第 1 回福島第一廃炉国際フォーラム 開会挨拶 経済産業大臣 林 幹雄 皆さん、こんにちは。 経産大臣の林幹雄でございます。 本日は関係者の皆さまのご協力をいただき、ここ福島県いわき市にて、福島第一廃炉国際フォーラムの 記念すべき第 1 回を開催できることを、誠に光栄に存じます。 東日本大震災から 5 年がたちました。 今も福島第一原発では 6,000 人を超える作業員の方々が事 故の収束にむけて、懸命に作業にあたっているところです。 こうした作業員の方々の貢献により、福島第 一原発の廃炉、汚染水対策は着実に進展しています。 周辺環境への影響やリスクについても大幅に軽減しているところです。 廃炉の安全、着実な実施こそ福 島復興の基礎をなすものであり、今後、格納容器に溶け落ちた燃料デブリを取りだすという世界にも前例 のない、困難かつ長期的な課題を解決していかなければなりません。 そのためには国内外の英知の結集に加え、安全、安心面における地域の皆さまとの信頼関係の構築が 不可欠です。 こうした背景から廃炉に関する国内外のトップレベルの研究成果や地元とのコミュニケーションのあり方など を議論すべく、国際原子力機関 IAEA、経済協力開発機構原子力機関 OECD/NEA などの国際機 関、地元の皆さま、さらには将来を担う学生の皆さまの参加を得て、世界初の試みとして、本フォーラムを 開催することといたしました。 福島の再生なくして、日本の再生なし、という政府の方針を実現するべく本フォーラムを通じて、福島第 一原発の最新状況、研究開発の成果などを世界中に発信することで事故の風化と風評被害の防止に つなげていきたいと存じます。 廃炉は原子力発電所を有する多くの国が直面する課題であり、福島第一原発で活用される最先端の 技術は世界中から注目されています。今月から本格運用を開始した廃炉作業の実証実験などをおこな う楢葉のモックアップ試験施設にも国内外の第一線で活躍する研究者が集います。 イノベーションコース ト構想を実現し、この福島の地が廃炉分野の世界的な拠点として新たな産業を創出していくことを目指 してまいります。 また、本フォーラムの開催にあたり、内堀福島県知事や清水いわき市長をはじめとする地元自治体の皆 さまには、あらためて感謝を申し上げたいと存じます。本日の議論が皆さまにとって、有意義なものになり、 このフォーラムが福島の復興につながることを期待いたしまして、挨拶とさせていただきます。 ありがとうございます。
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