第6号 - 保坂内科クリニック

第6号
医療法人社団 群仁会
保坂内科クリニック
平成25年2月発行
管理栄養士
黒嶋
綾子
※100g当たりの数値
※★は特に多い数値です。
エネルギー
カリウム
リン
目安やポイント
ほたて(生)
72kcal
310mg
210mg 中1個約40g(耳・卵つき)
ほたて(蒸)
100kcal
330mg
250mg 中1個約28g(耳・卵つき)
さやえんどう(生)
36kcal
200mg
にら(生)
21kcal
★510mg
にら(茹で)
茹
31kcal
400mg
g
みつば(生)
20kcal
★500mg
みつば(茹で)
20kcal
270mg
54mg
みずな(生)
25kcal
400mg
64mg 1束約80g
いちご(生)
34kcal
170mg
31mg 中1粒15g
グレープフルーツ
38kcal
140mg
17mg 1玉約200g(皮つき)
63mg 1本約10g
31mg 1束約150g
26mg
g 64mg 根みつば1束約50g
「ほたて」などの貝類は火を通すとうまみ成分が凝縮して小さくなるのに加え、
栄養価が高くなる食材のひとつです。小さいとついつい食べ過ぎてしまうので注意が
必要です。特にほたての卵部分はリンが多いので控えたほうが良いでしょう。
にら・みつばは、茹でることによって大幅なカリウム減少ができます。
火が通りやすい分、直接料理に使用しがちですが、一度茹でてから使用する事を
おすすめします。
春の果物の代表である「いちご」はカリウムが多い食材ですが、ビタミンが豊富です。
ビタミンCなどの栄養素が手軽に摂取出来る為、「少量を毎日食べる事」を
おすすめします。1日3粒程度の摂取が適量です。
春(3月・4月)の野菜類は食物繊維や水溶性のビタミン類が多い食材が豊富です。
地物の山菜はまだもう少し先の話ですが、道外からの山菜や山菜の水煮・真空パック等が
スーパーに陳列されてきますね!山菜類は煮ても水に浸けてもカリウムが流れづらい食材
ですので、食べ過ぎには気をつけましょう。
食事の塩分のお話です。皆さんは日頃から塩辛いものを食べるのを避け、減塩に心が
けているかと思われます。透析患者様の場合、ナトリウム(塩分)を摂りすぎると、
高血圧や浮腫を引き起こし、心臓に負担がかかってしまいます。
さらに口が渇いてしまい、水分を多く摂ってしまいがちになります。
調味料を上手に使って塩分の摂りすぎに注意しましょうね!
透析患者様の塩分摂取量は1日平均5g以下とされています。
数字で言われても良くわからないと言う方も多いですね・・。
調味料に含まれる塩分1gの量を見てみましょう・・★
調味料に含まれる 塩分1g の量
食塩
小さじ1/6杯
醤油
小さじ1杯
減塩醤油
大さじ2/3杯
みそ
小さじ1と1/2杯
バター
大さじ4杯
ウスターソース
小さじ2杯
ケチャップ
ケチ
プ
大さじ2杯
フレンチドレッシング
フレンチドレ
シング
大さじ2杯
マヨネーズ
マヨネ
ズ
大さじ4杯
オイスターソース
小さじ1と1/2杯
梅干し(中)
1/2個
ポン酢
大さじ1/2杯
コンソメ(顆粒)
和風だし(顆粒)
小さじ1/2杯
めんつゆ(3杯濃縮)
大さじ1/2杯
上記の通り、塩や醤油、みそなど和風の調味料は塩分が多く、ドレッシングや
ケチャップ、マヨネーズなどの洋風の調味料の方が塩分は少なめです。
和食は摂りすぎると塩分とりすぎの傾向になりますので、マヨネーズを使用した
サラダやチキンライス、ムニエル等の洋食もメニューに取り入れましょう!!
おかずの全品を薄味にしてしまうと、全部が味気なくて食欲低下につながる事が
ありますので、メインの1品は普通の味付けにして食べ、残りのおかずは無塩
もしくは減塩にして食べると食事にメリハリが出来て良いでしょう。
次号では、加工食品の食塩量についてお話ししたいと思います。
編集後記
日が少しずつ長くなり、徐々に春を感じてきましたね・・・。
1日1度の室内の空気の入れ替えが、脳に刺激を与え、自分の体温調節がうまく機能する
節
そうです。まだまだ寒い日が続きますので、日中の太陽が射してあたたかい時に
数分間でも窓を開けて空気を入れ替えるのも良いですね!
次回の「お食事通信」は4月発行予定です★