平成 27 年度 がん相談支援センター相談員研修 【相談員研修の位置づけ】 「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」(平成 26 年 1 月 10 日健発 0110 第 7 号)においては、「都 道府県がん診療連携拠点病院」「地域がん診療連携拠点病院」「特定領域がん診療連携拠点病院」「地域 がん診療病院」の指定を受けるにあたり、以下の要件を満たすことが求められている。 「がん診療連携拠点病院(都道府県・地域・特定領域)」 専従及び専任の相談支援に携わる者をそれぞれ1人ずつ配置すること。 当該者は、がん相談支援センター相談員基礎研修(1)(2)(3)を修了した者であること。 「地域がん診療病院」 専従及び専任の相談支援に携わる者をそれぞれ1人ずつ配置すること。 当該者のうち、1名はがん相談支援センター相談員基礎研修 (1)(2)を受講した者であること、 もう 1 名はがん相談支援センター相談員基礎研修(1)(2)(3)を修了した者であること。 また、「小児がん拠点病院等の整備に関する指針」(平成 26 年 2 月 5 日健発 0205 第 4 号)および「小児が ん中央機関による研修について」(平成 27 年 3 月 31 日事務連絡)においては、「小児がん拠点病院」の指 定を受けるにあたり、以下の要件を満たすことが求められている。 「小児がん拠点病院」 専任の相談支援に携わる者を 1 人以上配置すること。 当該者は、厚生労働大臣が指定する「小児がん中央機関」による研修を修了した者であること。 小児がん中央機関による研修については、国立がん研究センターが実施するがん相談支援 センター基礎研修(1)を受講の後、国立成育医療研究センターが実施する「小児がん相談員 専門研修」を受講すること。 これに基づき、国立がん研究センターがん対策情報センターでは、「都道府県がん診療連携拠点病院」 「地域がん診療連携拠点病院」「特定領域がん診療連携拠点病院」「地域がん診療病院」「小児がん拠点 病院」において、がん相談の専従・専任として配置されている相談員を対象に、がん相談支援センター相 談員基礎研修(1)(2)(3)を実施している。 また、上記に加え、「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」(平成 26 年 1 月 10 日健発 0110 第 7 号)においては、「都道府県がん診療連携拠点病院」の指定を受けるにあたり、以下の要件を満たすことが 求められている。 「都道府県がん診療連携拠点病院」 相談支援に携わる者のうち、原則として少なくとも1人は国立がん研究センターによるがん相談支 援センター相談員指導者研修を修了していること。 これに基づき、国立がん研究センターがん対策情報センターでは、「がん診療連携拠点病院」において、 がん相談に従事する相談員を対象に、がん相談支援センター相談員指導者研修およびがん相談支援セ ンター相談員指導者フォローアップ研修を実施している。 【基礎研修】 研修 コース名 概要 対象 研修 提供方式 受講料 定員 開催地 開催回数 開催期間 時間数 がん相談支援センター相談員基礎研修(1)(2) 研修修了コース がん相談支援業務に携わる上で必要となる基礎的な知識・技能の学習を目的とした研 修。がん相談支援業務で必要とされる基本姿勢・普遍的知識、およびそれらを踏まえた上で 扱うことになる各種がんに関する知識等、がんに関する基礎的な知識を学ぶ。 がん対策基本法およびがん対策推進基本計画に基づき、厚生労働大臣が指定するがん 診療連携拠点病院等の指定要件において配置が求められている「基礎研修(1)(2)の修了」 に相当する、がん相談支援業務に従事する相談員を養成することを目的としたコース。 以下の条件に該当する方 所属施設:厚生労働大臣による指定を受けたがん診療連携拠点病院等(*1) 「認定がん専門相談員」認定取得予定:なし *1 厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等 「都道府県がん診療連携拠点病院」「地域がん診療連携拠点病院」 「特定領域がん診療連携拠点病院」「地域がん診療病院」「小児がん拠点病院」 のいずれか。「国指定拠点病院」とする。 