MDM Select Informatica 製品との機能比較

MDM Select
Informatica 製品との機能比較
The Information Difference によるベンダーの位置付けに関する
レポート
2014 年 6 月
ベンダー位置付けレポート 2
目次
目次 ............................................................................................................................................ 2
はじめに ..................................................................................................................................... 4
採点方法 ..................................................................................................................................... 5
概要 ............................................................................................................................................ 6
機能的な分類 ............................................................................................................................. 7
結論と見解 ............................................................................................................................... 12
付録 A ....................................................................................................................................... 13
THE INFORMATION DIFFERENCE について ................................................................................. 13
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ベンダー位置付けレポート 3
図一覧
図 1 - ベンダーの位置付け図 ...................................................................................................... 6
図 2 - データガバナンス ............................................................................................................. 7
図 3 - ビジネスルール ................................................................................................................. 8
図 4 - データ品質 ........................................................................................................................ 9
図 5 - データ プロビジョニング ............................................................................................... 10
図 6 - データストレージ ........................................................................................................... 11
図 7 - データの移動 .................................................................................................................. 12
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ベンダー位置付けレポート 4
はじめに
The Information Difference は、2007 年からマスターデータ管理 (MDM) 市場の動向を見守って
きました。市場の分析を行うために当社が積み上げてきた資産の 1 つとして、詳細な製品の
機能分析があります。本分析は、200 もの機能上のチェックポイントについて詳細に評価し
たもので、MDM テクノロジーの購入者に適した内容となっています。
本書では、Informatica の Informatica MDM と同市場の他の製品群とを比較しています。
Informatica は、数多くの統合可能なコンポーネントを個別のライセンスで提供しています。
それらを上手に組み合わせて機能の豊富な MDM 製品を形成できます。本書で使用する「
Informatica MDM」という名称は、Informatica MDM バージョン 9.7.1 に適切なバージョン (別
ライセンスで提供) の Fujitsu Interstage、Informatica Data Quality、Informatica Power Center を
組み合わせたものを指します。これらの補完製品のエディションによって、価格と利用可能
な機能が異なる場合があります。
本書の構成は次のとおりです。

概要
主要な MDM 製品 (Informatica MDM を含む) の深さと幅のマップ。

機能分析
Informatica MDM と競合製品を次の 6 つのカテゴリについて比較した内訳。それぞれ
