長島人口ビジョン 長 島 版 総 合 戦 略

長島人口ビジョン
長 島 版 総 合 戦 略
平 成 27 年 8 月
鹿 児 島 県 長 島 町
目
第1章
1
2
次
人口ビジョン
国立社会保障・人口問題研究所
国立社会保障・人口問題研究所
人口推計・・・・・・・・・・・・1
年齢階級別人口移動分析・・・・・2
3 国立社会保障・人口問題研究所と総合戦略実行時の人口推計比較・・3
(1)2020年人口推計比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
(2)2025年人口推計比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
(3)2030年人口推計比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
(4)2035年人口推計比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
(5)2040年人口推計比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
第2章 総合戦略
1 基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(1)趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(2)位置づけ・検証・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(3)計画・実施時期・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(4)基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
2 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(1)長島の基幹産業である農業・水産業のブランドづくりと長島大陸が
誇る食を核にした交流人口の拡大(長島おいしいプロジェクト)・・ 16
い 長島大陸食べる通信の創刊・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
ろ 長島大陸バーベキュー(長島の食を通じた交流会)の開催・・・ 18
は 一流シェフを対象にした「ぶり料理留学 In 長島」の開始・・・ 18
に 既存の宿泊施設等の魅力向上(ウォシュレット補助金の導入)・ 19
ほ 長島迎賓館のオープン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
へ 日本で初めて漁協が設立する株式会社への支援・・・・・・・・ 21
と 岩牡蠣養殖等多様な食づくりの支援・・・・・・・・・・・・・ 21
ち 赤潮被害を防ぐための年間を通した海藻の養殖・・・・・・・・ 22
り 長島大陸の農・漁業パワーを活かす分散型バイオマス温冷熱電併
給事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
ぬ 長島発祥の温州みかんを活用したまちづくり・・・・・・・・・ 23
る 長島コラージュの制作・積極的な利用・・・・・・・・・・・・ 23
を 東京長島屋・鹿児島長島屋のオープン・・・・・・・・・・・・ 24
わ 長島キッチンカーの運行・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24
か 全職員一丸となった The 長島の焼酎「さつま島美人」の営業・・25
(2)長島を支え、育てる人材育成と人材のヘッドハンティング(長島わ
くわくプロジェクト)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
よ 日本一充実した外部有識者との意見交換・・・・・・・・・・・ 26
た
れ
長島の感性を磨く旅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
職員の市町村相互交流・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
そ
つ
職員の採用年限の事実上の撤廃・・・・・・・・・・・・・・・ 29
長島迎賓館への町民の招待・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
ね
な
長島大陸の歴史・民俗への理解促進・・・・・・・・・・・・・ 29
長島大陸特使の任命・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
ら
む
地方創生の右腕登用(地域おこし協力隊の活用)・・・・・・・
長島大陸陸上実業団の創設(地域おこし協力隊の活用)・・・・
30
30
(3)婚活・出産・子育て支援の拡充(長島すこやかプロジェクト)・・ 31
う 長島・獅子島婚活プロジェクト・・・・・・・・・・・・・・・ 31
ゐ 全国トップレベルの子宝お祝い金の支給・・・・・・・・・・・ 31
の 島の子育て保険の創設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
お 保育所の改築・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
く 診療所に子ども専門の待合室の設置・・・・・・・・・・・・・ 33
や 獅子島航路の島民無料化・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33
ま 長島留学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33
け 獅子島の子落とし塾・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
ふ ぶり奨学金の創設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
こ 長島大陸に新しい高校を誘致・設立・・・・・・・・・・・・・ 35
(4)人口減少を前提とした公共施設の最適化と行政事業の集約と選択
(長島ちょうどプロジェクト)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
え 中学校の再編と併せた公共施設の集約・・・・・・・・・・・・ 36
て 出水~蔵之元を結ぶ機関交通の拡充、町内交通の整備・集約・・ 37
あ ADSL の利用実績等を踏まえた光ファイバーの敷設・・・・・・ 37
さ 全ての行政事業の「見える化」、選択と集中・・・・・・・・・ 38
(5)住民とのコンタクトポイントを生かした住民満足度の向上とマーケ
ティングの実施(長島したしいプロジェクト)
き 婚姻届けのデザイン化と婚姻届け提出時の演出・・・・・・・・ 39
ゆ いつでも誰でもウェルカムの長島町役場・・・・・・・・・・・ 39
め 全ての転出者からのアンケート調査・・・・・・・・・・・・・ 39
(6)美しい長島づくり(長島はなやかプロジェクト)・・・・・・・・ 41
み 石積みと花の町の継続・深化・・・・・・・・・・・・・・・・ 41
し
ゑ
夢追い花フェスタ会場の魅力向上・・・・・・・・・・・・・・ 42
長島大陸に成長する竹の活用・・・・・・・・・・・・・・・・ 42
ひ
も
長島大陸の象徴「行人岳」の活用・・・・・・・・・・・・・・ 43
日常使いできる豊かな空間の創設・・・・・・・・・・・・・・ 43
せ
す
長島裏道物語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43
若手アーティストの育成・交流(地域おこし協力隊の活用)・・ 44
京 全ての補助金に出生率係数(出生率増加係数)を乗じるよう国へ
働きかけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45
3
4
実施体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46
策定委員名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47
第1章
人口ビジョン
長島町の人口(2006年合併前においては、旧東町と旧長島町の合計)は、
1970年国勢調査では15,929人であったが、その後一貫して減少が続き、
2010年では11,112人となった。
人口(国勢調査)
18,000
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
1970年
1975年
1980年
1985年
男
1990年
女
1995年
2000年
2005年
2010年
合計
国立社会保障・人口問題研究所(以下「社人研」という。)の推計によると、
長島町の人口は今後も減少が続き、2040年には7,086人になると予測さ
れる。
国立社会保障・人口問題研究所
人口推計
1000
900
800
700
600
500
400
300
200
100
0
2010年
2015年
2020年
2025年
-1-
2030年
2035年
2040年
その主要な原因としては、15歳~19歳における転出人口が極めて多いこ
とが考えられる。地域経済分析システムによると、1980年~1985年の5
年間で15歳~19歳人口が582名減少、直近の2005年~2010年の
5年間でも285名減少している。その後、25歳~29歳の間で社会増が見ら
れるものの、15歳~19歳人口の減少分を補うことはできず、一貫して親世代
が減少し、それが出生数の減少につながっている。
鹿児島県長島町
年齢階級別人口移動分析
200
100
0
-100
人数 -200
(人) -300
-400
-500
-600
-700
年齢(歳)
1980年→1985年
1985年→1990年
1990年→1995年
1995年→2000年
