理的発展の先
駆けとして位置づけられました。福建自
由貿易区の政策が実施されるに及び、
平潭エリアの優位性は、既存及び新規の
政策と相まって、台湾投資家やその他の
海外投資家に対して更なる投資機会と利
便性をもたらすことが予想されます。
ポイント 4:財政・租税政策
福建自由貿易区の平潭エリアには、適格
企業に対する企業所得税の低税率 15%
適用や、適格の台湾居住者に対する個
人所得税補助金など、いくつかの租税優
遇措置があります。全体計画では、平潭
エリアにおける現行の租税優遇措置は
引き続き有効であるが、福建自由貿易区
内の他地域にまで適用が拡大されること
はないと明記しています。さらに、原則と
して福建自由貿易区は、上海自由貿易
区で試行ベースで実施されてきた租税政
策を踏襲するとしています。福建自由貿
易区における税関特殊監督管理区の実
施内容と租税政策に変更はありません。
中国本土における四つの自由貿易区を
見渡すと、企業所得税と個人所得税につ
いて租税優遇措置を設けているのは福
建自由貿易区の平潭エリア、広東自由
貿易区の前海・横琴エリアのみです。こ
れら三つのエリアに投資する企業にとっ
ては好ましいポイントであるといえましょ
う。
区の政策は、明確な目的を伴った独自性
を有しています。福建自由貿易区におけ
る画期的な政策と、台湾投資家に向けた
更なる開放措置によって、新しい経済成
長と投資機会が当該地域にもたらされる
でしょう。
公開情報によれば、福建省政府は全体
計画に基づいて具体的な実施細則と取
扱規程を整理・策定する予定です。国か
らの認可を要する事項を除き、実施細則
の大部分は今年前半に発表されることが
見込まれます。実施細則には、全体計画
に係る金融、税関、外国為替、税務サー
ビス、投資への便宜措置等の方面に関
する具体規定が盛り込まれるものと予想
されます。
台湾投資家やその他の海外投資家にと
っては、福建自由貿易区によって投資上
の機会と利便性が増えることは間違いな
いでしょう。福建自由貿易区への投資に
関心を持つ企業におかれては、この機会
を利用して、現在の事業を再度吟味する
と共に、福建自由貿易区による潜在的な
影響を分析することでビジネスチャンスを
捉え、企業競争上の優位性を広げること
が可能です。私どもでは専門家チームに
より福建自由貿易区の動向を今後とも注
視し、私どもの見解・提言を適時にご紹
介してまいる所存です。
注記
1.
福建自由貿易区の全体計画(原文)は、
国発 [2015] 20 号通達、または以下の
国務院公式ウェブサイトをご参照ください。
http://www.gov.cn/zhengce/content
/2015-04/20/content_9633.htm.
2.
広東自由貿易区、天津自由貿易区、上
海自由貿易区の正式名称はそれぞれ、
「中国(広東)自由貿易試験区」、「中国
(天津)自由貿易試験区」、「中国(上海)
自由貿易試験区」です。
3.
外商投資参入許可特別管理措置( 2015
年版ネガティブリスト)原文は、国弁発
[2015] 23 号通達、または以下の国務院
公式ウェブサイトをご参照ください。
http://www.gov.cn/zhengce/content
/2015-04/20/content_9627.htm.
まとめ
福建自由貿易区は、両岸協力推進の先
駆け、そして「一帯一路」の戦略における
海上シルクロードの中核地域、という二
つの役割を担っています。福建自由貿易
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China Tax and Business Advisory
Fujian Pilot Free Trade Zone (1):
official launch and release of the
overall plan
April 2015
Issue 18
In brief
On 20 April 2015, the State Council officially announced the <Overall Plan of China (Fujian) Pilot
Free Trade Zone (Fujian PFTZ) > (Overall Plan)1. On the same day, the State Council also released
the Overall Plan of Guangdong PFTZ, the Overall Plan of Tianjin PFTZ, the deepening reform plan
of Shanghai PFTZ2 and the administrative measures of special treatment (2015 Negative List) on
foreign investments 3 which is applicable to all four PFTZs. Fujian PFTZ was officially launched on
the day after the release of the Overall Plan.
By virtue of the advantageous geographical location of being on the coast across the strait from
Taiwan, as well as the starting point of the 21st-Century Maritime Silk Road (Maritime Silk Road),
Fujian PFTZ strategically aims at being the demonstration zone for the deepening cross-strait
economic cooperation and the core area for the development of the Maritime Silk Road. The
Overall Plan of the Fujian PFTZ has distinctive features which set out clear objectives as well as
regional characteristics. In this issue of News Flash, we will share the basic information of the
Fujian PFTZ, highlights in the Overall Plan and our suggestions for investments in the Fujian
PFTZ.
