自事業所間における、月間スケジュール運用について はじめに Quickけあでは、自事業所間であれば、居宅介護支援システムとサービス事業所での、計画・実績 データのやり取りが可能です。しかし、データを共有している訳ではありません。従って、計画・実 績取込を行ったとしても、事業所ごとに別々の運用を行い、そのまま請求を行うと請求単位にズレが 生じます。現段階では、計画・実績取込作業を行っただけでは、両事業所間によるソフトのみでの連 携は取れません。そのため、事業所間で上手く調整する必要があります。 月間スケジュール運用例 1.問題点 今回の問題点である請求単位のずれは、事業所間で計画単位数、もしくは実績単位数のいずれかに 誤差が発生していたことによるものです。保険者請求を行う場合、計画単位数と実績単位数のうち、 単位数の低い方が請求単位として取込まれます。従って、事業所間で実績だけ合致させていても、計 画(予定)単位数が一致していなければ、請求単位にずれが生じます。そこで、月間スケジュール運 用例として、請求時に居宅介護支援側とサービス事業所側の計画と実績を合致させる方法について説 明します。 2.運用例 具体的な方法としては、まずサービス事業所(以降、訪問介護)で、月末まで入力された実績を保 存します。(保存する=実績を変更しない状態にする)その後、保存された実績を元に、居宅介護支援 側が予定を実績に合わせて調整し、訪問介護側が予定を実績に合わせて調整します。仕組みは簡単 で、保存された一つの実績に対して、居宅介護支援側と訪問介護側が予定を実績に合わせて調整する 為、調整後は必然的に予定(計画)が両事業所で一致している状態になります。 本紙の流れ 本紙では、まず一ヶ月を段階ごとに分けて、居宅介護支援と訪問介護のスケジュール運用手順を示 し、作業の流れを掴んでもらいます(1.スケジュール運用の流れ)。次に、実際に予定の調整を行う 前に上記の運用を行う為の前提条件を示します(2.予定調整を行う為の前提条件)。その後、居宅介 護支援側と訪問介護側の別々の視点に立って、肝心の予定を実績に合わせる調整法を具体的に例を挙 げて説明します(3.予定調整)。 以下に示す運用法はあくまで、現状で最も間違いにくいと思われる“一つの運用例”として挙げる ものであることを御了承ください。 1.スケジュール運用の流れ スケジュール運用のポイントは以下の通りです。 ①訪問介護側で実績を保存する ②居宅介護支援側が実績を取込む ③居宅介護支援側が予定を実績に合わせる ④訪問介護側が予定を実績に合わせる 5月サービス提供時のスケジュールの流れ 月 段階 居宅介護支援 作成 計画 計画 取込 計画 訪問介護 4月末 計画 取込 計画 修正 計画 修正 ★ 実績 入力 ② 実績 取込 実績 取込 5月 ① 取込 実績 入力 実績 保存 ③ 実績 保存 計画 調整 調整 調整 ④ 実績 計画 調整 調整 6月1日 ~ 10日 請求 計画 同一 実績 同一 計画 同一 事業所間の計画と実績が合致 2.予定調整を行う為の、前提条件 上記の運用を行うに当たって、以下の項目に注意してください。 ◇訪問介護側が実績を保存した後に、居宅介護支援側が実績取込を行う ◇居宅介護支援側が実績取込後、両事業所で予定を実績に合わせて全て○にする 以上の2点を踏まえた上で、スケジュール運用を行ってください。 ※実績取込時には、訪問介護側の実績を保存(以降の変更がないか)できたか、 直接確認をとって作業を行ってください。 ※実績を調整する場合は、”★実績入力”時点から再度操作を行ってください。 実績 同一 3.予定調整 これまでの説明で、運用を行う為の前提条件、事業所ごとの月間スケジュール運用手順を理解していただけ たと思います。以下では、本運用法で最も重要となってくる“予定調整”について、居宅介護支援側と訪問介 護側の、それぞれの立場に分けて、具体例を挙げて説明します。 居宅介護支援 月間スケジュール運用 居宅介護支援側では、実績取込後、予定を実績に合わせて調整していきます。ポイントは、◇実績取込後、 実績を変更しない。◇実績に合わせて予定を全て○の状態にする。以上の2.点です。それでは実際の画面を例に 挙げて、実績取込後の予定調整をしていきます。 実績取込後 ② ① ④ ⑥ ⑧ ⑦ ⑤ ③ 取込後の状態 ○①居宅計画に対して、訪問介護側が予定通りサービスを実施 -②実績なし、居宅計画に対して、訪問介護側が予定開始時間を変更してサービスを実施。 外③計画外の実績、訪問介護側で予定開始時間を変更して実施された、実績②が“外”として取込まれている。 