2000年→2005年
2005年→2010年
一方、長島町における合計特殊出生率(以下「出生率」という。)は、今後も、
全国屈指の高水準である2.0前後を維持すると見込まれ、人口減少に与える影
響は小さい。
長島町において人口を長期的に安定させるためには、転出の抑制と転入の増
加を図り、親世代の人口を増加させることが特に重要であると考えられる。
転出者から聞き取り調査や転出の態様・時期等からの分析を行ったところ、転
出の主要な原因としては、①町外の高校への進学(長島町内唯一の高校であった
県立長島高校は2004年に閉校。隣町の高校には車で1時間程度かかること
から寮生活する生徒が多い。)、②町外での就職(雇用の場の減少)すること等が
挙げられる。
-2-
人口問題について楽観視することは禁物であり、長島町では、社人研の推計を
前提として考えるが、長島版総合戦略に基づいたさまざまな政策を着実に実行
することで以下のような人口ビジョンを考える。
人口推計
12000
10000
8000
6000
ぶり奨学金等によ
り若者が社人研の
推計より増加
4000
長期的に8,000人強
の人口を維持
2000
0
2010年
2015年
2020年
2025年
系列1
系列1
系列2
系列2
:社人研の推計
:長島大陸総合戦略の実行時の推計
-3-
2030年
2035年
2040年
2020年
●0歳~4歳人口
376人(社人研推測値)
25人の増加
→
401人(総合戦略の実行)
うちぶり奨学金の実施により15人の増加
うち子宝お祝い金の支給により5人の増加
うちその他長島すこやかプロジェクト等により5人の増加
●20歳~24歳人口
328人(社人研推測値)
→
458人(総合戦略の実行)
130人の増加
うちぶり奨学金の実施により75人の増加
(5年間の15歳~19歳の転出超過人口推計約250名×3割)
うち地域おこし協力隊の登用(※)により30人の増加
(5年間の登用人数60人×定着率5割)
うちその他の政策により25人の増加
※地域おこし協力隊は全て20歳~24歳と仮定。以下同じ。
⇒全世代9589人(社人研推測値)→ 9744人(総合戦略の実行)
(155人の増加)
(高齢者人口3503人 高齢化率36.5% → 36.0%)
-4-
2025年
●0歳~4歳の人口
350人(社人研推測値)
96人の増加
→
446人(総合戦略の実行)
うち2020年に増加した20歳~24歳の出産により71人増加
(130人×女性55%×1人目出産(※))
うちぶり奨学金の実施により15人の増加
うち子宝お祝い金の支給により5人の増加
うちその他長島すこやかプロジェクト等により5人の増加
※長島町の出生率はこれまで2.0前後で推移していることから、女性は2
0歳~24歳の間に1人目、25歳~29歳の間に2人目を出産するもの
と仮定。以下同じ。
●5歳~9歳の人口
372人(社人研推測値) → 396人(総合戦略の実行)
24人の増加
(2020年の0歳~4歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●20歳~24歳の人口
359人(社人研推測値) → 480人(総合戦略の実行)
121人の増加
うちぶり奨学金の実施により66人の増加
(5年間の15歳~19歳の転出超過人口推計約220名×3割)
うち地域おこし協力隊の登用により30人の増加
(5年間の登用人数60人×定着率5割)
うちその他の政策により25人の増加
●25歳~29歳の人口
343人(社人研推測値) → 479人(総合戦略の実行)
136人の増加
(2020年の20歳~24歳人口の増加割合に応じて社会増減)
⇒全世代8889人(社人研推測値)→ 9266人(総合戦略の実施)
(377人の増加)
(高齢者人口3474人高齢化率39.1% → 37.5%)
-5-
2030年
●0歳~4歳の人口
334人(社人研推測値)
167人の増加
→
501人(総合戦略の実行)
うち2025年に増加した20歳~24歳の出産により67人増加
(121人×女性55%×1人目出産)
うち2025年に増加した25歳~29歳の出産により75人増加
(136人×女性55%×2人目出産)
うちぶり奨学金の実施により15人の増加
うち子宝お祝い金の支給により5人の増加
うちその他長島すこやかプロジェクト等により5人の増加
●5歳~9歳の人口
348人(社人研推測値) → 443人(総合戦略の実行)
95人の増加
(2025年の0歳~4歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●10歳~14歳の人口
367人(社人研推測値) → 391人(総合戦略の実行)
24人の増加
(2025年の5歳~9歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●20歳~24歳の人口
318人(社人研推測値) → 433人(総合戦略の実行)
115人の増加
うちぶり奨学金の実施により60人の増加
(5年間の15歳~19歳の転出超過人口推計約200名×3割)
うち地域おこし協力隊の登用により30人の増加
(5年間の登用人数60人×定着率5割)
うちその他の政策により25人の増加
●25歳~29歳の人口
374人(社人研推測値) → 500人(総合戦略の実行)
126人の増加
(2025年の20歳~24歳人口の増加割合に応じて社会増減)
-6-
●30歳~34歳の人口
340人(社人研推測値)
→
475人(総合戦略の実行)
135人の増加
(2025年の25歳~29歳人口の増加割合に応じて社会増減)
⇒全世代8245人(社人研推測値)→
8907人(総合戦略の実行)
(662人の増加)
(高齢者人口3308人高齢化率40.1%
-7-
→
37.1%)
2035年
●0歳~4歳の人口
314人(社人研推測値)
157人の増加
→
471人(総合戦略の実行)
うち2030年に増加した20歳~24歳の出産により63人増加
(115人×女性55%×1人目出産)
うち2030年に増加した25歳~29歳の出産により69人増加
(126人×女性55%×2人目出産)
うちぶり奨学金の実施により15人の増加
うち子宝お祝い金の支給により5人の増加
うちその他長島すこやかプロジェクト等により5人の増加
●5歳~9歳の人口
329人(社人研推測値) → 493人(総合戦略の実行)
164人の増加
(2030年の0歳~4歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●10歳~14歳の人口
342人(社人研推測値) → 419人(総合戦略の実行)
77人の増加
(2030年の5歳~9歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●15歳~19歳の人口
289人(社人研推測値) → 308人(総合戦略の実行)
19人の増加
(2030年の10歳~14歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●20歳~24歳の人口
318人(社人研推測値) → 427人(総合戦略の実行)
109人の増加
うちぶり奨学金の実施により54人の増加
(5年間の15歳~19歳の転出超過人口推計約180名×3割)
うち地域おこし協力隊の登用により30人の増加
(5年間の登用人数60人×定着率5割)
うちその他の政策により25人の増加
-8-
●25歳~29歳の人口
332人(社人研推測値)
→
452人(総合戦略の実行)
120人の増加
(2030年の20歳~24歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●30歳~34歳の人口
371人(社人研推測値)
125人の増加
→
496人(総合戦略の実行)
(2030年の25歳~29歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●35歳~39歳の人口
331人(社人研推測値)
→
462人(総合戦略の実行)
131人の増加
(2030年の25歳~29歳人口の増加割合に応じて社会増減)
⇒全世代7660人(社人研推測値)→ 8562人(総合戦略の実行)
(902人の増加)
(高齢者人口3029人高齢化率39.5% → 35.3%)
-9-
2040年
●0歳~4歳の人口
299人(社人研推測値)
151人の増加
→
450人(総合戦略の実行)
うち2035年に増加した20歳~24歳の出産により60人増加
(109人×女性55%×1人目出産)
うち2035年に増加した25歳~29歳の出産により66人増加
(120人×女性55%×2人目出産)
うちぶり奨学金の実施により15人の増加
うち子宝お祝い金の支給により5人の増加
うちその他長島すこやかプロジェクト等により5人の増加
●5歳~9歳の人口
311人(社人研推測値) → 466人(総合戦略の実行)
155人の増加
(2035年の0歳~4歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●10歳~14歳の人口
326人(社人研推測値) → 489人(総合戦略の実行)
163人の増加
(2035年の5歳~9歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●15歳~19歳の人口
246人(社人研推測値) → 301人(総合戦略の実行)
55人の増加
(2035年の10歳~14歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●20歳~24歳の人口
287人(社人研推測値) → 392人(総合戦略の実行)
105人の増加
うちぶり奨学金の実施により50人の増加
(5年間の15歳~19歳の転出超過人口推計約165名×3割)
うち地域おこし協力隊の登用により30人の増加
(5年間の登用人数60人×定着率5割)
うちその他の政策により25人の増加
- 10 -
●25歳~29歳の人口
329人(社人研推測値)
→
442人(総合戦略の実行)
113人の増加
