第7章 港湾の能力(ファイルサイズ:414KB

港湾の能力
第7章
第7章 港湾の能力
1.港湾の能力
■港湾の能力とは
・港湾の能力とは、取扱貨物量や入港船舶隻数等のことをいい、港湾施設の規模や配置を決定するための前提となるものである。
・目標年次を平成30年代後半《2025年頃》として、港湾及びその他周辺地域の経済的及び社会的条件等を考慮しながら定める。
【前提】今後、新たな成長戦略、緊急経済対策、情勢変化等諸事情により、港湾を取り巻く状況は大きな幅をもって変化していくことが予想されるが、
現在ある情報や知見等を基に予測しうる範囲内で港湾の能力を検討するものとする。
■港湾の能力の検討フロー
・計画フレーム(経済情勢の変化)、主な産業動向の時点更新を行い、港湾能力の推計を行う。
港湾の能力の検討フロー
推計基準年
(2013年)
計画フレーム
(人口、総生産等)
産業動向
(企業ヒアリング等)
港湾の能力(貨物推計)
≪港湾の能力の達成に向けた取り組み≫
・今回定める港湾の能力は、施設規模等の前提となる一方で、目標年次における目標値(港勢の達成目標)となるものである。
・そのため、背後の経済・産業の成長による貨物増加に加え、目標達成に向けて関係する政策主体が連携した取り組みもあわせて展開していく。
名古屋港基本計画検討委員会 最終報告
7-1
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
■貨物推計結果
総取扱貨物量 : 2億4,700万トン
港湾の開発、利用及び保全並びに開発保全航路の開発に関する基本方針とのクロスチェック
+3,900万トン
(18%増加)
2億4,700万トン
・基本方針における港湾取扱貨物量の伸び率(平成20年に対する平成37年の値)を
名古屋港に適用すると 2億3,000万トン( 1.06倍) ~ 2億5,000万トン( 1.14倍)
となり、今回推計値は範囲内
2億800万トン
1億7,200万トン
外貿
1億4,000万トン
内貿
6,800万トン
≪ 品 目 別 ≫
+3,100万トン
(22%増加)
2013年(基準年)
+800万トン
(11%増加)
2025年(将来推計)
7,600万トン
輸送機械
4,500万トン
その他
4,000万トン
外貿
1億4,100万トン
(増加する主な品目)
【外貿】 輸送機械
( 2013 ) 4,500万トン → (今回推計) 5,500万トン
・完成自動車、自動車部品の増加を見込む
原油
700万トン
雑工業品
1,000万トン その他
鉱産品
1,400万トン
(完成自動車)
(自動車部品)
その他
4,800万トン
輸送機械
5,500万トン
外貿
1億7,200万トン
(輸送容器)
(再生資材)
石油類
2,500万トン
特殊品
800万トン
その他鉱産品
1,400万トン
雑工業品
(鉄鉱石)
(非鉄鉱物)
1,400万トン
石油類
3,300万トン
(ゴム製品)
(衣類品)
【外貿】 石油類
( 2013 ) 2,500万トン → (今回推計 )3,300万トン
・LNGの増加を見込む
(化学薬品)
(苛性ソーダ) その他
その他
化学工業品
200万トン
【外貿】 雑工業品
( 2013 ) 1,000万トン → (今回推計 )1,400万トン
・ゴム製品(タイヤ等)の増加を見込む
フェリー
500万トン
鉄鋼
700万トン
【内貿】 輸送機械
( 2013 ) 3,700万トン → (今回推計) 4,500万トン
・完成自動車の増加を見込む
(LNG)
(石油製品)
その他
化学工業品 800万トン
300万トン
その他
900万トン
フェリー
500万トン
輸送機械
3,700万トン
内貿
6,800万トン
石油類
800万トン
(鋼材)
(鋼)
鉄鋼
700万トン
(完成自動車)
(自動車部品)
輸送機械
4,500万トン
内貿
7,600万トン
石油類
800万トン
(揮発油)
(その他の石油)
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
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7-2
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
外貿コンテナ取扱個数 : 372万TEU
港湾の開発、利用及び保全並びに開発保全航路の開発に関する基本方針とのクロスチェック
372万TEU
・基本方針における国際海上コンテナ貨物量の伸び率(平成20年に対する平成37年の
値)を名古屋港に適用すると 298万TEU( 1.13倍)~383万TEU( 1.46倍) となり、今回
推計値は範囲内
+119万TEU
(47%増加)
240万TEU
200万TEU
253万TEU
+68万TEU
(52%増加)
132万TEU
+50万TEU
(42%増加)
輸出
輸入
171万TEU
121万TEU
2013年(基準年)
≪航路別≫
(増加する主な航路)
2025年(将来推計)
その他
その他
16万TEU
欧州 1万TEU
23万TEU
