社会的格差(1) 文献 お金持ちはなぜ少ない お金持ちはなぜ少ない お

2015/8/17
文献
社会的格差(1)
格差はなぜ生じるのか?
浜田宏著
『格差のメカニズム 数理社会学的アプローチ』
勁草書房
お金持ちはなぜ少ない
お金持ちはなぜ少ない
不平等な社会
不平等な社会
お金持ちはなぜ少ない
お金持ちはなぜ少ない
550000000
プロスポーツ
の世界
どうしたら、そのよ
うな社会が生まれ
るのか?
http://baseball-data.com/より
最高 5.1億円
500000000
450000000
400000000
350000000
300000000
250000000
200000000
彼らの間に、どのような所得の格差が
あるのだろうか?
150000000
100000000
平均 4,126万円
50000000
0
推定年棒
推定平均年棒
プロ野球選手の年棒(2015年度)
計 890人
1
2015/8/17
お金持ちはなぜ少ない
550000000
お金持ちはなぜ少ない
http://baseball-data.com/より
550000000
500000000
450000000
400000000
450000000
1割のトップ選手の年棒が
400000000
350000000
350000000
300000000
300000000
250000000
250000000
200000000
200000000
150000000
150000000
100000000
100000000
50000000
50000000
0
推定平均年棒
推定年棒
計 890人
プロ野球選手の年棒(2015年度)
推定平均年棒
計 890人
プロ野球選手の年棒(2015年度)
お金持ちはなぜ少ない
お金持ちはなぜ少ない
http://baseball-data.com/より
200000000
500000000
180000000
450000000
160000000
400000000
3/4の選手は平均年棒以下しか
もらっていない
0
推定年棒
550000000
http://baseball-data.com/より
500000000
59%の選手は
http://http://www.soccer-money.net/より
最高 1.8億円
140000000
350000000
120000000
300000000
100000000
250000000
80000000
200000000
60000000
150000000
100000000
40000000
50000000
20000000
0
0
推定年棒
推定平均年棒
推定年棒
計 890人
プロ野球選手の年棒(2015年度)
160000000
200000000
最高 1.8億円
1割のトップ選手の年棒が
160000000
140000000
120000000
120000000
100000000
100000000
80000000
80000000
60000000
http://http://www.soccer-money.net/より
180000000
140000000
40000000
計 516人
お金持ちはなぜ少ない
http://http://www.soccer-money.net/より
180000000
平均推定年棒
プロサッカー選手の年棒(2015年度J1のみ)
お金持ちはなぜ少ない
200000000
平均 2,020万円
7割選手は平均年棒以下しかも
らっていない
60000000
平均 2,020万円
40000000
20000000
20000000
0
0
推定年棒
平均推定年棒
プロサッカー選手の年棒(2015年度J1のみ)
計 516人
推定年棒
平均推定年棒
プロサッカー選手の年棒(2015年度J1のみ)
計 516人
2
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お金持ちはなぜ少ない
お金持ちはなぜ少ない
http://http://www.soccer-money.net/より
200000000
180000000
160000000
半分近くの選手が
140000000
実績重視の競争する世界
120000000
100000000
80000000
60000000
40000000
20000000
0
推定年棒
平均推定年棒
プロサッカー選手の年棒(2015年度J1のみ)
計 516人
お金持ちはなぜ少ない
(千人)
お金持ちはなぜ少ない
9,000
8,000
平均413万円
7,000
6,000
5,000
日本社会全体では、どう
実績重視の競争する世界
なっているのだろうか?
4,000
3,000
2,000
1,000
0
平成25年分民間給与実態統計調査(国税庁)
(千人)
お金持ちはなぜ少ない
9,000
8,000
低所得者に比べ
て、
7,000
6,000
(千人)
お金持ちはなぜ少ない
9,000
8,000
7,000
6,000
5,000
5,000
4,000
4,000
3,000
3,000
2,000
2,000
1,000
1,000
0
0
平成25年分民間給与実態統計調査(国税庁)
全体の6割が“平
均給与(413万
円)よりも低い
平成25年分民間給与実態統計調査(国税庁)
3
2015/8/17
お金持ちはなぜ少ない
社会全体に対しても、同
実績重視の競争する世界
じことがあてはまる…
お金持ちはなぜ少ない
2014年度の成績を比
較してみると・・・
この差は、能力・努力の差を正しく反映して
実績重視の競争する世界
いるのだろうか?
