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平成27年度 入学試験問題
理 科
( 4 0 分)
〔 注 意 〕
① 問題は1~4まであります。
② 解答用紙はこの問題用紙の間にはさんであります。
③ 解答用紙には受験番号、氏名を必ず記入のこと。
④ 各問題とも解答は解答用紙の所定のところへ記入
のこと。
西大和学園中学校
問題は次のページから始まります。
1 ヒトや動物は、食べ物を細かくしたり吸収しやすいものに変えたりして利用しています。食
べ物の消化と吸収について、次のⅠ・Ⅱを読み、以下の問いに答えなさい。
Ⅰ.消化の経路について、次の問いに答えなさい。
(1) 消化管とは体のどこからどこまでの食べ物の通り道をいいますか。次の中から正しいも
のを1つ選び、記号で答えなさい。
ア.口から胃 イ.口からかん臓 ウ.口からこう門
エ.胃からかん臓 オ.胃からこう門 カ.かん臓からこう門
(2) 次の体の部 分のうち、 消 化管 に ふくまれるものはどれですか。正しいものをすべて選
び、記号で答えなさい。
ア.じん臓 イ.十二指腸 ウ.食道 エ.すい臓 オ.かん臓 (3) かん臓ではしぼうの消化を助けるための消化液をつくっています。この液を何といいま
すか。
(4) 消 化 管で 消 化された養 分を 吸 収 する体の 部 分は 特ちょう的な 形 をしています。その
特ちょうを説明した次の文中の(あ)、(い)にあてはまる言葉を答えなさい。
( あ )とよばれる小さなでっぱりがあり、( い )が大きいため、
養分をよく吸収することができる。
(5) 同じくらいの 大きさの肉食動物と草食動物を比べると、消化管の長さが大きくちがって
います。どちらの方が長いですか。また、それはなぜだと考えられますか。解答らんに適す
る形で答えなさい。
― ―
1
Ⅱ.うすいデンプンのりの入った①~⑥の試験管を 2 本ずつ用意して、うすめただ液や水をそ
れぞれ次のように加え、下の図のように水や湯の入ったビーカーに十分に長い時間入れまし
た。各ビーカーの温度は一定に保たれています。
①…うすめただ液を加え、0℃の水に入れた。
②…水を加え、0℃の水に入れた。
③…うすめただ液を加え、40℃の湯に入れた。
④…水を加え、40℃の湯に入れた。
⑤…うすめただ液を加え、90℃の湯に入れた。
⑥…水を加え、90℃の湯に入れた。
①
②
③
④
⑤
⑥
₄₀℃の湯
₉₀℃の湯
₉₀℃の湯
氷
0℃の水
0℃の水
₄₀℃の湯
その後、①~⑥の 2 本の試験管のうちの一方にあるよう液を入れると、①~⑥のうち5 本の
試験管でよう液の色が青むらさき色に変化しました。また、もう一方にベネジクト液を入れて
加熱すると、①~⑥のうち 1 本だけ色が変化しました。これはデンプンが分解されて別のもの
になったからだと考えられます。次の問いに答えなさい。
(6) 下線部のよう液は何ですか。
(7) ベネジクト液で色が変わった試験管を①~⑥から1つ選び、番号で答えなさい。
(8) (7) で選んだ試験管以外についても、2つの試験管を組み合わせてベネジクト液で色を変え
ることができます。ベネジクト液を入れる前に、ある試験管を水や湯から取り出して、中の
よう液を水や湯に入ったままの別のある試験管に入れて、十分に時間がたってからベネジク
ト液を入れて加熱すると、(7) と同じように色が変わりました。どの試験管のよう液をどの
試験管に入れるとよいですか。解答らんに合うように、①~⑥の番号を答えなさい。
― ―
2
(9) (7) で選んだ試 験 管 に ついて、ビーカーの水または湯に入れている間における次の (ⅰ )
と ( ⅱ ) の量を調べました。その結果を表すグラフとして正しいものを、それぞれ次の中 から 1 つずつ選び、記号で答えなさい。
(ⅰ) デンプンの量 ( ⅱ ) だ液の量
ア.
