平成26年度 学校評価 - 国立大学法人 お茶の水女子大学附属中学校

平成26年度 学校評価(自己評価)報告書 附属中学校
評 価 項 目
Ⅰ
A
教
普
育
課
程
通
教
育
成果(○)と 課題(△)
①自主自律の精神を備え、広い視野を持った生徒を育成するという教育目標を達成するために、教育活動全般を立案し、実施する。
○多くの教員が指導の場面で「自主自律」を意識して実践している。○行事も、授業も生徒が前面に出て主体的な活動ができてい
1.教育目標
る。【評価点 3.3】
①新学習指導要領の完全実施による教科指導・内容等における先進的な実践を行う。
○研究開発学校一年次にあたり、各教科とも、教科としての「協働的な課題解決を支える思考・判断・表現の力」を検討しつつ、積
2.教育課程の編成
極的に教科指導・内容等に関する実践に取り組むことができた。新教科コミュニケーション・デザイン科の方向性を共有できた。
【評価点 3.5】
①学年の総カリをそれぞれ1時間ずつ増やして有効に活用する。
3.年間授業日数・時数○研究推進委員会またはワーキンググループ主導で、学年を動かすことができた。【評価点 3.2】
②二学期制を踏まえ、三学期制も視野に入れ検討し、今後の授業日の確保を図る。
△今年度は、「平成30年度に実施する学期制を二学期制にするか三学期制にするか」と「土曜日の活用」を検討したが、進まなかっ
た。△授業時数の確保については、教務部とともに取り組みたい。【評価点 2.3】
①絶対評価を生かした指導により、基礎学力の定着を図る。
○基礎学力の定着に向けて、小テストや課題など定期的に学習する習慣を身につける手立てを講じた。○教科主任会や学年を中心
に、低学力の生徒への対応は学校全体で取り組んだ。(インターンシップによる学習会、週末の課題等)△個人評価票での評価は、
4.教育活動とその成果教科によって方法に差異がある。3年生用に行った個人カードのような一覧を担任として見ると少しずつ他教科の様子も分かる。そ
のような交流がもう少しあると良い。また、観点別評価のABCと5段階の評定とに齟齬が感じられたりしないように、A評価もB評価
も幅など、生徒、保護者に分かりやすい形で示す必要がある。【評価点 3.2】
②自主研究を通じて学び続ける心を育み、学力の伸長を図る。
○新教科「コミュニケーション・デザイン科」と関連づけて、発表方法の指導や図書室と連携した検索方法の指導などの取り組みを
行った。さらに、大学図書館の活用も視野に入れ、情報リテラシー教育をすすめたい。△新教科「コミュニケーション・デザイン
科」の検討と合わせて、自主研究の目標、意義、内容を整理し、生徒や教員にもわかりやすく示すことを工夫する必要がある。【評
価点 3.3】
③生徒との時間確保を図り、生徒指導を充実させる。
△「昼休みに会合を入れない」と決めているはずだが、4月の部活紹介や部活の公演などを認めている。このとき、出演者が昼食もと
れないようになっているので、対策を、生徒指導部とともに考えたい。△時間や部屋の重なりをなくそうと設けられたホワイトボー
ドが、後半はあまり活用されなかった。【評価点 2.9】
④カウンセラー等の専門家と共にやメンタルヘルスケア、生徒理解と支援指導の充実を図る。
○養護教諭やスクールカウンセラーやスクールフレンド、と担任や学年の相談委員とが、直接話したりノートを介したり、連携をと
れた。△問題が起きての対応も大切だが、「オープン・ザ・マインド」等エンカウンター的なものや学級レク等を時期を含めて検討
して実施。また家庭における生活時間を把握し、問題が起きる前に指導等、個人面談時に実施が可能か、要検討。【評価点 3.4】
①平成24年度から修学旅行を再開した。また、各行事の企画・立案など計画的に準備をする。
△4月修学旅行について、問題点が多い。4月にならないと動けないことも多く、担当者の負担が大きい。クラス作りができない。ク
5.行事
ラスの話し合いができない。不安を覚える生徒の声を拾えない。△1年生で志賀、2年生で修学旅行、3年生は、学校のリーダーな
ど、時期と共に再考できると良い。(教育課程委員会)【評価点 2.9】
6.進路指導
を
7.研究・研修
行
8.帰国・国際教育
う
①生徒会活動、部活動の指導を適切に行う。
○部活動関係では、昼休みの部活動について明確化できた。また、生徒も巻き込んで、委員会再編をじっくり進められた。今後、新
体制で実施後、振り返りを行う。△部活動関係で、部活動指導を行うことが、時間的に難しいことがある。怪我などのトラブルが
