平成27年産米の栽培技術情報について

平成 27 年産
「上越地域米」栽培技術情報
№4
平
成
2
7
年
6
月
1
0
日
上越地域米の品質向上に向け栽培管理を徹底 しよう!
○
○
○
○
○
中干しは幅1cm程度のヒビとする。ただし、過度に土壌を乾燥させないようにする。
中干しは出穂1か月前までに終了する。
中干し後の水管理は飽水管理とし、根の健全化と地耐力の維持に努める。
定期的に畦畔・農道等の除草を行いカメムシ類の被害を防ぐ。
穂肥は品種や生育量に応じて、適期に適量を施用し、もみ数を適正数に制御するとともに、登熟期の状態
を良好に保つ。
1
中干しの程度と終了時期
○中干しは、田面に幅 1cm 程度のヒビが入り、軽く足跡がつく
まで乾かします。ヒビが入ったらかん水を開始して、過度の
土壌乾燥を防ぎましょう。
○例年倒伏するほ場や大豆跡等、生育過剰となりやすいほ場で
は「強めの中干し」を実施しましょう。
○中干しの終了時期が遅くなると根の張り方が不十分となり、
気象の影響を受けやすくなるので、出穂 1 か月前(生殖生長
開始)までに終了しましょう。
2
【×干し過ぎて大ヒビがはいった状態】
【○適正な中干しの状態 】
中干し後の水管理=飽水管理
○中干し終了直後は、浅水の間断かん水を実施し、その後徐々に飽
水管理へ移行します。飽水管理(田面や足跡や溝に水が溜まって
いる状態)で、出穂後の根の活力を維持します。
【飽水管理の方法】
自然に減水
【水稲生育期間の水管理】
再びかん水
飽水管理の状態
(足跡に水がある)
かん水(3~5㎝)
3
×
乾かし過ぎの状態
( かん水必要 )
定期的な畦畔・農道等の除草の実施
○ 定期的な除草は、斑点米発生防止及び畦畔の景観維持につながります。
・昨年は山間地を中心に「斑点米」による格落ちが目立ちました。定期的な草刈りはカメムシ類の耕種的な発生防止対策となります。
・草刈はカメムシ類の餌となるイネ科を中心とした雑草を結実させないようにすることがポイントです。
6月上旬以降、3~4週間隔で除草を実施しましょう。
※刈草は集めて適切に処理し、用水や河川に流さないようにしましょう。
5.気象変動に対応できる作土深の確保
4
穂肥診断について
○穂肥診断については、必ずほ場ごとに幼穂の長さを確認しましょう。
○1回目の穂肥施用時は、必ず草丈・茎数・葉色を調べ、生育診断を行い、時期と量を判断し実施しましょう。
○なお、穂肥の施用に当たっては、葉色が濃いほ場は施用時期を遅めにするなど、それぞれの稲の生育量に応じて、時期と量を加減しましょう。
○5月 10 日頃移植の「新潟次郎」(飼料用)は6月 25 日頃から1回目の穂肥時期となります。遅れずに施用しましょう。
○もみ数過剰は品質低下につながります。特に「こしいぶき」は、1穂もみ数が過剰にならないよう極端に多い1回目穂肥は絶対に避けましょう。
○有機質入り穂肥の場合は、有機物は施用してから肥効が現れるまでに時間を要します。また、有機物の種類によって肥料効果が異なるため、
有機物の種類に留意し、施用時期や施用量を検討しましょう。
※平坦地 5/10 頃移植の場合
【品種別穂肥施用時期および量】
品
種
名
五 百 万 石
わ た ぼ う し
こ し い ぶ き
こ が ね も ち
コ シ ヒ カ リ BL
みずほの輝き
1 回目穂肥 2 回目穂肥 2 回合計窒素量 出穂期の
出穂前日数 出穂前日数 (10a 当たり) めやす※
20
22~20
12
12~10
1~2kg
2~3kg
23
18~15
18~15
14
10
10
14
2kg
1~3kg
1~3kg
3kg
25
新
い
潟
た
種
次
だ
名
郎
き
1 回目穂肥 2 回目穂肥
出穂前日数 出穂前日数
25
25
【お問い合わせ先】
12
12
【幼穂長と出穂前日数の関係】
幼穂長(㎝)
0.02
0.1
0.2
出穂前日数
30 日
24 日
20 日
※平坦地 5/10 頃移植の場合
【飼料用品種の穂肥施用時期および量】
品
7/27 頃
7/30 頃
7/30 頃
8/6 頃
8/7 頃
8/15 頃
○幼穂は出穂の 24 日前頃から肉眼で確認できます。6月の下旬から
随時、品種ごとに幼穂を確認して適期に穂肥を施用しましょう。
3 回目穂肥 3 回合計窒素量
時
期 (10a 当たり)
穂ぞろい期
穂ぞろい期
上越農業普及指導センター
6kg
4.5kg
出穂期の
めやす※
7/21~24 頃
8/10 頃
TEL:025-526-9406
0.5~1.0
18 日
4.0~6.0 10.0~12.0
12 日
10 日
【幼穂長の測り方】
① ほ場内の平均的な生育の稲を3株程度選びます。
② 1つの株の中で長い方から2~3本の茎を選び、
株元から茎を引き抜いて、カッターで割るなど
して幼穂長を確認します。
JAえちご上越営農企画課
TEL:025-527-2050