躍進を遂げる八戸港 八戸 LNG ターミナルが総合運転開始 八戸 LNG ターミナル全景(左)と、フレ アスタック(右) 八戸港が貿易港として開港して今 年で 75 年目の節目を迎える。これ は奇しくも当所創立と重なる。加え て、当所外郭団体である八戸港振興 協会(大矢卓会長)は設立 25 周年、 八戸港国際物流拠点化推進協議会 (小林眞会長)は設立 20 周年を迎え る等、 港湾 ・ 貿易関係団体の多くは、 節目の年を迎える。 ▼タコマ港との貿易協定更新▼ 今年は、米国タコマ港との経済貿 易協定締結 20 年目で、協定更新の 年に該当する。平成7年に初めて協 定を交わし、以後、5年毎に更新し てきている同協定では、八戸・タコ マ両地域間で積極的に経済交流を図 ること等が盛り込まれてきており、 今年は八戸から訪問団が現地に渡航 して締結に臨む。 (仮称) 八戸港 ・ 北米交流ミッショ ン 2015(6 月 27 日~ 7 月 4 日)は、 県 ・ 市 ・ 八戸港国際物流拠点化推進 協議会の主催で開催。米国のタコマ 港湾局やシアトル市視察等の他、米 国北西部最大の日系スーパー ・ 宇和 島屋が主催する「青森フェア」に参 加し、県産品の販路拡大 PR も行う 予定。 ▼コンテナ取扱量が増加▼ 八戸港は、平成 6 年の外貿コンテ ナ定期航路(東南アジア航路)開設 を皮切りに、コンテナ貨物の取扱い 数量が、増加の一途を辿っている。 東日本大震災で一時的に使用不可 となった 2011 年も、すぐに復旧し たため、2005 年と同様の水準で止 めることができた。 大 震 災 に よ る 影 響 が 強 く 残 る、 特集・4 翌 年 に は、 コ ン テ ナ 貨物取扱量は大幅に 増 加 し、2013 年 は、 45,636TEU(20 フィー トコンテナ1個= 1TEU) を 記 録 し た。 2014 年(集計中)は、 更に前年を上回るも の と 想 定 さ れ、 八 戸 港の新たなコンテナ 定期航路開設等を含 め た 発 展 に、 大 い に 期待が持たれている。 1 月上旬には LNG 外航船が入港 JX日鉱日石エネルギー㈱は、八 戸港ポートアイランド内に「八戸 LNG(液化天然ガス)ターミナル」 を建設中で、今年 4 月に操業開始の 予定。 同社は元々、石油元売会社である が、石油以外のエネルギーを求める 顧客要望に応えるため、エネルギー 全般に取扱い品目を拡大してきた。 八戸には、元々、内航船で輸送さ れてくるサテライト基地が設置され ていたが、直接、産ガス国から輸入 し、八戸を拠点に東北一円、並びに 道東地区の需要を満たすとの同社事 業戦略に基づき、広範囲をカバーす る輸入基地建設決定に至った。 八戸 LNG ターミナルは、14 万 kl の LNG タンクを 2 基設置。タンク 1 基で 20 万世帯のガス消費料 1 年 分を賄うことが可能だ。その他の 設 備 と し て、 全 長 300m を 超 え る LNG 外航船用と、 LNG 内航船用の 桟橋をそれぞれ 1 基ずつ備える。1 月上旬(予定は 7 日)の LNG 外航 船初入港を皮切りに総合試運転を開 始する計画である。 東北一円に、 ロー リー配送を行う予定で、ローリー出 荷設備は 12 レーン設置される。ま たその他、桔梗野工業団地や八戸水 産加工団地までガス導管が敷設され ている。 基地駐在社員は約 40 名で、八戸 出身者は半数以上を占める。 同ターミナルの操業開始により、 地域企業のエネルギーシステム転換 設備投資や、メンテナンス需要の発 生等の経済波及効果が見込まれてい る。 ※今年 1 月からの総合試運転に合わせ、 八戸工場大学では、「- 162°の炎を見よう」 企画を 1 月 8 日から 12 日まで、 八戸港貿 易センターにて開催。詳細は、八戸市ま 八戸港国際物流ターミナル ちづくり文化推進室(TEL:43-9156)まで。 HCCI 2015. 01. 05 14
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