第6章 章末問題 1 それぞれの物質の電離式も書けるようになるとよい

第6章 章末問題
1 それぞれの物質の電離式も書けるようになるとよい。
物質名
電離式
H2SO4
硫酸
水酸化カルシウム
2
3
価数
→ 2H+ + SO42-
2価
Ca(OH)2 → Ca2+ + 2OH-
2価
硝酸
HNO3
酢酸
CH3COOH
→ H+ + NO3-
1価
⇄ H+ + CH3COO-
1価
水酸化カリウム
KOH → K+ + OH-
1価
水酸化バリウム
Ba(OH)2 → Ba2+ + 2OH-
2価
(1) 酸: HCl、
塩基: H2O
(2) 酸: H2O、
塩基: CO3-
(3) 酸: H2O、
塩基: NH3
(4) 酸: H2O、
塩基: CH3COO-
複雑なので省略。 興味のある方はチャレンジしてみてください。
ただし、電離度α<<1 の近似を用いれば比較的簡単に解けるが、電離度α<<1 の近似を用いないと、大変なことになる。。。
(↑ここまで厳密に解ける必要はないし、また、結果もほとんど変わらない。)
近似を用いて解くと、 1 段階目 H3PO4
⇄ H+ + H2PO4-
α1 = 0.25
2 段階目 H2PO4-
⇄ H+ + HPO42-
α2 = 2.5×10-6
3 段階目 HPO42-
⇄ H+ + PO43-
α3 = 1.6×10-11
4 アンモニア水溶液の濃度を c mol/dm3、電離度をαとしておくと、
NH3
+
H2O
NH4+
→
OH-
+
電離前
c
---
0
0
(mol/dm3)
平衡時
c-cα
---
cα
cα
(mol/dm3)
p.98 より、 K b =
+
[ NH 4 ] ⋅ [OH − ]
(cα ) 2
cα 2
=
=
[ NH 3 ]
c(1 − α ) 1 − α
また、α<<1 より、
K b = cα 2
∴ α =
Kb
c
表 6.3 より、pKb = -log Kb = 4.8 なので Kb = 10-pKb = 10-4.8 = 1.58×10-5
また、アンモニアの濃度 c =
0.020 mol/dm3 より、
α= (1.58×10-5/ 0.020)1/2 = 2.81×10-2
しがたって、 [OH-] = cα = 0.020 mol/dm3 × 2.81×10-2 = 5.62×10-4 mol/dm3
∴ 5.6×10-4 mol/dm3
5
H2SO4
→ 2H+ + SO42- より、0.050 mol/dm3 の H2SO4 から電離で生じる[H+] は、
[H+] = 0.050 mol/dm3 × 2 = 0.10 mol/dm3
よって、[OH-] = Kw / [H+] = (1.0×10-14 )/ (0.10) = 1.0×10-13 mol/ℓ
∴ 1.0×10-13 mol/dm3
6 解法1
[H+] = Kw / [OH-] = (1.0×10-14 )/ (0.010) = 1.0×10-12 mol/dm3
pH = -log[H+] = -log(1.0×10-12) = 12
解法 2
pOH = -log[OH-] = -log(0.010) = -log(1.0×10-2) = 2
pH = 14 – pOH = 14 – 2 = 12
∴ pH 12
7 p.103 中和の当量関係 a・c・V = b・c’・V’ (a,b は酸、塩基の価数、c、c’はモル濃度、V、V’はた体積)より、
1 × 0.10 mol/dm3 × 80 cm3 = 2 × 0.20 mol/dm3 × V’ cm3
したがって、 V’ = (8.0 mol・cm3/dm3) / (0.40 mol/dm3) = 20 cm3
∴ 20 cm3