「咽喉頭逆流症と放射線性粘膜炎の関係に関する後ろ向き解析研究」 へ

「咽喉頭逆流症と放射線性粘膜炎の関係に関する後ろ向き解析研究」
へのご協力のお願い
1. 研究の目的と意義
当院では、患者様の診療とともに、診療の向上を目指す研究を行っています。こ
の研究は、咽喉頭逆流症(LPR)と放射線治療による粘膜炎の関連について調べます。
これが分かれば、放射線治療中の粘膜炎を予防・緩和する手段を解明する糸口とな
ります。
咽喉頭逆流症(LPR)とは、胃内容物が咽喉頭まで逆流して粘膜に悪影響を及ぼす、
という疾患概念です。もし咽喉頭逆流症(LPR)が放射線治療による粘膜炎を悪化さ
せる要因であるならば、予防的制酸剤の内服により粘膜炎を予防・緩和できる可能
性があります。ただし、過去に咽喉頭逆流症(LPR)と放射線による粘膜炎の関係性
について言及した論文は国内外に存在しません。咽喉頭逆流症(LPR)と放射線によ
る粘膜炎の関係性を調べる目的に、この研究を企画しました。
2. 研究の方法
この研究は、群馬県立がんセンター頭頸科に 2009 年 4 月—2014 年 3 月の間に初
診となり、初回治療として放射線単独療法を受けた喉頭癌および下咽頭癌患者様を
対象とします。治療開始前の喉頭内視鏡所見から咽喉頭逆流症(LPR)の有無を判定
します。その後の治療中の粘膜炎を評価し、咽喉頭逆流症(LPR)の有無と粘膜炎の
重症度の間に関連があるか調べます。
これまでの内視鏡写真と診療情報を用いる研究ですので、患者様の負担はありま
せん。研究結果は対象となった患者様の診療には用いませんので、結果をご本人に
お伝えすることはありません。研究は平成 28 年 3 月まで行い、終了後は、集めた
データは適切に破棄します。
3. 個人情報とプライバシーの保護について
対象となる患者さんのデータや標本などは個人が特定できないよう匿名化して
管理し、個人情報を保護します。また、今後の頭頸部癌診療に役立つよう、結果を
学会や論文で発表しますが、その際も個人を特定できないようにします。
この研究への協力を希望されない場合は、主治医または下記へその旨お伝えく
ださい。その場合でも、今後の診療には何も影響はありません。
連絡先
群馬県立がんセンター頭頸科
研究責任者
江口 紘太郎
電話:0276-38-0771