1 「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向けた

「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向けた
オープンイノベーションハブ」に関する情報提供要請(RFI)
平成 27 年 10 月 9 日
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
宇宙探査イノベーションハブ
1. はじめに
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2015 年 4 月より国立研究開発法人となりました。宇
宙航空分野はもちろんの事、様々な異なる分野の知見を取り入れ、開かれた JAXA として運
営し、日本全体としての研究開発成果の最大化を図る事を重要なミッションとしておりま
す。このため、同月に発足しました JAXA の「宇宙探査イノベーションハブ」(ハブ長:國
中均)では、月・火星のような重力天体での探査について、地上における技術の宇宙への
融合を目指し、我が国の産業界や大学とともに革新的な宇宙探査技術の開発及び宇宙・地
上双方への成果の応用を目指します。
宇宙探査イノベーションハブは国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の「イノベ
ーションハブ構築支援事業」
(採択課題名:「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・
活動領域拡大に向けたオープンイノベーションハブ」(以下「オープンイノベーションハ
ブ」
)
)の支援を受けており、本年 7 月には JST と共同で宇宙探査オープンイノベーション
フォーラムを開催致しました。
また、9 月には様々な分野からの専門家を招へいしたワークショップを開催し、将来の宇
宙探査にとっての鍵となる技術課題について議論を深めたところです。
本情報提供要請(RFI: Request for Information)は、オープンイノベーションハブ事
業として今年度着手すべき技術課題(研究テーマ)の設定にあたり、広く皆様に関連技術
情報の提供を求めるものです。ここでいただいた皆様からの技術情報を基に宇宙探査イノ
ベーションハブで課題の絞り込みを行った後、2015 年 11 月中旬頃に改めて宇宙探査イノベ
ーションハブへの参加を希望する皆様に対し研究課題募集(RFP: Request for Proposal)
を発出する予定です。RFP に対していただいたご提案を JAXA 内で評価の上、12 月を目標に
契約を締結し研究を開始する事を予定しております。
〇 JST イノベーションハブ構築支援事業の詳細については、下記ウェブサイトをご参照下
さい。
http://www.jst.go.jp/ihub/index.html
〇 JAXA 宇宙探査イノベーションハブ事業の詳細については、下記ウェブサイトをご参照下
さい。
1
http://www.ihub-tansa.jaxa.jp/
2. 要請先
本要請は、日本の法令に基づいて設立された法人又は日本国籍を有する個人を対象とし
て行います。
【参考】今後予定しております RFP への応募条件は以下の通りとさせていただく予定です。
・日本の法令に基づいて設立された法人又は、事業の実施を予定している個人
(ただし次に掲げる者がその代表者であるもの又はこれらの者がその役員若しくは議決
権の二分の一以上を占めるものは除く)
‐日本国籍を有しないもの
‐外国又は外国の公共団体若しくはこれに準ずるもの
‐外国の法令に基づいて設立された法人その他の団体
3. 技術課題概要
我が国が目指す宇宙探査シナリオは、第 1 段階(2020 年代初頭から)として月や火星の
利用可能性調査のための資源探査と科学探査、第 2 段階として月や火星の本格的な利用に
向けた無人・有人の拠点建設と科学探査、そして第 3 段階として月・火星表面での持続的
活動を実現するという段階的なシナリオを描いています(注 1)。
注 1: 文部科学省「ISS・国際宇宙探査小委員会 第 2 次とりまとめ (2015 年 6 月)」
(第 1 回宇宙探査オープンイノベーションフォーラムプレゼン資料「宇宙探査イノベ
