私たちが重要と考える6つのテーマ - JX日鉱日石金属

私たちが重要と考える6つのテーマ
「サステナビリティリポート2015」では、
「GRIガイドライン第 4 版」の指針に則り、JX日鉱日石金属グループの事業活
動において重要度が高いと考えられるCSR課題を「重要テーマ」として選定し、ステークホルダーの皆さまに重点的に報
告しています。
重要テーマの見直し
当社では、自社グループの事業活動および社会の要求事項の変化に応じて、定期的に重要テーマの見直しを行っています。2015 年
度の見直しにあたっては、
「GRIガイドライン第4版」に記載された手法を参考に、当社グループの事業活動に関わるさまざまな CSR課題
に対して、内部(自社)の視点および外部(ステークホルダー)の視点の両面から重要性の定量的評価を行いました。その詳細は下表をご
参照ください。
重要テーマ選定の具体的手法
1. 当社グループの事業活動における CSR課題の整理
「GRIガイドライン第 4 版」が示す側面と、ISO26000* が示す CSR課題をベースに、これらを当社グループの事業活動におけるCSR課題
として14項目に整理しました。
① グローバルな組織統治システムの構築
⑧ 資源の有効利用
② コミュニケーションの推進
⑨ 環境の保全
③ 継続的な経済的価値の創出とステークホルダーへの適正な
配分
⑩ コンプライアンスの徹底
④ 人権の尊重
⑫ 技術と生産性の革新
⑤ 人材育成・活用の推進
⑥ 労働安全衛生の確保
⑦ 公正・平等な労働条件の提供
⑪ サプライチェーン全体での社会的責任の全う
⑬ 顧客満足度の向上
⑭ 地域コミュニティとの共存共栄
* 国際標準化機構が定める、組織(企業)の社会的責任に関する国際規格
2. 内部と外部の視点による、CSR課題の重要性の定量評価
上記1. で整理した14の CSR課題について、次の2つの視点から重要性を定量評価しました。
① 内部(自社)の視点による、自社の長期的な存続にとっての重要性
② 外部(ステークホルダー)の視点による、ステークホルダー自身や社会全体の長期的な存続にとっての重要性
各視点における定量評価は以下のツールを用いて実施し、14の CSR課題の重要度をポイント化しました。
❶ 内部(自社)の視点:
• 「JXグループ経営理念」および「JX日鉱日石金属 企業行動規範」の記載事項
• 経営方針(トップコミットメント・中期経営計画など)の記載事項 • CSR活動の取り組み状況(サステナビリティリポート記載事項)
• 従業員アンケート
• CSR推進責任者へのヒアリング
❷ 外部(ステークホルダー)の視点
• 顧客の視点: 電子産業の業界団体が発行するサプライチェーン調査票の項目
• 投資家の視点: 社会的責任投資の団体が発行する調査票の項目
• 業界専門家の視点: 鉱業界におけるリスク分析結果
• 同業他社の視点: 各社の行動指針・トップコミットメント・経営計画・CSR報告書などの記載事項
• 従業員の視点: 従業員アンケート
3. 定量評価結果のマトリックス化と重要テーマの選定
上記 2. の定量評価結果を偏差値化し、❶ 内部(自社)の視点による評価を横軸、❷ 外部(ステークホルダー)の視点による評価を縦軸に
プロットしたマトリックス表(P10上段)を作成しました。この結果、自社とステークホルダーの双方にとって重要性が高いと評価される(表
の右上に位置する)5項目を重要テーマとして抽出しました。また、
「資源と素材の生産性の革新」は、自社やステークホルダーの状況変化
にかかわらず、当社が長期的に追求していくべき課題として位置付けており、これを合わせて最終的に以下の6項目を重要テーマとして選
定しました。
① 資源と素材の生産性の革新 ② コンプライアンスの徹底 ③ 環境の保全 ④ 資源の有効利用
⑤ 労働安全衛生の確保 ⑥ 人材育成・活用の推進
なお、重要テーマには入りませんでしたが、
「人権の尊重」と「地域コミュニティとの共存共栄」は、ステークホルダーの視点からの重要
性が高まっていると認識しており、今後注視すべきテーマであると位置付けています。
4. マネジメントによる承認
以上の重要テーマ選択に関わる手続きと結果は、2015年4月開催のCSR推進会議に付議し、社長を含むマネジメントの承認を得ています。
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JX Nippon Mining & Metals Corporation Sustainability Report 2015
JX日鉱日石金属グループのCSR