(2035年の20歳~24歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●30歳~34歳の人口
361人(社人研推測値)
130人の増加
→
491人(総合戦略の実行)
(2035年の25歳~29歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●35歳~39歳の人口
331人(社人研推測値)
→
451人(総合戦略の実行)
120人の増加
(2035年の30歳~34歳人口の増加割合に応じて社会増減)
●40歳~44歳の人口
324人(社人研推測値) → 452人(総合戦略の実行)
128人の増加
(2035年の35歳~39歳人口の増加割合に応じて社会増減)
⇒全世代7086人(社人研推測値)→ 8206人(総合戦略の実行)
(1120人の増加)
(高齢者人口2793人高齢化率39.5% → 34.0%)
なお,2045年以降は,「ぶり奨学金」で定住した2020年当時20
歳~24歳世代の子供が20歳~24歳に成長することで若者や彼らが産
む子供の人口が安定,また高齢者数の減少により自然減が縮小することか
ら,長期的に8000人強の人口を維持するものと考えられる。
- 11 -
第2章
総合戦略
1 基本的な考え方
(1)趣旨
長島町は、九州本土とは異なる気候や自然環境の中で、遣唐使船やオラン
ダ船の到来を始め独自の文化・歴史が育まれた。
また、その海・山・大地を生かして、ほとんどの住民が生産者(つくり手)
であり、食糧及び自然エネルギーの自給率が100%を超える。
あわせて、出生率も2.0前後で推移しており、島内で持続・循環するこ
とが可能であり、言うなれば一つの大陸(長島大陸)である。
この長島大陸の一番の魅力は、穏やかな気候で育った住民の笑顔と大陸を
愛する気持ちである。
長島版総合戦略では、長島大陸の基幹産業である農業・水産業のパワーを
高めるとともに、住民との「交流」を育むことで、移住・定住につなげてい
く。また、婚活・出産・子育て支援の拡充や「美しい長島づくり」により、
暮らしやすい長島をつくる。
(中世ヨーロッパ人が書いた日本地図における Nanga Xyuma(長島)」
Nanga Xyuma は、相対的に極めて正確な形をしており、また実際より
も大きく描かれていることから、中世の海上交通の要であると考えられる。
- 12 -
(2)位置づけ・検証
長島大陸においては、日本一充実した有識者と実質的な意見交換を交わし、
地方版総合戦略を策定したところ。PDCAサイクルを確立し効果の検証を
行いながら、外部有識者等の意見も踏まえ、必要に応じて見直しを行う。
(3)計画・実施期間
平成27年度から平成31年度までの5年間とする。
(4)基本方針
長期的な人口の安定を図ることは地方創生の重要なテーマであり、長島大
陸にとっても重要な課題であるが、その道筋は決して容易ではない。従来型
の安易な補助金による人の誘致は、これまでの無目的・無戦略な企業誘致と
同様に、他市町村との過剰な競争に陥りかねない。
人口ビジョンで述べたとおり、著しい社会減が続く長島大陸では、転出の
抑制と転入の増加を図ることが特に重要である。
転出の抑制のためには雇用の確保、すなわち、基幹産業である農業・水産業
のブランドづくりが大きな成果を挙げると考えられ、また、転入の増加のため
には、婚活・出産・子育て支援の拡充や美しい長島づくりとともに、長島への
関心、町民との「交流」、
「長島を一緒に育てたい」という気持ちを醸成する等
の「移住までの階段」をきめ細かく整備することが不可欠である。
この「移住までの階段」の必要性については、『農山村は消滅しない』の著
者小田切徳美・明治大学農学部教授も鋭く指摘しているところである。
〈小田切徳美 明治大学農学部教授との意見交換(要旨))
・今の地方創生は、人口増加という結果を早急に求めすぎかもしれない。
・いきなり移住を求めるのではなくて、「交流等の階段」を積み重ねることが
大切。
こうしたことから、長島版総合戦略の期間とする5年間では、長島ブランド
の確立と交流人口の増加を最優先とする。
その際には、誰でもいいからとにかく来てほしいという姿勢を改め、町民と
「交流」し、「長島を一緒に育てたい」という人を大事にし、その輪を広げて
いく。
- 13 -
2 概 要
(1)長島の基幹産業である農業・水産業のブランドづくりと長島大陸が誇る
食を核にした交流人口の拡大(長島おいしいプロジェクト)
い 長島大陸食べる通信の創刊(新規)(制作中)
ろ 長島大陸バーベキュー(長島の食を通じた交流会)の開催(新規)
は 一流シェフを対象にした「ぶり料理留学 In 長島」の開始(新規)
に
ほ
既存の宿泊施設等の魅力向上(ウォシュレット補助金の導入)(新規)
長島迎賓館のオープン(新規)
へ
と
日本で初めて漁協が設立する株式会社への支援(新規)(実施中)
岩牡蠣養殖等多様な食づくりの支援(拡充)(実施中)
ち 赤潮被害を防ぐための年間を通した海藻の養殖(新規)(研究中)
り 長島大陸の農・漁業パワーを活かす分散型バイオマス温冷熱電併給事業
(新規)(協議中(※))
ぬ 長島発祥の温州みかんを活用したまちづくり(新規)
る 長島コラージュの制作・積極的な利用(新規)(制作中)
を 東京長島屋・鹿児島長島屋のオープン(新規)(協議中)
わ 長島キッチンカーの運行(新規)(協議中)
か 全職員一丸となった The 長島の焼酎「さつま島美人」の営業(新規)
(協議中)
(2)長島を支え、育てる人材育成と人材のヘッドハンティング(長島わくわ
くプロジェクト)
よ 日本一充実した外部有識者との意見交換(新規)(実施中)
た 長島の感性を磨く旅(新規)(実施済)
れ 職員の市町村相互交流(新規)(実施中)
そ 職員の採用年限の事実上の撤廃(新規)
つ 長島迎賓館への町民の招待(新規)
ね 長島大陸の歴史・民俗への理解促進(新規)
な 長島大陸特使の任命(新規)(実施中)
ら 地方創生の右腕登用(地域おこし協力隊の活用)(新規)(募集中)
む 長島大陸陸上実業団の創設(地域おこし協力隊の活用)(新規)
(3)婚活・出産・子育て支援の拡充(長島すこやかプロジェクト)
う 長島・獅子島婚活プロジェクト(継続)
ゐ 全国トップレベルの子宝お祝い金の支給(拡充)(実施済)
の
島の子育て保険の創設(新規)(協議中)
- 14 -
お
く
保育所の改築(新規)
診療所に子ども専門の待合室の設置(新規)
や
ま
獅子島航路の島民無料化(新規)
長島留学(新規)
け
ふ
獅子島の子落とし塾(新規)(募集中)
ぶり奨学金の創設(新規)
こ
長島大陸に新しい高校を誘致・設立(新規)
(4)人口減少を前提とした公共施設の最適化と行政事業の集約と選択(長島
ちょうどプロジェクト)
え
て
中学校の再編と併せた公共施設の集約(新規)
出水~蔵之元を結ぶ機関交通の拡充、町内交通の整備・集約(新規)
あ ADSL の利用実績等を踏まえた光ファイバーの敷設(新規)
さ 全ての行政事業の「見える化」、選択と集中(新規)
(5)住民とのコンタクトポイントを生かした住民満足度の向上とマーケティ
ングの実施(長島したしいプロジェクト)
き 婚姻届けのデザイン化と婚姻届け提出時の演出(新規)
ゆ いつでも誰でもウェルカムの長島町役場(新規)(実施済)
め 全ての転出者からのアンケート調査(新規)(実施済)
(6)美しい長島づくり(長島はなやかプロジェクト)
み 石積みと花の町の継続・深化
し 夢追い花フェスタ会場の魅力向上(新規)
ゑ 長島大陸に成長する竹の活用(新規)
ひ 長島大陸の象徴「行人岳」の活用(新規)
も 日常使いできる豊かな空間の創設(新規)
せ 長島裏道物語(新規)
す 若手アーティストの育成・交流(地域おこし協力隊の活用)(新規)
京 全ての補助金に出生率係数(出生率増加係数)を乗じるよう国へ働きかけ
(新規)(実施中)
※協議中は、外部と協議しているものを指し、役場内部の検討は含まない。
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基本目標1
地方における安定した雇用を創出する
(1)長島の基幹産業である農業・水産業のブランドづくりと長島大陸が誇る
食を核にした交流人口の拡大(長島おいしいプロジェクト)
長島大陸は、農協・漁協それぞれ年間100億円以上の売上高があり、町の
基幹産業である。農業・水産業のブランドづくりを行うことが長島大陸の安定
した雇用を創出するために不可欠である。
また、長島大陸が誇る食を核にした「交流」を深めることで、長島大陸の食
のレベルアップを図るとともに、長島大陸の魅力を発信する。
長島大陸食べる通信の創刊(新規)(制作中)
ぶり
ま だこ
あじ
日本一の養殖高を誇る鰤を始め、日本三大急潮で育った真蛸、海峡鯵、赤土の
じゃがいも、西陽の柑橘等長島大陸は「食材の宝庫」である。
しかし、これまでは、卸売り大量販売が中心で、他の生産地の動向等により、
価格が下落することも少なくなかった。これからは、
「長島ブランド」を確立し
て、「安定した価格で販売」することが重要である。
そのためには、食材をただ切り身として売るだけではなく、つくる過程、
「つ
くり手」の思い、地元ならではの食べ方等の「ストーリー」、つくり手の生活を
食材と併せて届けることが鍵となる。
いけす
例えば、養殖の鰤は、内海の生簀で品質管理に努めるだけでなく、もじゃこ(鰤
の子ども)を獲りに、外海まで荒波にもまれて命がけで漁に出なければならない。
そうした過程やつくり手の思いを丁寧に届けることで、長島大陸の鰤への愛着
や、長島大陸のつくり手に会いに行きたいという気持ちが芽生える。
「長島大陸食べる通信」を創刊して、長島大陸への交流の「階段」をつくる。
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(もじゃこ漁)
また、高度にデザイン・編集された雑誌誌上でつくり手を掲載することで、
「つくり手=かっこいい」というイメージを醸成し、後継者・新規参入者の確
保につなげる。
出水公共職業案内所(管轄:出水市、阿久根市、長島大陸)における平成2
6年度の全産業の有効求人倍率は全国平均よりも低い0.74倍であるが、農
