空洞部における裏込め孔壁の補強

空洞部における裏込め孔壁の補強
特願 2014-079913
杭孔の掘削中やコンクリート打設中、孔壁に生じた崩壊部や超軟弱層部に対
しては、レゾフォンネットの使用、空洞部の裏込めに流動化剤やグラウトを
注入し補強することにより、杭の水平地盤反力を確保することができます。
● 孔壁の崩壊防止
ピート層や埋立て地盤等の超軟弱地盤では、掘削中に孔壁の崩壊や横穴・くぼみ等が発生す
ることがあります。一般的には削孔に際し、表層ガラ等の障害及び崩壊防止のために、地表より
5~6m程度のケーシングパイプを使用しますが、5~6mを超える軟弱層地盤や、地中障害等
を除去した地層は、削孔中に孔壁が崩壊するおそれがあるため、通常よりも長いケーシングパイ
プを使用し、支持地盤まで掘削します。
● 流動化剤の注入による補強
空洞部分がある場合、コンクリートの流出を防ぐために鉄筋かごにレゾフォンネットを被着します。
崩壊しそうな位置、およびコンクリート解体後のガラの除去跡や空洞部には、注入管をセットして
流動化剤を注入します。孔壁に超軟弱地層や空洞部が現れたときは、この部分に流動化剤を
充填して孔壁を部分的に補強することができます。
吐出部の形成
注入管には鋼管または塩ビ管などを用います。注入管は地上で鉄筋かごに添わせてレゾフォン
ネットの内側または外側に取り付け、注入管の先端部にレゾフォンネットを孔壁側に貫通する吐
出部を形成し、そして鉄筋かごと一緒に杭孔内に設置します。
空洞部におけるレゾフォンネット使用例
空洞部の裏込めの孔壁の補強例。中砂・細砂などの土質部分に空洞が生じた場合、レゾフォンネット
の使用と流動化剤の充填により補強することができる。
ボーリング柱状図