9.自治(会)活動の指導
あったときに対応できるよう勤務体系全体を踏まえ考える必要がある。また、指導時に問題のあるコーチへの対応が後手に回ってし
まった。男子生徒数から考えると、運動部の統合など考える必要がある。【評価点 3.0】
②委員会再編に向け、計画的に準備する。
○委員会再編に向け、大きく進展した。今後新体制になってから振り返りを行う必要がある。【評価点 3.5】
①バランスの取れた学年、校務分掌、委員会を組織し、効果的な学校運営を行う。
Ⅱ
○学年校務分掌の組織については構成員の状況を判断して最善の配置で臨めた。△さらに改善を進める。研究部5名、研究推進委員7
1.経営・組織
名体制の中で調整する。【評価点 2.8】
学
校
学
運
2.出納・経理
営
校
①進路指導委員会が中心となり、生徒一人一人に応じた進路指導を計画的に実施する。
△過去の進路委員会や委員長の仕事が整備されていない中で、本校に勤務期間が浅い教員が進路委員長に一任されると、過去の進路
委員長の仕事の詳細がわからず、要領も得ないため、一人では仕事の整備までいかない。本校に勤務経験が長くこれまで進路委員長
をやってきた教員と二人で運営していくようなやり方で整備・効率化していくことが望まれる。△「進路指導部」としての分掌の新
設は、現状を考えてこれ以上分掌を増やすことは無理だ思われる。3学年以外の教員が進路委員会のメンバーである現在のあり方に
も難しさを感じるので、3学年の教員をそのまま進路委員会のメンバーとするのも一つの選択肢として考える。【評価点3.0】
①本校の目指す生徒の育成を軸に研究推進委員会と連携し、日常研究の環境整備を行う。
〇今年度は研推委員会が中心に研究開発の方向性づくりに集中して取り組むことができた。△日常研究の環境整備をさらに行う必要
がある。【評価点 3.1】
②開発研究学校として、校内研究授業や研究会を充実させる。
〇日程的にきつい中で校内研究授業を多く設定したが、運営指導委員の教員の参観もあり、研究授業の成果を研究開発に結びつける
ことができた。△新教科で取り上げる内容や方法について、教員全体の共通理解のために、研究会や会議などの場を積極的に活用し
ていきたい。△研究授業の時程の設定が難しいが、6時間目の教員が貴重品を持って行くことなどを徹底し、授業開始時に多くの教
員が集まれるように状況を整えたい。【評価点 3.2】
③本校における道徳の教科化にむけた取組や、総合カリキュラムの内容について検討をする。
○道徳WGを中心に取り組み、各学年で実施する内容も充実してきた。△道徳の共通教材の開発を計画的に取り組む必要がある。肯
定的な人間関係を形成するためのロールプレイなど、体験的な活動については、新教科「コミュニケーション・デザイン科」内容と
関連付けていく。【評価点 3.1】
④自主研究の充実を図る。
〇新教科「コミュニケーション・デザイン科」との関連づけて、指導内容を一部検討した。
△新教科との関連付けて、来年度は特に1年生を中心に内容を見直しし、自主研究日誌と新教科の資料を合体化させるなどしなが
ら、より具体的・体系的な指導を図っていきたい。【評価点 3.2】
①帰国研究を継続的に実施する。
〇教務と連携して、今後も入試相談、公開授業、入試検討、広報活動に取り組んでいく。〇帰国学級での研究授業、公開授業を行っ
た。△今年度は研究開発に集中しがちで、帰国・国際教育の視点が不十分であった。帰国・国際教育の動向を踏まえつつ、研究開発
のテーマとの関連づけも図っていきたい。△帰国学級指導マニュアル作成をワーキングに位置づけ、年度内にまとめる予定である。
【評価点 3.0】
3.施設・設備
②企画会議をもとに職員会議効率化は図る。
△企画委員会の調整力と権限を検討し、職場環境の変化に合わせ、校務分掌の業務内容・システムの改善を行う。△職員会議の資料
のデジタル化や可視化を進める。また会議の性格を検討することも必要な時期。【評価点 2.6】
③電子化及びネットワーク活用による事務の効率化を図る。
△ネットワーク環境については,基盤センターに状況を伝えるとともに,中学校で対応できることを検討している。△文書の電子化
に関しては,十分可能であると思う。電子化したものを皆でプリントアウトすると意味がなくなることが課題である。【評価点
2.7】
①予算委員会で、校費・寄付金・諸費等の有効適切な経費運営を図る。
△他の予算との事もあるが、予算の事もあるので数年計画で普通教室、自主学習コーナー、総合学習室の生徒用机、椅子の整備を計
