生死の真只中で生死を超える 羽田信生先生

第21回
真宗光明団壮年部会
生死の真只中で生死を超える
― 親鸞聖人の「二双・四重」の教え ―
バークレー毎田仏教センター所長
羽田信生先生
平成27年9月20日~22日
9 月 20 日
於
(日 曜 日 )
13 時 集 合
21 日
(月 曜 日 :敬 老 の 日 )
22 日
(火 曜 日 :国 民 の 休 日 )
真宗光明団
12 時 解 散
広島本部
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講 師 の 言 葉
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< 仏 智 によ る 救済 >
バ ー ク レー 毎 田仏 教 セン タ ー所 長
羽 田 信生
親 鸞 聖人 の教え と他 の仏 教 の 教 えの根 本的 な違い は次 の如 くで す 。
他 の 教え は、 人知( 二元 分 別 知 )にも とづ き人 間の中 に善 い部 分 と悪
い 部 分 を見 て「 断悪修 善」 の行 に よって 自己 を理 想的人 間に 近づ け よう
と す る ので す。 しかし 、聖 人は 、 そのよ うな 人知 に頼る とい うこ と 自体
が 全 く の無 明で あり、 顛倒 であ る と考え るの です 。です から 人間 の 唯一
の 問 題 は、 行に よる自 己改 善で は なくて 、人 間が 仏智を 頂く こと に よっ
て 、 人 知( 無明) から 解放 され る ことで ある と考え るの です 。
人 知 とは 私達 が日常 使っ て い る 知恵で す。 それ はすべ ての こと が らを
プ ラ ス とマ イナ スに分 ける 知恵 ( 二元分 別知 )で す。私 達は 、健 康 、い
の ち 、 豊か さ、 幸せな どの プラ ス 価値を 愛し 、病 気、死 、貧 しさ 、 苦な
ど の マ イナ ス価 値を嫌 い、 プラ ス の価値 の上 に人 生を築 き、 マイ ナ ス価
値 を 無 視し よう としま す。 この 人 知が多 くの 宗教 の土台 にあ るの で す。
煩 悩 の よご れを 嫌い涅 槃の 清ら か さを愛 する とい う教え にな って い るの
で す 。 しか し人 知に よ る生 き方 で は、私 達の 人生 の半分 には 意味 が ある
が 、 あ との 半分 には意 味が ない と いうこ とに なり ます。 人知 には そ のよ
う な 限 界が ある のです 。人 知は 私 達に究 極的 な満 足を与 える こと は でき
な い の です 。
し か し仏 の智慧 は、人間 の知恵( 人知)とは全 く異 なっ てい るので す。
仏 は プ ラ ス だけ でなく マイ ナス に も意味 を見 出し ます。 仏の 智慧 は 「無
分 別 智 」ある いは「 転成 の智 慧」
( マイナ スを プラス に転 ずる 智慧)と呼
ば れ ま す 。 法蔵 菩薩は この 智慧 を 完成し て無 量光 仏とい う名 の仏 と なる
の で す 。 そ して 法蔵の 悲願 は、 そ の智慧 を衆 生に 与える とい うこ と なの
で す 。 衆 生 がそ の智慧 を得 て、 人 生で出 会う すべ ての人 々も 物事 も 有意
義 で あ り 、 人生 を成就 する 上で 不 可欠な もの であ ると見 れる よう に なっ
て 欲 し い と 願って いる ので す。
こ の 法蔵 の悲願 が結 実し たも の が「南 無阿 弥陀仏(仏 智に 来れ)」とい
う 名 号 ( 呼 び声 )なの です 。こ の 名号を 衆生 に回 向する とい うこ と が法
蔵 の 最 大 の 課題 であり 、彼 はそ の 課題を 成就 した のです 。す なわ ち 、こ
の 呼 び 声 が 釈尊 を始め とす る歴 史 上の諸 仏の 教え となっ て私 達の と ころ
