名古屋市でいちばん古いカトリック教会が主税町にある、とガイドブックで読んだ。 宗教心がないくせに建築物としての興味は大いにあるので、疲れた足を引きずって歩く。 おお~っ、何とも愛らしい形の教会だ♥ 隣に建っているのは司祭館だろうか? 中庭から眺めていると都会にいることを忘れてし まいそうになる静けさだ。 教会の周りをグルっと歩いてみたが正面玄関は 開かないし、どこから入るのか分からない。 裏手にあるドアノブを回したら開いた! “お邪魔しま~す♪”と言いながら入ると、信者ら しき女性が1人で掃除をしていた。 ここも靴を脱いでスリッパに履き替えるシステ ム。 カトリック主税町教会 現在の建物の原型は 1904 年に建てられた。 内部は 2003 年まで畳敷きだったそうだ! 「こんにちは!ちょっと見せてもらってもいいですか?」と話しかけると、わざわざ手を止めて電 気を点けてくれた。 薄暗かった教会に明かりが灯ったので壁の白さが 際立つ。 私に教会の歴史を説明しながらも拭き掃除を続け ている☆ その手際の良さと自然さに驚く! カトリック教会は絢爛豪華なものが多いが、ここは 決して華美ではない。 重厚さはあるが、シンプルな美しさを持っている。 教会内部のようす 2 列に並んだ椅子の両端までが創建当時の幅で、 窓まで(目測で 150cmくらい)を増築したそうだ。 祭壇に向かって右側にある足踏みオルガンの彫刻が美しいので 寄って行くと、「これは隣の建物でネズミの巣になっていたのを発 見されたものです。アメリカ製の貴重なオルガンなんですよ。」と説 明してくれた。 アメリカ製足踏みオルガン 鍵盤の上部にあるレバーを押したり引いたりすることで 音程を変えられる優れもの! 置いてあった楽譜を避けて、譜面台の美しい装飾も見せてくれた♪ 「音がとても美しいんです!」と言いつつ、楽譜なしで“仰げば尊し”を演奏してくれた! 「教会で卒業式の歌はヘンですね・・」といたずらっぽく笑い、賛美 歌と思われる曲を弾いてくれたが、私の知らない曲だった。 暗譜で演奏できるなんて、すごい人だ!! 教会の正面玄関側にある美しいステンドグラスから緑色の光が 降り注いで来る☆ 礼拝堂のステンドグラス 光を通したステンドグラスはホントに美しい☆ 『文化のみち』で多くのステキな人たちに出会った。 その昔、“尾張名古屋は城でもつ”と言われたそうだが、現在は“尾張名古屋は人でもつ”すば らしい街だ!
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