東南アジア航路
(2013) 91万TEU → (今回推計)146万TEU
・自動車部品の輸出増、衣類等の輸入増を見込む
北米
40万TEU
欧州
33万TEU
東南アジア
91万TEU
253万TEU
東南アジア
146万TEU
北米
55万TEU
372万TEU
近海航路
(2013) 98万TEU → (今回推計)122万TEU
・自動車部品の輸出増、衣類等の輸入増を見込む
近海
98万TEU
近海
122万TEU
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
名古屋港基本計画検討委員会 最終報告
7-3
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
■貨物推計結果(詳細)
〇推計の分類
目標年次における取扱貨物量(トン)は、以下の分類で推計した
将来取扱貨物量
外 貿
公 共
コンテナ
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内 貿
専 用
公 共
一般在来
7-4
専 用
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(1)総取扱貨物量
・目標年次における総取扱貨物量は約2億4,700万トン、このうち外貿は約1億7,100万トン、内貿は約7,500万トンと推計
基準年
(2013年)
外 貿
1億4,100万トン
1億7,100万トン
内 貿
6,800万トン
7,500万トン
800万トン
2億4,700万トン
合 計
《外内貿別》
目標年次
(2025年)
30,000
2億
(万トン)
24,700
1.2倍
25,000
20,800
20,000
17,100
1.2倍
14,100
15,000
1.1倍
10,000
7,500
6,800
5,000
外貿
0
2004
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
名古屋港基本計画検討委員会 最終報告
2007
2010
2013
内貿
2016
7-5
合計
2019
2022
2025
目標年次
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(2)外貿貨物量
・目標年次における外貿貨物量は約1億7,100万トン、このうち公共は約8,100万トン、専用は約9,000万トンと推計
外貿公共貨物量
基準年
(2013年)
《公専別》
目標年次
(2025年)
公 共
5,900万トン
8,100万トン
専 用
8,100万トン
9,000万トン
合 計
1億4,100万トン
1億7,100万トン
(万トン)
18,000
17,100
1.2倍
16,000
14,100
14,000
12,000
1.1倍
10,000
9,000
8,100
8,000
8,100
1.4倍
6,000
5,900
4,000
2,000
0
2004
公共
2007
2010
2013
専用
2016
合計
2019
2022
目標年次
2025
※新宝ふ頭C5岸壁は、2007年に公共埠頭から専用埠頭に変更されているが、実績の推移を正確にとらえるため、2007年以前の実績を専用貨物としている
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
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7-6
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(3)外貿公共貨物量
・目標年次における外貿公共貨物量は約8,100万トン、このうちコンテナは約6,700万トン、一般在来は約1,400万トンと推計
基準年
(2013年)
目標年次
(2025年)
コンテナ
4,800万トン
6,700万トン
一般在来
1,100万トン
1,400万トン
合 計
5,900万トン
8,100万トン
(万トン)
《コンテナ一般在来別》 9,000
8,000
コンテナ
一般在来
8,100
1.4倍
合計
6,700
7,000
5,900
6,000
4,800
5,000
1.4倍
4,000
3,000
1.3倍
2,000
1,400
1,100
1,000
0
2004
2007
2010
2013
2016
2019
2022
2025
目標年次
※新宝ふ頭C5岸壁は、2007年に公共埠頭から専用埠頭に変更されているが、実績の推移を正確にとらえるため、2007年以前の実績を専用貨物としている
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
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7-7
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(3)外貿公共貨物量 [コンテナ]
