宇宙の科学(第3章) 前回の問題の答え 科学技術理解Ⅲ(宇宙の科学) ニュートン(1642~1727) コペルニクスが主張したのは何説か? ⇒ 地動説(太陽中心説) 万有引力の法則 第3章 宇宙観の変遷(2) 近代~現代 運動の3法則 ちょっと問題 ちょっと問題の答え 質量(kg) 太陽 1.5×1011 2.0×1030 月 3.8×108 7.3×1022 ヒント:万有引力は質量の積に比例し、距 離の2乗に反比例する。 4 星の分布 7 月や惑星の運動を正確に記述。 ハレー彗星の回帰予測。 海王星、冥王星の発見の予言。 天文以外の分野にも拡大 5 全天の星の数を明るさごとに数えた。 「全ての星はもともと同じ明るさ」と仮定し、星 の3次元分布を求めた。 その結果、星が円盤状に分布していることを 発見。 天体での成功 銀河系の外の世界の発見 ハーシェル兄妹(18世紀後半) 3 ニュートン力学の成功 f(太陽‐地球) / f(月‐地球) =(太陽質量/月質量) ×(月までの距離/太陽までの距離)の2乗 =(2.0×1030/7.3×1022) ×(3.8×108/1.5×1011)2 ≒180 太陽が及ぼす引力の方が約180倍大きい。 太陽が地球に及ぼす引力と、月が地球に 及ぼす引力とでは、どちらが大きい? 地球からの平均距離(m) 万有引力の法則と組み合わせて、ケプラーの 3法則が成り立つことを証明。 2 1 全ての物体の間には、質量の積に比例し、距 離の2乗に反比例する引力が働く。 6 遠ざかる銀河 ハッブル(1889~1953)は、セファイド型変 光星を使って、アンドロメダ銀河までの距 離を75万光年と推定。(現在は230万光年 と測定されている) この距離は銀河系の大きさ(直径10万光 年ぐらい)をはるかに超えている。 ⇒アンドロメダ銀河は銀河系の外の天体。 8 ハッブルは遠方の数十個の銀河を調べて、 1. どの銀河も私たちから遠ざかっている 2. 銀河の後退速度vは銀河までの距離rに比 例する ことを発見(1929年)。 ⇒ ハッブルの法則:v = H r ( Hはハッブル定数、現在ではH = 約20km/s/ 百万光年とされている) 9 1 宇宙の科学(第3章) 膨張する宇宙 ビッグバン宇宙論 ハッブルの法則は、宇宙は一様に膨張し ていることを示すもの。 注意: 我々が宇宙の中心にいるわけではな い。宇宙のどこでもハッブルの法則が成り立 つ。 宇宙が膨張しているなら、大昔の宇宙は、 今よりずっと小さくて、高密度だったはず。 ビッグバン宇宙論(ガモフ、1946年) 12 第3章の主な参考文献 1965年、ペンジアスとウィルソンは、宇宙 のあらゆる方向から同じ強さの電波がやっ てきていることを発見。 その強度は絶対温度3K(摂氏マイナス270 度)の物質が出す熱放射に相当。 「100億年を翔ける宇宙」、加藤万里子、恒 星社、1998年 「宇宙科学入門」、尾崎洋二、東京大学出 版会、1996年 この宇宙背景放射は、宇宙が昔もっと熱 かった頃の名残。 13 ビッグバン宇宙論に対して、「宇宙は永遠 に同じ状態である」と主張する定常宇宙論 もあった。 11 宇宙背景放射 ビッグバン宇宙論は、その証拠となる 宇宙背景放射の発見(ペンジアスとウィル ソン、1965年)などによって、広く一般に認 められるようになった。 宇宙はビッグバンから始まった。 すなわち、宇宙は非常に小さな、高温・高密度 の状態で誕生し、その後膨張を続けて現在の 状態になった。 10 ビッグバン宇宙論の確立 定常宇宙論 元々3000K位だったが、宇宙膨張により3Kま で下がった。 14 15 5月8日の午後は休講 来週、5月1日(金)は通常授業。 5月8日(金)の授業は、学生総会・交通安 全講習会のため、午後は休講。 その代り、5月29日(金)は午前が休講で、 午後は授業がある。 16 2
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