ま で 来 て い るの です。 私達 が善 知 識から 「仏 智に 来れ」 とい う呼 び 声を
聞 い て 、そ の意 味を理 解す る時 、 仏智が 私達 をゆ さぶり 、私 達の 中 から
信 心 ( 仏智 )を呼 び覚 ます ので す 。
仏 、 浄土 、還 相回向 の菩 薩 の 功 徳(い わゆ る二 十九種 荘厳 功徳 ) の本
質 は 「 転成 の智 慧」で す。 それ ら すべて の功 徳を 含む名 号が 、私 達 の所
へ 既 に 来て いる のです 。聖 人は 、 その名 号を 聞信 するだ けで 、私 達 はそ
れ ら の すべ ての 功徳を 賜わ り、 き わめて 力強 い人 生を歩 むこ とが で きる
の だ と 言わ れます 。
私 達 が「 転成 の智慧 」を 頂 け ば 、人生 にあ るマ イナス (欠 点、 失 敗、
苦 悩 ) のす べて が輝き だす ので す 。人生 から 排除 したい と思 って い たす
べ て が 人生 を完 結する ため の不 可 欠な条 件と なる のです 。今 、私 達 がい
る こ の 場所 が、仏 法を 頂く こと の できる 道場 (浄土 )と なる ので す 。
(平成2 7年 4月)
[日 時 ]
平成27年9月20日(日曜日)~9月22日(火曜日)
[場 所 ]
真宗光明団
広島本部
〒 733-0821
広 島 市 西 区 庚 午 北 三 丁 目 2-22
TEL:0 8 2 - 2 7 1 - 5 8 0 8
[講 師 ]
羽田信生
FAX:0 8 2 - 2 7 2 - 3 9 6 5
先生
1946 年 、 長 野 県 生 ま れ
1969 年 、 東 京 外 国 語 大 学 ロ シ ア 語 学 科 卒 業
大学 4 年生のとき、毎田周一師の著書を読み、仏
教を学ぶようになる。
現 在 、 バ ー ク レ ー 毎 田 仏 教 セ ン タ ー 所 長 (米 国 カ リ フ ォ ル ニ ア 州 )
[講 題 ]
仏智による救済
[総 務 ]
椎木誠二、赤宗正俊
[会 費 ]
会 費 :1500 円 /日 、宿 泊 500 円 /泊 、朝 食 300 円 /食 、昼 ・ 夕 食 500 円 /食
[ お申し込み
椎木
誠二
お問い合わせ ]
〒 753-0091
山 口 市 天 花 2 丁 目 11-31
TEL& FAX
083-928-7526
メール
必ず
と
ゼ ロイチ
ハイフン
エル
shiigi 01 @c - ab l e.ne.jp
電 話 、F A X 、ハ ガ キ 、メ ー ル に よ る 事 前 の 申 し 込 み を お 願 い 致 し ま す 。
[第21回] 平成27年度 真宗光明団壮年部会 日程表
9月20日 (日)
9月21日 (月) 敬老の日
6:30 起床
洗面・清掃
7:00
勤行
朝食
9月22日 (火) 国民の休日
6:30 起床
洗面・清掃
7:00
勤行
朝食
8:30
8:30
講義 (180分間)
講義 (120分間)
適宜 休憩を挟みます
講義時間中
質疑応答を行います
11:30
12:00
13:00
13:30
開講式
14:00
19:00
21:30
22:00
講義 (180分間)
適宜 休憩を挟みます
講義時間中
質疑応答を行います
講義時間中
質疑応答を行います
17:00
夕食
勤行
自己紹介
感想発表
20:50
勤行
適宜 休憩を挟みます
17:00
17:30
昼食
14:00
講義 (180分間)
17:30
19:00
19:40
20:40
自主発表 (1題)
(質疑応答を含む)
就寝
夕食
勤行
自己紹介・感想発表
自主発表 (2題)
(質疑応答を含む)
総会 ・ 反省会
21:30
22:00
講義時間中
質疑応答を行います
10:30
10:40
11:40
受付
13:30
適宜 休憩を挟みます
就寝
12:00
閉講式
感想発表
掃除
解散