被害者等支援の基本的な考え方 2015年 5 月 JR 九 州 高 速 船 株 式 会 社 被害者等支援の基本的な考え方 (1) はじめに 当社が運航する船舶に関連して、人命に関わる海難事故及び災害(以下「重大事故」と称す)が発生 した場合、被害に遭われた方々並びにそのご家族への必要な支援について、 「被害者等支援の基本的な 考え方」を次の通り定めます。 本計画は、 「公共交通事業者による被害者等支援計画作成ガイドライン」 (国土交通省平成 25 年 3 月) に基づき定めたものです。 (2) 被害者等支援の基本的な方針 これまでも当社は「人命の安全」、「船舶の安全運航」、「環境保護」、「保安の確保」を基本理念とし、 それらの確保に努めることが社員全員に課せられる社会的使命であるという共通認識をもつことで、 社員一人ひとりが日々安全への取り組みを実施しており、今後もこの基本理念のもとで安全運航を実 践してまいります。 船舶の安全管理を実現するにあたっては当社における安全管理システムを運用し、現状に満足するこ となく継続的に改善していくことで、あらゆる事故の未然防止、ひいては安全運航につなげています。 しかし、万が一、重大事故が発生した場合は、以下に記載した通り、直ちに経営者を中心とした緊急 時対策本部を設置し、被害の拡大を最小限にとどめるべく本船やその他関係する諸機関と連携しなが ら、人命の安全確保を最優先として行動し、情報の収集及び伝達に努め、被害に遭われたお客様及び そのご家族に寄り添い、誠意をもって支援してまいります。 (3) 被害者等支援の基本的な実施内容 A) 情報提供 ① 事故情報のご家族への連絡 重大事故の第一報を入手した場合は直ちに国土交通省と連携の上、海上保安庁その他関係す る諸機関並びに寄航地船舶代理店等(旅行会社含む)と協力して情報収集に努めると同時に、 可及的速やかにご連絡いたします。 またその際、その後の当社への連絡先および担当部署などをご案内いたします。 ② 乗客情報及び安否情報の取扱い ・被害に遭われたお客様の安否や怪我の程度等につきましては、本船及び関係機関から全力 で情報を収集し、迅速にご家族にご連絡いたします。 ・被害に遭われたお客様の情報については、個人情報の趣旨に十分留意し、適切に取り扱い ます。 ・ご家族とご連絡が取れた場合において、ご家族が被害に遭われたお客様の情報を公表する ことを希望されない場合は、原則としてそのご意向に沿った対応をいたします。 ③ 被害者等への継続的な情報提供 ・事故に関する原因や再発防止策等の情報については、必要に応じて説明いたします。 B) 事故現場等における対応 ・現地及び収容先病院でのお客様状況確認のため、必要に応じて担当員を派遣して対応体制 を構築し、情報の収集、展開に努めます。 ・被害に遭われたお客様のご家族が事故現場等へ移動する場合、移動や宿泊等について必要 に応じた支援を実施していきます。 ・事故等の現場が交通手段確保の困難な場所である等、様々なケースが考えられることから、 移動及び移動先に関わる様々な情報や準備についても、事前にご案内、お手伝いさせてい ただきます。 ・国土交通省と連携の上、その他関係する諸機関並びに寄港地船舶代理店等(旅行会社含む) と協力の下に、対応に努めます。 (4) 被害者支援の基本的な実施体制 ① 体制の確立 ・重大事故発生の第一報を受けた場合、 「緊急時対策本部」を設置し、人命の安全確保を最優先と した体制をとります。 ・事故現場の最寄りに現地対策本部を設置し、緊急時対策本部と連携を取ながら迅速に支援を行 ってまいります。 ・これらを実施した場合の対応記録の作成や保存は、担当部署にて適切に行います。 ② 教育・訓練等 社員に対して必要な訓練等を計画的且つ定期的に実施いたします。 ・多くの人命に関わる重大事故を想定して、緊急時対策本部その他の対策本部における「模擬対 応訓練」を実施します。 被害者等支援の実施体制 被害に遭われた方々及びそのご家族 ご家族支援担当部署 電話連絡・情報共有 報告・連絡指示 連携 現地対策本部 連携・情報共有 関連諸機関 報告・連絡指示 緊急時対策本部 連携
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