有料老人ホーム設置運営指導指針の改正概要 1 改正の趣旨 有料老人ホームの届出規定が適切に遵守されていない事例が増加していること や、入居者が自由に居宅サービス等を選ぶことを阻害していると疑われる事例が見 られることなど、有料老人ホームの運営に対する課題が生じていることから、平成 27 年3月 30 日改正された国の「有料老人ホームの設置運営標準指導指針(以下「国 指針」という。)」を踏まえ、所要の改正を行う。 2 主な改正概要 (1)有料老人ホームの定義について(第1章の2) 老人福祉法(昭和 38 年法律第 133 号)第 29 条第1項の規定に基づき、入居サ ービス及び介護等サービスの実施が認められるものは有料老人ホームに該当す ることを明確化するため、有料老人ホームの定義を規定した。 (2)住宅型及び健康型有料老人ホームについて(第1章の4、第4章の3) ①住宅型有料老人ホームに該当しているサービス付き高齢者向け住宅につい て、国指針が適用されたこと。 ②構造等が適合しない既存建物等を活用して運営している有料老人ホームにつ いての届出特例が設けられたこと。 等を踏まえ、原則介護付き有料老人ホームのみ設置を認めるとしていた定めを撤 廃し、住宅型及び健康型有料老人ホームの設置・運営を認めることとするが、整 備計画に際しては、市町介護保険事業計画の内容を踏まえたものとすることを併 せて明記した。 (3)既存建築物等の活用の特例について(第5章) 住宅の転用など既存建築物を活用する場合や小規模な建築物で有料老人ホーム を運営している場合について、既存建物等の活用の特例として届出が可能とした こと。 (4)医療機関との連携及び高齢者虐待の防止について(第7章の3及び 10) 特定の医療機関の受診誘導を行わない等医療機関の自由選択や高齢者虐待の防 止について、新たに規定した。 (5)その他 ①国指針の規定内容に沿った構成、記載内容に加筆・修正した。 ②入居時点で NHK の受信料の支払いについて入居者に説明を行っていないこ とから発生している受信料の支払いに関するトラブルに対応するため、重要 説明事項の光熱水費等の欄に、NHK の受信料負担に関する取り扱いを明確 にするよう、注釈を加えたこと。 3 サービス付き高齢者向け住宅の取り扱いについて(第1章の1) 老人福祉法の規定において有料老人ホームに該当するサービス付き高齢者向け 住宅については、この指針を適用せず、別に定めるサービス付き高齢者向け住宅に 関する指針を適用する。 4 適用日 平成 27 年 7 月 1 日から適用する。
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