の利点、欠点、注意する領域を比較。
o データガバナンス
o ビジネスルール
o データ品質
o データ プロビジョニング
o データストレージ
o データの移動

結論とその他の見解
MDM 市場における Informatica MDM の位置付けに関する The Information Difference
のインサイト
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ベンダー位置付けレポート 5
採点方法
The Information Difference では、200 の機能について、製品ごとに 1次の基準を使用して採点
を行います。
スコア
0
1
2
3
4
5
意味
機能の提供なし
機能の提供なし。ただし、次善策または別の機能によりある程度の有益な
効果が得られる場合がある
機能の提供あり。ただし、MDM 製品の大規模な製品導入に必要とされる基
準または有用性を下回る
機能は適切に動作する
機能は極めて有効に動作し、ユーザーにとっての強みとなる
機能は市場をリードするレベルであり、別格であるといえる
スコアには重み付け (通常はその機能の相対的な重要性を決定するために顧客が提供する)
を乗じます。本レポートでは、すべての機能が同じ重要度を持つことを示すために重み付け
をセットしています。実際には、重み付けは任意の顧客要求に甚大な影響を与えます。ある
業界または状況にとって重要なことでも、他の業界または状況では重要ではない場合もある
からです。
結果として、本レポートの内容は、Informatica MDM の能力と、その競合製品の能力を、す
べての機能が同じ重みを持つという仮定のもと、詳細な機能レベルについて比較するもので
あると解釈していただけます。The Information Difference は、皆様が本レポートを読んで、
重み付けされた基準を使用して、ご自身の状況における重要性を反映するようモデルを適合
させ、適切かつ現実的なデータを使用してトライアルを実施することで、皆様のニーズに合
う満足のいく製品を獲得することを推奨いたします。
1
データ収集: Cliff Longman ([email protected])
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ベンダー位置付けレポート 6
概要
次のグラフでは幅 (機能の数に対する 2 以上のスコアの数の比率) に対する深さ (獲得可能な
最大のスコアに対するその製品の合計スコアの比率) を示しています。バブルの大きさは、
総合スコア (すべての機能に同じ重み付けを用いる) を示します。
Informatica MDM (青色) は、右上の象限に表示され、市場全体と比較して機能の幅と深さが
大きいことがわかります。Informatica MDM より幅が大きい製品は 1 つのみで、深さが大き
い製品はありません。このことは、Informatica MDM が適切に開発され成熟したマルチドメ
イン型の MDM 製品であり、他の製品と首位の座を争っていることを示しています。
同製品の最新リリースの注目点は、改善された「共通ユーザーインターフェイス」です。こ
れにより、マスターデータのために購入した多数のコンポーネントへの統合がある程度可能
になります。関連する Informatica 製品を MDM 製品により緊密に統合させる計画は、最も完
全な製品を市場に投入するという本気の意思を示しています。
図 1 - ベンダーの位置付け図
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ベンダー位置付けレポート 7
機能カテゴリ
次の 6 つのセクションでは、200 の機能上のチェックポイントをカテゴリごとに分割してい
ます。各カテゴリの概要を説明し、Informatica MDM のパフォーマンス (青色) を比較して表
示します。
• 最低 - 付録 A の製品のうちの最低スコア
• 平均 - 付録 A の全製品の平均スコア
• 最高 – 付録 A の製品のうちの最高スコア
各カテゴリについて、Informatica 製品のスコアが最高か、最低か、全製品の平均と比較して
どの程度か (平均より高いか低いかなど) を確認できます。
データガバナンス
データガバナンスは、企業とそのデータを一致させることに関連します。このカテゴリには
、ポリシー策定者、所有者、管理者などによるデータ全体の管理を支援し、それぞれの目的
をどの程度実現しているかを測定するための機能が含まれます。
このカテゴリにおいて、Informatica MDM は 7 つの機能のうち 6 つにおいて最高得点を獲得
し、非常に優秀な成績を収めています。
Informatica MDM は、マルチストリーム管理 (バージョン管理、チェックアウト/チェックイ
ンなどにおける複数ユーザーによる同一マスターデータの編集) を現在サポートしておらず
、この機能についてのみ他社製品に遅れをとっています。
図 2 - データガバナンス
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ベンダー位置付けレポート 8
ビジネスルール
Informatica MDM は、ビジネスルールのカテゴリでも善戦しています。モデルエクスチェン
ジ、標準データモデル、階層管理 (業務担当者にとって重要な機能) の 3 つにおいて最高スコ
アを獲得しました。これはまさに Informatica MDM の強みであると言えます。
このセクションでは、その他のほぼすべてのカテゴリでも平均以上のスコアを獲得していま
す。ビジネスモデリングのカテゴリのみ、平均をやや下回る結果となっています。この理由
としては、やや小規模な 2 つのベンダーが、マスターデータ定義の作成と維持を可能にする
グラフィカル モデリング ツールのような高度な機能を提供しており、それらのスコアによ
り、平均が押し上げられていることが挙げられます。
Informatica MDM モデルは、特注またはカスタム仕様であることが前提であるため、カスタ
マイズのための基本的なビジネスモデリング機能は、大規模ベンダーと比較して優れていま
す。
図 3 - ビジネスルール
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ベンダー位置付けレポート 9
データ品質
データ品質は MDM 全体の重要性を反映する込み入ったカテゴリです。最低スコアが 0 の機
能がたくさんあること、そして最大スコアに対する平均スコアが低いことが見て取れると思
います。これは、データ品質機能を提供していない製品が多数あることを示しています。ま