・目標年次における外貿コンテナ貨物量は約6,700万トン、このうち輸出は約3,300万トン、輸入は約3,400万トンと推計
・輸出(2013年)は輸送機械(主に自動車部品)が全体の約5割を占め、今後は自動車部品の増加を見込む
・輸入(2013年)は雑工業品(衣料・身廻品・はきもの)等が全体の約3割を占め、今後は衣類等の増加を見込む
《輸出入別》
《品目別》
(万トン)
8,000
輸 出
(万トン)
3,500
7,000
6,700
1.4倍
6,000
4,800
5,000
1.4倍
4,000
3,400
2,500
3,000
2,000
3,000
600
その他
2,500
400
その他機械
500
雑工業品
1,800
輸送機械
2,000
600
1,500
300
200
1,000
500
3,300
0
輸 入
(万トン)
3,500
1,000
輸出
0
2004
2007
2010
2013
輸入
2016
目標年次
2013
1.4倍
2,400
1,200
合計
2019
2022
輸出
◆増加品目
2025
目標年次
輸入
3,000
800
その他
2,500
300
輸送機械
700
400
その他化学工業品
300
500
その他金属類
300
200
300
500
特殊品
900
雑工業品
2,000
★輸送機械 (詳細品目:自動車部品等)
(2013)1,200万トン → (目標年次)1,800万トン <自動車部品の増加を見込む>
1,500
1,000
★雑工業品 (詳細品目:衣料・身廻品・はきもの等)
( 2013 )700万トン → (目標年次)900万トン <衣類等の増加を見込む>
500
700
0
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
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2013
7-8
目標年次
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(3)外貿公共貨物量 [コンテナ]
《定期航路の主な寄港地》
・目標年次における外貿コンテナ取扱個数は372万TEUと推計
・航路別では、近年増加が著しい東南アジア航路の増加を見込む
北米西岸
欧州・地中海
近海
東南アジア
《航路別》
1,600
(千TEU)
1,400
北米西岸
北米東岸
欧州・地中海
東南アジア
近海
その他
東南アジア, 1,463
近海, 1,219
1,200
980
1,000
906
800
600
北米西岸, 506
371
400
欧州・地中海, 333
230
200
0
2004
その他, 156
2007
名古屋港基本計画検討委員会 最終報告
2010
29
13
2013
北米東岸, 38
2016
2019
7-9
2022
目標年次
2025
北米東岸
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(3)外貿公共貨物量 [一般在来]
・目標年次における外貿一般在来貨物量は約1,400万トン、このうち輸出は約1,000万トン、輸入は約400万トンと推計
・輸出(2013年)は輸送機械(主に完成自動車)が全体の約9割を占め、今後は完成自動車の増加を見込む
《品目別》
《輸出入別》
1,600
(万トン)
1,200
(万トン)
1,400
1.3倍
1,400
1,000
100
800
1,000
1.3倍
1,000
600
900
400
800
800
700
200
600
1.3倍
400
輸送機械
0
1,200
200
輸出
0
2004
2007
2010
2013
輸入
2016
合計
2019
目標年次
2013
300
400
輸 入
(万トン)
1,000
2022
2025
目標年次
800
600
◆増加品目
輸出
★輸送機械 (詳細品目:完成自動車等)
(2013)700万トン → (目標年次)900万トン
<完成自動車(新車+トランシップ車)の増加を見込む>
400
200
0
300
その他
100
100
輸送機械
2013
目標年次
200
※新宝ふ頭C5岸壁は、2007年に公共埠頭から専用埠頭に変更されているが、実績の推移を正確にとらえるため、2007年以前の実績を専用貨物としている
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
名古屋港基本計画検討委員会 最終報告
その他
100
1,100
1,200
輸 出
7-10
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(4)外貿専用貨物量
・目標年次における外貿専用貨物量は約9,000万トン、このうち輸出は約2,700万トン、輸入は約6,300万トンと推計
各企業の見通しを基に推計し、約1.2倍になる見通し
・輸出(2013年)は輸送機械(主に完成自動車)が全体の約9割を占め、今後は完成自動車の増加を見込む
・輸入(2013年)は石油類(主にLNG)が全体の約5割を占め、今後はLNG等の増加を見込む
