Pride Photo AwArd 2015 Pride Photo Awardは性やジェンダーの多様

Pride Photo Award 2015
Pride Photo Awardは性やジェンダーの多様性に関する国際的な写真コンテストです。
この展覧会は2015
年の優秀作品に関する特集をしています。
マリアム・マグシー (パキスタン) ムスリムのプライド 私たちはヴェールを着用することを強制されるかもしれない、
しかし誰も私たちが誰を愛するか指示す
ることはできない。愛は非寛容性を超越し、嫌悪よりも偉大である。
マリア・ホセ・ヴィルジリオ (プエルトリコ) 母と娘 ~表玄関は閉まっていることを確認して~“ふれあ
い”シリーズより
“ふれあい”シリーズはトランスジェンダー女性である私の自己分析である。
この写真は私と母の二枚つ
づりの写真で、母が自分自身にするのと同様のメイクとファッションを私にしたところである。
このとき初め
て彼女は私を女性として捉えた。
これらの写真を通して、
このマイルストンがなければ辿り着かなかったで
あろう私たちの関係性が構築された。
ヴィンセント・グリオウ (フランス) アン、ベロニクと彼女たちの双子 家族の時間より
この写真は、パリのブレストに住むアンとベロニクというカップルの生活に関するシリーズからのもの
である。
ともに子供がほしいという夢を実現するため、彼女たちは三年前、体外受精(IVF)をするためにベ
ルギーに行く必要があった。
フランスの同性カップルは、今もなお、生殖補助医療(MAP)を利用することを
拒まれている。多くの成功しない試みとブリュッセルへの往復の後、
アンジェラとルチアという現在2歳にな
る双子が誕生した。
マリカ・ピューチャー (イタリア) Ella(彼女)
エリは11歳のトランスセクシュアルの子供である。彼女が2歳のときから、両親は自分の息子が自身を女
の子と認識しており、生物学的性別とジェンダーに矛盾があることに気づいていた。彼らの友人や担当の臨
床心理士は“息子を適切に教育できていない”と咎め、非難したけれども、彼女の両親は彼女をサポートし
た。
ジャン・フランコ・ボーチャード (カナダ) 転換
ジャン・フランコ・ボーチャードは社会で重要視されていない人々に特に興味を持った。
このシリーズの
中で彼は、増加するトランスジェンダーコミュニティーを構成する人々を全世界にわたって撮影した。
メロディー・メランド (アメリカ) 二つは一つ
奥深く見ると、あの男性と女性は別々のものとして見えないでしょう。“二つは一つ”の中でメロディー・メ
ランドは、彼女の主題である男らしさと女らしさの観察に従事することによってジェンダーの役割に疑問を
投げかけた。その結果、
この主題は男性と女性の両方の写真になった。
エリック・ジャイアムフィ (ガーナ) 亡命
“亡命”は、宗教と伝統に挟まれた現代のアフリカ男性を考察しようとする、セルフポートレート中心のシ
リーズである。亡命の特徴である無力感が漂っている。彼は自身の弱みを忘れられる宗教と伝統の世界に
居場所を求めている。
この満たされないアイデンティティー対する強い憧れは、亡命を反抗に変えさせてい
く。
ヨルグ・マイヤー (ドイツ) エデンの東、
ノド
創世記(4:16)の中で、
カインは神に追放されたとき、エデンの東、
ノドの地に行った。
ノドはnad(休まら
ない、放浪している)に由来している。
この作品は、車両待避所や駐車場での、公衆から切り離され、
しかし彼
ら自身をさらけ出し欲望のままにいられるパラレルワールドのポートレートである。
ダニエル・ヴィラサナ (アメリカ) 内なる光
ペルーは非常に男性優位で、保守的で信仰深く、性的マイノリティーを嫌悪する文化を持つ国であるた
め、
トランスジェンダーの女性は極度に軽んじられ、
また社会から差別されている。彼女たちの多くにとって
は、セックスワークは生計を立てるための唯一の手段である。彼女たちは社会や家族からだけではなく顧
客や警察、さらに彼女たちの恋人からも頻繁に虐待や暴力にあっている。彼女たちの多くは、強固に結束
し、互いをサポートしあっている。
タティアナ・ヴィノグラドヴァ (ロシア) メランコリーの日々
このポートレートシリーズはロシアのゲイの人々の生活に焦点を当てている。
これはメランコリー、孤
独、不確かな将来に関する可視化されたおとぎ話である。
マリカ・ピューチャー (イタリア) ソロ
イスラム慣習のある多くの国がそうであるように、モロッコではホモセクシュアリティは違法であり強く
非難される。19歳のイマネ・アドミニはカサブランカに住むレズビアンである。彼女はホモセクシュアリティ
であること隠したことはなく、彼女の家族は何年もかけてそれを受け入れてきた。
この姿勢はモロッコでは
当たり前のことではない。 ナフィス・アーメド・ガジ (バングラデシュ) 内面
性や性的指向について議論することは、バングラディッシュではタブーである。
さらにこの父系社会の中
で、女性の性的指向は完全なタブーであるが、それはレズビアンが2つの偏見の被害にあっていることを意
味している。
これらの写真はいくつかのバングラディッシュのLGBTコミュニティを描いている。
スザンヌ・リートスマ (オランダ) “彼女”の代わりに“彼”を使う
オランダには1600万人が住んでおり、100人の男性が毎年乳がんの診断を受けている。ほとんどの人々
は男性が乳がんに罹りうることを知らない。病院の待合室でさえも乳がんの男性は頻繁に“ミスター”では
なく“ミセス~”と呼ばれている。
このシリーズは、
このあまり知られていない事象と乳がんの男性が直面する
役割の逆転について描いている。