た、これらのうち、代わりとなるデータ品質ツールへのリンクを提供している製品はほとん
どないということに驚くことでしょう。
Informatica MDM では、(データ品質分野における経験から期待されるような) 優れたデータ
品質機能を提供するだけでなく、お客様がデータ品質のためにツールを選択済みである場合
を考慮して、外部ツールへのリンクも提供しています。
図 4 - データ品質
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ベンダー位置付けレポート 10
データ プロビジョニング
データ プロビジョニングは、エンドユーザーから、またレポート生成のために MDM 環境内
のデータにアクセスする際のアクセシビリティを扱います (データの自動プロパゲーション
については最後のセクション「データの移動」で扱います)。この分野は、販売されている
製品間であまり差異がないとされています。最近はこのカテゴリに向上が見られますが、こ
れは Informatica MDM が不得手としていた分野で他の製品に追いついたことを意味していま
す。ただし、競合製品の検索機能 (マスターデータを Google 方式で検索するなど) の代わり
に、同製品は非常に強力なブラウジング機能 (データ内の関係性の閲覧など) を提供してい
ます。
図 5 - データ プロビジョニング
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ベンダー位置付けレポート 11
データストレージ
データストレージには、マスターデータの読み込み、安全な保管、退避 (アーカイブおよび
パージ) が含まれます。一般的にこれまでの MDM 製品は、最終的なデータストレージを商
用 DBMS に頼り、すべてのバックアップ/リカバリ/アーカイブとその他のシステム管理機能
も DBMS に委ねてきました。しかし一部には、DBMS が提供する基本機能を拡張し、MDM
用のストレージ機能をさらに簡素化し実用化できる製品が存在します。このカテゴリでは、
基本的な DBMS が提供する機能を上回る製品に加点しています。
Informatica MDM は、9 つのカテゴリで平均以上のスコアを獲得し、平均以下のカテゴリは 3
つのみという立派な成績を収めました。同製品は、メタデータ管理、セキュリティ、アップ
デート、バックアップ/アーカイブなどの基本機能では秀でている一方、他の製品と比較し
て非構造化データに弱いことがわかります。
図 6 - データストレージ
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ベンダー位置付けレポート 12
データの移動
最後のカテゴリは、マスターデータの使用を望む下流のシステムへのデータの配布を扱いま
す (また、複数の MDM ハブで地域または部門のデータの管理業務を担当し、企業用にも別
の MDM ハブが使用されているような環境において、下流のシステムが別の MDM ハブであ
るような特別なフェデレーションのケースも含まれます)。
マスターデータ管理において、Informatica MDM は、マスターデータハブから積極的にアプ
リケーションにパブリッシュするような能動的なアプローチより、むしろ (マスターデータ
を「ステージング」して、下流のユーザーが必要な時にデータを取得できるようにする) 受
動的なアプローチに適しているといえます。これは、Extract/Transform/Load (ETL) 市場にお
ける同社の経験 (また、その分野での強み) を考えれば自然なことです。
図 7 - データの移動
結論と見解
結論として、Informatica MDM は、市場をリードする機能を提供していると言えます。同製
品は、24 の機能において、(他のベンダーのどの製品よりも) 最良の性能を提供しています
。それらの機能が御社にとって重要であるならば、Informatica 製品が機能的に劣ることはあ
りません。
基本的な MDM 製品と、補完的なワークフロー、データ品質、メタデータ、ETL 製品を含む
Informatica MDM は、評価対象となった他の製品より高価です (付録 A の表を参照)。The
Information Difference は、これらのスコアは、一般的な (マルチドメイン) MDM 分野におけ
る価格の正当性を証明していると考えます。
ハイエンドの MDM 機能を求めていて、それに見合った金額を支払うことをいとわないお客
様であれば、Informatica MDM を最終候補に残すべきでしょう。
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ベンダー位置付けレポート 13
付録 A
以下の表は、評価の対象となった製品を示しています。SAP と Informatica は、基本的な
MDM 製品に加え、数多くの関連テクノロジーや統合テクノロジーを追加ライセンス購入の
形で提供しています (最も一般的なものとしては、ワークフローツール、BI/レポート作成ツ
ール、データ品質ツールなどがあります)。このようなベンダーのケースでは、1 つを基本
的な MDM 製品、もう 1 つを MDM 製品に関連テクノロジーを搭載した別の製品として分析
を行いました (2 番目のほうが多機能で高価格です)。IBM は 2 つのエディションの MDM 製
品を提供しており、現在全く異なる MDM 利用ケースに注力しているため、これらを別々に
評価しました。
THE INFORMATION DIFFERENCE について
The Information Difference は、主にマスターデータ管理 (MDM)、データ品質、データガバナ
ンスを対象とする分析会社です。創始者は、グローバルなプロジェクトで得た豊富な経験を
もって MDM 業界の形成に貢献したパイオニアです。これらの業界に関する詳細な分析と、
MDM およびデータ品質ベンダーの詳細なプロファイルを提供します。また、市場評価を行
い、重大な問題やベストプラクティスに関するホワイトペーパーも公開しています。さらに
、戦略やベンダーの選択に関する助言を行い、それらの分野のベストプラクティスも紹介い
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ベンダー位置付けレポート 14
たします。The Information Difference は主要な市場調査を実施し、MDM プロジェクトの正当
性の証明、ビジネスケースの構築、投資収益率の確保を支援します。
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