Eラーニング(講義のみ) 無料 なし 国立がん研究センターがん対策情報センター教育研修管理システム上 通年 3 月~10 月 18 時間 がん対策(50 分) がんの現状 基礎研修(1) • がん対策の歩みとがん対策基本法 該当 6 科目 • • がん対策推進基本計画 • がん診療提供体制について • がんに関する相談支援と情報提供 • 緩和ケアについて • 小児がんについて • がん患者の就労を含めた社会的な問題 について • がん登録について • がんの予防と早期発見 • がん対策の予算について 相談支援(60 分) • がん専門相談員の役割と業務 • 相談支援の基本とプロセス • より良い支援のためのソーシャルサポー ト • がんサバイバーシップ 学習内容 社会資源(60 分) • がんの現状 • がん患者・家族を取り巻く社会的・経済 的問題 • 社会資源とは • がん患者・家族が活用できる公的制度 の種類、内容、適応 • がん患者への就労支援 • 病院内で実践できる工夫 • 社会資源を紹介する際の留意点 臨床腫瘍学(60 分) • 言葉の定義 • がんの特徴と疫学 • がんはどのように発見されるか • 手術療法 • 放射線治療 学習内容 基礎研修(2) 該当 12 科目 教材 参考資料 精神腫瘍学(60 分) • 全人的苦痛 • 包括的アセスメント • がんに対する心の反応 • コミュニケーションスキル • うつ病・適応障害 • がん患者における自殺率 • 気持ちのつらさの評価 • 家族のストレス • ピアサポート がん予防(50 分) • 罹患率・死亡率 • がん予防のエビデンスのつくり方 • 健康・医療情報の信頼性評価 • 日本人のためのがん予防法 • 化学療法(がん薬物療法) 緩和ケア(60 分) • 政策における緩和ケア • 緩和ケアの定義 • トータルペインと包括的アセスメント • 緩和ケアの提供体制と緩和ケアへの障 壁 • がん性疼痛等身体症状 • がん終末期と療養場所 • チーム医療 がん検診(50 分) • がん検診の対象 • 検診と診療の違い • がん検診の分類 • 理想的ながん検診のあり方 • 日本の現状と今後の展望 臨床試験(60 分) • 臨床試験の意義 • 臨床試験の種類 • 臨床試験情報の探し方 診療ガイドライン・エビデンス(60 分) • 診療ガイドラインとその必要性 • EBM • エビデンスレベル • 推奨グレード • 診療ガイドラインの評価 アスベスト関連疾患とその補償(60 分) 支持療法(50 分) • アスベストとは • 支持療法とは • アスベスト関連業務 • 骨髄抑制 • 胸膜プラーク・石綿肺 • 悪心・嘔吐 • 胸膜中皮腫 • 脱毛 • 石綿肺がん • 皮膚障害・手足症候群 • アスベスト健康被害に関する制度 • 粘膜障害 • 味覚障害 • 末梢神経障害 • 便秘 各種がん(肺がん・乳がん・胃がん・肝がん・大腸がん・血液がん)(各 60 分) • 臓器の構造、機能 • 疾患概念 • 疫学 • 危険因子・予防 • 症状 • 検査 • 診断 • 治療 がん専門相談員のための学習の手引き~実践に役立つエッセンス~(第 2 版) 研修 コース名 概要 対象 がん相談支援センター相談員基礎研修(1)(2) 知識確認コース がん相談支援業務に携わる上で必要となる基礎的な知識・技能の学習を目的とした研 修。がん相談支援業務で必要とされる基本姿勢・普遍的知識、およびそれらを踏まえた上で 扱うことになる各種がんに関する知識等、がんに関する基礎的な知識を学ぶ。 がん相談支援業務に従事する相談員の養成と質の維持向上を図ることを目的としたコー ス。 以下①②のいずれかの条件に該当する方 ①所属施設:国指定拠点病院 「認定がん専門相談員」認定取得予定:あり ②所属施設:国指定拠点病院以外 研修 提供方式 受講料 定員 開催地 開催回数 開催期間 時間数 学習内容 教材 参考資料 Eラーニング(講義およびテスト) 16,200 円(税込) 基礎研修(1)(2)研修修了コースと同様 20 時間程度(テストに合格するまでの時間による) 基礎研修(1)(2)研修修了コースと同様の学習コンテンツ(講義) および各科目のテストコンテンツ がん専門相談員のための学習の手引き~実践に役立つエッセンス~(第 2 版) 研修会名 コース名 概要 対象 がん相談支援センター相談員基礎研修(3) 国指定コース がん相談支援業務に携わる上で必要となる基礎的な知識・技能の学習を総合的に学ぶこと を目的とした研修。実際の相談場面を想定した事例を用いて個別相談支援業務におけるプ ロセスを学ぶ。 厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等の指定要件において配置が求められて いる「基礎研修(3)の修了」に相当する、がん相談支援業務に従事する相談員を養成すること を目的としたコース。 以下の条件に該当する方 所属施設:厚生労働大臣による指定を受けたがん診療連携拠点病院等(*1) *1 厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等 「都道府県がん診療連携拠点病院」「地域がん診療連携拠点病院」 「特定領域がん診療連携拠点病院」「地域がん診療病院」「小児がん拠点病院」 のいずれか。「国指定拠点病院」とする。 ※ 上記に該当する方は、「認定がん専門相談員」認定取得予定の有無にかかわらずこのコ ースとなります。 ※ 国指定を受けるための新規申請を行う病院に所属する場合は「非拠点コース」となりま す。 研修 提供方式 受講料 定員 開催回数 開催期間 時間数 開催地 集合研修(講義・演習) 無料 500 名程度(国指定コース、非拠点コース計) 年6回 2 日間 14 時間 東京・大阪 がん専門相談員の役割 コミュニケーションスキル 相談支援のプロセス がんを抱えて暮らす人の理解 家族ががんになったとき 他の専門職や他機関等との連携・協働 患者団体等による当事者活動 事例検討 学習内容 • • • • 教材 参考資料 がん専門相談員のための学習の手引き~実践に役立つエッセンス~(第 2 版) • • • • 研修会名 コース名 概要 対象 がん相談支援センター相談員基礎研修(3) 非拠点コース がん相談支援業務に携わる上で必要となる基礎的な知識・技能の学習を総合的に学ぶこと を目的とした研修。実際の相談場面を想定した事例を用いて個別相談支援業務におけるプ ロセスを学ぶ。 厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等の指定要件において配置が求められて いる「基礎研修(3)の修了」に相当する、がん相談支援業務に従事する相談員を養成すること を目的としたコース。 以下の条件に該当する方 所属施設:国指定拠点病院以外 ※ 上記に該当する方は、「認定がん専門相談員」認定取得予定の有無にかかわらずこのコ ースとなります。 ※ 国指定を受けるための新規申請を行う病院に所属する方はこのコースとなります。 研修 提供方式 受講料 定員 開催回数 開催期間 時間数 開催地 集合研修(講義・演習) 32,400 円(税込) 基礎研修(3)国指定コースと同様 がん専門相談員の役割 コミュニケーションスキル 相談支援のプロセス がんを抱えて暮らす人の理解 家族ががんになったとき 他の専門職や他機関等との連携・協働 患者団体等による当事者活動 事例検討 学習内容 • • • • 教材 参考資料 がん専門相談員のための学習の手引き~実践に役立つエッセンス~(第 2 版) • • • • 【継続研修】 研修 コース名 概要 対象 研修 提供方式 受講料 定員 開催地 開催回数 開催期間 時間数 学習内容 全 18 科目 がん相談支援センター相談員継続研修 認定取得コース 基礎研修修了者の知識・情報の更新を目的とした研修。がん相談支援業務を行う上で必要 とされる最新のがんの標準治療やがん対策の施策上求められる情報や動向などを学ぶ。 がん相談支援業務に継続的に従事する相談員の質の維持向上を図ることを目的としたコー ス。 基礎研修修了者(所属施設問わず) ※本研修は、任意で受講するプログラムとなります。 ※がん相談支援業務に必要ながんの知識や情報を更新したい基礎研修修了者であれば、 どなたでも受講可能です。 ※「認定がん専門相談員」認定更新では、3 年毎に知識や情報を更新することを推奨してい ます。 Eラーニング(講義およびテスト) 10,800 円(税込) なし 国立がん研究センターがん対策情報センター教育研修管理システム上 通年 4 月~10 月 20 時間程度(テストに合格するまでの時間による) がん対策、社会資源、相談支援、臨床腫瘍学、精神腫瘍学、緩和ケア がん予防、がん検診、診療ガイドライン・エビデンス、臨床試験、支持療法、アスベスト関連疾 患とその補償 各種がん(肺がん・乳がん・胃がん・肝がん・大腸がん・血液がん) ※平成 27 年度継続研修の学習コンテンツ(講義)は、平成 26 年度基礎研修(1)(2)において 収録されたものとなります。