In detail
Basic information and
objectives of the Fujian
PFTZ
The Fujian PFTZ covers 118.04
square kilometres, comprising
of three independent areas:
Pingtan Area; Xiamen Area
(including Xiangyu Bonded
Area, Xiangyu Bonded Logistics
Park, Xiamen Haicang Bonded
Port Area) and Fuzhou Area
(including Fuzhou Bonded Area,
Fuzhou Export Processing Area,
and Fuzhou Boned Port Area).
The overall development
objectives for the Fujian PFTZ
are the innovation of crossstrait cooperation mechanisms
and promotion of collaboration
with regions along the Maritime
Silk Road. Based on the above
objectives, the Fujian PFTZ sets
forth specific functions for each
of the three areas. Particularly,
the Pingtan Area focuses on the
development of a cross-strait
common homeland and
international tourism island.
The Xiamen Area focuses on
the development of the
demonstration zone for crossstrait emerging industries and
modern service industries, the
southeast international
shipping centre as well as the
cross-strait regional financial
service centre and trading
centre. The Fuzhou Area
focuses on establishing an
advanced manufacturing base,
serving as the platform for
communication and
collaboration among countries
and regions along the Maritime
Silk Road as well as the
demonstration zone for crossstrait cooperation in trade in
services and financial services.
Policy highlights of the
Fujian PFTZ
In general, the Fujian PFTZ has
many policies, which are
similar to the policies in the
other three PFTZs, including
the policy on deepening the
reform of administrative
mechanism through
decentralising the
administrative approval
authority; the procedure on
simplifying company’s
administration and supervision
by using “one window” service;
the policy on the reform on the
administration of investments
by exploring the use of the same
administration model for both
foreign and domestic
enterprises where their
investment sectors are not
within the scope of the Negative
List and adopting the recordfiling model for outbound
investments, and the policies on
the use of an integrated
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customs clearance mechanism for
areas within the Fujian PFTZ. In
addition, the Overall Plan of Fujian
PFTZ has its own distinct geographical
and regional features. Among 16
primary missions and measures, 4 of
them are related to Taiwan while 3 of
them are related to the Pingtan Area.
Obviously, the direction for the
development of Fujian PFTZ is very
clear.
The 1st highlight: Deepening of the
economic cooperation and
development of a new model for
cross-strait development
In terms of deepening cross-strait
economic cooperation, the most
noticeable parts in the Overall Plan are
Article 2(4) and Article 2(5). It
mentioned that, under the framework
of the <Cross-Strait Economic
Cooperation Framework Agreement
(ECFA)>, the Fujian PFTZ will pioneer
the liberalisation of trade in services
and pilot run the cooperation on
certain financial services. There will be
four initiatives in promoting crossstrait investment and trade
liberalisation, which not only
emphasizes the new model for trade in
goods, but also extends to the
expansion of opening-up of trade in
services to Taiwan investors.
With regard to the opening-up of trade
in services, the Overall Plan indicates
that the following sectors will be
further opened up to Taiwan investors:
telecommunication, transportation,
trade and commerce (including
tourism), construction, product
certification, engineering technology,
professional services, medical services,
etc. The Overall Plan also contains
detailed measures for the opening-up
of each of these sectors to Taiwan
investors. To a certain degree, these
measures are better than the 2015
Negative List. In view of this, the
Overall Plan particularly emphasizes
these opening-up measures should
only be implemented under the
framework of ECFA and apply to those
enterprises incorporated in the Fujian
PFTZ.
With respect to the financial sector,
the Overall Plan also lists out many
innovative measures regarding crossstrait cooperation on financial services
that will be implemented in the Fujian
PFTZ on a trial basis. These measures
include support on the establishment
of joint-invested financial institution
by Taiwan investors, cross-border
usage of Renminbi, conversion of
Renminbi within the capital item limit,
5
a higher foreign investors threshold
for investment in Mainland securities
and funds, set up of fund management
company in the form of joint venture,
etc.
The 2nd highlight: establishing the
platform for the Maritime Silk Road
Fujian, being the window for
Mainland’s opening-up strategy, is the
vital gateway for Chinese enterprise
and individual “go-abroad”. The
Overall Plan points out that the Fujian
PFTZ (particularly the Fuzhou Area)
will be established as an important
platform strategically to connect with
the Maritime Silk Road. From a policy
perspective, Fujian PFTZ will further
explore innovative trading business
model, including developing crossborder e-commerce business,
improving the e-commerce support
system related to customs, inspection
and quarantine, tax refund, crossborder payment. Looking at the
shipping sector, the Fujian PFTZ will
provide further breakthrough in
relation to foreign investment
threshold, forms of investment,
approval authority to support the
development of the marine economic
strategy in “One Belt and One Road”.