イ.
量
量
0
時間
オ.
量
量
時間
量
0
エ.
0
ウ.
時間
0
0
時間
時間
(10) (8) もふくめたこの実験から判断して、どのようなことがわかりますか。正しいものを次
の中からすべて選び、記号で答えなさい。
ア.だ液は温度によって、そのはたらきを失うことがある。
イ.だ液ははたらく相手がデンプンと決まっている。
ウ.水にはデンプンを分解する力がない。
エ.だ液の量を 2 倍にすると、分解されてできるものの量も 2 倍になる。
オ.だ液は 90 ℃ではそのはたらきを失うが、40℃にもどせば正常にはたらく。
― ―
3
2 ある晴れた日に、図1のように棒を立てた紙を東西南北に
合わせてグラウンドに置き、時間とともに棒のかげがどの
ように動くかを調べました。すると、正午での棒のかげが
のびる向きは真北ではなく、少し東にずれていました。
おかしいと思って調べてみると、日本の中では北海道か
おきなわ
西
南
ら沖縄まで時計の時刻は同じで、兵庫県の明石市を通る経
度での時刻が基準になっているということでした。そのた
め、明石市では正午での棒のかげは真北にのびますが、観
測する場所の経度が変われば正午での棒のかげがのびる向
北
東
図図
11
きは変わるのです。
棒のかげの動きと太陽の動きについて、以下の問いに答えなさい。
(1) 時間とともに棒のかげが動くのは地球の何が原因ですか。
(2) 日本の時刻の基準になっている経度は東経何度ですか。
(3) 棒のかげが真北にのびる時刻を何といいますか。
な
は
さっぽろ
(4) 那覇(東経127度)と札幌(東経141度)で棒のかげが真北にのびる時刻を比べると、ど
ちらが何分早いですか。地名は解答らんの正しい方に○をつけ、時間は整数で答えなさい。
(5) このグラウンドでは、棒のかげが真北にのびた時刻は正午から20分ずれていました。こ
の場所は東経何度ですか。整数で答えなさい。
(6) この観測をした日、棒のかげが真北にのびる時刻でのかげの長さが、一年のうちで最も
長くなりました。この日は何月何日ごろですか。次の中から正しいものを 1 つ選び、記号で
答えなさい。
ア.2月22日ごろ イ.4月22日ごろ ウ.6月22日ごろ
エ.8月22日ごろ オ.10月22日ごろ カ.12月22日ごろ
(7) この観測をした日、棒のかげが真北にのびたときの太陽の高度は30度でした。このグラ
い
じく
ウンドは北緯何度にありますか。小数第一位まで答えなさい。ただし、地軸のかたむきは
23.4度とします。
― ―
4
(8) このグラウンドで、この 日 1 日 観 測したとき、棒 の か げ の先はどのように動きました
か。例のように、棒のかげの先の動きを線で、動いた向きを矢印でかきなさい。ただし、棒
のかげが真北にのびた時刻で、かげの先は・の位置にあったとします。
(例 )
北
西
東
南
北
棒のかげの先
西
東
南
(9) この日と同じ日に南極点で観測すると、1 日で棒のかげの先はどのように動きますか。(8)
と同じように、棒のかげの先の動きを線で、動いた向きを矢印でかきなさい。ただし、紙の
「北」の方向は南極点から日本に向かう方向に合わせることとします。
北
棒のかげの先
西
東
南
― ―
5
とう
(10) 1 日の太陽の動きを調べる方法として、棒のかげの動きを見るほかに、透明半球を使う
方法があります。この日と同じ日に赤道上のある位置で観測すると、透明半球上に記録され
る太陽の動きはどのようになりますか。次の中から正しいものを 1 つ選び、記号で答えなさ
い。
ア.
イ.
ウ.
エ.
オ.
カ.