ーションハブについて」をご参照下さい。)
http://www.ihub-tansa.jaxa.jp/files/event_20150709_2.pdf
この宇宙探査シナリオを、我が国ならではの革新的でかつ効率的な技術で実現するため、
オープンイノベーションハブ事業では、以下の 3 つの大括りの技術課題に挑戦します。
1) 「広域未踏峰」探査技術
本オープンイノベーションハブ事業では、従来の大型・単一の探査機による探査では
なく、複数の小型ロボットによる分散・協調型の探査技術の実現を目指します。一つ一
つのロボットの性能は限られますが、多数のロボットによる協働により、ロバストでよ
り確実な探査を行います。これらの小型ロボットを一回のロケットで打ち上げ、低コス
トで月や火星表面の数 100km 平方の領域を一度に探査できる革新的な技術の獲得を目指
します。月や火星の表面の科学的な探査や、活動拠点の構築に必要な資源(ブロックや
水、水素、窒素、燃料(酸素)等)の探査を目的とします。
2) 「自動・自律型」探査技術(月・火星での無人による有人拠点建設)
将来の月あるいは火星表面に構築される有人拠点の建設技術の獲得を目指します。拠
2
点の建設は、原則無人で行います。地球からの全指令型システムから脱却し、無人化さ
れた建設技術の獲得が課題です。建設は、地上で産業として実用化されている分野であ
り、そこで実績のある技術の適用を主とします。
3) 「地産地消型」探査技術
月・火星へは、地球低軌道と比較して、輸送コストが 10 倍程度となります。このため、
月や火星での持続的活動を可能にするには、必要な物資を「地球からすべて運ぶ」とい
う探査のやり方を改め、必要な物資を「現地で調達する」というパラダイム転換が必要
になります。我が国が得意とする省エネルギー、リサイクル技術、資源精製技術等を応
用し、必要な物資を現地の資源を利用して、地球からの輸送コストに比して効率的に生
産できるシステムの獲得を目指します。なお、月・火星で調達した物資を地球に持ち帰
り利用する事は今回のスコープには入れておりません。
4. 情報提供要請事項
別紙 1~4 に示す宇宙探査で必要となる技術で、皆様が所有する、或いは、JAXA との共同
開発により実現できると想定される技術情報のご提供を要請します(別紙 1~4 に記載して
おります、研究開発レベル(知識基盤・基礎的研究(LL)、実現化技術・要素技術開発(ML)
、
システム化・技術統合(UL)の三階層)の考え方については別紙 5 をご参照下さい。)。
情報提供に際しては別添 1「情報提供書」の各項目に該当情報をご記入の上、提供をお願
い致します(情報提供は、複数事業者・団体等での共同提出も可能です。)
。
なお、本 RFI は、宇宙探査に特化あるいは限定した技術情報のご提供をお願いするもの
ではありません(RFP の対象としては宇宙での実証は含みません。)
。これらの宇宙探査への
応用を目的としつつ、研究開発の成果が地上技術への展開(イノベーション)につながる
可能性のある技術情報のご提供を期待しております。
5. 情報提供の手続き
1) 秘密保持契約書の締結(ご希望される場合のみ)
ご提供いただいた情報は、オープンイノベーションハブ事業の目的以外では使用せず、
提供者の許可なくして第三者へ開示する事はありませんが(注 2)
、ご提供情報について
秘密保持契約書の締結を ご希望される場合は 、別添 2「秘密保持契約書」の締結をさせ
ていただきます。
この場合、別添 2 の必要箇所に情報提供者に係る情報をご記入の上、押印いただいた秘
密保持契約書を 6 項の書類提出先までご提出下さい。ご提出いただいた後、5 営業日程
度で契約締結が可能です。
契約書の内容に関してご不明な点は、7 項の問い合わせ先にご照会下さい。
2) 打合せ
必要に応じて、打合せを実施させていただきます。
3
3) 情報提供の方法及び締切
情報提供については別添 1「情報提供書」に必要事項をご記入の上、平成 27 年 10 月 30
日(金)迄(必着)に 6 項の宛先までご送付下さい。
(①A4 サイズ用紙 10 枚以内、②文字サイズ 10 ポイント以上、③別途補足説明資料の添
付可(A4 サイズ用紙 5 枚以下)
、④PDF 形式データ・10M 以下(メールでのご提出の場合)
