千葉市南部浄化センター向け 次世代型下水汚泥焼却システム

News Release
平成 27 年 9 月 30 日
月島機械株式会社
千葉市南部浄化センター向け 次世代型下水汚泥焼却システム
「過給式流動燃焼システム」の受注 に関するお知らせ
月島機械株式会社(本社:東京都中央区、社長:山田和彦)は、地方共同法人日本下水
道事業団*1(本社:東京都文京区、理事長:谷戸善彦 以下「JS」)より、「千葉市南部
浄化センター*2 汚泥焼却設備工事その9」を受注致しましたのでお知らせいたします。
本件は JS にて「技術提案審査型総合評価方式」で入札が行われ、省エネルギーおよび
温室効果ガスを大幅に削減する「過給式流動燃焼システム」(以下「本システム」)が
高く評価され落札、受注に至ったものです。
なお、本システムは、JS の「新技術Ⅱ類」に登録されています。
千葉市では老朽化施設の更新に伴い、高効率・省エネ設備の導入を進めています。
下水汚泥の「焼却」は、下水汚泥処理における温室効果ガス排出の大きなファクターと
なるため、焼却設備の整備にはそれらの改善が求められています。このたび千葉市南部
浄化センターの 4 号炉建設に伴い、①消費電力の大幅削減 ②燃料使用量の削減 ③温室
効果ガスの大幅削減 という特長をもつ本システムが採用されました。
JS で初の採用となった本システムは、全国では当社における 6 件目の受注となりました。
技術者の不足や効率的な下水道経営の実現を背景に、全国の多くの自治体は、日本の下水
道整備を牽引する JS に設計・計画・建設工事等を委託しています。今回の採用により、
老朽化が進む全国各地の下水汚泥焼却設備の改築更新案件へ、本システムの採用が広がる
ことが期待されます。
当社は、今後も下水汚泥焼却設備の更新需要に積極的に対応し、下水道施設における
省エネ・地球温暖化防止に貢献してまいります。
【受注案件の詳細】
◇発 注 者
:
日本下水道事業団(JS)
◇案件名称
:
千葉市南部浄化センター汚泥焼却設備工事その9
◇納 入 先
:
千葉市南部浄化センター
◇案件概要
: 汚泥焼却設備の設計、製作、据付、試運転(デザイン・ビルド方式)
※当社提案「過給式流動燃焼システム」
◇設備能力
:
70ton/日 × 1 基
◇納
期
:
平成 30 年 3 月
◇受注金額
:
21.9 億円(税抜)
添付資料
過給式流動燃焼システムの概要と特長
月島機械株式会社 〒104-0053 東京都中央区晴海 3-5-1
TEL 03-5560-6511(代表) FAX 03-5560-6591
添 付 資 料
「過給式流動燃焼システム」の概要と特長
【概 要】
本システムは、下水汚泥を焼却するための流動床焼却炉と過給機(ターボチャージャ
ー)を組み合わせた焼却システムです。下水汚泥を約 1.3 気圧(120-140kPaG)の圧力下
で燃焼させるとともに、従来使われていなかった排ガスのエネルギーを焼却炉への送風
に利用しています。そのため、従来のシステム(気泡式流動床炉)でおこなっていた
送風機(流動ブロワ、誘引ファン)の稼働が不要となり、消費電力の大幅な削減を実現
しました。過給機においては、燃焼に伴って発生した排ガスの圧力で過給機タービンが
駆動し、過給機コンプレッサーに吸引された空気を圧縮して圧縮空気が製造されます。
この圧縮空気が、焼却炉に燃焼用空気として供給されるため、下水汚泥が供給されて
いれば、炉の稼働に必要な圧縮空気が供給され続けます。
【仕組みと特長】
※
*3
※処理規模により削減率は異なりますが、弊社納入の大型機での稼働実績において消費電力 66%削減
という高い結果が得られています。
月島機械株式会社 〒104-0053 東京都中央区晴海 3-5-1
TEL 03-5560-6511(代表) FAX 03-5560-6591
【受注実績】
№
状況
1
稼働中
東京都(葛西水再生センター)
300ton/日
2
稼働中
神奈川県(右岸処理場)
100ton/日
3
建設中
大阪府(中央水みらいセンター)
100ton/日
4
建設中
甲府市(甲府市浄化センター)
5
建設中
東京都(みやぎ水再生センター)
6
今
JS-千葉市(千葉市南部浄化センター)
回
向け先
処理能力
60ton/日
300ton/日
70ton/日
【受賞歴】
№
年度
主 催
名
1
平成 20 年度
日本エネルギー学会
奨励賞
2
平成 20 年度
環境システム計測制御学会
奨励論文賞
3
平成 23 年度
化学工業会流動層分科会
技術賞
4
平成 24 年度
化学工学会
技術賞
5
平成 27 年度
日本産業機械工業会
6
平成 27 年度
称
優秀環境装置表彰
経済産業大臣賞
国土技術研究センター
沿岸技術研究センター
国土技術開発賞
国土交通大臣最優秀賞
*1 地方共同法人 日本下水道事業団(JS:Japan Sewage Works Agency)
地方公共団体の下水道事業に関して、各種計画策定や経営支援などの技術援助、施設の設計・
施工の受託、技術開発、地方公共団体職員向けの研修等の業務を行う公的機関です。日本の下水
処理施設の約 7 割に当たる約 1,400 箇所の下水処理場の改築・更新に関わり、日本の下水道を支え
ています。
*2 千葉市南部浄化センター
(千葉市中央区村田町 893 番地)
千葉市南部浄化センターは、中央区、若葉区、緑区を主とする南部処理区の下水を処理して東京
湾に放流している千葉市最大の下水処理場です。汚水処理方式は、高度処理(嫌気・無酸素・好気
法)を採用しており、発生した汚泥は、同市中央浄化センターから圧送される汚泥とともに焼却
処理をしています。
*3
N2O(一酸化二窒素)
代表的な温室効果ガスの1つであり、下水汚泥中に含まれる窒素に由来します。
地球温暖化係数は CO2(二酸化炭素)の 310 倍であり、下水汚泥の燃焼過程で発生し、
近年、下水道事業においては、その削減が重要視されています。
月島機械株式会社 〒104-0053 東京都中央区晴海 3-5-1
TEL 03-5560-6511(代表) FAX 03-5560-6591
《本リリースに関するお問い合わせ先》
月島機械株式会社 経営企画部(広報・IR 担当)
TEL 03-5560-6513
《本システムに関するお問い合わせ先》
月島機械株式会社
水環境事業本部ソリューション技術部
TEL 03-5560-6555
以上
月島機械株式会社 〒104-0053 東京都中央区晴海 3-5-1
TEL 03-5560-6511(代表) FAX 03-5560-6591