JX日鉱日石金属グループの CSR課題の定量評価結果(赤字が重要テーマ)
70
より重要
65
労働安全衛生の確保
外部︵ステークホルダー︶
の視点による重要性
コンプライアンスの徹底
60
地域コミュニティとの共存共栄
資源の有効利用
環境の保全
人権の尊重
55
公正・平等な労働条件の提供
50
サプライチェーン全体での
社会的責任の全う
45
人材育成・活用の推進
顧客満足度の向上
コミュニケーションの推進
グローバルな組織統治システムの構築
40
35
技術と生産性の革新
重要
30
継続的な経済的価値の創出と
ステークホルダーへの適正な配分
25
偏差値
25
30
35
40
45
50
55
60
65
内部(自社)の視点による重要性
重要
70
より重要
各重要テーマに対する当社の考え方と取り組み
重要テーマ
当社の考え方と取り組み
(長期テーマ)
資源と素材の生産性の革新
当社グループは、非鉄金属資源と素材を社会に安定的に供給するとともに、ゼロエミッションによるリサイクルを促進することが社会
的使命であると考えています。これを実現するため、
「CSR活動は事業活動そのもの」と位置付け、資源開発・金属製錬・電材加工・
環境リサイクルのそれぞれの事業において常に「資源と素材の生産性の革新」を追求しています。
以下の 5 つの重要テーマは、この「資源と素材の生産性の革新」を追求するにあたっての前提条件と位置付けることができます(下の
概念図を参照)
。
コンプライアンスの徹底
当社グループの事業遂行にあたっては、ステークホルダーの皆さまの信頼を獲得することが不可欠であり、コンプライアンスをはじめ
とした経営の健全性と透明性の確保に努めています。当社グループではその実効性の確保のため、内部統制制度を構築・運用し、定
期的なチェックを行うとともに、必要に応じて適切な対応を講じています(詳細は、P76 ~ 80をご参照ください)
。
環境の保全
地球環境の保全は、企業を超えた人類共通の課題です。当社グループは、事業の遂行にあたって、環境への負荷を可能な限り低減さ
せることを追求しています。環境基本方針において、各種環境規制の遵守のみならず、
「地球温暖化の防止」や「廃棄物の削減」に向け
た省エネルギー・省資源・環境保全などに関する技術開発を推進することを定め、中期計画で数値目標を設定して管理しています(詳
細は、P49 ~ 63をご参照ください)
。
資源の有効利用
電線や電子材料に利用される銅を代表に、非鉄金属は現代社会の豊かな生活を支える不可欠な資源です。しかしその埋蔵量は有限
であり、その有効活用を図ることは、地球環境の保全という観点も含めて、社会の持続的発展にとって重要な課題です。当社は100年
以上にわたって培った非鉄金属に関する技術や知見を活かし、資源開発事業と金属製錬事業では効率的な採掘・濃縮・精製を、環境
リサイクル事業では社会から排出された使用済製品からの効率的な回収・再利用を、電材加工事業では潜在的な特性の発揮を追求す
ることにより、その有効利用を図っています。また各事業の遂行にあたっても、エネルギーおよび水資源などの有効活用や、リサイク
ルの推進による廃棄物の削減を図っています(詳細は、P31 ~ 36、P52 ~ 56をご参照ください)
。
労働安全衛生の確保
当社グループは創業当初より、労働安全衛生の確保は事業継続のための必須条件と考え、従業員が安心して働ける職場環境の整
備に努めてきました。災害や疾病の撲滅を目指し、安全基本方針を定め、安全文化の醸成に取り組んでいます(詳細は、P23 ~ 26、
P39 ~ 42をご参照ください)
。
人材育成・活用の推進
当社グループが事業の実施を通じて CSR の成果をあげるためには、日々の業務に携わる従業員の育成と活用を図ることが必要です。
国内外のさまざまな場所で働く従業員の多様性を尊重する人事制度の整備や教育プログラムの充実を図ることにより、従業員の能力
が最大限に発揮されるための基盤を整備しています(詳細は、P43 ~ 46、48をご参照ください)
。
社会の持続的な発展
(長期テーマ)
資源と素材の生産性の革新
ガバナンス
環境
社会
従業員
コンプライアンスの徹底
環境の保全
資源の有効利用
人権の尊重
地域コミュニティとの共存共栄
労働安全衛生の確保
人材育成・活用の推進
JX Nippon Mining & Metals Corporation Sustainability Report 2015
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