)
4) 情報ご提供後の進め方
必要に応じて、質問及び打合せのお願いをさせていただく事があります。
注 2: 本事業の目的においては「イノベーションハブ構築支援事業」の実施機関である JST へ
情報を開示する事がありますのでご了承下さい。
6.書類提出先(書面情報、秘密保持契約書(必要な場合のみ))
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
宇宙探査イノベーションハブ
RFI 担当 宛
1) メールでのご提出先
[email protected]
2) 郵送でのご提出先
〒252-5210 神奈川県相模原市中央区由野台 3-1-1
7.問合せ先
お問い合わせは、以下のメールアドレス宛にお願い致します。
[email protected]
8.留意事項
1) 当該要請は、今後予定しております RFP を行うための参考情報として利用する事を目的
として実施するものであり、当該 RFP 応募者の選考に影響を与えるものではありません。
2) ご提供いただいた情報は、RFP に反映しない事がありますので予めご了承願います。
3) ご提供いただいた情報は、本目的以外では使用せず、提供者の許可なくして第三者へ開
示する事はありません。ただし、本目的においてはご提供いただいた情報をイノベーシ
ョンハブ構築支援事業の実施機関である JST へ開示する事がありますので予めご了承下
さい。
4) ご提供いただいた情報・資料につきましては返却致しませんのでご了承下さい。
5) ご提供いただいた情報に関し、後日質問をさせていただく場合がありますので、情報提
供の際はご連絡先を明記下さいますようお願い致します。また、情報提供に係る書面・
資料の作成、提出等に要する費用は、情報提供者がご負担下さいますようお願い致しま
4
す。
9.今後の予定(参考)
今後の大まかなスケジュールは以下の通りとなります。RFP への応募をご希望さ
れる方は具体的な研究計画の検討を進めてくださるようお願い致します。RFP
の募集開始日については後日改めてご案内させていただきます。
平成 27 年 10 月 9 日(金)
情報提供要請(RFI)募集開始
平成 27 年 10 月 30 日(金)
RFI 締切
平成 27 年 11 月中旬
研究課題募集(RFP)開始
平成 27 年 11 月末
RFP 締切
平成 27 年 12 月中旬
課題選定
以上
5
別紙 1
1. 「広域未踏峰」探査技術
「広域未踏峰」探査技術では、2020 年後半ごろに月や火星の表面において、複数の小型探査機(ロボ
ット)により、機能の分散協調を行なうことで、未踏峰地点の広範囲で密度の濃いチャレンジングな探
査を行うことを目指します。分散されたロボットがお互いに協調し、1台では成し得ない、高度な観測
(高精度地図生成)やサンプル採取などの協調作業、位置同定、信頼性確保、探査地点を調べ尽くすこ
と、などを目指します。
参考資料は以下をご覧ください。
http://www.ihub-tansa.jaxa.jp/files/WS_0916_kubota-R1.pdf
2. システムレベル技術(UL)
JAXA が検討しているシステムレベル技術は以下の通りです。
① 多地点同時観測を実現する探査システム
説明
複数の小型探査ロボットが広い領域を均等に分散しお互い協調しながら効率的な探査を行
うシステム
例
⋅
大型クレータの中に多数の小型ロボットがばらまかれ、お互いに協調しながらクレー
タの全体を調べつくし、クレータ内地図の生成、鉱物分布の観測、生命探査を行うシ
ステム
等
② 極限地域への到達を実現するシステム
説明
月・火星表面の中央丘峰、崖、縦孔底、洞窟、地中、極域等の今までの探査ロボットでは
到達不可能な極限地域を探査するシステム
例
⋅
中央丘や崖などの表面の地形地質探査を行うシステム
⋅
電力供給や通信が困難で中に入るのも難しい縦孔底や洞窟を探査するシステム
⋅
月や火星表面を掘削し地下数 m の探査を行うシステム
⋅
永久影などの中を移動探査するシステム
等
③ 垂直水平方向に広がりのある到達を実現するシステム
説明
月・火星において、100km オーダの長距離移動や km オーダの高度移動を実現するシステム
例
⋅
高い高度を移動可能なドローン探査システム