平成 28 年度以降の継続研修では、コンテンツの更新および拡充 を予定しています。 【指導者研修】 研修会名 概要 対象 がん相談支援センター相談員指導者研修(研修企画) 地域で相談員の継続教育に携わる人材を養成することを目的とした研修。地域で相談員研 修を企画・実施する上で必要な知識や方法について学ぶ。 厚生労働大臣が指定する都道府県がん診療連携拠点病院の指定要件において、相 談支援に携わる者のうち、「原則として少なくとも 1 人は指導者研修を修了」していること に相当する研修。地域拠点病院、特定領域拠点病院、地域がん診療病院の相談支援 に携わる者に対する継続的かつ系統的な研修を行う、地域で相談員の継続教育に携わ る人材を養成することを目的としたコース。 以下の条件に該当する方(原則 3 人 1 組のチームで参加いただきます) 原則として厚生労働大臣による指定を受けた「がん診療連携拠点病院」等に所属する 3 名 1 組のチーム。(うち 1 名は「都道府県がん診療連携拠点病院」に所属する者であるこ とが望ましい) がん相談支援業務に携わる実務者で、原則として医療・福祉関係の有資格者。 がん相談支援センター相談員基礎研修(1)(2)(3)を修了していること。 指導者研修の全日程に参加可能であること ※上記の条件に加え、申し込みには都道府県がん診療連携協議会の下に組織される相談 支援に関する部会の部会長(部会がない場合は、都道府県のがん対策主管課の長)の推 薦、所属施設長の推薦が必要です。 研修 提供形式 受講料 集合研修(講義・演習) 定員 開催回数 開催期間 時間数 開催地 32,400 円(税込) (過去に開催の指導者研修への参加歴のない都道府県にかぎり 3 名まで無料) 30 名程度 年 1 回(今後は隔年開催の方針:平成 28 年度の指導者研修開催はありません) 計 3 日間 計 19.5 時間 東京 学習内容 • • • 1 日目:「研修企画」 教育や研修の企画立案の方法、相談員のための学習の機会をつくる、またより発展さ せた研修企画をする際の心構えなど、必要な要素を学ぶ。 2 日目:「ファシリテーションスキル」 グループワーク形式の学習場面を想定したロールプレイを通して、ファシリテーション スキルを学ぶ。 3 日目:「研修計画発表」 事前課題(研修計画案)のプレゼンテーションと、さらに内容を良くするための検討を 行い各地域における継続教育を検討する。 【指導者フォローアップ研修】 研修会名 概要 対象 がん相談支援センター相談員指導者フォローアップ研修 QA(Quality Assurance)を学ぶ 地域で相談員の継続教育に携わる人材を支援することを目的とした研修。 地域で研修の企画や継続教育を行う際に必要とされる知識や技能を学ぶ。 以下の条件に該当する方 原則として厚生労働大臣による指定を受けた「がん診療連携拠点病院」等に所属 がん相談支援業務に携わる実務者で、原則として医療・福祉関係の有資格者。 がん相談支援センター相談員基礎研修(1)(2)(3)および指導者研修を修了しているこ と。 ※上記の条件に加え、所属施設長の推薦が必要です。 研修 提供形式 受講料 定員 開催回数 開催期間 時間数 開催地 学習内容 集合研修(講義・演習) 10,800 円(税込) 50 名程度 年1回 1日間 6.5 時間 東京 相談対応の質評価表を用いて、がん相談支援サービスの品質管理について学ぶ 研修会名 概要 対象 がん相談支援センター相談員指導者フォローアップ研修 実践報告 地域で相談員の継続教育に携わる人材を支援することを目的とした研修。 指導者研修修了後の地域での取り組みについて他の地域と情報共有を行い、地域でのより よい継続教育やプログラム作成の検討を行う。 以下の条件に該当する方 原則として厚生労働大臣による指定を受けた「がん診療連携拠点病院」等に所属 がん相談支援業務に携わる実務者で、原則として医療・福祉関係の有資格者。 がん相談支援センター相談員基礎研修(1)(2)(3)および指導者研修を修了しているこ と。 ※上記の条件に加え、所属施設長の推薦が必要です。 研修 提供形式 受講料 定員 開催回数 開催期間 時間数 開催地 学習内容 集合研修(講義・演習) 5,400 円(税込) 50 名程度 年1回 1日間 6.5 時間 東京 各地域における相談員のための研修企画、実践報告と今後に向けた検討を行う
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