画的に進めていきたい。△大学事務との調整も必要だが、会計処理の煩雑化の改善(書類を一元化、電子化)を検討していきたい。
【評価点 3.0】
①学校全体の施設を総合的・計画的に整備する。
○多くの教室で冷暖房が完備された。第一校舎第二校舎共に改修が完了し、随分と良い環境となった。△合併室のICT機器の整備、
使用方法など検討する必要がある。△校内無線LAN環境(同時に35人程度がNetを利用できる環境)が今後の課題である。△教育
相談の観点から、普通教室設置の備品(AV棚、ファイル棚、予備の机・椅子)のレイアウトを共通にしていきたい。できれば、黒板
上の掲示版の増設やカーテン(授業中の目隠し)も設置したい。 【評価点 3.0】
園
と
4.健康
①生徒の実態をふまえて、健康管理・教育相談を計画的に行う。
○健康診断等の結果を保健便りでフィードバックしたり、机・いすの交換を行った。△年3回生活点検が定着してきているが、結果
を担任や保護者とも共有し、教育相談にも生かしていきたい。【評価点 3.2】
5.安全
①生徒指導(問題行動への対応、貴重品管理、基本的生活ルールの徹底、生徒指導記録の徹底、生徒理解の推進)を適切に行う。
○年末のケガの件では、学年指導から指導部体制で進めた結果、生徒の指導などにおいて全教員が協力して事に当たることができ
た。△生徒指導の具体的な基準は、四月頭書に職員会議で確認してきたが、学年毎、また教員毎に違いがある。今後共通した認識で
生徒指導に当たれるよう準備する。【評価点 3.2】
6.情報
7.開かれた学校
し
8.入学検定
て
B
9.保護者との連携
Ⅰ
1.連携研究
①PTA、鏡水会、鏡影会による連携支援体制を強化する。
○現状を継承しつつ新しい体勢を検討する方向で進んでいる。【評価点 3.2】
①大学と附属学校との連携研究体制を充実させる。
○現在の大学と附属の連携研究プロジェクトの最終年度(来年)をめざして、E-Bookの作成など、各グループが活動を進めることが
できた。△高大連携、幼小接続、その他を含めた研究の全体像が見えにくく、中学がグループ代表を多く務める現状から合同研への
負担感が感じられる。プロジェクト終了後の連携研究を考える上でも、大学や他附属の教員との連携が密なものとなるようにしてい
く必要がある。【評価点 2.9】
②現代の教育課題に対応した、大学とのプロジェクト研究を継続実施する。
○大学の教員が気軽に附属学校の授業を参観したり、自主研究やお茶の水タイムで大学の教員の話を伺えた。高校の教員が中学の授
業を行ったり、自主研究を小学生が参観するなどの交流も実施できた。○サマープログラムに、ボランティア等、中学生が関われ
た。△大学と附属の連携研究プロジェクトの方針が、夏の講演会以降転換したと感じられた。無理なく、意義のある内容に取り組め
るとよい。
【評価点 2.8】
大 大
学 学
2.授業交流
の と
3.教育実習
附 の
②地域や警察等との連携を密にし、安全体制の充実を図る。
○スクールサポーターとも連携し、生徒の諸問題について対応できた。【評価点 3.1】
①情報セキュリティ-システム構築の下に、情報の保安意識を高める。
△セキュリティーおよびUSBメモリーの管理は,確実に行うことが重要である。成績処理日程は教務との連携が必要。【評価点
2.9】
①学校の情報発信としての役割を担うHPの更新や、開かれた学校に向けての取り組みを継続する。
△HPは内容・レイアウトともに根本的な改善が必要。△今のHPの更新を行いながら、新しいHPに掲載する情報の割り出し・順
位付けが必要。△サーバ自体も古いため更新の方法を考えていく必要がある。【評価点 1.8】
②学校評議員会を年2回開催、学校関係者評価委員会年1回を実施し、これらの外部評価を生かして学校運営を行う。
○学校評議委員会、学校関係者評価委員会を行う事ができた。△学校評議員への情報をわかりやすく提示し、短時間で本校へのアド
バイスをができるよう情報内容を整理する。【評価点 3.0】
①入試検定について改善していく。
【評価点 2.8】
4.専門委員会等
①課題発掘セミナーなど大学教員による授業を実施する。
○本学や元本学の教員、他大学の教員による課題発掘セミナーの講演や授業を実施できた。〇公開研究会の助言、校内研究会への参
加、自主研究講堂発表会の参観など、関わって下さる教員方を通して、授業交流の機会をさらに拡げる必要がある。【評価点 3.1】
①これまでより一層大学との連携を深め、教育実習の充実を図る。
△大学側の実習生に対する指導と受け入れ校の実習指導に対する温度差があり、それを埋めていくには、実習委員会のような場で学