Meanwhile, the Fujian PFTZ also has
other distinctive measures, e.g. crossborder Renminbi settlement, crossborder Renminbi financing, tax refund
at departure port, etc. Through these
policies, the Fujian PFTZ aims to
establish four platforms for the
Maritime Silk Road, namely financing
platform; exhibition and trading
platform, marine product trading
platform and shipping platform, so
that it can act as the opening-up and
cooperation hot spot for countries or
regions along the Maritime Silk Road.
The 3rd highlight: nurturing
advantageous opening-up measures
of Pingtan Area
There will be the following three
measures to nurture the new
advantages of the Pingtan Area: (1)
liberalisation of trade in service for
Taiwan investors under ECFA; (2)
further liberalisation of the shipping
and transportation sector; (3)
establishment of the international
tourism island. As early as 2011, the
State Council has approved the overall
development plan of the Pingtan
Comprehensive Experimental Zone,
which was positioned as the area to
showcase cross-strait’s
communication and cooperation and
to pioneer the development of the
economic zone at the west coast of the
strait in a scientific way. With the
implementation of the policies for the
Fujian PFTZ, the advantage of the
Pintan Area with a package of existing
and new policies is expected to provide
more investment opportunities and
convenience for Taiwan investors as
well as other foreign investors.
The 4th highlight: Fiscal and taxation
policies
The Pingtan Area of the Fujian PFTZ
has some tax preferential treatments,
including a reduced Corporate Income
Tax (CIT) rate of 15% for qualified
enterprises; and Individual Income
Tax (IIT) subsidy for qualified Taiwan
residents. The Overall Plan clarifies
that the current tax preferential
treatments applicable in Pingtan Area
will be valid, but will not be extended
to the rest of the Fujian PFTZ.
Furthermore, the Fujian PFTZ shall, in
principle, follow those tax policies
which have been implemented on a
trial basis in the Shanghai PFTZ. The
scope and tax policies which are
currently adopted in the customs
special supervision areas of the Fujian
PFTZ will keep unchanged. Looking at
the four PFTZs in Mainland, only
Pingtan Area in Fujian PFTZ, Qianhai
and Hengqin Area in Guangdong
PFTZ have tax preferential treatments
on CIT and IIT. This is a welcoming
highlight for enterprises investing in
these three areas.
The takeaway
The Fujian PFTZ carries a dual role as
the trial area of deepening cross-trait
cooperation and the core area for the
Maritime Silk Road under the “One
Belt One Road” strategy. The policy of
Fujian PFTZ has distinctive features
with clear objectives. The innovative
policies in the Fujian PFTZ and certain
further opening-up measures for
Taiwan investors will definitely bring
new economic growth and investment
opportunities into the area.
According to public information,
based on the Overall Plan, the
government of Fujian province will
sort out and formulate detailed
measures and implementation
guidance. Most of the measures are
expected to be released within the first
half of this year, except for those
which required approval from the
State. It is expected that these
implementation measures will be in
relation to finance, customs, foreign
exchange, tax services, investment
convenience, etc., associated with the
Overall Plan.
PwC
News Flash — China Tax and Business Advisory
For Taiwan investors and other
foreign investors, Fujian PFTZ will
doubtlessly provide more investment
opportunities and convenience.
Enterprises, which have interests in
investing in the Fujian PFTZ can take
advantage of this opportunity by reexamining the current operation of the
enterprise and analysing the potential
impacts brought about by the Fujian
PFTZ, to identify and seize business
opportunities and to expand their
competitive advantages. Our
specialists for Fujian PFTZ are closely
6
monitoring the developments of the
Fujian PFTZ and will share our
observations and suggestions with you
on a regular basis.
Endnote
1.
For the Overall Plan of the Fujian
PFTZ, please refer to Guofa [2015]
No.20, or the official link on the State
Council’s website:
http://www.gov.cn/zhengce/content
/2015-04/20/content_9633.htm.
2.
Guangdong PFTZ, Tianjin PFTZ, and
SH PFTZ are the abbreviation of
<China (Guangdong) Pilot Free
Trade Zone>, <China (Tianjin) Pilot
Free Trade Zone> and <China
(Shanghai) Pilot Free Trade Zone>
respectively.
3.
The administrative measures of
special treatment on foreign
investments (2015 Negative list),
please refer to Guobanfa [2015] No.
23, or the official link on the State
Council’s website:
http://www.gov.cn/zhengce/content
/2015-04/20/content_9627.htm.
PwC
News Flash — China Tax and Business Advisory
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Charles Lee
+86 (755) 8261 8899
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