お金持ちはなぜ少ない
2014年度の成績を比
較してみると・・・
年棒5億円以上の先
発投手(2人)
年棒5千万円台の先
発投手(2人)
お金持ちはなぜ少ない
年棒5億円以上の先
発投手の1勝の単価
お金持ちはなぜ少ない
年棒5千万円台の先
発投手の1勝の単価
869万円
合計 13勝
平均 6.5勝/人
お金持ちはなぜ少ない
年棒5億円以上の先
発投手の1勝の単価
年棒5千万円台の先
発投手の1勝の単価
年棒5億円以上の先発投手の1勝は、年棒5千万台の先発投
手の1勝に対して4倍以上の評価が与えられている
4
2015/8/17
お金持ちはなぜ少ない
お金持ちはなぜ少ない
不公平な競争
極端な格差を生む
公平な競争
適正な格差を生む
実績重視の競争する世界
常識的な考え方
では・・・
お金持ちはなぜ少ない
お金持ちはなぜ少ない
極端な格差を生む
不公平な競争
実績重視の競争する世界
適正な格差を生む
公平な競争
この世界こそが能力・実力を超
えた不適切な格差を生んでいる
しかし、この考え方では
自由競争社会の格差
自由競争社会の格差
浜田のモデル
0.6
収入の分布が
0.5
対数正規分布
0.4
0.3
0.2
0.1
1
2
3
4
5
5
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自由競争社会の格差
自由競争社会の格差
極端に多い
0.6
0.6
0.5
0.5
対数正規分布
0.4
0.4
0.3
0.3
0.2
0.2
0.1
0.1
1
(千人)
2
3
4
9,000
自由競争社会の格差
収入の分布は、高額所
8,000
得者が極端に少なく、
対数正規分布
5
1
(千人)
2
4
5
自由競争社会の格差
収入の分布は、高額所
9,000
得者が極端に少なく、
ここでは、浜田のモデ
低額所得者が極端に多
ルを単純化したものを
い傾向にある
紹介する・・・
8,000
7,000
7,000
6,000
6,000
5,000
5,000
4,000
4,000
3,000
3,000
2,000
2,000
1,000
1,000
0
0
平成25年分民間給与実態統計調査(国税庁)
自由競争社会の格差
3
平成25年分民間給与実態統計調査(国税庁)
自由競争社会の格差
基本的なアイディア
基本的なアイディア
私たちは、人生に幾度かある岐路におい
て、選択を迫られる
私たちは、人生に幾度かある岐路におい
て、選択を迫られる
受験、進学、就職、転職などなど
ハイリスク・ハイリターン
ハイリスク・ハイリターン
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自由競争社会の格差
ハイリスク・ハイリターン
失う可能性が高い
が、利益は大きい
自由競争社会の格差
ハイリスク・ハイリターン
もっている
保有額の半分
を投資する
利益はないが、失う
ものもない
モデルの仮定
自由競争社会の格差
成功したら
もっている
保有額の半分
を投資する
ハイリスク・ハイリターン
自由競争社会の格差
失敗したら
もっている
保有額の半分
を投資する
ハイリスク・ハイリターン
投資した分は
全部失う
モデルの仮定
自由競争社会の格差
モデルの仮定
自由競争社会の格差
ハイリスク・ハイリターン
もっている
保有額をそのま
ま維持する
保有額はずっと
変わらない
モデルの仮定
モデルの仮定
7
2015/8/17
自由競争社会の格差
自由競争社会の格差
モデルの設定
2/3の確率で選択
される
ハイリスク・ハイリターン
人数:
1,000人
最初の保有額:
1/3の確率で選択
される
選択の回数:
1000万円
9回
モデルの仮定
自由競争社会の格差
自由競争社会の格差
12000
12000
10000
10000
少数の人間が多
額を得ている
終了時
8000
8000
6000
6000
4000
4000
2000
初回
2000
0
0
初回
初回
10回後
自由競争社会の格差
12000
10000
チャンスは公平にあっ
たが、極端な格差が
生じている・・・
自由競争社会の格差
12000
10000
8000
8000
6000
6000
4000
4000
2000
2000
0
10回後
チャンスは公平にあっ
たが、極端な格差が
生じている・・・
0
初回
10回後
初回
10回後
8