お節介者の独り言 No6 園長 山内 武道 人間もまれにもまれ… 少し前になりますが、俳優 高倉 健さんが文化功労賞を受けました。彼が以前、これま での人生体験から人の生き方について心に響く言葉を述べています。 “孤独な作業に命をさらし、…もまれにもまれ悶え苦しんだ者だけが、やさしくてしなや “孤独な作業に命をさらし、…もまれにもまれ悶え苦しんだ者だけが、やさしくてしなや かな心を持つことができる。僕はそういう人間に感動しますね”このことばは、 ”このことばは、楽なことし かな心を持つことができる。僕はそういう人間に感動しますね ”このことばは、 楽なことし かやりたがらない、苦しいこと(リスク)を避けてしまう今の日本の社会風潮や人間の心に 警鐘を鳴らしクサビを打ち込む 警鐘を鳴らしクサビを打ち込む様な クサビを打ち込む様な感じがします 様な感じがします。昔から、 感じがします。昔から、“苦労は買ってでも…”と言わ れたことに通じますし“獅子の谷落とし”等、それと同じ意味の諺が数多くあります。 れたことに通じますし“獅子 の谷落とし”等、それと同じ意味の諺が数多くあります。 今の日本人は精神的に大変もろくなっていて 日本人は精神的に大変もろくなっていて、親や教師に過剰に 、親や教師に過剰に守られた若者だけではな 今の 日本人は精神的に大変もろくなっていて 、親や教師に過剰に 守られた若者だけではな く、大人社会全体、そして教育を担う者にまで、そんな傾向が見られます。 それが、今、生み出している数々の心配な問題の根源になっていると思われてなりません。 子ども達には、苦しい問題にぶつかっても全力を尽くして解決しようとする心の強さを培 子ども達には、苦しい問題にぶつかっても 全力を尽くして解決しようとする心の強さを培 わなければなりません。そんな心の強さは一朝一夕にして養われるものではなく、冒頭の高 わなければなりません。そんな心の強さ は一朝一夕にして養われるものではなく、冒頭の高 倉 健さんの言葉の通りに、長い期間をかけ“もまれにもまれて、時には、悶え苦しんで…” 身についていきます。それが人間としての優しさにもつながります。 人間社会には問題や程度の違いはありますが、苦しみや葛藤は何時でも何処にでもあり避 人間社会には問題や程度の違いはありますが、苦しみや 葛藤は何時でも何処にでもあり避 けることはできません。そこでは心の持ち方で、その葛藤を苦しみながらも乗り越えること ができたり深刻に受け止め落ち込むことになったりします。心の強さを持つ者にとっては他 ができたり深刻に受け止め落ち込むことになったりします。心の強さを持つ者にとっては他 との葛藤が単なる諍い((いさかい いさかい))として受け止めることができ、落ち込 として受け止めることができ、落ち込み がちな者にとって との葛藤が単なる諍い みがちな 者にとって いじめと感じることになりま と感じることになります。それが“いじめには基準がない” す。それが“いじめには基準がない”理由です。 は、いじめ と感じることになりま す。それが“いじめには基準がない” 理由です。 そのことからも、人間同士の葛藤に打ち勝ち乗り越える精神力を育てることが、これから の教育や子育てに課せられた大きな課題です。ただし、それは知識に偏った教育や過剰に 。ただし、それは知識に偏った教育や過剰に守 の教育や子育てに課せられた大きな課題です 。ただし、それは知識に偏った教育や過剰に 守 る子育てでは解決できないことは確かです。特に幼児期((幼稚園 幼稚園))や児童期 や児童期((小学校 小学校))には、たく る子育てでは解決できないことは確かです。特に幼児期 さんの仲間とふれあい喧嘩もして泣いたり笑ったりする人間体験をいっぱいさせることが さんの仲間とふれあい喧嘩もして泣いたり笑ったり する人間体験をいっぱいさせることが いじめられない人間・いじめない人間に育てるための出発点です。 最も大切で、そのことが、いじめられない人間・いじめ ない人間に育てるための出発点です。 その様にして養われた真の心の強さは、人間の財産であり人生の苦難を乗り越える力にな その様にして養われた真の心の強さは、人間の財産であり人生の苦難を乗り越える力にな り、さらには他に優しさや思いやりを持つことに結びつきます。 り、さらには他に 優しさや思いやりを持つことに結びつきます。 また、いじめる側の子どもも心の弱さや不安・家庭等での問題を抱えており、それが少し また、いじめ る側の子どもも心の弱さや不安・家庭等での問題を抱えており、それが少し でも弱い者につけ込むことにつながっています。残念ながら、他の弱みにつけ込むことは大 人社会のいたるところにあり ます。それが子ども達が起こす問題の根底にあることを大人が 人社会のいたるところにあ ります。それが子ども達が起こす問題の根底にあることを大人 が 強く認識し反省しなければなりません。子どもだけの問題にせず、社会全体が一体になって 強く認識し反省しなければなりません。子どもだけの問題にせず、社会全体が一体になって 教育の再生だけでなく日本社会の再生に取り組むこ 日本社会の再生に取り組むことが求 とが求められています。それが められています。それが< 教育の再生だけでなく 日本社会の再生に取り組むこ とが求 められています。それが <美しい 日本> 日本 >であることを心から願っています。枝葉末節のことを取上げ対症療法で終わらせるの ではなく、根底からの対策を望むのは、私一人ではないと思います。 また、教師や親には、子どもに人間としてほれられ真の信頼関係を築いていくことが求め られます。押し付けや上から教え込むのではなく、子どもの目線で話を聞く・話す・遊ぶ等々、 普段からの関わりを大切にし、信頼関係と絆づくりをすることを願って 普段からの関わりを大切にし、信頼関係と絆づくりをすることを願っています。 からの関わりを大切にし、信頼関係と絆づくりをすることを願っています。 そのことで、子どもは困った時・弱い立場になった時にも心の内を明かすようになります。 また、その様な教師や親の の様な教師や親の姿勢や接し方を見て、子ども達は仲間に嫌がらせをしない 姿勢や接し方を見て、子ども達は仲間に嫌がらせをしない人間・ また、そ の様な教師や親の 姿勢や接し方を見て、子ども達は仲間に嫌がらせをしない 人間・ 他の弱みにつけ込んでいじめをし 他の弱みにつけ込んでいじめをしない人間に育ってくれると信じています。 弱みにつけ込んでいじめをしない人間に育ってくれると信じています。
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