平成26年度 学校評価アンケート結果 全体並びに各部舎ごとの総評 【アンケート結果をふまえての全体の総評】 ○項目別集計グラフ(外部評価と内部評価)からの考察 点数化を図るもの、全体の割合がわかるようなもの、それぞれにグラフで表した。 NO.1~学校評価の項目別に点数化で表したもの。 NO.2~学校経営目標の分野別にまとめ、割合で表したもの。 NO.3~寄宿舎評価の項目別に割合で表したもの。 ※外部評価:保護者、内部評価:教職員 同じ趣旨の項目で、教職員(内部評価)と保護者(外部評価)にアンケートを行いました。教職員、保護者ともに 全ての方(100%)から回答をいただくことができました。 昨年度同様各項目ごとに「よく当てはまる」を3点、 「やや当てはまる」を2点、 「あまり当てはまらない」を 1点、 「まったく当てはまらない」を0点、の3点満点で点数化しました。外部評価、内部評価ともに、どの項 目でも2点以上の大変よい評価をいただきました。 また、昨年度と比べ、13 項目中 10 項目で評価が上がっていました。外部評価で特に上がっていたのは、項目 5「個別の教育支援計画を活用した指導」 、項目6「聴覚活用・言語力の育成」 、項目 10「人権尊重・人権教育」 でした。これらは教職員が互いに検討を重ねながら、幼児児童生徒への指導に取り組んでいることが理解され、 評価されていることだと思います。さらに連携を取りながら取り組んでいきたいと思います。 おおよそどの項目も高い評価であり、さらに外部評価と内部評価を比較した場合、外部評価の方が高かったの は 14 項目中8項目となっています。外部評価がやや低い評価となっているのは、項目8「交流及び共同学習」 、 項目9「安全指導体制の整備」と項目 13「関係諸機関との連携」です。 項目8については、内部評価もやや低くなっていることからも、取組の様子の広報など、外部への情報提供を 多くするとともに、現在取り組まれている活動を充実させいく必要があると思われます。 項目9については、学校では、年3回の避難訓練、各部舎での緊急対応訓練、交通安全教室など、計画的に指 導を行っていますが、 その様子やその後の家庭での協力要請などの状況提供などが不足していたように思われま す。また、昨今の情勢から災害に対する意識も高まってきていることもあると思います。これらのことも踏まえ、 さらに、家庭や地域に協力をいただいての訓練も考えていく必要があると思われます。 項目 13 については係からの広報誌の充実や幅広く情報提供するなど、広報活動に力を入れていきたいと思い ます。 また、項目7の「キャリア教育」については内部評価がやや低くなっています。さらに問題意識をもって全学 部共通の課題として捉え、幼小中高の連携を図りながら取り組んでいきたいと考えています。 【アンケート結果をふまえての幼稚部総評】 ○保護者の評価から(外部評価) どの項目もほとんど「よく当てはまる」 「やや当てはまる」であり、多くの項目(12 項目)で「よく当てはま る」が優位でした。特に項目2「悩みを気軽に相談できる」 、項目3「聴覚障害に配慮した取組」 、項目4「分か りやすい授業」 、項目6「聴覚活用・言語力の育成」 、項目 10「人権尊重・人権教育」 、項目 12「健康な生活へ の支援」では評価が高く、一人一人の実態に応じた丁寧な指導や支援が行われているという内容の項目で高い評 価が得られました。 「やや当てはまる」の項目の方が多かったのは、項目7「キャリア教育」 、項目8「交流及び 共同学習」です。項目7については幼児期から社会的自立に向け、 「あいさつを自分からする」 「当番の仕事をが んばる」 「約束を守る」等の年齢に応じた指導を意識して、週目標やクラスでの取り組み等を続けていきたいと 思います。項目8については居住地園交流が希望によるものであること、全体での交流園が遠方であり年2回に 限られているということがその理由として考えられますが、 お互い意義深い交流になっているので今後も続けて いきたいと思っています。 全体的にはよい評価が得られている反面、 「あまり当てはまらない」がほとんどの項目で1~3名おられたこ とを真摯に受け止め、今後も教育の充実に向けて具体的な取組を展開していきたいと考えています。 ○教職員の評価から(内部評価) どの項目もほとんど「よく当てはまる」 「やや当てはまる」で、 「やや当てはまる」が特に多かった(10人以 上が選択)のは項目7、8であり、保護者と同様の理由が考えられます。