主灰のセメント原料化事業の本格実施 - 東京二十三区清掃一部事務

資料
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平成 27 年 7 月 7 日
東京二十三区清掃一部事務組合
主灰のセメント原料化事業の本格実施
主灰のセメント原料化事業を本格実施します。
清掃工場で可燃ごみを焼却処理すると、主灰(燃えがら)と飛灰(ばいじん)が発生します。溶融処理によ
りスラグ化するものを除いた主灰と薬剤処理した飛灰は、東京都が管理する新海面処分場で埋立処分して
います。しかし、今後、新たに東京港内に最終処分場を確保することは極めて困難です。
清掃一組では埋立処分量の削減及び資源の有効利用を目的として、平成25年度から主灰のセメント原
料化について実証確認を行ってきました。この結果、安全で安定的に実施することが確認できましたので、
本年度から本格実施することとしました。
本格実施の概要(平成 27 年度)は、次のとおりです。
1 計画量
5,000 トン
2 搬出施設
中央、港、品川、大田、千歳、新江東、有明の各清掃工場
3 処理施設
北海道、青森県、岩手県、福岡県に所在する民間のセメント工場 5 か所
今後も資源化量を増やし、平成 32 年度までに3万トン程度まで拡大していきます。
主灰搬出の様子
貨物列車にコンテナを積み込む様子
主灰のセメント原料化の流れ
主灰のセメント原料化とは、清掃工場で発生した主灰を民間のセメント工場まで運搬し、セメントの原料と
して有効利用するものです。セメントの原料は、石灰石、粘土、けい石、鉄原料、石こうに分類されますが、
主灰はこの中の粘土の代替原料として使用するもので、普通ポルトランドセメント(※)として製造されます。
(※) 国内で消費されるセメントの約 70%を占める最も一般的で汎用性の高いセメント
■運搬の流れ
貨物自動車で運搬
鉄道貨物で運搬
貨物自動車で運搬
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清掃工場
都内鉄道貨物駅
現地鉄道貨物駅
セメント工場
天蓋付密閉型鉄道貨物用コンテナ
(長さ 20 フィート、最大積載量 10 トン)
主灰運搬用コンテナ
■セメント工場における処理(参考)
主灰を混合
石灰石
粘土
けい石
鉄原料
原料工程・焼成工程・仕上工程
普通ポルトランド
セメント
石こう