林漁業に限っては2.04倍となっており、雇用のミスマッチが起きているの
が課題である。
「長島大陸食べる通信」を通じて、こうした課題の解決につなげる。
●5年間の目標
3ヶ月に1回発刊
一緒に長島を育てる定期購読読者300人
〈高橋博之 東北食べる通信編集長との意見交換(要旨)〉
・都会と田舎にはそれぞれ良さがあり、都会と田舎をかき混ぜることが重要。
・特に東日本大震災以降、都会の消費者は、生産者・生産過程を知らないこと
に対する根源的な不安が強い。生産者と交わりたい欲求を刺激することが
大切。
〈本間勇輝 東北復興新聞編集長との意見交換(要旨)〉
・地域情報誌の発刊は地域の仲間づくり。
・定期購読が強み。新規開拓は大変。継続的なファンを大事にする。
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長島大陸バーベキュー(長島の食を通じた交流会)の開催(新規)
魚、じゃがいも、柑橘、筍、焼酎・・・ほとんどの住民がなんらかのつくり手
であることが長島大陸の強みである。
「長島食べる通信」等を通じ、長島の食材に愛着を持ち、つくり手と「交流」
したいと思う都会の「いただき手」
(消費者)の次の「階段」として、都会のい
ただき手と長島のつくり手等が一堂に会して、長島の食材を満喫する「長島大陸
まるごとバーべキュー」を開催する。
翌日は、長島のつくり手等を訪問するグループツアーを開催。よそ者ならでは
の気づきや感動を参加者全員で共有する。その後、つくり手等の悩みや課題を
伺い、解決するためのアイデアをみんなで考える。
「食材の宝庫」長島大陸をつくり手等と深く楽しむことで、都会に戻った後も、
つい長島大陸の自慢をしたくなるような場をつくる。
「長島を一緒に育てたい」と思う¥人だけに参加してもらうため、全て口コ
ミで募集することとする。誰でもいいから来てほしい、とにかく人数を増やし
たいという姿勢を改める。
●5年間の目標
半年に1回開催
一緒に長島を育てる参加者1,000人(累計)
リピーター率30%
〈友廣裕一 つむぎや代表との意見交換(要旨)〉
・いい人が集まれば、いい場になる。
・お金を払えばなんでも許されるという人は呼ばない。雰囲気が壊れてしまう。
「室戸まるごとバーベキュー」は全て口コミ。敢えて公募はしない。
一流シェフを対象にした「ぶり料理留学 In 長島」の開始(新規)
インターネットは個人客へのアプローチとして有効な手段であるが、離脱し
やすく閲覧時間が短い(一般的には数十秒程度)のが課題である。
インターネット等の宣伝と比べて圧倒的に長島大陸のことを感じ考えること
ができるのは、実際に長島大陸に来てもらうことである。
そこで、一流シェフを対象に、長島大陸が世界に誇る鰤にかけて、
「ぶり料理
留学 In 長島」を開始する。
「ぶり料理留学 In 長島」では、
「回遊魚の鰤」にちなみ、一流シェフを長島大
「出世魚の鰤」にあやか
陸に招聘(回遊)して、つくり手と交流するとともに、
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り、それぞれのお店に戻った(回遊)後、長島大陸の素晴らしい食材を提供する
ことで、更に活躍(出世)することを期待する。
一流店であればあるほど、ストーリーやつくり手の思いを大切にする。
お店のお客さんに対して、一流シェフの口から、長島大陸の魅力を伝えていた
だく。
「日本三大急潮で育った海峡鯵だから、身が引き締まって美味しいんですよ。」
「滅菌した海水を氷にして保存するから、鮮度がいいんですよ。」
一流シェフを通じて、長島ブランドを向上させるとともに、個人消費の拡大に
つなげる。
「ぶり料理留学 In 長島」の際には、魅力を向上した既存の宿泊施設や新設す
る長島迎賓館等を積極的に活用する。
また、一流シェフと長島のつくり手等との「交流」により、一流シェフの意見
を踏まえた「食材の開発」や「料理方法の研究」等長島大陸の食の更なるレベル
アップにつなげる。
●5年間の目標
長島大陸の食材を扱い、長島大陸の魅力を伝える一流店
100店
既存の宿泊施設等の魅力向上(ウォシュレット補助金の導入)(新規)
「ぶり料理留学 In 長島」で一流シェフを呼び、満足していただくためには、
快適な宿泊施設等が必要不可欠となる。既存の民宿・飲食店等の魅力向上に取り
組み、長島大陸全体の魅力を高める。
特に、太陽の里(長島町直営温泉)で宿泊者からアンケートをとったところ、
ウォシュレットを導入してほしいとの声を強くいただいている。
ウォシュレットの導入のほか、畳やクロスの張替え、ベッドの導入等既存民宿
等の魅力向上に向けて、できる限り補助制度を活用しつつ、町として強力に支援
する。
その際には、既存の民宿等に、今後どのようなお客さんをターゲットにした
いのか、どのような民宿を目指すのか、意見交換を交わしていく。
●5年間の目標
宿泊者の満足度80%以上
長島迎賓館のオープン(新規)
長島大陸は「食材の宝庫」であるとともに、海、夕陽、花等の絶景を楽しむこ
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とができる。
長島大陸の魅力を満喫することができる憧れの宿泊施設(「長島迎賓館(仮称)」
を、外部有識者の意見を踏まえ「長島で一番いい場所」に、著名デザイナー、シ
ェフ等と連携してオープンし、
「長島ブランド」を確立する。その際には、長島
特産の岩牡蠣をワインと一緒に提供する等宿泊者の嗜好に応じた食事等にこだ
わる。
「千客万来から一客再来へ」。
宿泊者数を敢えて限定し、高い稼働率を維持する(予約待ち→長島大陸への憧
れ)とともに、一人のお客さんとしっかり向き合う・もてなす体制をとり、
「(憧
れの)長島を一緒に育てたい」という気持ちを醸成する。
「地域で活動する人はそのホームグラウンドでこそ輝く」
長島迎賓館では、地元のつくり手自らが食材を説明することで、シェフが説明
する都会の名店とは違う価値を打ち出すとともに、つくり手との交流を促す。
」
「勝てる分野で勝負する。
「中途半端なレベルの施設はつくらない。
」
「風景に合わない施設はつくらない。
」
をコンセプトに、長島大陸の食材・絶景を存分に生かす。
一方、長島大陸に比較優位性が見られない温泉については、外の人を迎え入
れる迎賓館としては、費用対効果を踏まえた上で、その在り方を慎重に検討す
ることとする。
また、箱物・施設の規模から考えると十中八九失敗することから、長島大陸
としてやりたいこと・コンセプトを中心に考えていく。迎賓館を運営する上で
の赤字の垂れ流しは、将来の重い財政負担になるとともに、民宿等への経営圧
迫につながることから、厳につつしむこととする。そのため、泊食分離を進め
る等できる限り軽い施設運営を心がける。
●5年間の目標
稼働率80%(予約待ち→長島大陸への憧れ)
リピーター率30%
〈水戸岡鋭治 ドーンデザイン研究所代表取締役との意見交換(要旨)〉
・町には迎賓館が必要。迎賓館があるとVIPを呼ぶことができる。
・どんなに遠い場所でも、どこにもない街ならば、誰でも来る。
〈舩木上次 萌木の村社長との意見交換(要旨)〉
・世界を見渡せば、良質なワイン生産地には必ず良質なワイン文化がある。地
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方こそお金の使い方が大切。
・リスクがあるからこそリターンがある。野外フィールドバレエはあくまで満
点の星空を追求したい。屋根を付けると東京の劇場に飲み込まれてしまう。
東京にはない価値を創造したい。それが地方の生き残る道だ。
日本で初めて漁協が設立する株式会社への支援(新規)(実施中)
長島大陸において、最も外からお金を稼ぎ、人材を集めることができるのは
東町漁協である。東町漁協においては、鰤王ブランドで世界27カ国に輸出する
等平成26年度100億円以上の売り上げがあり、また、近畿大学、高知大学、
長崎大学、鹿児島大学を始め全国各地の水産学部等から継続的に新規職員を採
用しているところである。
「漁協が水産物だけを扱う時代ではない。」
株式会社の設立により、水産物にとどまらず、農産物等も含めて長島大陸の
商品と組み合わせて販売(例えば、長島大陸特産のじゃがいも、筍、柑橘等と組
み合わせた長島大陸のお弁当、The 長島の焼酎「さつま島美人」と組み合わせた
晩酌セット等)することで、新しい価値を提供する。
長島大陸の強みを生かし、
「長島ブランド」を向上させるため、株式会社に出
資を行う、ネットに強い人材を紹介する等町としても必要な支援を行う。
〈西田栄喜 菜園生活「風来」店長との意見交換(要旨)〉
・近隣のこだわりの養豚農家等と連携して、
「キムチ鍋セット」を生み出しま
した。セット化することで、調理がしやすいという利便性や、一つのブラン
ドとしての安心感(付加価値)が生まれ、豚肉や野菜の単品を買い集めるよ
りも高い値段で販売することができます。
●5年間の目標
日本初の漁協等が設立する株式会社の設立
岩牡蠣養殖等多様な食づくりの支援(拡充)(実施中)
長島大陸の基幹産業は、鰤の養殖業であるが、鰤の養殖については、飼料代の
高騰や赤潮の発生等のリスクがある。また、鰤については、年間を通じた出荷が
可能であるが、注文が冬場に集中する傾向がある。
そこで、無給餌養殖で、かつ夏場にピークを迎える岩牡蠣の養殖等を積極的
に支援する。
「長島ブランド」を高める。また、
一年を通じた多様な食材を提供することで、
海の栄養バランスを年間通じて安定させることで、赤潮被害の抑制につなげる。
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●5年間の目標
長島大陸で育った岩牡蠣を扱う飲食店
10軒
赤潮被害を防ぐための年間を通した海藻の養殖(新規)(研究中)
長島大陸の基幹産業は、鰤の養殖業であるが、平成21年度・22年度に赤潮
が発生し、壊滅的な被害を受けた。
現在は、観測の強化、沖合の退避養殖場の整備、養殖保険の強化等様々な対策
を行っているが、いつ発生するか分からない赤潮被害に対する恐怖が常に頭に
よぎっている。