⋅
飛行機型長距離移動探査システム
⋅
高速移動探査ロボットシステム
等
3. 要素技術レベル(ML)・基礎研究レベル(LL)
上記を実現するために必要な要素技術(ML)、基礎研究(LL)は以下の通りです。
① 分散協調技術
説明
複数の探査ロボットが分散協調し効率的な探査を行う技術
例
⋅
昆虫型ロボット技術
⋅
群知能・群行動技術
⋅
ネットワークロボット技術
等
1
② スマート化技術
説明
小型軽量で高機能なシステムを構築する技術
例
⋅
高比出力型マイクロアクチュエータ技術
⋅
高性能・超小型センサの開発技術
⋅
高機能材料技術
⋅
小型通信機、小型バッテリ技術
等
③ 革新的移動技術
説明
凸凹した不整地、切立った崖、急斜面等を自由自在に移動するための技術
例
⋅
地形に応じて形態を変える可変構造型ロボット技術
⋅
飛行移動体 UAV 技術
⋅
投てき技術
等
④ 環境理解技術
説明
未知環境において周囲の環境理解を行う技術.外環境を幾何形状だけでなく異なる視点か
ら見るセンサや計算処理負荷が非常に小さいといった、通常の可視光撮像以上の付加価値
のある環境認識センサに関わる技術
例
⋅
3次元地図生成技術
⋅
SLAM 技術
⋅
環境認識技術
⋅
アクティブセンシング技術(Flash Lidar など)
⋅
認知科学、学習技術
⋅
高感度カメラ、遠赤外カメラ、モアレカメラ
等
⑤ 長期生存技術
説明
長期期間生存のための、電力の確保および故障に対してロバストであると同時に自己修復
可能技術
例
⋅
ロバスト設計技術
⋅
故障診断・検知・修理技術
⋅
自己修復技術
⋅
高効率な電力システム技術
⋅
無線電力伝送技術
等
⑥ 自律自動機能の高度化
説明
通信を前提としない独自に計画実行できる処理系ソフトウェアに関わる技術
例
⋅
自律制御専用 IC 技術
⋅
FPGA での実行が優位な自律処理アルゴリズム技術
等
⑦ 惑星上ユビキタス通信
説明
月惑星表面上ならびに地中のどこでも通信できる技術
例
⋅
レイク合成技術
⋅
低周波通信技術
等
2
別紙 2
1. 「自動・自律型」探査技術(月・火星での無人による有人拠点建設)
拠点建設技術では、月・火星への展開を以下のように想定しています。
・2040 年頃に、火星に 6 人が長期間滞在可能な拠点がある。
・上記に向けて、2030 年頃に、月に 4 人が長期間滞在可能な拠点が構築される。
当面の目標となる月面拠点の概要は以下です。
・3km 四方程度の領域に、機能ごとにゾーン分けされた拠点が建設される。ここでは 4 ゾーン(着陸ゾ
ーン、居住ゾーン、サービスゾーン、観測ゾーン)を想定し、ゾーンの間は整地された道路でつなが
る。
・着陸ゾーンには、十数 m 四方の整地された着陸場にビーコン等が設置され、最大 10 トンの着陸機が
年数回着陸する。居住ゾーンには、数トンの居住モジュールが設置され、放射線対策が施される。サ
ービスゾーンでは電力供給や資源利用が行われ、観測ゾーンには科学観測機器等が置かれる。
・建設作業は、人が滞在していない期間は地上からの遠隔作業で行われ、人が滞在している期間は有
人作業と遠隔作業を効果的に融合して行う。
参考資料は以下をご覧ください。
http://www.ihub-tansa.jaxa.jp/files/WS_0916_wakabayashi-R1.pdf
拠点のイメージ
2. システムレベル技術(UL)
JAXA が検討しているシステムレベル技術は以下の通りです。
① 各ゾーンの整地システム
説明
各ゾーンの基礎作りや道路建設などを実現するためのシステム
例
⋅
遠隔操作による施工システム
等
② 着陸ゾーンの着陸場建設システム
説明
着陸ゾーンに、繰り返し着陸可能な領域を整備するシステム
例
⋅
地盤の整備システム(締固め、成形等)
1
⋅
支援機材(ビーコン等)の配置システム
等
③ 居住ゾーンの構造物建築システム
説明
居住ゾーンに、保護・防御された構造物を安定して建築するシステム
例
⋅
沈下を防ぎ安定に設置するシステム
⋅
防御壁等の構築システム
等
3. 要素技術レベル(ML)・基礎研究レベル(LL)
上記を実現するために必要な要素技術(ML)、基礎研究(LL)は以下の通りです。
① 建設方法
説明
月面に適する新たな建設手法や、保守・管理を含めた運用の効率化に関する技術