校の現状や実習に対する考えを大学側にも理解してもらうように表明していかなければならない。△事前指導でも、実習生の実習中
のあり方についてより具体的に徹底した指導が中学校側として必要である。【評価点 2.9】
①各種専門委員会は連携の橋渡しの機能を果たすよう努める。
△専門委員会からの報告と学校の意向を伝達する役割をさらに進める。【評価点 2.9】
①教科教育法等の講義を担当し、本校での教育実習と連携させ、その効果を上げるよう努める。
△教科教育法を担当する教員は多いが、教育実習との関連が不足している。△教科以外の学校としての実態や道徳等の授業を実践さ
せるための教育が大学の中にあるのか疑問である。△教員としての心構えや仕事の範疇をはじめて教育実習で理解してもらうのに無
5.大学の講義担当
理が出てきているように思われる。△大学とのすり合わせが必要。大学2年か3年の実習校を選択する前に中学校で行う実習について
知らせる必要がある。(どこに申し入れれば良いか、検討中)【評価点 3.1】
①インターンシップ受け入れにあたり、円滑な運用を図る。(学部生への対応)
学 携
6.インターンシップ ○インターンの院生の研究のための授業を実施できた。【評価点 3.2】
属 蓮
②副専攻の受け入れ
○現状のような形が望ましい。【評価点 3.2】
③留学生の受け入れ
園
○ケルン大学からの留学生の受け入れは英語科としてはプラスに働いた。今後も受け入れたい。○ケルン大学留学生に参加しても
らった授業は、生徒の意欲を喚起できた。【評価点 3.2】
①学校参観・研修を積極的に受け入れる。
II 社 会 貢 献
と
1.授業参観
〇海外や国内からの学校参観を受け入れることができた。△さらに情報を発信し、積極的に受け入れていきたい。同時に私たちの指
導力も向上させる。【評価点 3.4】
研修生受け入れ
①教育研究協議会を開催し、授業や研究成果を公開する。
し
○教育研究協議会を開催し、授業や新教科の構想についての意見を参観者から伺えた。本学や他大学の先生方に、教科分科会や道徳
2.公開研究会開催
情報交換会の助言者を御願いし、充実した内容となった。△公開研究会の広報にさらにつとめたい。【評価点 3.6】
本年度は該当項目なし
て
3.現職研修
本年度は該当項目なし
4.途上国支援
①研究紀要を発行し、研究成果の普及に努める。
○査読システムを取り、多くの教員が実践を記載できた。△発行が遅れてしまった。過去の紀要の一部はお茶大図書館、Ciniiでの
5.出版活動
Web公開されているが、今後も活用できるようにしていきたい。【評価点 3.0】
① 本学の公開講座や他校の公開授業などに積極的に参加・協力する。
○他校の公開研に積極的に参観できるように声かけを行った。△日程の都合や体調などにより、全員の教員が参加することはできな
6.各種研究会への協力
かった。公開研への参加して情報を得ることは研究の一環であり、研究部から計画的に依頼するなどして、積極的に参加できる体制
作りにつとめる。【評価点 2.8】
②教科等に関する学会、研究会に積極的に参加・協力する。
○教員向け研究会の会場貸し出しをすることができた。△教科等に関する学会、研究会にも参加できるような体制づくりにつとめ
る。△研究会情報の収集・提供と学外研修などへの対応も柔軟に行う。教員個人でも収集し対応する。△学会等の事務局への積極的
に協力できるようにする。【評価点 3.2】
校
重点課題について
①教育課程:
②学校運営:
③大学等の連携:
④社会貢献:
・学校目標を実現するための、教育課程を組み実践できた。研究開発学校として新しい教育課程の検討についても推進することがで
きた。研究開発学校としての研究を通して今後の学習指導要領への提言をまとめる方向でさらに進めたい。
・落ち着いて学習環境を提供するために、校内組織の改編を進めつつある。過渡期であるために、さらに効率化については検討する
必要があると考える。学習環境は第二校舎の改修に伴い快適な環境が提供できるようになった。有効に活用するためにさらに授業の
工夫したい。
・連携研究では各附属間の教員の情報交換と研究について、充分推進することができ、一定の成果を得ることができた。教員構成の
現状からサバティカル制度を充分生かすことができなかった。
・研究開発学校としての研究成果を公開研究協議会で提案することができた。国内からの研究視察について対応でき、公立学校など
の研究力や指導力の向上に貢献できた。海外からの中学生の訪日団についても交流が定着してきた。