赤潮発生のメカニズムは完全に解明されていないが、その要因としては、夏場
に海藻が少なくなり、給餌による富栄養化が考えられる。
適正水温や塩分等の調査を行った上で、タネガシマアマノリ等夏でも育てや
すい海藻を近隣自治体等と連携して養殖することで、冬から春にかけての青オ
サ、初夏のひじき等の養殖とあわせて、1年を通じて安定した海藻の養殖、赤潮
被害の抑制につなげる。
●5年間の目標
1年を通じて安定した海藻の養殖
長島大陸の農・漁業パワーを活かす分散型バイオマス温冷熱電併給事業(新規)
(協議中)
現在の農業・水産業は主に化石燃料を使用しているが、化石燃料に依存した経
営は地域外への支出を余儀なくされ、中長期的には国際情勢や金融情勢等の
様々なリスクがある。
また、特に、養豚業では、1箇所で4万頭近くの豚を飼育していることから、
周辺地域に糞の臭いが広がっている等の課題がある。
更には、長島大陸の鰤養殖は、日本で初めてEUのHACCPを取得し、EU
等27カ国に輸出しているが、EUでは環境基準が年々厳しくなっており、抜本
的な対策が求められている。
「未活用のバイオマスをエネルギーに」
豚・牛の糞、養殖の残餌、焼酎カス、規格外のじゃがいも・魚等長島大陸の未
活用の資源をバイオマスエネルギーとして活用(温冷熱電併給事業)することで、
漁協の冷蔵・冷凍に要する費用等長島大陸の外に支払われる電気代・高熱水費を
削減するとともに、売電を行うことで収益につなげる。また、長島大陸の食材は
「環境にやさしい」というブランド価値をつくる。
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循環型社会の実現と併せ、糞の臭いの軽減や、EUの環境基準のクリア等地域
の課題を解決する。
バイオマス温冷熱電併給事業を導入する際には、工程をできる限り分割する
ことで、大手総合建設業だけでなく、地元の業者も受注しやすくする。また、町
民や地元金融機関等から出資を募り、金融面でも循環型社会を実現する。
●5年間の目標
豚の糞等の臭い軽減
長島大陸の外に支払われる電気代・高熱水費の削減
長島発祥の温州みかんを活用したまちづくり(新規)
長島大陸は温州みかんの発祥の地。江戸時代にはフォン・シーボルトが「温州
みかん」を「Nagashima」としてヨーロッパに輸出。薩英戦争の講和の際には、
温州みかんをイギリスに寄贈。温州みかんを通じて、薩英の交流が育まれた。
現在、長島大陸の温州みかんを取り巻く状況は厳しく、栽培する農家は数件に
とどまるが、今も長島大陸に残る原木を生かしながら、長島発祥の温州みかん
の振興・ブランドづくりを行う。
●5年間の目標
温州みかんを育てる農家の増加
長島コラージュの制作・積極的な利用(新規)(制作中)
長島大陸には様々な商品があるが、それぞれの商品のパッケージ・袋等がバラ
バラであるため、長島大陸全体として知名度が伸び悩んでいる状況にある。統一
的なパッケージ・袋等を用いることで、長島大陸全体のブランドイメージを高
める。
これまで多くの自治体では、ゆるキャラを制作して、地元業者等に二次利用の
許可を与えていたが、既にゆるキャラは完全な飽和状態にある。
長島大陸では、白い風車、赤土、青い海、緑の山々、黄色い花、カラフルな魚
網等長島大陸の風景や農産物・水産物を撮影して、コラージュにすることで、独
自の価値を生み出す。
パッケージ・袋に活用するだけでなく、ネクタイやスカーフとして販売する、
傘にプリントして島民が見送りのときに使う、大都市のバスにラッピングする
等様々な利用方法を検討する。
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(コラージュイメージ)
●5年間の目標
長島コラージュを使用する業者
10軒
東京長島屋・鹿児島長島屋のオープン(新規)(協議中)
「長島ブランド」を発信するため、東京都内及び鹿児島市内に長島の食材を専
門に扱うお店(東京長島屋・鹿児島長島屋(仮称))をオープンする。
その際には、長島関係者等長島に愛着・理解がある人が接客を行うことで、お
客さんにとって「交流」のきっかけづくりとする。仮に現地で採用した場合でも
長島大陸で一定期間の研修を行う等他店との差別化を図る。
継続することが「長島ブランド」の認知・向上、長島への関心につながるため、
営業利益の黒字化(初期費用は除く。)を早期に実現する。
また、その際には、都会の消費者に受け入れられやすいデザインやキャッチ
コピー等について、都会の販売店等と共同開発する。
●5年間の目標
営業利益の黒字の確保
長島キッチンカーの運行(新規)(協議中)
東京等で飲食店をオープンするためには、多額の敷金・保証金等が必要となり、
黒字化を図るのは相当の努力が必要である。そこで、飲食店より初期投資が大幅
に安いキッチンカーを走らせることとする。
キッチンカーは、平日の昼間はビジネス街、夕方は団地、週末はイベント会場
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等常に人が集まるところで商売することができるだけでなく、キッチンカーが
走ること自体が長島の広告・宣伝となる。
●5年間の目標
営業利益の黒字の確保
全職員一丸となった The 長島の焼酎「さつま島美人」の営業(新規)(協議中)
焼酎発祥の地鹿児島には、100以上の焼酎蔵があるが、長島大陸では5つの
蔵が合同で長島研醸有限会社を設立。同社において、5つの蔵の焼酎をブレンド
して「さつま島美人」等を発売している。
「さつま島美人」は、島内で圧倒的なシェアを誇る「The 長島の焼酎」である。
全ての職員が東京、大阪、鹿児島市内に出張等するときは、
「さつま島美人のふ
るさと長島」の名刺を居酒屋等で配り、The 長島の焼酎を積極的に売り込む。
(名刺裏面は、さつま島美人の製造工程をイラスト化。魅力を説明する。)
●5年間の目標
さつま島美人のふるさと長島名刺の配布1,000店
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基本目標2
地方への新しいひとの流れをつくる
(2)長島を支え、育てる人材育成と人材のヘッドハンティング(長島わくわく
プロジェクト)
町を支え、育てるのは「人」である。そして、
「人は人に集まる」。長島の「人」
の魅力を高めていくことが、場の魅力を高める王道である。
〈大南信也 NPO法人グリーンバレー理事長との意見交換(要旨)〉
・
「日本でアートをするなら神山だよね」と言われたい。観光客ではなく、アー
ティストに喜んでもらうためのアーティスト・イン・レジデンスを続けてきた。
神山町に根付くお遍路のお接待文化をアーティストに降り注ぐ。
・サテライトオフィスの出現によって、町に人の流れを生み出し、それらが飲食
店を育み、そこで使われる有機農産物や無農薬野菜の等の需要を喚起して、結
果的に、本丸の農業を動かし始めている。
日本一充実した外部有識者との意見交換(新規)(実施中)
長島版総合戦略の策定にあたり、日本を代表する有識者の方々に長島大陸に
お越しいただき、役場職員、農協、漁協、商工会、地元金融機関、地元経営者、
NPO等の方々と意見交換を重ねてきた。
今後も長島大陸に必要な各界の第一人者との「交流」を進める。
(4月から7月までの主な実績)
4月6日(月)
玉村雅敏氏(慶應義塾大学教授)
横田浩一氏(横田アソシエイツ代表)
4月23日(木)
高橋博之氏(東北食べる通信代表)
4月24日(金)
田中稲翠氏(南画家・アーティスト)
MIO 氏(コラージュ作家)
5月20日(水)
玉村雅敏氏(慶應義塾大学教授)
横田浩一氏(横田アソシエイツ代表)
土井隆氏(coeath 代表)
5月27日(水)
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ソニー生命保険株式会社御一行様
5月28日(木)
友廣裕一氏(つむぎや代表)
蜂谷潤氏(うみ路代表)
6月8日(月)
本間勇輝氏(東北食べる通信理事)
江守敦志氏(食べる通信コーディネーター)
6月9日(火)
玉村雅敏氏(慶應義塾大学教授)
横田浩一氏(横田アソシエイツ代表)
6月10日(水)
永山由高氏(鹿児島天文館総合研究所 Ten-Lab 理事長)
6月22日(月)
渡部正教氏(MW代表取締役)
6月29日(月)
長野県小布施町まちづくり委員会御一行
6月30日(火)
山口勝洋氏(サステナジー代表取締役社長)
7月21日(火)・22日(水)
愛媛県西予市役所御一行様
7月28日(水)
島津忠之氏(島津工業観光事業本部営業部長)
有村吉朗氏(昭和製菓株式会社代表取締役社長)
7月30日(木)
天米一志氏(五星パブリックマネジメント研究所所長)
7月31日(金)
永山由高氏(鹿児島天文館総合研究所 Ten-Lab 理事長)
七枝大典氏(MBC ラジオディレクター)
●5年間の目標
日本で一番面白い人が集まる町
長島の感性を磨く旅(新規)(実施済)
町の関係者みんなで先進地に足を運び、キーパーソンと意見交換し、先進事例
を共有することが地域づくりの第一歩である。
平成27年7月31日~8月4日に、町長、副町長、役場職員、町会議員、漁
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協組合長、商工会副会長、信用金庫支店長等の産官学金労言のメンバーで、以下
のとおり各会の第一人者と「交流」する「長島の感性を磨く旅」を実施した。
これからも「長島の感性を磨く旅」を継続する。
① 東京都新宿区「おもちゃ美術館」〈案内:馬場副館長〉
② 代官山蔦谷書店
③ 山梨県北杜市清里「萌木の村」〈案内:萌木の村舩木村長(観光カリスマ)
④ 長野県川上村〈案内:藤原川上村長(全国町村会会長)〉
⑤ 長野県小布施町〈案内:市村小布施町長(観光カリスマ)〉
⑥ 石川県能美市 菜園生活「風来」〈案内:西田栄喜店長〉
⑦ 富山県氷見市〈案内:本川氷見市長(マニフェスト大賞優秀賞受賞)〉
〈大南信也 NPO法人グリーンバレー理事長との意見交換(要旨)〉
・地域づくりは、みんなでいいものを共有することから始まる。あの時すごく気
分が良かったなとかワクワクしたなといった感覚をみんなで共有することが
