津 木 地 区 の お 米 を 全 国 へ 発 信

「岩渕のお米」を食べてもらいたい
津木という場所でできる
お米のおいしさと米作りの魅力
そのすべてを伝えたい
私が作るお米がブランド化され
るきっかけになったのは、役場か
ら観光案内所にお米を置いてくれ
お米を作りたいと考えてくれる人
が増えれば、米作りを守ることが
できます。
水がお米をおいしくする
この依頼があった時はうれしい
ことだと思いました。
た人からはお米を売ってほしいと
お米は食べると味の違いがはっき
ないかと言われたからです。
それは「岩渕のお米」を買って
食べてもらうことで人気がでてき
言われることが多いです。
お米にとって水というのは本当
に大切です。水の良い所で作った
たら、
私だけではなく、
お米を作っ
りわかります。だから食べてくれ
ている仲間と一緒に
「岩渕のお米」
今は大阪の人が秋になるとまと
めて買ってくれます。
の名前を使い、販売することがで
鳥獣被害を受けやすく、合理化に
ことができても岩淵区の田んぼは
ます。今は、おいしいお米を作る
格も上がり、土地の価値も上がり
そして「岩渕のお米」の名前が
全国に広がっていけば、お米の価
をきっかけに多くの人に食べても
段は少し高いですが、ブランド化
「岩渕のお米」はスーパーなど
で売られているお米と比べると値
だと胸を張って言えます。
き、この場所でしか作れないお米
きるからです。
適さない土地というイメージです。
守っていきたいです。
それだけ岩淵区の川の水はきれ
いでおいしいお米を作ることがで
し か し、 ブ ラ ン ド 化 が こ の イ
メージを消してくれ、この場所で
いう形をとり、できるだけ私たち
と思い商標登録をしました。
たら名前を一緒に使ってもらおう
まり、私もやりたいと言う方がい
て「おいしい」という評判がひろ
だから私は米作り体験を行うこ
とで、米作りは私たちでもできる
人でも作れることがわかりました。
てみて、情熱をもって作れば、素
思っていましたが、米作りを始め
作りは農家の人しかできないと
ると考えています。私は最初、米
町のお米を広め、守ることができ
私 は ブ ラ ン ド 化 だ け で は な く、
米作り体験を通じることでも広川
ればあるほどおいしいお米になる
は、お米は日中と夜の温度差があ
けて入水し、お昼には水を止める
作っている付近では夜から朝にか
また、田んぼへ入水する時間を
選 べ る の も 特 色 で、 私 が お 米 を
木地区ならではだと思います。
水を直接引き込める場所が多い津
このお米が作れるのは生活排水
などの影響を受けず、きれいな谷
うことです。
と食べることができるお米だとい
私が初めて津木地区のお米を食
べた時の感想は、
雑味がなく、
ずっ
津木地区の米作りの特徴
ら う こ と で、 広 川 町 の 米 作 り を
体とは言わなくても、せめて津木
が行う作業の全てを理解しても
信できれば、米作りを守ることに
地区全体で「いなむら米」という
昨年私は、落合区のお米を「い
なむら米」として商標登録しまし
つながると思います。
らっています。
た。でもこの「いなむら米」とい
名前で、全国に広川町のお米を発
う名前は自分だけで使用するつも
りはありません。
まず、お米がおいしいと言われ
るこの落合区で自分がお米を作
広川町のお米を全国に広めるた
めには、一人で名前を使っていて
ということを理解してもらえれ
からです。
り、「 い な む ら 米 」 を 販 売 し て み
も意味がありません。
ば、米作りをしたいと思ってくれ
ゆきひろ
川﨑 幸大 さん(落合区)
かわさき
4年前に広川町の中山間地域である津木
地区のきれいな水でお米を作りたいと移
住し、昨年落合区のお米を「いなむら米」
としてブランド化した。
くに感じてもらえます。
たお米を食べる時によりお米を近
そうすることで、作るよろこび
やたいへんさがより伝わり、でき
験してもらうということです。
そして、私が米作り体験でこだ
わっていることは1年を通して体
できるのだと私は思います。
と昔から受け継がれてきた知恵が
区のお米の作り方で、きれいな水
は昔から受け継がれてきた津木地
れ、温度がほしい日中までに水を
く な り ま す。 冷 え る 夜 に 水 を 入
重なりあうことでおいしいお米が
温め、日中には入水しない、これ
その為には泊まる場所が必要と
な っ て く る の で、
「農家民泊」と
方法がとられています。その理由
私が考えているのは、広川町全
る人が増えると思います。
落合区に限らず津木地区の気温
は他の地区に比べると1~2度低
米作り体験を通じて広める
広川町のお米にはそれだけの価
値があります。
ブランド化で全国へ発信
お米が土地の価値を上げる
津木地区のお米を全国へ発信
岩淵区でお米を作り続けて 50 年、鳥獣
被害と戦いながらも良い水にこだわり続
け、昨年岩淵区のお米を「岩渕のお米」
としてブランド化した。
ブランド化が米作りの未来を変える
大向 友弘 さん(岩淵区)
ブランド化をきっかけに多くの人に
おおむかい ともひろ
良い水で育ったお米は本当に美味しいです
この場所だからできる米づくり
8
2015-11 HIROGAWA
2015-11 HIROGAWA
9
津木地区の取り組み
特集:米作りは限界なのか