人材育成の考え方 人材マネジメント グローバルリーダーに求める人材像

人材マネジメント
人材育成の考え方
グローバルリーダーに求める人材像
当社グループは、
「人材マネジメント方針」に基づき、世界
• 戦略的かつ効率的にグローバルビジネスを
各地のグループ会社共通の方針の下で、人事施策を展開し
リードできる人材
ています。
「他者との対話を通じて自らを高め続ける社員に
対して最高の環境を提供すること」が、人材育成の基本的な
• 各地域で地域特性に合ったスピーディーな
考え方です。世界で活躍できる人材を長期視点に立って育
企業活動を展開できる人材
成します。
グローバル人材マネジメント戦略 グローバル経営には、
グローバルな視点で戦略的に考え、各
40%超の現地化を実現しています(合弁、買収会社を除く)。
地域の特性に合った企業活動をスピーディーに展開し、成果を
2015年度からは、
これらの仕組みを「グローバルタレントマネ
出していくことが求められます。そのために現地に精通した人材
ジメント」として統合し、
グローバルに共通の枠組みで、人材の
が必要であると同時に、国内外の各拠点を統括しマネジメント
採用、配置、育成、評価、処遇を実行できる体制の構築を進めて
する力、
グローバルリーダーシップの強化が重要です。
います。国内外の主要ポジションの後継者計画(サクセッション
当社グループは中期的な取り組みとして、多様なバックグラウ
プラン)
や、次世代経営人材候補者の選抜基準や育成プロセス
ンドを持つ優秀な人材を確保し、
グローバルな最適配置を通し
を整備し、
グローバル横断的に取り組んでいきます。
てグローバルリーダーの計画的な育成を図る「グローバル人材
マネジメント」を推進し、
基盤整備を進めてきました。
次世代の経営人材を育成するためには、30代までに海外実務
を経験し、
40代半ばにはビジネスの中核を担いグローバルビジネ
現地人材登用の推移
(%)
100
80
87.1
91.1
92.2
91.7
91.8
92.8
49.8
53.3
スをリードできる人材に育てることが理想です。そのために、若
手・中堅社員を対象とする海外実務派遣研修や、
経営人材候補を
対象とするグローバルリーダーシップ研修を実施しています。こ
40代での海外現地法人のトップが複数誕生しました。
れまでに、
また、海外関係会社においては、将来の幹部候補となる現地
人材に、経営やグローバルリーダーシップを学ぶ機会としてグロ
ーバルマネージャー研修等を実施し、主要ポジションへの登用
60
40
34.7
34.0%
34.0
20
36.6
43.1
0
(年度末)2011
2012
2013
2014
2015
グローバル人材マネジメント施策
三井化学本体のグローバル
マネジメント力強化
海外関係会社の
マネジメント力強化
育成・配置
グローバルな経験を有する
経営人材の育成
登用
トップポジションの
現地化促進
登用
ローテーション
中堅・若手人材
(次期グローバルリーダー)
海外経験機会の拡大
専門性・マネジメント力
の向上
採 用
多様なバックグラウンド
海外経験者・外国人採用強化
JVパートナーからの人材供給
基準整備
即戦力採用
①グローバルに共通なコンピテンシー ②人材データベース
③グローバルグレーティング ④グローバル出向ポリシー ⑤グローバル報酬ポリシー
現在、本社・海外現地法人の人材マネジメントの仕組みを統合化した、
グローバルタレントマネジメント体制を構築中。
64
三井化学株式会社 アニュアルレポート 2015
58.3
計画
課長 部長
も推進しています。海外関係会社の課長級の90%超、部長級の
経営人材
(グローバルリーダー)
94.9
2016
2017
“社員の皆が誇れる強い会社にする”
私は、2009年にMitsui Chemicals Asia Pacificに入社
し、事業企画やサプライチェーンマネジメントに携わってきま
した。部長職、ボードメンバーも経験し、
シンガポールにおけ
る三井化学グループの事業拡大に貢献することができたと思
っています。
今回、新たな機会を得て SDC AP 社の社長に就任しまし
た。SDC AP社は注力事業の1つであるメガネレンズコーテ
ィング材料事業のアジア拠点です。私にとって未知の分野で
はありますが、引き継いだ素晴らしいチームの力で、海外に広
がるSDCグループの同僚たちと連携しながら、順調に滑り出
すことができました。
私は、SDC AP社を社員の皆が誇れるような強い会社にす
Loh Boon Chye
President
SDC Technologies Asia Pacific Pte, Ltd. (SDC AP)
2014年10月就任、
2012年グローバルリーダーシップ研修参加
るために、全力を尽くしていきたいと思います。
今後、
多様性をもって、
社員一人ひとりが持つ強みをベース
にグローバルに登用を推進し、三井化学グループに、多くの海
外社員や女性のリーダーが生まれて欲しいと思っています。
多様な個性の尊重–Diversity&Inclusion 優れた人材を戦力として登用していくには、多様性を尊重す
女性社員推移 *
女性社員比率
女性管理職数
課長級の女性比率
管理職の女性比率
* 三井化学本体在籍社員の集計
る企業風土が欠かせません。
当社グループでは、2006年に「女性社員登用推進チーム」を
(人)
設置し、働きやすい環境の整備や、
ステップアップを支援する研
160
修などを行ってきました。責任ある職務への女性の登用も積極
140
的に行い、
幅広い職場・職域に活躍の場が広がっています。
2011 年には、急速なグローバル化という環境変化に対応す
るべく、
“異文化受容”
という視点も含めた「ダイバーシティ推進
チーム」へと改編しました。
国内における外国籍社員の仕事や生活を支援する専用窓口
の設置、社員の自律的なキャリア形成を支援するキャリア相談
室の設置など、性別・国籍等に関わりなく社員一人ひとりの活
躍を支援するための体制を強化しています。
また、
ワーク・ライフ・バランス推進に向けて、短時間勤務措
置、看護・介護休暇、ベビーシッターや介護サービス利用補助な
どの支援制度を充実させ、多様化する社員の価値観をふまえた
働きやすい環境整備をさらに進めていきます。
120
9.3
生き生きと働ける風土の醸成、
職場環境の整備に努めます。
(年度)
障がい者雇用率(%)
2010 2011 2012 2013 2014
1.84 1.89 1.82 2.18 2.12
10.4
107
80
79
11.2 11.4 11.7
125
100
40
2.4
20
0.6
14
12
140
10
8
91
84
2.5
133
155
11.9 11.9
115
60
2.8
0.7
0.7
3.2
1.2
3.6
4.0 4.2
1.3
1.5
1.6
4.9
6
5.4
4
1.6
1.8
2
0
0
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
(年度)
当社グループは障がい者雇用にも積極的に取り組み、10 年
連続して法定雇用率を満たしています。今後も障がい者の方が
9.8
10.8
(%)
育児休業
取得者
(人)
(年度)
2010
2011
2012
2013
2014
女性
20
21
23
19
29
男性
54
58
48
50
67
合計
74
79
71
69
96
0
0
1
1
1
介護休業取得者(人)
三井化学株式会社 アニュアルレポート 2015
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