― ―
6
3 電球を電池につなぐとき、つなぎ方によって光がついたり、つかなかったり、光の明るさが
変わったりします。次のⅠ・Ⅱを読み、以下の問いに答えなさい。
Ⅰ.電球に光がつくとき、光の明るさが変わるのは電球に流れる電流の大きさが変わるからで
す。電球と電池をつなぎ、電流計を使って電流の大きさを測ってみました。ただし、電球や
電池はすべて同じものを使います。次の問いに答えなさい。
(1) 電流計の使い方を説明した次の文について、正しいものをすべて選び、記号で答えなさ
い。
ア.電流計は測りたいところに直列でつなぐ。
イ.電流計のたんしの+-はどちらにつないでもよい。
ウ.測りたい電流のだいたいの大きさが分かっているときは、それより少し小さい値の-
のたんしにつなぐ。
エ.測りたい電流の大きさが分からないときは、一番大きい値の-のたんしにつなぐ。
オ.針のふれが小さいときは、針がふりきれるまで、小さい値の-のたんしにつなぎかえ
ていく。
(2) 次のつなぎ方の中で ①電球がつかないもの ②危 険なのでつくらない方がよいもの
をそれぞれすべて選び、記号で答えなさい。ただし、同じ記号を選んでもよいとします。
ア.
エ.
イ.
ウ.
オ.
カ.
(発光ダイオード)があります。
(3) 電 流 が 流 れると 光がつくものとして、電球の他 に LED
LED は 電 球より少ない電 流で同じ 明るさの光を出 すことができ、電球より長 持ちしま
す。その他に電球とは違う LED の特ちょうを 1 つ答えなさい。
― ―
7
(4) 電池 1 個と電球 1 個を右の図 1 のようにつなぐと、電球に
0.3A の 電 流 が 流 れ ま し た。 下の図の よ う に つ な い だ と
き、① ~ ⑤の電球または電池 1 個に流れる電流の大きさはい
くらですか。ただし割り切れない場合は小数第三位を四 捨五
入し、小数第二位まで答えなさい。
図1
②
①
③
④
⑤
― ―
8
Ⅱ.図 2 のように上下に切りかえることのできるスイッチ A と、図 3 のように上下に切りかえ
ることができるスイッチ B を使って、電球と電池をつなぎます。次の問いに答えなさい。
上
上
下
下
図2
図3
(5) スイッチ A、B を使って、電球と電池を図4のようにつなぎました。スイッチ A、B を
上下に切りかえるとき、下の表の①~④のそれぞれの状態について、電球ア、イ、ウのうち
光がつくものをすべて選び、記号で答えなさい。ただし、ア、イ、ウのどれも光がつかない
ときは「つかない」と答えなさい。
ア
イ
ウ
スイッチ B
スイッチ A
図4
状態
①
②
③
④
スイッチ A
スイッチ B
上
上
下
上
下
下
― ―
9
(6) スイッチ A、B を使って、電球と電池をつなぎます。スイッチ A、B を上下に切りかえ
るとき、光がつく電球を下の表のようにするためには、電球とスイッチをどのようにつなぐ
とよいですか。解答らんの図の中にかきなさい。
スイッチ A
スイッチ B
光がつく電球
上
ア、イ
下
ウ
上
イ
下
ウ
上
下
ア
イ
ウ
スイッチ A
― ―
10
スイッチ B
けっしょうねん
4 2014年は、国連で「世界 結 晶 年」と制定されていました。これは、結晶についての学問が
始まってから100周年を記念したもので、20世紀の科学技術の発展には、この学問が大きく関
わっています。
結晶は、こい水よう液の温度を下げたり、水を蒸発させたりすると出てくることがありま
す。ものが水にとける量には限度があり、とけることのできる量が減ると、とけきれなくなっ
ようしつ
たものが固体として出てくるからです。水よう液中にとけているものを「溶 質 」といい、と
ようばい
かしている水を「溶媒 」といいます。
(1) 次の中から、食 塩の結 晶とホウ酸の結晶の 形として正しいものを それぞ れ 1 つずつ選
び、記号で答えなさい。
ア.
イ.
ウ.
エ.