次への挑戦につながっていく。
●5年間の目標
日本で一番面白い人と「交流」する町
職員の市町村相互交流(新規)(実施中)
長島大陸の職員の最大の課題は、地元に住み続けているため、その良さや課
題に気づいていないことである。
これまで長島大陸からは鹿児島県庁に出向することがほとんどであったが、
これからは気候や環境等が全く異なる地域と「交流」することも重要である。
そのため、富山県氷見市と「地方創生における「ぶり奨学プログラム」の研究
と推進に係る覚書」を締結を始め市町村間の相互交流を進める。
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●5年間の目標
市町村間の職員相互交流100人(累計)
職員の採用年限の事実上の撤廃(新規)
優秀な人材に年齢は関係ない。長島町役場にとって一番優秀な人材が応募で
きるよう、採用年限を59歳まで引き上げ、同年限を事実上撤廃する。
併せて、職員の年齢バランスをできる限り平準化する。
●5年間の目標
日本で一番優秀な人材が応募する町
長島迎賓館への町民の招待(新規)
長島の魅力を満喫することができる憧れの宿泊施設(「長島迎賓館(仮称)」に、
町民希望者を招待するとともに、
「ぶり料理留学 In 長島」の際には、一流シェフ
の料理を町民に提供することで、町民の感性を磨くとともに、宿泊者・一流シェ
フとの「交流」を育む。
●5年間の目標
町民の招待300人(累計)
町民満足度80%
長島大陸の歴史・民俗への理解促進(新規)
「Origin(起源)を追求することで、Original(オリジナル)が生まれる。」
町民による長島大陸の歴史・民俗への理解は、教育的観点だけではなく、まち
づくりの観点からも重要であることから、町民の歴史民俗資料館の利用につい
ては、無料化を検討する。
また、歴史民俗資料館の「入館料」を「案内料」に改める。歴史・民俗資料を
ただ並べるだけでは、ほとんどの利用者には伝わらない。伝わるのは歴史・民俗
マニアだけである。マニアではない利用者に伝えるためには、丁寧で楽しい説明
が必要であり、丁寧で楽しい説明を続けることで、利用者の満足度の向上につな
げるとともに、町民との「交流」を促す。
あわせて、お茶・コーヒー・長島特産の赤巻き等を提供することで、もともと
歴史・民俗に興味を持っていない人も利用しやすい施設にする。
歴史民俗資料館の名称について、より親しみやすい名称に変更又は愛称を公
募する。併せて、ウォシュレットの導入等老朽化する施設の改善も進める。
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●5年間の目標
町民の利用者倍増
町民満足度80%
長島大陸特使の任命(新規)(実施中)
「ぶり料理留学 In 長島」で招聘した一流シェフ等町民と「交流」し、
「長島を
一緒に育てたい」という思いを持った方を長島大陸特使に任命する。
長島大陸特使は、長島大陸の広報(観光案内)、パスポートの発行(大陸内施
設の割引券の付与)、移民受け入れの相談(移住・定住の相談)、在外国民の保護
(長島大陸関係者との「交流」)等を任務とする。
●5年間の目標
長島大陸特使の任命
200名
地方創生の右腕登用(地域おこし協力隊の活用)(新規)(募集中)
長島大陸の地方創生を加速させるため、必要な人材のヘッドハンティングを
行う。これまで長島では地域おこし協力隊を募集していなかったが、同制度を
積極的に活用して、地方創生の右腕として登用する。
●5年間の目標
地域おこし協力隊の登用0人→15人(累計)
※地域おこし協力隊の登用は、他政策と併せ、合計60人
長島大陸陸上実業団の創設(地域おこし協力隊の活用)(新規)
長島大陸は、島一周駅伝が毎年開催される等陸上が盛んな土地である。
一方、日本全体では、陸上の社会人実業団が年々減少しており、紙一重の差で実
業団に入れない学生等が多数存在する。そうした学生等の受け皿(=「回遊人材
を受け止める町」長島における社会課題の解決)として、地域おこし協力隊を活
用して、長島陸上実業団を創設する。
2020年までのニューイヤー駅伝出場を目指し、憧れの連鎖を生み出す。
地元小・中学生や島一周駅伝の指導にあたるとともに、近隣の高校等の陸上練
習を受け入れる。また、出身大学等の学生を中心にスポーツ合宿の振興を図る。
●5年間の目標
ニューイヤー駅伝の出場
地域おこし協力隊の登用0人→30人(累計)
※地域おこし協力隊の登用は、他政策と併せ、合計60人
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基本目標3
若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
(3)婚活・出産・子育て支援の拡充(長島すこやかプロジェクト)
人口減少の克服のためには、子づくり・子育てしやすい環境の整備が不可欠
である。
長島大陸の出生率は、2.0前後で推移しているが、ライフステージに応じ
たきめ細やかな支援により、子どもを産みたい人が更に子どもを産みやすい
環境を整え、「日本一出生率が高い町」を目指す。
長島・獅子島婚活プロジェクト(継続)
未婚化・晩婚化は、女性の社会進出や自立等価値観の多様化の側面がある一方、
過疎化や地域活動の減少等社会環境の変化により、独身男女が出会う機会が減
少していることも一因である。
そこで、町内外の女性を招待して独身男女の懇親を深めるイベント(「長島・
獅子島婚活プロジェクト」)を開催し、花嫁不足の解消及び若者の定住を促進す
る。
その際には、好みの異性をそれぞれ3名聞く等自由意志を尊重した上で成婚
率をできる限り高める工夫を行うこととする。
●5年間の目標
参加者 男100名
成婚者(組)10組
女性100名
全国トップレベルの子宝お祝い金の支給(拡充)(実施済)
長島大陸における出生率は、2.06(H20~H24)で過去5年間よりも
0.1ポイント上昇しており、全国的に見ても高い水準を維持している。
しかしながら、冒頭で述べたように15歳~19歳人口の減少に伴い親世代
も減少していることから、長島大陸の住みやすさ、特に子育て環境の良さを親世
代に理解していただき、移住・定住に結び付けることが最も重要である。
新たにスタートした「子ども・子育て支援新制度」や町独自の子育て支援策と
の相乗効果により出生数の増加につなげるとともに、子育て環境の良さを町内
外にPRし、UIターンを含めた親世代の人口増加につなげていく。
これまで第3子以降に支給していた子宝お祝い金を大幅に拡充し、第1子か
ら支給することとした。
旧制度
第3子20万円、第4子30万円、第5子40万円、
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新制度
以降1人増えるごとに10万円プラス
第1子10万円、第2子20万円、第3子30万円、
以降1人増えるごとに10万円プラス
●5年間の目標
子どもを産みやすいと考える町民80%
島の子育て保険の創設(新規)(協議中)
獅子島婚活プロジェクト等を通じて、獅子島地区では町外からの移住者によ
る子育てが増えてきているが、島内に保育所がなく、両親が働きにくい状況にな
っている。
一方、離島の獅子島では保育士の確保が困難であり、仮に本島から保育士を派
遣した場合でも、航路の都合上、高いニーズがある延長保育ができない。
そこで、子育て経験がある島のおじいちゃん、おばあちゃんが島の子どもを
預かる(育てる)ことで、働きやすい環境を整備するとともに、おじいちゃん、
おばあちゃんにとっても生きがい・やりがいが生まれることになる。
しかしながら、他人の子どもを預かることについては様々なリスクがあるこ
とから、おじいちゃん・おばあちゃんが子どもを預かることに躊躇している状況
である。
保険会社等と連携して、
「島の子育て保険」をつくるとともに、獅子島から新
しい子育てモデルを日本全国に広げていく。
●5年間の目標
利用者・預かり者満足度80%
保育所の改築(新規)
長島大陸における子育ては、共働き家庭が主流となっており、保育所における
保育や子育て支援の拡充が急務となっているが、町内6か所の私立保育園のう
ち、5か所は耐震基準に適合してしない老朽施設である。
今後における幼児期の学校教育や保育の「量の拡充」や「質の向上」を図るた
めに認定子ども園への移行を推進するものとする。
その第一段階として、私立保育園の建替え・改築等の事業に対して国の補助金
等を活用した積極的な財政支援を行う。
●5年間の目標
町の財政状況への影響を考慮しつつ、町内の私立保育園の建替え・改築等の
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事業に補助金を交付する。
平成27年度 1園
平成28年度
平成29年度
1園
1園
平成30年度
平成31年度
1園
1園
診療所に子ども専門の待合室の設置(新規)
長島診療所には、子ども専門の待合室がなく、病気になった大人と同じ部屋で
待たなければならないため、子どもの利用者が少ない状況である。
診療所の中や診療所のそばに、アニメキャラクター等子どもが思わず楽しく
なる子ども専用の待合室を整備することで、子どもの利用者を増やすとともに、
診療所の経営改善につなげる。
●5年間の目標
保護者・子どもの満足度80%
獅子島航路の島民無料化(新規)
長島本島と獅子島を結ぶ架橋の実現は悲願であり、現在7億円の建設準備金
を積み立てている。
しかしながら、獅子島架橋の実現は未だ目途が立っていないところである。
「離島航路は島民にとって道路そのものである。
」
獅子島航路の利用は、教育・医療・通勤等生活の全てにおいて金銭的な負担が
大きい。獅子島地区で人口の減少が続いていることを真摯に受け止め、財政状況
を勘案しつつ、獅子島航路の島民無料化(自動車は高速道路と同レベルの料金負
担)について積極的に検討する。
●5年間の目標
離島の生活に不便を感じる島民
50%以下
長島留学(新規)
都会の若者を「長島留学」という形で受け入れ、都会の若者と長島の住民との
「交流」を育む。長島を「第二の故郷」とする若者を育てる。
●5年間の目標
参加者満足度80%