《品目別》
《品目別》
《輸出入別》
輸 出
(万トン)
(万トン)
10,000
7,000
1.1倍
9,000
9,000
6,000
8,100
5,000
8,000
1.1倍
7,000
6,300
5,500
6,000
4,000
3,000
5,000
2,000
4,000
1,000
1.0倍
2,600
3,000
2,700
200
200
200
200
2,200
2,300
2013
目標年次
1,000
輸出
0
2004
2007
2010
2013
輸入
2016
合計
2019
輸 入
6,000
2022
2025
目標年次
輸出 輸入
◆増加品目
★輸送機械 (詳細品目:完成自動車等)
(2013)2,200万トン → (目標年次)2,300万トン <完成自動車の増加を見込む>
1,100
1,100
700
4,000
700
1,200
その他鉱産品
3,000
1,200
3,200
石油類
1,000
2,400
0
2013
目標年次
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
※新宝ふ頭C5岸壁は、2007年に公共埠頭から専用埠頭に変更されているが、実績の推移を正確にとらえるため、2007年以前の実績を専用貨物としている
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7-11
その他
5,000
2,000
★石油類 (詳細品目:LNG等)
( 2013 )2,400万トン → (目標年次)3,200万トン <LNGの増加を見込む>
輸送機械
0
(万トン)
7,000
2,000
その他
鉄鋼
原油
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(5)内貿公共貨物量
・目標年次における内貿公共貨物量は約1,000万トン、このうち移出は約500万トン、移入は約500万トンと推計
《品目別》
《移出入別》
(万トン)
1,200
1.1倍
500
1,000
950
1,000
400
200
150
その他
300
800
200
1.0倍
600
500
400
450
500
1.1倍
500
200
移出
0
2004
移 出
(万トン)
600
移入
300
300
2013
目標年次
100
0
移 入
(万トン)
600
合計
フェリー
500
2007
2010
2013
2016
2019
2022
2025
目標年次
その他
400
300
300
200
200
2013
目標年次
300
200
100
0
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
名古屋港基本計画検討委員会 最終報告
7-12
フェリー
第7章 港湾の能力
2.取扱貨物量の推計
(6)内貿専用貨物
・目標年次における内貿専用貨物量は約6,600万トン、このうち移出は約3,800万トン、移入は約2,800万トンと推計
《品目別》
《移出入別》
(万トン)
8,000
1.1倍
6,600
7,000
5,800
6,000
2,500
3,800
3,000
2,000
300
300
300
1,500
1,000
3,000
1.0倍
2,800
その他
鉄鋼
石油類
2,000
1.3倍
4,000
200
300
300
3,500
3,000
5,000
移 出
(万トン)
4,000
2,800
3,000
輸送機械
2,200
500
0
目標年次
2013
1,000
移出
0
2004
2007
2010
2013
移入
2016
合計
2019
(万トン)
4,000
2022
2025
目標年次
移出
◆増加品目
移 入
3,500
3,000
★輸送機械 (詳細品目:完成自動車等)
(2013)2,200万トン → (目標年次)3,000万トン <完成自動車の増加を見込む>
2,500
600
600
その他
2,000
400
400
鉄鋼
1,500
400
400
石油類
1,400
1,400
2013
目標年次
1,000
500
0
※端数処理のため合計は必ずしも一致しない
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7-13
輸送機械
第7章 港湾の能力
3.入港船舶隻数の推計
■入港船舶隻数の推計(外航、内航)
・入港船舶隻数は、船型の大型化に伴い、外航船、内航船ともに減少傾向にあるが、将来は、外貿貨物の増加や船型の大型化を見込み、外航船
が約700隻増加、内航船は現状程度と推計
〇分類
〇推計結果
基準年
(2013年)
目標年次
(2025年)
8,400隻
9,100隻
(うちコンテナ船)
(4,200隻)
(5,100隻)
内航船
24,200隻
24,100隻
計
32,600隻
33,200隻
将来入港船舶隻数
外航船
外航船
コンテナ船
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内航船
その他
7-14