情報処理演習 2015.9.29. 数式処理ソフト Mathematica について 数式処理ソフト Mathematica 1 • 数式処理ソフトとは • Mathematica とは • 数学で計算機を使うことの利点と欠点. 起動, 計算の方法 2 Mathematica を起動して, 計算を開始できる状態にするには次のようにする. 1. Mathematica を起動する. (「Windows スタート」→「すべてのプログラム」→「統計解析」→「Wolfram Mathematica 9」) 2. 新しいノートブックを作成. (最初の画面で「新規作成」→「ノートブック」) 3. 数式を入力できる画面が現れる. 重要 : Mathematica に計算をさせるには, 式を入力した後, Shift を押しながら Enter を押す ( Shift + Enter で表すことにする). Mathematica での 1 + 1 の計算 1+1 Shift + Enter 2 ← 計算結果が表示される 重要 : Mathematica で計算中に, 計算を中止したい場合は, メニューバー「評価」→「評価を放棄」を選択. 3 数の計算 まずは数の計算をやってみる. • 四則演算 +, −, ×, ÷ は, Mathematica では +, -, *, / と表す. • べき乗 216 は 2^16 と表す. 123 は 123/45 と表す. 45 • 丸かっこ (, ) のみ使うことができる. (中かっこ {, }, 四角かっこ [,] は別の意味になるので使えない) • 分数 例 1 (式と計算機への入力). 式 1×2×3 (12 + 34) × 56 (1 + 2) ÷ (3 + 4) 計算機への入力 1*2*3 (12+34)*56 (1+2)/(3+4) 22/7 3^10 10! 22 7 310 10! 問題 2. 次の式を Mathematica を使って計算せよ. ) ( 1 1 1 1 , 12 + 22 + 32 + 42 + 52 , 4× 1− + − + 3 5 7 9 ( )100 1 1+ , 100 1 1+ 1 1 1 1 + + + , 1! 2! 3! 4! 1 1+ 1 1+ 12 グラフを描画 4 関数のグラフを描くには, Plot というコマンドを使う (コマンド名は大文字から始まる). Mathematica でのグラフの描画 Plot[x^2, {x,-1,1}] Plot[x*(x-1), {x,-5,5}] Plot[1/x, {x,-5,5}] Plot[1/(1-x), {x,-5,5}] ← x が (−1, 1) の範囲で y = x2 のグラフを描く ← x が (−5, 5) の範囲で y = x(x − 1) のグラフを描く ← x が (−5, 5) の範囲で y = ← x が (−5, 5) の範囲で y = 1 x のグラフを描く 1 1−x のグラフを描く x の範囲だけでなく, y の範囲も指定したい場合, PlotRange というオプションを使う. Mathematica でのグラフの描画 Plot[x^2, {x,-1,1}, PlotRange->{-1,1}] ← x が (−1, 1) の範囲, y が (−1, 1) の範囲で y = x2 を描く Plot[x*(x-1), {x,-5,5}, PlotRange->{-5,5}] ← x が (−5, 5) の範囲, y が (−5, 5) の範囲で y = x(x − 1) を描く グラフの縦, 横の比率は Mathematica が自動的に調整してくれる. グラフの縦, 横の比率を自分で決めたい場合, AspectRatio というオプションを使う. Mathematica でのグラフの描画 ← 縦横の比率が 1 : 1 で, y = x2 を描く Plot[x^2, {x,-1,1}, PlotRange->{-1,1}, AspectRatio->1] Plot[x^2, {x,-1,1}, PlotRange->{-1,1}, AspectRatio->0.5] ← 縦横の比率が 0.5 : 1 で, y = x2 を描く Plot[x^2, {x,-1,1}, PlotRange->{-1,1}, AspectRatio->0.1] ← 縦横の比率が 0.1 : 1 で, y = x2 を描く 問題 3. 次の関数のグラフを描け. うまく PlotRange, AspectRatio を調整してグラフの特徴がわかるようにせよ. y = x(x − 1), y = x(x − 1)(x − 2), y = x5 − 5x3 , y= 1 , x(x − 1) y= x2 1 , −1 y= 1 x(x − 1)(x − 2) 作図やグラフを描くための専用のソフトウェアとして Geogebra というものがある. 無料のソフトなので, 興味のあ る人は使ってみよう. 追加の問題 5 入試問題などから Mathematica で解ける問題. (手計算でももちろん解ける). 問題 4. 100! の最後に 0 がいくつ並ぶか. 問題 5. log10 2 = 0.3010 として次の問いに答えよ. • 230 は何桁の数字か. • 1 230 は小数で表すと何桁目にはじめて 0 でない数が現れるか. 問題 6. 不等式 0.01 < (0.6)n < 0.1 を満たす正の整数 n はいくつ存在するか. ただし, log10 2 = 0.3010, log10 3 = 0.477 とせよ. 参考文献 [1] 榊原進, はやわかり Mathematica, 共立出版 [2] 川平友規, レクチャーズオン Mathematica, プレアデス出版 2
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