持続可能に管理された カナダの自然林には より健康な生態系が 存在する

自然林と人工林
自然林の持続可能な伐採 ー 人工林に比した環境上の利点
自然林から生まれる林産品の環境上の利点は、人工林からのそれを上回ります。森林ガバナンスと厳格な法規
制、そして第三者による森林認証規格という確固とした制度に準じて持続可能に管理されたカナダの自然林は
健康な生態系を有します。生物多様性の維持や生態系の粘り強さ、水の浄化、炭素貯留、様々な生物の生
息地といった環境面での恩恵は人工林の比ではなく、エコツーリズムなどのレクリエーション面での可能性もまた、
自然林ならではのものです。
人工林とは一言で言うと、主に植栽もしくは人工的な播種によって
できた林分であり、在来樹種による半自然林も、外来種によって造
林されたものも含みます。人工林は一般的に、樹種構成においても
多様性においても非常に限られていること、自然林と見分けることが
できます。
林地ではなかった場所で造林がなされると、数々の利益が生まれる
可能性があります。地域社会に木材や薪、あるいは果実など木材
以外の林産物がもたらさせるかもしれません。また良好に管理されて
いれば土壌の劣化や侵食を防止し、水質や空気質も改善すること
が可能です。しかしこうした利益において、人工林が持続可能に管
理された自然林に勝ることは決してありません。
持続可能に管理された
カナダの自然林には
より健康な生態系が
存在する
農業としての造林
カナダにおける植樹
生態学の観点から見ると、単一の外来種による造林は林業ではな
く、農業と考えられるべきです。カナダの自然林とは異なり、人工林は
増えゆく人口を養うための作物を生産しうる耕作地を使ってしまいま
す。人工林のマイナス面は特に、人工林のために自然林その他の貴
重な生態系が一掃されてしまう場合に顕著です。その影響は世界
中で報告されており、以下はその一例です。
カナダでは植栽は育林手法の一つではありますが、それが人工林を
作るということにはつながりません。植えられる苗木は伐採された木々
と同じ、その土地で育ってきた樹種を取り混ぜたものです。結果として
伐採された林分は(法で義務付けられているように)再生され、森林
は従来通りの特性を維持することになります。森林の種類によっては
植栽が必要とされておらず、植栽がなくても自然に再生するところも
あります。
»» 本来の生態系が単一種に代替されたことによる生物多様性
の減少と損失
»» 水循環の変化による水源の枯渇
木材であれ紙パルプであれ、可能な限り持続可能に管理された自
然林から産まれたものであるべきでしょう。
»» 侵食や土壌流出による河川や渓流の劣化
»» 殺虫剤その他農薬の使用による水質汚染
大規模な造林が行われる場合はまた、社会的な悪影響を及ぼす
場合もあります。最悪の場合はその土地ならではの自然やコミュニテ
ィが完全に覆されており、その多くは暴力的なものです。
人工林の支持派は、人工林は自然林に対する伐採圧力の低減と
いう重要な役割を担っていると主張しますが、問題は多くの場合に、
人工林が自然林の転用によって作られていることにあります。自然林
が人工林に取って代わられることがあってはなりません。たとえそれが
様々な、新たな製品を生み出すためであってもです。
単一樹種による人工林(左)と自然林(右)
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