製品・技術紹介 小型 UWC & PCW 装置の新シリーズ“SDC ”&“NCW ” 1. はじめに 3. 特 徴 UWC(アンダーウォーターカット)法は、安定した品質の ペレットの連続的な生産と自動化による作業の省力化に効 【小型 UWC 装置“SDC” (Smart Direct-drive Cutter)】 ・自動押圧機構 果的な造粒法であり、弊社は研究開発用ラボ機から大型 カッターユニットの自動押圧機構により、刃の摩耗による プラント用造粒機まで幅広い UWC 装置の納入実績を有し 運転中の追い込み作業が不要となる。また、押圧を一定に ている。この度、最新技術を盛り込み、小型・高機能を進 コントロールすることにより、刃の摩耗速度の管理が可能と 化させた小型 UWC 装置“SDC”と清掃性に優れた小型 なり、カッター刃の長寿命化が図れる。 PCW 装置“NCW”を開発したので以下に紹介する。 ・自動調心機構 カッターヘッドに自動調心機 2. 基本仕様 構を採用したことにより、ダイ 小型 UWC & PCW 装置シリーズの基本仕様を表 1 に示 スとカッター軸のアライメント調 す。本シリーズは、コンパウンディング市場を主なターゲッ 整が不要となり、長期連続運 トとし、小型 UWC 装置は“SDC-3” 、 “SDC-5” 、 “SDC-10” 転において安定したペレット形 の 3 機 種、 小 型 PCW 装 置 は“NCW150”、 “NCW250”、 状を造 粒可能である。 (日本・ “NCW420”の 3 機種をラインナップしている。 米国・欧州にて特許取得済み) 表 1 SDC & NCW シリーズの基本仕様 UWC/PCW 装置型式 SDC-3 / NCW150 SDC-5/ NCW250 SDC-10 / NCW420 処理量 kg/h Max.10 0 Max.10 0 0 Max. 250 0 カッター回転速度 rpm Max.50 0 0 Max.50 0 0 Max.360 0 カッターモーター動力 kW 3.7 5.5 11 ドライヤーモーター動力 kW 0.75 2.2 3.7 写真 2 フローティングカッタヘッド ・ワンタッチクランプ カッターユニットと循環箱の締結はワンタッチクランプ方 式を採用し、容易かつ迅速な脱着が可能である。 ・ヒーター加熱 ダイスの加熱はカ-トリッジヒーターによる電気加熱方式 を採用し、ホットオイルユニット等の加熱装置が不要である。 ・吊り下げ式カッターユニット 吊り下げ式カッターユニットの採用により、フロアーの作 業スペースを大幅に拡大することが可能である。 また、狭い設置スペースに対応したコンパクトな台車式も 選択可能である。 写真 1 UWC 装置 “SDC-5”の外観 写真 3 カッターユニット (151) 製品・技術紹介 ・押圧自動調整システム(オプション) 最適な押圧を自動で設定・調整する「押圧自動調整シス テム」が搭載可能である。このシステムにより、運転中のカ ッター刃の最適な押圧が設定可能となり、ダイスとカッター 刃の更なる長寿命化が図れる。 【 小型 PCW 装置“NCW” (Nikko Pellet Conveying Water system)】 ・ユニット化 ポンプ、クーラー、遠心脱水機、排気ファン、循環水タ ンクなど必要な機器を一つのスキッド上にコンパクトにまと めて設置しユニット化している。動力配線と UWC 装置と の接続配管、ユーティリティ配管を接続すればすぐに使用 写真 5 遠心脱水機 可能となる。 ・運転中の視認性 ・優れた清掃性 小型化と清掃性を両立した新開発の遠心脱水機を採用し ている。カバーは軽量かつ脱着も容易で、カバー間口を広 アグロメキャッチャーの入り口に設置したサイトグラスよ り、遠心脱水機へ流入するスラリーの状態を運転中に確認 可能である。 くしたことで内部の隅々まで容易にアクセス可能である。内 部の部品も容易に脱着が可能で、安全に素早く遠心脱水 機内部の清掃作業が可能である。 また、循環 水タンクに組み込んだ傾斜型スクリーンは、 循環水から切粉を取り除き、運転を止めることなく、容易 に清掃が可能である。また、清掃中タンク内に切粉が混入 しない様、バックアップスクリーンを設置している。 写真 6 サイトグラス&アグロメキャッチャー 4. おわりに 生産品種の切り替えが多いコンパウンド製造においては、 装置のメンテナンス性が重要である。 今回紹介した“SDC”&“NCW”シリーズは、小型低重 量で省スペース化を図りながら、高処理量を実現している。 また、オペレーターに芯出し技術を要求しない装置構造と 自動スタート機能による容易な運転立ち上げ、移動・据付 けが容易なコンパクト構造、清掃が容易な構造などを同時 に実現している。 今後も UWC 法に関する技術を高め、お客様に対してより 写真 4 PCW 装置 “NCW150”の外観 (152) 良い装置を提供するための開発を継続していく所存である。 日本製鋼所技報 No.66(2015.10)
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