例
⋅
工種、建設機械の組合せ、保守(点検・診断)、管理(維持・補修)、作業シミュレ
ーション
等
② 操作技術
説明
人間が直接・遠隔に操作する技術、機械類を自動で操作する技術、協調して作業する技術
例
⋅
操作方式(中継、直接)、操作支援、通信時間遅れ補償、対象の計測・認識
等
③ データ伝送技術
説明
超遠隔地での作業に適した伝送技術とその関連技術
例
⋅
無線通信、画像伝送、使用機材・配置、無線設備
等
④ ICT 関連技術
説明
GPS を使用せずに行う建設作業の管理・支援技術
例
⋅
無人による測量・地図作成、締固め管理、地盤反力測定、相対位置取得、相互認識 等
⑤ 月面構造物の建築技術
説明
放射線防御対策を施された軽量な構造物の建築、及びその設置に関する技術。
例
⋅
方式(展開、組立・プレハブ等)、大型軽量化、性能維持、保護・防御、地盤調査 等
⑥ 建設機械・作業ツール
説明
機械やツールを月面で使用するための改良
例
⋅
大型軽量化(サイズを維持した軽量化)、電動化、標準化(操作 I/F、着脱 I/F 等)等
⑦ 機械と土壌の相互作用に関する基礎知識
説明
環境の違いに伴う差異を予測・評価する技術
例
⋅
地上の締固め方式の適用性評価、挙動の予測(シミュレーション)
2
等
別紙 3
1. 「地産地消型」探査技術
「地産地消型」探査技術では、2040 年ごろの火星の拠点や 2030 年後ごろの月の拠点で、推進薬や構造
物など現地の滞在に必要な物資を生産することを目指します。
参考資料は以下をご覧ください。
http://www.ihub-tansa.jaxa.jp/files/WS_0916_hoshino-R1.pdf
2. システムレベル技術(UL)
JAXA が検討しているシステムレベル技術は以下の通りです。
① 資源探査システム
説明
月・火星の資源の分布、存在量、形態を観測するシステム
例
⋅
表面や地下の鉱物、月極域にコールドトラップされた揮発性物質(主に水氷)、火星
の地下に存在する水氷、ドライアイス等の分布、存在量、形態を自動走行し観測する
システム
等
② 資源利用システム
説明
月・火星探査に必要な物資を現地で生産するシステム
例
⋅
月・火星で水氷や大気等を用いて推進薬(メタン、水素、酸素等)を生産するシステ
ム
⋅
月・火星で表土を用いて構造物や特定物質(水、酸素、鉄、ガラス等)を生産するシ
ステム
等
③ 再利用システム
説明
月・火星でのリユース・リサイクルシステム
例
⋅
不要となった着陸機やその構成部品を 90%以上リサイクルするシステム
等
3. 要素技術レベル(ML)・基礎研究レベル(LL)
上記を実現するために必要な要素技術(ML)、基礎研究(LL)は以下の通りです。
① センシング技術
説明
資源の分布、濃度、形態などを検知する高度なセンサー技術
例
⋅
地中の水氷や特定の鉱物を検知するセンサー
等
② プロセッシング技術
説明
物資生産のための化学的・物理的プラント技術
例
⋅
構造物、燃料など現地生産に必要な以下の技術

物理処理プロセス(加熱・冷却、溶融・固化、焼結、蒸留、袋詰 等)

化学処理プロセス(酸化、還元、合成、分解、精錬 等)

二次処理プロセス(精製、高純度化、組立、機械加工 等)
等
③ ハンドリング技術
説明
資源物質や生産材を効率的に取り扱う技術
例
⋅
地下を採掘する技術、表土や大気を採取する技術、表土の粒径や成分を分離する技術、
粉体状の表土を大量・効率的に扱う技術、表土に含まれる揮発性物質を扱う技術 等
別紙 4
1. 共通技術
宇宙探査シナリオに貢献する共通技術の提案を求めます。
2. システムレベル技術(UL)
NA
3. 要素技術レベル(ML)・基礎研究レベル(LL)
要素技術(ML)、基礎研究(LL)は以下の通りです。
① エネルギー技術
説明
月・火星探査を変える革新的なエネルギー技術
例
⋅
超小型あるいは超高エネルギー密度二次電池
⋅
耐環境性に優れた二次電池
⋅
無線エネルギー伝送技術、高密度太陽集光技術
⋅
静電気発電技術、エレクトレット電池
等
② アクチュエータ技術
説明
月・火星探査を変える革新的なアクチュエータ技術
例
⋅
10kW/kg を超える高出力密度のモータ技術
⋅
油圧に代わる新たなアクチュエータ技術
等
③ 材料技術
