運動器疾患に対する 理学療法の実際

看る?
診る?
見る?
観る?
解剖学
病態
評価
運動器疾患を診る
基本的知識
骨・・・ランドマーク
解剖学
靭 帯 ・・機能
筋 肉 ・・起始停止
関 節 ・・関節機能解剖
運動器疾患を診る
基本的知識
病態の基本的理解
病態
基本的症状の理解
基本的治療法の理解
基本的プロトコルの理解
治療の限界の理解
運動器疾患を診る
基本的知識
問診能力
評価
基本的評価項目の理解
基本的触診の能力
評価結果による解釈
症状と評価結果の理解
組織の特徴
骨:硬い、成長・加齢による変化、しなるものも
筋:ゴムのように伸縮する、唯一の自動要素
靱帯:紐のよう、長さ・形態変化に乏しい
腱:靱帯と似ている、滑走性が命
関節包:布のよう、広がり・重なり・縮まり
滑液包:クッション・滑りの担い手
脂肪:クッション、広がり、潤滑性
疎性結合組織:全身に分布、変形・伸縮性が豊富
皮膚:緩む、移動・滑り、伸縮性は以外に乏しい
主訴により、おおよその病態を予
測することが大切
痛い!!
症状ではなく疾患をみる
 患者をしっかり評価してPTも診断名を つ
ける。その際、アルゴリズムがあると絞り
やすい。
 診断された疾患の概要を理解しておく。
 症状に対する対処療法ではなく、疾患に
対する治療を行う。
科学的根拠に基づくこと
 EBM(evidence-based medicine,根拠に基づいた
医療)を心がける。
 教科書に書いている治療内容が、一番身近な根
拠となる。
 その後、徐々に論文や臨床データに根拠を求め
る。
※患者を見る中で得られたNBM(Narrative-based
Medicine ,物語に基づく医療)は経験年数が浅い場
合は本末転倒となりやすい。
関節の変化
理学療法評価
信頼性
妥当性
確実性
標準化された評価が求められる!
評価の目的
I. 患者の全体像を把握
→問題点の抽出
II. 治療計画の参考
III. 目標設定に役立てる
標準的な評価の先には?
治療
計画
問題点
把握
目標
設定
情報
共有
質の向上にもつながる
治療はシンプルに
 本当に必要な治療を1つか2つ行い、
自主トレとして教える。
 たくさんを自主トレを教えても、どう
やればいいのか分からず、負担を強
いることになるだけで、実際にやらな
い。
The Layer Concept
概念
代表的構造物
骨・軟骨
骨形態異常
診断
Layer 1
Layer 2
動かない軟部組織 関節唇、関節包
Layer 3
筋肉
股関節周囲筋
Layer 4
神経/運動連鎖
骨盤-体幹-肩甲帯
治療
Draovitch Curr Rev Musculoskelet Med 2012
関節可動域制限とは
 関節の可動域が制限されている状態
 拘縮
 強直
 緊張
 筋力低下
 不安定性
物理的・絶対的可動域制限
• 拘縮
• 強直
• 不安定性
状況的・相対的可動域制限
• 緊張
• 筋力低下
• 不安定性
不安定性とは??
 ゆるい、グラグラ
 脱臼感
 いわゆる不安定性
 joint tracking異常
 関節包内運動の異常
 アライメント異常
関節が正常に機能する条件
正常関節
↑
正常関節
我々ができること
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骨格筋の触診に対する考え方
骨格筋によって引き出される運動は、直線的に
行われる。
一つの運動に対し複数の骨格筋が関与する場
合には、運動の選択、隣接関節肢位などを考慮
する。
大きな筋は作用により分割して触診する。
触診に際しては強い収縮は必要ない。
腱の触診では、滑走を触知する。
重力の作用方向と関節運動を考慮する。
指の当て方
指先は一直線
骨縁の触れ方
骨隆起部の触れ方
骨隆起の移動を探る
溝部の触れ方
溝部の長軸に直交するように
関節部の触れ方
一方を固定し、他方を操作する
筋の触れ方
筋の収縮・弛緩にメリハリをつける。
浅層:収縮に伴い、硬くなる様子を探る。
深層:収縮に伴い、押し上げてくる感覚を探る。
浅層筋の触れ方
深層筋の触れ方