「六甲からと村」狩猟を始める!!??

「六甲からと村」狩猟を始める!!??
六甲からと村
武田梧郎(シ 11)
1 月 27 日(日)、環境省主催の「狩猟の魅力 まるわかりフ
ォーラム」が高槻市の高槻現代劇場で行われました。近年
鹿や猪の食害が著しくこの 2 種だけで大阪府の農作物被害
は年間1億 5 千万円に及ぶそうです。加えて狩猟者の高齢
化が進み、免許保持者の約 7 割が 60 歳以上で、若年層の
狩猟へのいざないが目的で行われたものです。その意味
では我々の参加は迷惑だったかもしれませんが、好奇心
はからと村の宝、早速同好のメンバー5 人で事前申し込み
の上出かけました(大挙して申し込んだのですが、結果5人
試食のジビエ
左:シシ肉
右:シカ肉
イノシシ肉、シカ肉、温かい汁物がふるまわれた。最
後に出された、その場で解体されたウリボウの肉は塩
コショウだけの味付けで大変うまかった。この日用意
された肉は、何と数百 kg だと聞いた。最初に出され
たパンは写真の2倍以上のボリュームだった。
限定になりました)。
午前中は京都在住のインテリハンター 千松信也氏の講
演、ハンターになるというのはある意味ナチュラリストになら
なければならない、古今の名ハンターは全て優れたナチュ
ラリストと学びました。
午後はいよいよ高槻国際射撃場へと舞台を移し狩猟実
演です。一番人気は大阪府猟友会によるクレー射撃です
が、これは我々、
年齢と収入を考
え見学に留めま
す。箱ワナやくく
りワナの展示、
説明会もありま
したが、やはり
習性を熟知し獲
物の苦しみを軽
猟友会による射撃実演:
メンバーの衣装はけばけばしい。白黒の写 減するために毎
真ではわからないが、帽子、ベスト、ジャンバ
ーはオレンジ色と黄色のツートンカラーだ。 日の見回りが必
山野で獲物を追う際に、周りの人が気づきや 要で、オーバー
すいようにあえて派手にしている。
70 の多い村民
ではなかなか困難なようです。
次の人気はジビエ(野生鳥獣の料
理)、といっても焼肉が主ですが、さす
が環境省、もうかっているのでしょうか、
鹿肉、猪肉いくらでも食べさせてくれ
ます。おかげでお腹一杯になり、帰り
の反省会では殆ど食べられませんで
した。
その他、前日夜を徹して北海道か
ら運んだというエゾシカ5頭、近辺で
獲れたイノシシ1頭がぶら下げてあり、
イノシシ(瓜坊クラスの大きさ)の解体
の実演も行われました。
要するに可哀そう、可愛いといった
センチメンタルな自然保護では納まり
がつかなくなっており、害獣の駆除を行い山の恵みに感謝
しながら有難く戴こうという趣旨で行われたセミナーでした。
定員ほぼ一杯の 100 人ぐらいに報道陣も集まり、大盛況で
環境省も満足、我々も寒いなか腹いっぱいご馳走になり大
満足でした。
実は村長としては好奇心だけではない事情もありました。
数年前に近辺でアライグマの被害が続出し、捕獲罠を借用
しています。この罠はワナ猟の免許保持者に神戸市が貸与
しているもので、私は免許保持者の協力を得てそれを設置
しています。今までにかかったのは、野良猫が一匹、イタチ
が一匹、これは村民が「自然と仲間」に投稿しましたので、ご
記憶の方もいらっしゃるかもしれません。これらは「猟獣」で
はないので即時逃がしてやったのはもちろんです。
しかし、もし目的のアライグマがかかったらどうしましょう。
免許を持っていらっしゃる方を煩わせて神戸市に届けるこ
とになります。ここは一つ村長自らワナ猟の免許を取得し、
村長名義でアライグマ猟を計画するべきでしょう。ワナ猟免
許を取ったところでからと村の近辺は全面禁猟区でアライ
グマ以外は獲れませんが。老齢に鞭打ち今年の兵庫県の
試験にトライしてみるつもりです。
今回の狩猟フォーラムは、2 月 14 日の NHK クローズアップ現代で
取り上げられていました。読者の皆さんの中にはご覧になられた方も
おられた事と思います。「出演された千松氏のジェスチャーが面白か
った」とのコメントが、投稿者より寄せられました。
千松信也氏の紹介
京都大学文学部在学中に、狩猟
免許を取得し猟師となった。在学
中に初めて仕留めたシカを、寮生
をつのり大学寮で解体し、そのま
まシカ肉大宴会を行ったというエ
ピソードがある。自然と仲間でも
紹介されていたが、
『ぼくは猟師に
なった』を出版している。
自然と仲間編集委員より:
掲載しました写真ですが、読者の中には不快感を感じられる方もお
られることと思います。今回は、このフォーラムのテーマを尊重し、掲
載いたしました。又、掲載に際して、できるだけ小さく取り扱いました。
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