失敗する定額配信モデル ~配信会社しか儲からないで、誰が喜ぶ?~ 2015 年 8 月 25 日 日本オーディオブック制作社協会 アマゾンジャパン株式会社 Audible 事業部が展開している日本初のオーディオブック定 額配信サービスの反響が全く聞こえてきません。外資系企業なので、クローズにしている可 能性もありますが、サービスがどこでされているのかはネットニュースで見かける位で、本 体の Amazon.co.jp ではプルダウン以外ではプロモーションは見ることが出来ません。 タイトルに書きましたが、日本国内での定額配信モデルは高確率で失敗すると思います。 簡単に言えば、コンテンツ不足です。Audible のコンテンツは自社でも手がけていますが、 弱小企業並の制作スピードであり、期待は出来ません。Audible は徐々にコンテンツを増や していく見込みですが、魅力無いコンテンツしかないので、戦略を考え直す必要があると思 います。Audible は最初から全力投球でも、調達しているコンテンツが他社のが一番売りに なっている時点で他力本願だと思います。Audible にコンテンツ調達のセンスが有る人がい るとは思えません。 また、日本に無理矢理導入したストリーミング配信です。1500 円ですが、1500 円に見合 うコンテンツが投入されていないので、入るだけ損です。また、ストリーミングはダウンロ ードが 100 だとすると、ストリーミングは 0.1 しか著作権者に支払われないので、どうや って制作会社と出版社で調整するかが問題です。 当協会としては、これは無理だと思っています。それに対し、Amazon.co.jp は月 1000 円 近い利益を上げていたら、どこがコンテンツを出すのか?と言う話になります。オトバンク が 20000、パンローリングが 1000 コンテンツを供給して言いますが、自社に著作権がある のと、著作権が切れたものばかりを提供しているので、原価が極めて安いのしか出していな いと思います。Audible はコンテンツの精査をしていないのだと思います。 アマゾンジャパンがどれだけ赤字の垂れ流しをするのかは知りませんが、2 年くらいで日 本市場から撤退されている可能性が高いと思います。その時は担当者全員解雇されるんで しょうけど、オーディオブック業界で拾える人材はちょっといないでしょうかね。 以上
© Copyright 2024 ExpyDoc