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獅子島の子落とし塾(新規)(募集中)
獅子島の環境を最大限生かし、現役大学生が勉強のやり方等を教え、島民が自
分の孫のように応援する高校生のための集中自学合宿(=「獅子島の子落とし
塾」)を開催する。
「人も地域もダイヤモンド。光の当て方で輝き方が変わる。」
(獅子島の環境の生かし方)
① 離島 → 都会の高校生にとっては船に乗るという特別な体験
② 道が狭く自動車が走りづらい → 静かで落ち着いた環境を提供
③ ADSL や光ファイバーが整備されていない → ネットに逃げられない
④ 小学校は閉校 → 活用できる公共施設が多い
⑤ 高齢化率40% → 自分の孫のように応援する島民が多数
その際には、地元高校生だけではなく、水俣港からの定期航路等を活用して、
西九州を中心に全国から高校生を募集する。獅子島の落ち着いた環境の中で、他
校の高校生と切磋琢磨することで、高校生の気づきを促す。
「獅子島の子落とし塾」の定着とともに、高校生向けの実験教室や出前授業等
を実施する企業等と連携を行い、高校生にとって魅力的な場に育てる。
一緒に食事をする、みんなで出迎え・見送りする、激励の手紙を送る等の島民
との「交流」を通じて、獅子島を「第二の故郷」とする塾卒業生を育てる。
また、若者と「交流」することで、島民の活力向上につなげる。
島民に無理のない形で続けていくことで、獅子島に高校生・大学生がいる環境
を定着させていく。
●5年間の目標
参加者満足度80%以上
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ぶり奨学金の創設(新規)
高校が存在しない長島大陸においては、多くの高校生が長島大陸の外での寮
生活を余儀なくされ、若者の流出につながっている。また、寮費等が家計の大き
な負担になっており、経済的事情から出生率の伸び悩みにつながっている。
そこで、子どもが高校・大学等に進学したときに、寮費等進学に必要な費用を
保護者に支給する「ぶり奨学金」を創設する。
「ぶり奨学金」においては、回遊魚の鰤にちなみ、高校・大学等卒業後、長島
大陸に戻ってきた(回遊)場合には、その期間の奨学金の返還を免除すること
し、また、出世魚の鰤にあやかり、それぞれの分野で地域のリーダーとして活躍
(出世)することを期待する。
制度設計の詳細については、
「地方創生における「ぶり奨学プログラム」の研
究と推進に係る覚書」に基づき、慶應義塾大学 SFC 研究所社会イノベーション・
ラボの助言を受け、富山県氷見市と共同で研究することとする。
●5年間の目標
子どもを育てやすいと考える町民80%
長島大陸に新しい高校を誘致・設立(新規)
高校が存在しない長島大陸においては、高校進学時に長島を離れて寮に入る
か、家族全員が高校所在地に転居することを余儀なくされ、15歳~19歳人口
の大幅な減少につながっている。
獅子島の子落とし塾等で高校生の動きを定着させつつ、専門性の高い高校の
誘致・設立や通信制高校の導入等新しい高校の誘致・設立に向けてあらゆる可
能性を模索する。
●5年間の目標
長島大陸に新しい高校を誘致・設立
地元高校生の50%以上進学
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基本目標4
時代に合った地域をつくり、安全なくらしを守るととも
に、地域と地域を連携する
(4)人口減少を前提とした公共施設の最適化と行政事業の集約と選択(長島ち
ょうどプロジェクト)
長島大陸では、交流人口の拡大等に積極的に取り組むが、長期的な人口減少は
避けられない。そうした中で、公共施設の最適化を図ることが不可欠である。
役場、文教施設、福祉施設、観光施設等町の全ての公共施設について、地区別、
耐用年数別の状況を網羅的に把握した上で、町民の意見を踏まえ、将来の人口
状況・財政状況等を考慮しつつ、これからの長島大陸に必要な機能を提供する。
その際には、従来の使用目的に捉われない柔軟な発想で対応する(例えば、廃
校を町営住宅に転用する)とともに、さまざまな機能をできる限り複合させて無
駄の少ない施設運営を心がける。
公共施設の最適化と併せて、交通や通信等現代生活において必要不可欠なイ
ンフラを整備する。
また、全ての行政事業について整理し、選択と集中を行う。
中学校の再編と併せた公共施設の集約(新規)
長島大陸では、長島版総合戦略に基づくさまざまな施策を行うが、当面は、親
世代の減少に伴い、15歳以下の人口減少を免れないことが予測される。
15歳以下人口の減少を踏まえ、専門教育の確保、部活の維持のためには、中
学校の再編に踏み切る必要がある。
仮に、中学校を再編した場合には、本島全域からスクールバスが運行されるこ
とから、その場所に、町民の意見を聴いた上で必要な機能(例:大浴場、診療所、
図書館、公民館、食事処等)を集約することについて、費用対効果や将来の人口
動態等を踏まえ検討する。
例えば、中学校の横に大浴場を併設した場合には、部活帰りの中学生が気軽に
温泉を楽しめるとともに、大浴場を利用する高齢者等と多世代「交流」を育むこ
とができる。
その際には、スクールバスと路線バスを一体的に運用することで、利便性と収
益性の向上を図る(川上村方式)。
また、町民や地元金融機関等から出資を募り、町内材を活用した木質バイオマ
ス事業や風力・太陽光発電、家蓄糞等の自然エネルギーを導入することも検討す
る(エコタウン構想)。
〈天米一志
五星パブリックマネジメント研究所所長との意見交換〉
- 36 -
・香川県まんのう町満濃中学校では、図書館・体育館について、中学生だけが
利用するのでは、無駄な時間・スペースが多いことから、広く一般町民も使
えるよう設計段階から工夫。土休日等はスポーツクラブ等と連携。
●5年間の目標
町民満足度80%
出水~蔵之元を結ぶ機関交通の拡充、町内交通の整備・集約(新規)
九州新幹線出水駅から蔵之元港を結ぶシャトルバスについては、長島大陸と
出水市を結ぶだけではなく、蔵之元から三和フェリーを通じて天草市牛深地区
とも通じる重要な路線である。牛深地区から熊本空港まで陸路で約5時間かか
るが、蔵之元港からのシャトルバスを使用すれば約3時間で鹿児島空港に行く
ことができる。
近隣自治体と連携し、生活交通路線等の補助制度をできる限り活用して、九州
新幹線出水駅から蔵之元港を結ぶシャトルバスを大幅に拡充する。
「電車からバスへ」
九州では、ななつ星、おれんじ食堂、指宿のたまて箱等豪華な滞在型電車が注
目を集めているが、電車で起きていることはバスでも起きる。
長島大陸が誇る景観を生かし、移動時間が長いという欠点を長所に変えるた
め、
「食材の宝庫」である長島大陸を満喫できる滞在型バスを走らせ、収益を確
保するとともに機関交通を補う。
併せて、近隣自治体と連携して、八代海周遊ルートの充実を図る。
また、仮に中学校の再編と併せて公共施設を集約した場合には、機関交通の整
備と併せて町内交通を整備・集約する。
●5年間の目標
出水~蔵之元を結ぶバスの大幅拡充
ADSL の利用実績等を踏まえた光ファイバーの敷設(新規)
町民の生活満足度を高める、新規ビジネスを誘致するためには、光ファイバー
の敷設が必要不可欠であり、民間企業に敷設を働きかける(民設民営)。
これまでの ADSL の利用実績や地理的・気候的条件等から、民間企業から敷
設の負担金を求められた場合には、費用対効果を踏まえ積極的に検討する。
●5年間の目標
光ファイバーの敷設されている世帯50%以上
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全ての行政事業の「見える化」、選択と集中(新規)
行政に対するニーズは多様化かつ専門化しており、一方、人口減少社会では
適正な職員配置を維持する必要があり、行政事業の選択と集中が欠かせない。
全ての行政事業について、その目的・内容・効果・予算・職員がかける時間等
を1枚紙にまとめて「見える化」するとともに、費用対効果が低いもの、目的
が重複するもの等について選択と集中を行う。
また、できる限り職員の負担の平準化を図ることで、職員の福利厚生とモチ
ベーションの向上を図る。
●5年間の目標
全ての行政事業の「見える化」
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(5)住民とのコンタクトポイントを生かした住民満足度の向上とマーケティ
ングの実施(長島したしいプロジェクト)
多くの住民にとって役場に来る機会は限られているが、限られた機会を生
かすことで住民満足度の向上と住民ニーズの把握に努める。
婚姻届けのデザイン化と婚姻届け提出時の演出(新規)
町役場には、転出・転入届等様々な届出が提出されるが、婚姻届けは人生の節
目であるとともに、誰にとっても喜ばしいものである。
婚姻届けのデザイン化と婚姻届け提出時の演出を行うことで、人生の節目で
ある婚姻について町を挙げて祝福する。
●5年間の目標
婚姻届け提出者の満足度100%
いつでも誰でもウェルカムの長島町役場(新規)(実施済)
多様性こそが創造力の源泉。新しいアイデアを出すためには、様々な関係者
との意見交換が欠かせない。
ドアをオープンにする、全国のお菓子が食べられる、美しい花を飾る等いつ
でも誰でウェルカムの長島町役場を実現。
また全国のまちづくりの資料等を集めるとともに、ホワイトボードを整備し
てアイデアを出しやすい環境を整備する。
●5年間の目標
長島町役場への来訪者満足度80%
〈本川裕治郎 富山県氷見市長との意見交換(要旨)〉
・ホワイトボードは、思いついたことをすぐに文字にして、絵にして、みんな
で共有することができる。
・オープンな会議室で楽しそうにワークショップをやっていたら、みんな来た
くなる。
全ての転出者からのアンケート調査(新規)(実施済)
全ての転出者から、転出の理由、長島町のよかったところ、長島町の改善し
てほしいところ、広報ながしま等の送付希望についてアンケート調査を実施。
1年間を通じて、具体的な転出の理由等を把握することで、今後の長島町の行