外④計画外の実績、居宅計画のサービス項目を変更して実施された、実績⑤が“外”として取込まれている。 -⑤実績なし、居宅計画に対して、訪問介護側がサービス項目を変更してサービスを実施。 △⑥計画の変更、居宅計画に対して訪問介護予定に変更はないが、訪問介護実績にずれがある。 ×⑦計画のキャンセル、訪問介護側が計画を実施しなかった。 外⑧計画外の実績、訪問介護側が計画にない、予定を独自で実施。 調整後 ② ① ④ ⑥ ⑧ ⑦ ⑤ ③ ⑥´ 調整方法 調整後に消えてしまった記号 ○①実績が○状態なので、問題なし。 -②実績がなく予定だけなので、予定を削除する。 外③計画外ではあるが、実績があるので、予定を追加して○にする。 外④計画外ではあるが、実績があるので、予定を追加して○にする。 -⑤実績がなく予定だけなので、予定を削除する。 △⑥計画と実績にずれがあるので、計画を実績に合わせて○にする。 △⑥´計画を実績に合わせて調整すると、自動的に実績の時間帯で○状態になる。 ×⑦計画のキャンセル、実績がないのでキャンセル(×)を削除する。 外⑧計画外ではあるが、実績があるので、予定を追加して○にする。 調整の 操作方法は 次のページへ 居宅介護支援 予定調整操作方法 計画を実績に調整するに際には、以下のシステムを使用して調整を行ってください。 また、どの調整を行うかは、記号ごとの調整法を示した“調整方法一覧”(下図)をご参考ください。 月間スケジュール管理画面 調整方法一覧 記号 状態説明 調整システム 操作方法 ○ 問題なし 計画/実績調整 予定=実績(○)を選択して実行 ①訪問介護側の予定(終了時間・ 加算内容)を変更 ②訪問介護側の実績のみ変更 計画/実績調整 計画を実績に合わせる △ × 予定のキャンセル セルに対する操作 目的セルを選択して削除 外 実績に対する予定なし。 セルに対する操作 ①居宅計画外のサービスを実施 ②サービス事業側の予定(開始時間・サービス 項目・サービス事業所)のいずれかを変更 目的のセルを選択して、編集ボタンをク リックし、実施をチェックして設定(予 定の追加) - 実績の入っていない予定 目的セルを選択して削除 セルに対する操作 を選択して実行 訪問介護 月間スケジュール運用 訪問介護側では実績入力後、実績を保存し、居宅介護支援から実績を取込まれたら、予定を調整していくこと になります。ポイントは◇訪問介護側で実績を保存した後に、居宅介護支援側が実績取込作業を行う。◇請求 時には、両事業所とも必ず予定を実績に合わせて全て○に調整する、の二点です。また、サービス事業所側の 予定調整は居宅介護支援側が実績を取込んだ後に行ってください。それでは実際の画面を例に挙げて、実績取 込後の予定調整をしていきます。 実績保存後 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 実績保存後の状態 ○①居宅計画に対して、訪問介護側が予定通りサービスを実施。 ○②居宅計画に対して、訪問介護側が予定開始時間を変更してサービスを実施。 ○③居宅計画に対して、サービス項目を変更してサービスを実施。 △④居宅計画に対して、予定に変更はないが、実績の時間にズレが生じている。 ×⑤居宅計画に対して、予定に変更はないが、サービスを実施していない。 外⑥居宅計画にはない、新規のサービスを実施。 調整後 ① ② ③ ④ ⑥ 調整方法 ○①実績が○状態なので、問題なし。 ○②実績が○状態なので、問題なし。 ○③実績が○状態なので、問題なし。 △④予定と実績にズレがあるので、予定を実績に合わせて○にする ×⑤実績がないので、キャンセル(×)を削除する。 外⑥計画外ではあるが、実績があるので、予定を追加して○にする。 調整の 操作方法は 次のページへ 訪問介護 予定調整操作方法 計画を実績に調整するに際には、以下のシステムを使用して調整を行ってください。 また、どの調整を行うかは、記号ごとの調整法を示した“調整方法一覧”(下図)をご参考ください。 利用者スケジュール管理画面 セルの操作 調整方法一覧 記号 実績状況 調整システム 操作方法 ○ 予定通り実施 予定/実績調整 操作の必要なし △ 予定に対して実績に差異がある 予定/実績調整 △→○(予定を調整) を実行 × 予定を行わない 予定/実績調整 全て削除 外 計画外の予定 セルの操作 目的のセルを編集で開き予定を追加する。 を実行
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