合掌 国会議員を「とても」あるいは「少しは」信頼している人は 25%弱で、学者・研究者は約 65%と いう記事を目にしました。全国で無作為抽出した数千人を対象に 2000 年から繰り返し行われている 調査結果で、他の社会制度の信頼度でも学者のほか自衛隊や裁判所、警察なども 70%を超えていると のことです。自分が選んだ政治家より関わりのない専門家をより信頼するということが意味するとこ ろは“党利党略” “利害”の絡みが敏感に感じ取れるということなのではないでしょうか。国会に参考 人として呼ばれ、安保法制を「違憲」と断じた三人の憲法学者の指摘が発端となって、今国会の大幅 な会期延長に繋がったとも言えます。開祖の教え、それぞれ置かれた立場で「良いことは良い、悪い ことは悪い」と明確に意思表示することは言葉では簡単明瞭なことですが、実践するには大変な勇気 が要りますし、大きなリスクも覚悟の上でなければなかなかできないことではないでしょうか。政略 的な思惑が絡んだ中での参考人招致がこの国の行く末に大きく影響を及ぼす機会になったと言えます。 6月14 日、愛知県体育館にて「東日本大震災復興支援 2015 年愛知県少林寺拳法大会」を無事 に開催することができました。出場拳士も含めた全ての関係者の方々に対して心より感謝申し上げま す。大会運営に関しましては、大会中にも大会終了後にも多くのご意見をいただいております。特に、 事務局あてに寄せられたメールや直接電話でのご意見に関しては、事務局長がその都度対応させてい ただきました。大会実施要項や大会運営といった根本的な部分に対するご意見から、当日の運営に対 するものまで、毎年開催していてもその都度問題点や課題が尽きることなく出てくるものだと改めて 思い知らされています。その中でも、審査結果に対するご指摘や意見が数多く寄せられており、集計 担当の先生方には大会終了後も様々な確認作業にご協力いただきました。ご指摘や意見の一つ一つに 迅速かつ丁寧に対応すると共に、根本的な原因を突き止めて次年度の運営に反映させていかなければ ならないと思っています。75 名(15 コート×5 名)の審判員確保は、大会運営において質・量とも に大きな課題として抜本的な取組みの必要性を痛感しています。所属長からいくつかの改善策も寄せ られています。引き続きご協力をお願いします。 さて、今回も「東日本大震災復興支援」を大会冠名として付加しました。世界的にも類を見ないよ うな未曾有の大災害であってすら、発生からわずか四年しか経っていないのにすでに“風化”しかけ ている現実に愕然とさせられます。福島第一原発関連以外はほとんど記事を目にする機会がなくなっ てしまった感がある「東日本大震災」 。ハード面(物理的な)での復旧はおおむね進んでいると言われ ていますが、被災された方々の暮らしの再建は全く進んでいないとも言われています。特に、福島第 一原発事故による影響は依然として大きく、風評被害や外国の輸入規制等で福島県産の農作物や水産 物に対する警戒感はいまだに強く残っているようです。今大会の参加賞は昨年に引き続き福島県産の 農作物(コシヒカリ)にしました。大会会場でもパネル展示でご紹介させていただきましたが、 “被災 地を忘れない”取り組みに対して被災地の皆さんからも温かいメッセージが寄せられました。今年も 県連行事として秋(9 月 19~21 日)に東北三県を訪ねます。一昨年、昨年は原発事故のその後をテ ーマに福島県を訪ねましたが、今年は 2012 年に訪ねた大船渡市や陸前高田市を中心に計画していま す。“風化”させないための取組です。ご要望に応え、今回は参加資格を高校生以上としましたので、 是非ご参加いただきたいと思います。 2015.6.25
© Copyright 2024 ExpyDoc