説明
月・火星探査を変える革新的な材料技術
例
⋅
カーボンナノチューブなどの新材料の応用
⋅
自己修復材料
⋅
衝撃を吸収するクラッシャブル材料技術
等
④ 移動技術
説明
月・火星探査を変える革新的な移動技術
例
⋅
月・火星上の 90%以上を踏破できる移動技術
⋅
月・火星上の飛行技術
等
⑤ 通信技術
説明
月・火星探査を変える革新的な通信技術
例
⋅
超大容量通信技術
⋅
超小型・ネットワーク型通信技術
等
⑥ 耐惑星環境技術
説明
広い温度範囲や粉塵環境に長期間耐えられる機器に関する技術
例
⋅
高熱伝導材料技術、高断熱材料、火星大気中でも真空中でも利用できる断熱材
⋅
形状記憶合金を用いた環境依存型放熱技術
⋅
防塵・耐摩耗技術
等
別紙 5
研究開発レベルの考え方
研究開発レベル(マネジメント)の考え方について以下に示します(注)。従来の研究開
発が技術シーズからの発想、つまり知識基盤・基礎的研究(LL)あるいは実現化技術・要
素技術開発(ML)を進め、システム化・技術統合(UL)を経て最終的な製品化(アウトカ
ム)を行う方向で研究開発を進めていたのに対し、本オープンイノベーションハブでは、
最終的な出口からの発想(つまり持続的発展が期待できる宇宙探査及び社会・市場ニーズ
からの発想)を主眼として研究開発を進めていく予定です。
注: 第 1 回宇宙探査オープンイノベーションフォーラムプレゼン資料「イノベ
ーションハブ構築支援事業とその背景について」(JST 殿発表)P5 から抜粋
研究開発マネジメント(3層図の利用)
※米国国立科学財団(NSF)資料を基に作成[JST]
別添 1
情報提供書
1.提供者情報
① 提供者(法人・個人)名
② 提供代表者名・連絡先(又は担当者名・連絡先)
(氏名・ふりがな)
(所属)
(住所)
(電話番号・メールアドレス)
③ 事業概要(法人の場合)
(今回ご提供頂く情報に関わらず企業や団体等の一般的な事業概要をご記入下さい。)
1
2.技術情報
① 技術名称
② 技術課題・研究開発レベル
(別紙 1~4 の技術課題や研究開発レベルの内、該当するものを丸で囲んで下さい。
(複数選択可))
<技術課題>
「広域未踏峰」 ・ 「自動・自律型」 ・ 「地産地消型」 ・ 「共通技術」
<研究開発レベル>
システムレベル(UL)
・
要素技術・基礎研究レベル(ML&LL)
③ 技術要旨
(以下の観点も含めご記入をお願いします。
)
・ターゲットとする技術(別紙 1~4 をご参照下さい。
)
・これまでの研究開発状況と研究目標、解決すべき課題
・当該技術レベルについて世界的に見たベンチマーク
※ 本 RFI は、宇宙探査に特化あるいは限定した技術情報のご提供をお願いするものではありません(RFP
の対象としては宇宙での実証は含みません。
)
。これらの宇宙探査への応用を目的としつつ、研究開発の成
果が地上技術への展開(イノベーション)につながる可能性のある技術情報のご提供を期待しております。
④ 研究計画・研究体制
(以下の観点も含めご記入をお願いします。
)
・実現までに想定される研究期間、研究資金規模、研究体制
・提案者単独では実現困難な場合、外部とどのような連携を想定するか
2
⑤ 事業化構想
(当該技術を用いた事業化構想の有無(有の場合、差支えない範囲で事業化構想)をご記入下
さい。
)
3.実施にあたって JAXA への要望事項
(前項2.を実施するための JAXA への要望事項をご記入下さい。
)
・例:JAXA が保有する試験設備の利用、宇宙環境に関わる情報提供 等
4.その他特記事項
(上述の事項以外で本事業の実施にあたり JAXA が検討すべき事項、明確にすべき事項等あればご記入
下さい。)
3
別添 2
秘密保持契約書
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」という。)及び○○(相手方正式名称)(以
下「●●(相手方略称)」という。)とは、「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に
向けたオープンイノベーションハブ」に関する情報提供要請(RFI)(以下「本目的」という。)に関連して
JAXA 及び●●が提供、開示する秘密情報の取り扱いに関して、次のとおり契約を締結する。
(秘密情報の定義)
