4 企画提案者:一般社団法人日本動画協会 秋葉原・『アニ飯屋』 委託事業者:株式会社アーイメージ 現状・課題 実施区市町村 対象地域 千代田区 秋葉原 成果・課題 東京観光の魅力として「アニメ」は欠かせない。国内外の多くの人々が聖地巡礼と称したアニメキャラクターと 東京そして秋葉原ならではの地域資源アニメの食に焦点をあてた本事業は、非常にユニークな試みであり、当初想定された の一体感・世界観を求めて観光周遊を行っている。そのアニメキャラクターの個性を醸し出す重要な鍵の一つで 事業目標を前提とすれば、企画提案者の一般社団法人日本動画協会、アニメ作品協力者、メニュー開発関係店舗及び関係者、 ある「食」に焦点を当て、キャラクターやその世界観について「食」を通じて体感する“アニ飯”のメッカとし 試食会参加者、さらに一般のユーザーからもユニークな試みとして今後の展開について期待されるという評価を得ている。 て秋葉原・ 「アニ飯屋」を創出する。 課題として、❶メニューづくりの段階での作品の世界観の共有、❷作品ターゲットと協力店舗客層の世代の不一致、 秋葉原発“アニ飯”ブランドの可能性を探求し、 「アニメ」と「食」という新しい観光資源のコラボを、アニメ関 ❸権利調整・契約の煩雑さなどが挙げられる。また、観光的視点では外国人来街者対応、国内広域来街者への 連業界と「食」に関わる事業者との連携によって実現することで、 秋葉原周辺の観光拠点強化と旅行者誘致を図る。 対応等の課題が挙げられたが、一般のユーザー、試食会参加者、メニュー開発関係店舗などからユニークな試みと して今後の展開に期待されるという評価を得た。 実施内容 日本で公開されたおよそ 8,600 のアニメーション作品から、「再現メニュー」(作品の中で特徴的な食・セリフ・ キーワード・シーン等に登場する「食」を再現)と「イマジナルメニュー」(ストーリー展開上、鍵となるセリフ・ キーワード・シーン等を基にしたイメージから作成)の開発を行った。 作品名 メニュー名 ガールズ&パンツァー 魔法の天使 クリィミーマミ 協力店舗 ガルパン・スパムおにぎり&スパムチャンプル まめ多 戦車ケーキ K-BOOKS /ピカソル クレープお好み焼き“クリィミー” ゆかり タンダの山菜汁 精霊の守り人 ろくまる 屋台のモツ煮込み丼 劇場版 魔法少女まどか★マギカ [新編]叛逆の物語 杏子の行きつけのお店のラーメン&キュウベェ杏仁豆腐 鹿鳴春 また、アニメファンだけでなく、食へのこだわりやグルメたちへのアピールを試みたが広報活動が短期間であっ たため、広く認知された段階ですでにイベントが終了しているという状況が生じた。特にイベント終了後、問い 須田町食堂 ラブライブ!バーガー ルパン三世 カリオストロの城 今回の試みで「アニ飯」は東京をイメージさせる地域資源とし有効だとされた一方で、国内外に向けた積極的情 報発信の必要に迫られた。 μ 's プレート ラブライブ! 今後の展開 合わせや雑誌掲載を目的とした取材として女性フードライター、WEBマガジン、フリーマガジン等多様な角度 から問い合わせを受けている。 ミートボールスパゲティー ルパンが食べたプロシュートコットとサンダニエーレ産生ハム ピツァリアキオッチョラ 地域資源を活性化し観光誘客を図るという観点から、国内外で開催されている広域集客プロモーションを目的と した有力イベントへの出店と、秋葉原をはじめ東京都内の複数個所に常設アニ飯屋設置がなされることが課題と なっている。課題を解決し、東京への観光誘致を実現し且つ安定的な事業として展開するための方策とし大きく は以下の6つにまとめられる。 ❶ 常設旗艦店「アニ飯屋」の構築 1 協 力 作 品 の 考 え 方 と ア プ ロ ー チ ・ 10 2 コ ン セ プ ト の 整 理 協 力 作 品 か ら 、 メ ニ ュ ー 抽 出 及 び 3 レ シ ピ 分 析 版 権 整 理 4 ﹃ ア ニ 飯 屋 ﹄ 開 発 ・ 協 力 店 と の 調 整 、 試 作 5 6 ❷ 東京アニメセンター&アキバ・イチでのイベントの定例化 秋 葉 原 ・ ﹃ ア ニ 飯 屋 ﹄ レ シ ピ 展 示 関 係 者 試 食 会 の 実 施 ❸ アニメ及び食関連の海外 ・ 国内で展開されている有力イベント出店 ❹ アニメと縁のある東京都内のエリア・モデルとなった舞台・人・ 施設等を連携させた、東京ならではの旅行企画の実現 ミートボールスパゲティー ❺「アニ飯屋」 ・アニ飯シーンの商品化として、食品玩具、衣料、食など幅広い商品開発 ❻ 企画段階から国内外のアニメ作品プロモーションとの連動 実証を終えて ルパンが食べたプロシュートコット とサンダニエーレ産生ハム 原作:モンキー・パンチ ©TMS © モンキー・パンチ/ TMS・NTV ○「アニメ」と「食」のコラボは有効な観光資源であることが実証された。 ○ 食品玩具や衣料品産業といった他業種と連携し、広くPRしていくことが重要である。 11
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