項目7の「キャリア教育」については、 教職員の認識に違いがあることも考えられるので、 幼児期段階でのキャリア教育のあり方について研修などを通 して共通理解し、将来に繋がる指導を続けていきたいと思います。 保護者と教職員を比較して忘れてはならないのは、保護者が少数ではあるけれどもほとんどの項目で「あまり 当てはまらない」を選択されているということです。対して教職員は「あまり当てはまらない」は3項目ですが、 期待や励ましのメッセージをいただいたと受け止め、より充実した取組を目指していきたいと思います。 【アンケート結果をふまえての小学部総評】 ○保護者の評価から(外部評価) 全ての項目で「よく当てはまる」と「やや当てはまる」が8割を超える評価で、多くの項目(10 項目) で「よく当てはまる」が優位でした。一方、評価の低かった項目としては、項目2「連絡・相談」、項目3「聴 覚障害に配慮した取組」、項目8「交流及び共同学習」、項目 13「関係諸機関との連携」が挙げられます。 項目2については、 「幼稚部の頃より子どもの様子が分かりにくい。 」 「学校での様子を連絡帳でもっと知 らせて欲しい。 」といった声や要望が保護者から多く寄せられていますので、連絡帳に詳しく書いたり、いつで も気軽に相談に応じる姿勢を大切にしたりしていきたいと思います。 項目3については、 「人工内耳に関する専門的な情報提供と支援」に関する要望が多く、なかなか対応が 難しい相談もあることが影響していると考えられます。 項目8については、竜ノ口小学校との相談の上、学年ごとの取組になっている部分もあり、学年間で差 が生じている実態があります。「交流及び共同学習」の推進については、慎重に検討し、取組を進めていきたい と思います。 項目 13 については、「れんけい」などの学校の情報発信が十分受信されていない面もあると思われます。 今後も馴染みやすい発行物を工夫するなどして周知を図る取組を行っていきたいと思います。 ○教職員の評価から(内部評価) 全ての項目で「よく当てはまる」と「やや当てはまる」が9割を超えました。この高評価の要因として は、昨年度「小学部の教育の成果と課題」をまとめていく中で、学校評価(内部・外部)の結果も関連付けなが ら反省等を行い、共通理解を図ったこと、これらの反省等を生かして、本年度の教育活動に取り組んでいること などが挙げられます。 項目7「キャリア教育」 、項目8「交流及び共同学習」では、 「やや当てはまる」が「よく当てはまる」 を上回りました。項目7については、前年度末から小学部段階でのキャリア教育のあり方について共通理解を図 ってきたことが、改善(ポイントで 1.81→2.38)につながったと思われます。一方、重複障害児のキャリア教育に ついては、「共通理解が不十分だと感じる。」との指摘もあるので、学部全体の問題として検討していきたいと 思います。項目8については、学年ごとの取組となっているので、評価にばらつきが出たものと考えられます。 項目 10「人権尊重・人権教育」では、「よく当てはまる」と「やや当てはまる」が同数という結果でした。 「教職員の人権意識を高めていくことが大切だ。」という意見もあり、「人権尊重」の視点から日々の指導を見 つめ直したり、研修をしたりしていきたいと考えています。 【アンケート結果をふまえての中学部総評】 ○保護者の評価から(外部評価) どの項目も「よく当てはまる」もしくは「やや当てはまる」という評価が優位でした。4つの項目で「あまり 当てはまらない」という評価もありました。ほとんどの項目で「よく当てはまる」が優位だったのですが、 「よ く当てはまる」と「やや当てはまる」の数がほぼ同じであったのは、項目8「交流及び共同学習」と、項目9「安 全指導体制の整備」でした。 項目8については、取組の様子の情報発信不足もあるように思えます。学年通信やホームページなどを 活用し、さらに詳細に情報を発信していきたいと思います。また、現在行っている活動の内容を工夫し、他の学 校や団体との交流なども検討していきたいと思います。 項目9については、取組の様子や事前事後の指導についての情報が詳しく伝わっていないことが考えら れます。学年通信や懇談のときに活動の報告とともに、家庭での協力依頼などを行うことがさらに必要であると 思われます。また、安全面についてより高いものを目指すことを求められていることも伺えます。 よりいっそう安全体制の整備に努めていきたいと思います。 今後も一人一人の生徒を大切にし、生徒、保護者の心に寄り添い、気軽に相談していただけることを心がけな がら、適切な指導・支援に取り組んでいきたいと思います。 ○教職員の評価から(内部評価) どの項目も「よく当てはまる」 、 「やや当てはまる」という評価が優位でした。3つの項目で「あまり当てはま らない」という評価もありました。ほとんどの項目で「よく当てはまる」が優位だったのですが、 「よく当ては まる」と「やや当てはまる」の数がほぼ同じであったのは、項目7「キャリア教育」 、項目8「交流及び共同学 習」 、項目 10「人権尊重・人権教育」でした。 項目7については、現在取り組んでいることの考察を行い、一層の取組の強化を図っていきたいと思い ます。 項目8については、活動の広報方法を工夫するとともに、内容のさらなる充実、新たな交流の検討などを行っ ていきたいと思います。 項目 10 については、教職員が互いに授業内容や指導方法等を話し合うことにより、生徒の人権を尊重する意 識を高めるとともに、学校生活全般を通して生徒の人権意識を高めるための指導を行っていきたいと思います。 現在の指導、取組を単に継続するだけでなく、今後も生徒や保護者の願いや将来の目標に近づくことができる ような指導、取組になることを目指して、教職員でさらに検討を重ねていきたいと思います。 【アンケート結果をふまえての高等部総評】 ○保護者の評価から(外部評価) 各項目とも「よく当てはまる」 「やや当てはまる」を合わせてほぼ90%前後の評価となっており、保護者の 捉え方と教員の捉え方もほぼ一致しています。 「よく当てはまる」という評価は、項目2「連絡・相談」 、項目3「聴覚障害に配慮した取組」 、項目5「個別 の教育支援計画を活用した指導」 、項目7「キャリア教育」 、項目8「交流及び共同学習の推進」 、項目 11「個人 情報の取扱」で高く、高等部の教育について一定の成果があがっているものと考えられます。 ただ、少数ではありますが、2「連絡・相談」のアンケートに「あまり当てはまらない」と回答があった点に ついては、思いあたる事等を学部内で話し合う必要があると思われます。 今後も一人一人のニーズを理解し、信頼関係を基盤にしながら適切な指導・支援に取り組みたいと思います。 項目 14「学校外の支援」については、あまり知らないと感じている回答が3割近くあることから、学校全体 でさらに情報発信をしていく必要性があると考えられます。 ○教職員の評価から(内部評価) 各項目とも外部評価と同様に「よく当てはまる」 「やや当てはまる」を合わせてほぼ90%前後の評価となっ ており、現在の高等部教育に肯定的な見方をしています。 「あまり当てはまらない」という回答を中心に見ますと、他の回答に比べて項目5と項目 10 が若干多いという 結果となりました。 項目5「個別の教育支援計画を活用した指導」については、現状の作成及び活用状況について何らかの改善点 が存在する可能性があることを意味しており、 職員から意見を募り、 必要な部分を改善していきたいと思います。 項目 10「人権尊重・人権教育」については、現在の指導・取組を人権尊重の視点で見直すとともに、職員の 意識啓発を図っていきたいと考えています。 【アンケート結果をふまえての寄宿舎総評】 ○保護者の評価から(外部評価) いずれの項目も「よく当てはまる」 「やや当てはまる」のプラスの評価であり、すべての項目で「よく当ては まる」の評価が優位でした。 保護者評価の中で一番低かった安全の項目については、避難訓練等の研修を積み重ねると共に、安全について 保護者にお知らせしていきたいと思います。 個人情報の取り扱いについては、 昨年度と比較して高い評価を得られました。 これは様々な場面で注意を払い、 保護者に周知してもらえる努力をしたからだと思います。 今後とも、保護者との連携を大切にし、舎生一人一人の指導・支援をしていきたいと思っています。 ○指導員の評価から(内部評価) いずれの項目も「よくあてはまる」 「やや当てはまる」という評価でありました。保護者よりも寄宿舎指導員 のほうが「やや当てはまる」という評価が割合的に多いのは、問題意識をもった捉え方をしているのではないか と思われます。 マナーやコミュニケーション能力が育つ活動、舎生会活動については、さらに工夫し指導の充実を図りたいと 思います。 生活指導については、舎内の研修で一人一人の実態を共通理解し、指導にあたっていますが、他校の公開講座 に参加し、一層実態に即した指導の必要性を痛感しました。適切な実態把握を今後の指導に生かしていきたいと 思います。
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