第1条 本契約において「秘密情報」とは、JAXA 及び●●が本目的のために、相互に提供、開示する
技術情報、営業情報等の情報であって、提供、開示に際して秘密であることを明示した情報をいう。
本契約の「秘密情報」は、本契約の締結以前に本目的に関連して、相手方から提供、開示を受けた
情報を含むものとする。なお、口頭、実演、上映、投影、その他書面又は物品以外の媒体により秘密
情報を開示する場合には、相手方に開示する際に秘密である旨を明示し、且つ開示後14日以内に、
当該秘密情報を書面にて取りまとめ、秘密である旨を明示した上で、相手方に送付するものとする。
2 前項にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する情報は、秘密情報から除くものとする。
(1) 相手方から知得する以前に既に公知であるもの。
(2) 相手方から知得した後に、自らの責によらず公知となったもの。
(3) 相手方から知得する以前に、既に自ら所有していたもので、かかる事実が立証できるもの。
(4) 正当な権限を有する第三者から秘密保持の義務を伴わずに知得したもの。
(5) 相手方から知得した情報に依存することなく独自に得た資料・情報で、かかる事実が立証でき
るもの。
(6) 相手方から公開又は開示に係る書面による同意が得られたもの。
(7) 裁判所命令又は法律によって開示を要求されたもの。この場合、かかる要求があったことを相
手方に直ちに通知する。
(守秘義務)
第2条 JAXA 及び●●は、本目的で使用する場合または相手方の書面による事前の承諾を得た場合
を除き、相手方から提供、開示された秘密情報を使用してはならない。
2 JAXA 及び●●は、相手方から知り得た秘密情報を、自己の役員あるいは従業員であっても、知る
必要のある者以外に漏洩し又は提供、開示してはならない。
3 JAXA 及び●●は、相手方から知り得た一切の秘密情報を厳に秘密に保持し、相手方の書面による
事前の承諾を得た場合を除き、これを第三者に提供、開示してはならない。
4 JAXA 及び●●は、前項の規定により、相手方の書面による事前の承諾を得て第三者に秘密情報
の提供、開示を行う場合には、本契約において自らが負うものと同等の義務を当該第三者に負わせ
るものとし、当該第三者による本契約内容の違反は、当該第三者へ秘密情報を提供した JAXA 又は
●●の本契約の違反を構成するものとする。
(管理)
第3条 JAXA 及び●●は、相手方から提供、開示された秘密情報を、意図せず漏洩することの無いよ
う適切な管理及び取扱をしなければならない。
(保証)
第4条 JAXA及び●●は、開示した秘密情報に瑕疵があった場合でも、一切の責任を負わないものと
し、それらについて一切の明示又は黙示の保証をしないものとする。
(損害賠償)
第5条 JAXA 及び●●は、相手方が本契約に違反したことにより損害を被った場合には、当事者に対
し損害の賠償を請求することができる。
(有効期間)
1
第6条 本契約の有効期間は、締結日から平成●●年●●月●●日までとする。但し、JAXA 及び●●
の書面による同意により、本契約は変更、解除又は延長することが出来る。
2 前項にかかわらず、第2条(守秘義務)及び第3条(管理)の規定は、本契約終了後もその効力を有
するものとする。但し、必要な場合は JAXA 及び●●が協議のうえ、特定の秘密情報について前記期
間を延長し又は短縮できるものとする。
(契約外の事項)
第7条 本契約に基づく秘密情報の提供、開示は、当該秘密情報についての実施権の許諾、権利の移
転、その他本契約に規定していない使用又は処分を行う権限を付与するものではない。
2 JAXA 及び●●は、本契約の解釈に疑義が生じたとき、又は本契約に定めのない事項については、
相互に誠意をもって協議のうえこれを解決するものとする。
本契約締結の証として、本契約書2通を作成し、JAXA 及び●●が記名押印のうえ各 1 通を保管す
る。
平成27年
月
日
神奈川県相模原市中央区由野台3丁目1-1
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙探査イノベーションハブ
ハブ長
國中 均
(住所)
(相手方正式名称)
(所属・役職)
(締結者氏名)
2