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政に生かすとともに、希望者に広報ながしま等を送ることで、引き続き長島に
関心と愛着を持ってもらう。
●5年間の目標
転出の理由等の把握・分析
- 40 -
(6)美しい長島づくり(長島はなやかプロジェクト)
長島に住む人が「誇り」を持つ、長島を離れた人が戻りたくなる、長島を訪
ねたくなる、長島の住民と「交流」したくなる、長島で新しいことを始めたく
なるためには、長島の風景・気候を活かした「美しい長島づくり」が不可欠で
ある。
石積みと花の町の継続・深化
長島大陸においては、島内1周約40キロにおいて、地元産の自然石を積み上
げた花壇を四季折々の花々で彩る「ぐるっと1周フラワーロードづくり事業」を
進めている。
全国の自治体の中で唯一の「景観推進課」が中心となり、商工会や自治公民館、
学校等と連携して「石積み花壇」を整備。それぞれが自宅や会社前の区間を自分
の花壇として管理、「100m競争」等美しさや手入れ状況が競われている。
「次の世代に美しい町を引き継ごう」
小さな石積みは大手資本が入りにくい分野、地元の雇用対策や技術の継承に
もつながっている。また、石積みは一度造ると長く使える利点もあり、除草の負
担も軽減される。
「石積みと花の町」を継続し、深化させていく。
(内閣府
分権クローズアップ[地方分権改革の旗手]紹介資料)
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〈舩木上次 萌木の村社長との意見交換(要旨)〉
・地元の石を、道路の縁石として丁寧に並べると、美しい街ができる。アスフ
ァルトは風雪でいずれ朽ち果てるが、昔から地元にある石は時間とともに風
合いが増してくる。そして、アスファルトは東京の資本に流れるが、石積み
は人件費として地元に還元される。材料費はかからない。もともとアスファ
ルトは石が少ない東京にふさわしいもので、田舎には田舎の道がある。
●5年間の目標
長島大陸の景観に「誇り」を持つ住民80%
夢追い花フェスタ会場の魅力向上(新規)
長島大陸の春のイベント「夢追い花フェスタ」には、数万人の観光客が訪れる。
しかしながら、
「夢追い花フェスタ」会場から花や海を一望すると、電線・電
柱が視界を遮っており、撮影スポットが少ないのが課題である。
サンセット長島(旧国民宿舎)の取り壊しとあわせて、電線・電柱の地中化を
図る。
また、道路や駐車場というありふれた空間にこそ、非日常の喜びを取り入れ
るため、長島大陸の石でつくった花(石花百乱)等を集中的に整備する。
「夢追い花フェスタは、花も夕陽も海も綺麗であるが、一番綺麗なのは、スタッ
フの笑顔である。」
滞在時間を長くすることで、スタッフ等と会話する時間を増やし、町民との
「交流」を促す。
〈市村良三 長野県小布施町長との意見交換(要旨)〉
・田舎だからこそ中心部が必要。田園風景と修景地区のコントラストが美しさを
生み出す。
●5年間の目標
お客様満足度80%
リピーター率30%
長島大陸に生長する竹の活用(新規)
長島では1年を通じて様々な筍を食べることができる等たくさんの竹が生長
しているが、ほとんど活用されていない。九州新幹線つばめや笠沙恵比寿等を参
考に、公共空間において「竹」をランプや簾等にデザインすることで、
「美しい
長島づくり」を進める。
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●5年間の目標
長島大陸の景観に「誇り」を持つ住民80%
長島大陸の象徴「行人岳」の活用(新規)
長島大陸の象徴「行人岳」からは、島の特権を生かして、360度海や大地を
眺めることができ、朝日と夕日の両方を満喫することができる。
また、春には鶴の北帰行を見下ろせる全国唯一の場所である。更に、夏は八代
海に現れる幻想的な蜃気楼を見ることもできる。
「行人岳」を有効に活用して、長島大陸の「誇り」を育む。
●5年間の目標
長島大陸の景観に「誇り」を持つ住民80%
日常使いできる豊かな空間の創設(新規)
長島大陸の養殖場を一望できる針尾公園等に、図書コーナー、カフェスペース、
キッチンコーナー等を設けることで、町民が日常使いできる豊かな空間をつく
る。
町民の異業種・多世代「交流」を促すとともに、町外からの観光客との「交流」
を促す。
●5年間の目標
長島大陸の景観に「誇り」を持つ住民80%
お客様満足度80%
長島裏道物語(新規)
起伏が激しい長島大陸では、変化に富んだ景色を満喫することができる。白
い風車、赤土のじゃがいも畑、透きとおった海、橙色の夕陽を一度に見ることが
できるのは長島大陸だけの特権である。
長島大陸だけの景観を存分に生かすため、「長島裏道物語」をスタートする。
これまでの一般的なスタンプラリーは、行政側が行ってほしい施設等を一方
的に並べるだけで、必ずしもお客さん満足度が高くなかったが、長島裏道物語で
は、住民しか知らない隠れた景色を観光客が探検する。
「七つ集めると願い事がかなう」
スタンプの設置場所は全て裏道。どこにあるか分からないため、住民に聞くし
かない。そこから住民との会話、住民との「交流」が始まる。長島大陸の一番の
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財産は、町民の笑顔である。
「観光から交流へ」
「長島裏道物語」では、裏道の探検を通じて、住民との「交流」を育む。
また、町民も知らない他の地域の美しい景色を発見することで、長島大陸の
「誇り」を育む。
●5年間の目標
町民との会話を楽しんだ参加者1,000人(累計)
リピーター率30%
長島大陸の景観に「誇り」を持つ住民80%
若手アーティストの育成・交流(地域おこし協力隊の活用)(新規)
芸術大学や美術大学を卒業しても、アーティストとしての仕事は少なく、志半
ばで夢を諦める若者が少なくない。回遊人材を受け止める町・長島では、地域お
こし協力隊を活用して、若手アーティストを育成する。
アーティストやその仲間と町民の交流を促すことで、町民の美的感覚を養う
とともに、アーティストが町で制作することで、長島大陸の「誇り」を育む。
「30年後の教科書に、国立美術館に」長島大陸を舞台にした作品が取り上げ
られることをみんなで夢追う。
●5年間の目標
長島大陸の景観に「誇り」を持つ住民 80%
地域おこし協力隊の登用0人 → 15人(累計)
※他政策との合計60人
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京
全ての補助金に出生率係数を乗じるよう国に働きかけ(新規)(実施中)
長島大陸では上記のとおりあらゆる手段を通じて、子どもを生みやすい・育
てやすい環境・働きやすい環境を整備し、
「日本一出生率が高い町」を目指す。
国においては1990年のエンゼルプラン以降、新エンゼルプラン、新新エ
ンゼルプラン等様々な政策を行ってきたが、出生率の V 字回復には至ってい
ない。
少子化は静かな有事である。国の喫緊の課題として出生率を V 字回復させ
るためには、従来の枠にとらわれない斬新な政策が必要である。
全ての補助金に出生率係数(出生率増加係数)をかけるなど地方自治体の
先進的な取組を強力に後押しするよう国に働きかける。
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【実施体制】
町長を本部長とし、全ての所属長を本部員とする「長島町まち・ひと・しごと
創生総合戦略推進本部」を平成27年4月10日に設置したところであるが、
「長島版総合戦略」の実施に当たっては、本部長である町長のリーダーシップの
もとそれぞれのプロジェクトについて従来の課に捉われない最適なプロジェク
トチームを立ち上げるとともに、国・県・町内外の民間企業・長島版総合戦略の
策定委員・町民等の力を最大限生かす。
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長島町地方版総合戦略策定委員
(産)
古田義富
長島町商工会会長
尾道榮二
入口良美
だんだん市場社長
夢ながしま(株)代表取締役
杉本真輝
脇田恵子
杉本酒造(合)社長
レガーレ・ワキタ
(株)美水代表取締役社長
(官)
◎川添健
石塚政廣
長島町長
長島町副町長
●井上貴至
村田研史
長島町副町長(地方創生担当)
長島町教育長
(学)
○玉村雅敏
青木利博
脇村洋一
大宮登
二村貴大
慶應義塾大学総合政策学部教授
長島町学校校長協会会長(川床中学校校長)
長島町学校校長協会副会長(鷹巣小学校校長)
地域活性学会会長 高崎経済大学地域政策学部教授
獅子島の子落とし塾塾長 早稲田大学法学部4年
(金)
野添政一郎
田ノ上俊輔
源田浩
鹿児島相互信用金庫長島支店長
鹿児島相互信用金庫西長島支店長
三井住友海上公務開発部開発室長
(労)
○長元信男
倉津信秀
金子優治
外山茂久
増川雅也
東町漁協組合長
北さつま漁協東事業所所長
鹿児島いずみ農協東事業所所長
鹿児島いずみ農協長島事業所所長
ハローワーク出水事務所所長
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(言)
松島晋也
本間勇輝
横田浩一
North Satuma Jounal 編集長
東北復興新聞発行人
横田アソシエイツ代表
(美)
城雅典
田中稲翠
陶芸家
南画家
MIO
コラージュ作家
(食)
木原清
山下英樹
高橋博之
友廣裕一
蜂谷潤
(育)
小田明美
兼美智
下平忍
鹿児島県すし商生活衛生同業組合理事
幸柳寿司大将
獅子島屋代表 島のごちそう代表
東北食べる通信代表
(一社)つむぎや代表
(一社)うみ路代表
主婦 教員・保育士免許保持者
Diana 美智
アーティスト活動 川床中学校図書指導員
(なんでも相談員)
大南信也
NPO 法人グリーンバレー理事長
大宮透
慶應 SDM・小布施町ソーシャルデザインセンター主任研究員
小田切徳美 明治大学農学部教授
西田栄喜
菜園生活「風来」店長
舩木上次
萌木の村株式会社社長 観光カリスマ
凡例
◎:委員長
○:副委員長
●:事務局長
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