(2) 水よう液の特ちょうとして、誤っているものを次の中から 1 つ選び、記号で答えなさい。
とう
ア.水よう液は透明でにごっていない。
イ.水よう液には色がついているものもある。
ウ.水よう液はどの部分をとっても、こさは同じである。
エ.水よう液にとけている溶質はそのままろ過で取り出すことができる。
(3) 次の水よう液の中で、水をどこまで蒸発させても結晶ができないものをすべて選び、記
号で答えなさい。
ア.塩酸 イ.食塩水 ウ.石灰水 エ.炭酸水 オ.アンモニア水
― ―
11
水100 g にとかすことができる溶質の重さと温度の関係は下の表の通りです。100 g の水に
ようかい ど
とける溶質の最大量を「溶解度 」といい、その最大量の溶質が水にとけていることを「ほう
和している」といいます。溶解度はものの種類や温度によって変わります。また、とける溶質
の量は水の重さに比例します。
温度 ( ℃ )
20
40
60
80
食塩 ( g )
35.8
36.3
37.1
38.0
ホウ酸 ( g )
4.9
8.9
14.9
23.5
50℃で100g の水に食塩36.0 g とホウ酸14.0 g をとかしました。次の問いに答えなさい。
ただし、2 つ以上の溶質を同時にとかしたときの溶解度は、他の溶質には関係なく、その溶質
だけをとかしたときと同じ値になるとします。数値はすべて小数第一位まで答えなさい。割り
切れなければ、小数第二位を四捨五入しなさい。
(4) このとき、水よう液の食塩のこさは24% です。これと同じように考えれば、ホウ酸のこ
さは何 % ですか。
(5) この水よう液を40℃まで冷やしたとき、どちらの結晶が何 g 出てきますか。結晶は解答
らんの正しい方に○をつけ、重さは数値で答えなさい。
(6) さらに20℃まで冷やしてから、ろ過をすると、結晶は全部で何 g 取り出せますか。
(7) (6) のろ液に、60℃で食塩とホウ酸の両方が「ほう和している」水よう液152g を混ぜて、
しばらく置いておくと40℃になりました。このとき、結晶は何 g 出ますか。結晶が片方だ
け出てくる場合は、
「食塩が○.○ g 出た」
「ホウ酸が△.△ g 出た」、両方とも出てきたの
であれば「食塩が○.○ g、ホウ酸が△.△ g 出た」と書きなさい。結晶が出ない場合は
「なし」とだけ書きなさい。ただし、このとき水は蒸発しないとします。
(8) もとの100g の水に食塩 36.0 g とホウ酸14.0g をとかした水よう液を、80℃まで加熱しま
した。80℃に保ってしばらく置いておくと、水が蒸発していき、とけきれなくなった結晶
が出てきました。結晶が全部で20.0g 出てきたときまでに、蒸発した水は何 g ですか。次の
中から 1 つ選び、記号で答えなさい。
ア.27 g イ.42 g ウ.49 g エ.51 g オ.58 g カ.73 g
― ―
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りゅう酸銅という溶質は、高い温度で水よう液をつくってから
冷やしていくと、とけきれずに固体として出てくるときに、溶媒
の水の一部も固体の中に取りこんで、右の写真のような結 晶 に
す い わ ぶつ
なります(これをりゅう酸銅の水和物といいます)。その結果、水
よう液の部分は、溶媒の水が減っていることになります。出てき
た結晶では、りゅう酸銅と水の重さの比が16:9です。
50℃で 25 % のりゅう酸銅水よう液を150g つくって、これを 20℃まで冷やしました。する
と、りゅう酸銅の水和物が結晶として出てきました。ろ過して結晶の重さをはかると25.0 g あ
りました。数値はすべて小数第一位まで答えなさい。割り切れなければ、小数第二位を四捨五
入しなさい。
(9 ) このとき、ろ液に溶媒の水は何 g 残っていますか。
(10) この結果から求められる、20℃でのりゅう酸銅の溶解度(100g の水にとけるりゅう酸銅
の最大量)は何 g ですか。
― ―
13
― ―
14