第3号

熊本県高文連演劇部
平成 27 年 6 月 21 日(日)発行
担当:髙原(大津高校)
城北地区演劇祭(in 荒尾総合文化センター)にて発行しまし
た。城北地区の皆さん、出演及び運営など大変お疲れさまで
第3号
す! 観劇した他地区の生徒は感想を伝えあって学びましょう。
顧問の先生方に、たくさんのお手伝いやお手間をいただいて、第3号を城北地区高校演劇祭会場での発行及
び「メール送信」のかたちで各校に配信することができました。今まで胸に秘めていた疑問や聞きたかったことを
尋ねてみよう。質問は、生徒常任委員の「若いドラマ担当」生徒(大津高校、第一高校)に伝えてください。「その
道のプロ!」という顧問の先生に尋ねてみます。もちろん、大津・髙原に寄せてくれてもOKです。
今回は、実際に高校演劇祭を観る生徒たちの参考になる質問を、お二方にお答えいただきました。
質問11 広い舞台で演技するときに立ち位置などで注意するポイントなどを教えてください(大津)
☆回答:松橋高校顧問 より ※「本番当日までの流れ」からの視点です。
普段稽古する場所は狭いことが多く、多くの場合、実際に広い舞台に立つのは本番直前(あるいは
リハーサル時)になり、短い時間で広い舞台空間に適応するのはなかなか大変です。この質問はそう
した場合の対処方法という事で考えさせてもらいます。
「広い舞台」といっても、舞台はその上演するお芝居にあった広さにするべきです。仮に
素舞台(舞台装置も何もない舞台)で行う劇であったとしても、幕で狭めたり照明で区切ったりして適
切な広さを決めてください。次のような流れを心がけてほしいと思います。
-事前対策-
○すくなくとも演出をする人は、会場(舞台)をあらかじめ確認しておく。
○実際の舞台の大きさを測って、体育館やその他の広い場所で床(あるいは地面)にバミって、そ
の中での演技練習を出来るだけやっておく。
-当日対策-
○役者は、舞台の位置確認を舞台上と客席でそれぞれおこなう。
○演出家もしくは舞台監督は、舞台装置や照明を入れた段階(リハーサル時)で、最もふさわしい
立ち位置や動きを決定する。
○役者は、各自の立ち位置の決定はもちろん演出家の指示に従う必要があるのだが、自分でも客席
や袖幕の位置またはマーカー照明(あれば)を参考にする。動きがある場合は必ず動いてみる。
☆回答:菊池高校顧問 より ※「演出の見せ方、役者の演技」からの視点です。
私は、舞台が広くなったからといって役者の立ち位置が変わるわけではない、と思いま
す。たとえば、室内を想定しても、県立劇場のような間口(=舞台の横幅)10間いっぱいを使って
リビングにする、ということは考えられないでしょう。どんなに舞台が広くてもリビングの広さには
適当な広さというものがあり、室内にいる人物の位置はおのづと限られてきます。
それから、屋外という設定であれば、それは広々と使えますが、役者をバラバラに配置しても芝居
にはならないでしょう。なぜなら、登場人物同士の人間関係というものが人物の距離感によ
って表されてしまうからです。「親友の二人」という設定なのに、ずっと2、3メートル離れて会
話してたら、
「ホントにこの二人は親友?」って思っちゃいます。逆にキライな相手や苦手な相手と
は距離が離れます。けんかしてる相手とぴったりくっついて座るとか、なにか特別な理由がなければ
ありえませんよね。自分が日常どのような距離感をもって人と接しているかを考えれば自ずとわかる
ことです。最も大事なことは、登場人物がどのような関係や状況にあるかに応じて、登場人物同士の
適切な距離感をとることであって、舞台の広さに応じて広げていくことではありません。
また、役者の表情がきちんと観客に見えるように演出してあげましょう。役者は表情を生き生きと
つくること、それをきちんと観客に見せること。これは大切です。立ち位置のせいで役者の顔がずっ
と後ろを向いているのでは、観客の興をそぎます。
(立ち位置とは関係ありませんが、表情が生き生
きとしていない役者は観客の目をひきつけませんので、しっかり表情の練習をしましょう。表情
が作れれば、それに応じた声も自然と出ます。余談でした。)
舞台が広ければ、役者が大きく動けるということはありますので、大きな演技を心がけると良いで
しょう。また、たくさんの役者をのせても役者たちが自由に動けるという利点はあります。
質問は係生徒か大津高校・髙原([email protected])まで「学校名・学年・氏名」明記でどうぞ。