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びわ湖大津館
建物のご案内
●2000 年 大津市指定有形文化財登録
●2007 年 経済産業省 近代産業遺産群認定
びわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル本館)は、1934年(昭和9年)に外国人観光客の誘致を
目的に建てられました。当時、国は国際観光の振興を目的に全国の有名観光地でホテルの建設
を始めましたが、現存するものはきわめてわずかです。鉄筋コンクリート地下1階地上3階建
てのこの建物は、桃山様式と呼ばれる和風の外観と洋風の内観のデザインが特徴的で、琵琶湖
の風景と古都大津の風土に見事に調和したものです。特に、1階「桃山」は、その名にふさわ
しく格天井の桃山風になっており、当時は落ち着いた雰囲気の食堂として使用されておりまし
た。設計は、東京歌舞伎座や明治生命館等を設計されたことで有名な「岡田建築事務所(岡田
信一郎創設)」によるもので、ホテル時代には『湖国の迎賓館』として、昭和天皇を始め多く
の皇族の方々、ヘレン・ケラー、ジョン・ウエイン、川端康成など多分野の著名人をお迎えし、
名実ともに県下唯一の格式を持ったホテルとして営業しておりました。
1998年(平成10年)、琵琶湖ホテルが新しく浜大津に移転することになり、この建物
の取り壊しを惜しむ多くの市民の声に応えて、大津市が保存の為に敷地を含め買収するととも
に、大規模な補強、改修工事を行ないました。そして、2000年(平成12年)9月には大
津市指定有形文化財に登録され、2002年(平成14年)4月から多目的文化施設「びわ湖
大津館」として新たに開館しております。
現在、館内にはびわ湖が一望できるレストランやショップの他、貸会議室・貸ホールや市民
ギャラリーなどがあり、市民集いの場として利用されています。
◼◼◼ びわ湖大津館
館内15のなるほど・みどころMAP
木製建具
◼◼◼
匠の技 唐草飾り
1階の1部には、当初からの木
製の窓枠が残されております。
また、
「桃山」の木製建具には、
共通の装飾である唐草文様が
使用されており、1948年
(昭和23年)まで外窓として
使用されていました。
建設当時、窓枠は木製で隅には唐草文様の透かし彫りがついておりまし
たが、改修前にはほとんどなくなっており,唯一「桃山」に残されてい
た文様から外側建具に唐草文様を復元することが出来ました。
「桃山」謎の小部屋
「桃山」は、当初食堂として使用されておりましたが、後にはコ
ンサート会場等として使用されるようになりました。桃山を入る
とすぐに、欄干のついた小部屋に気づかれることでしょう。この
部屋は楽器演奏の為に使用されたという説もありますが、本当の
ところは定かではありません。
※
桃山の⾒学をご希望の⽅はフロントまでお申し出ください。
照明器具
「桃山」の照明器具は建築当時のもので、改修工事で
は部品の取替えや修理を⾏いましたが、その灯りは現
在もなお訪れる人々を温かく照らし続けております。
匠の技 寄木張り
ホテル時代に使われていた当時のカーペットを剥がす
と、その下からは小さな木の板を組み合わせた美しい寄
木張りの床が現れました。素晴らしい職人の技を今後も
引き継ぐ為にも、
「桃山」やロビ-などは補修し復元して
おります。なお、客室からも⼆種類の木を組み合わせた
寄木張りの一部が⾒つかつております。
両替所の格子
一階フロント横の真鍮で出来た格子は、かつての国際ホテ
ルとしての面影をつたえる貴重なものの一つとなってお
ります。外国人観光客の楽しそうな声が今も聞こえてくる
ような気がします。
真紅のカ-ペット
玄関扉
扉を縁取る真鍮の装飾⾦具は、⻑年の歳⽉により色あせておりましたが、全ての⾦具
はずし「洗い」と呼ばれる修復再⽣技術により、かつての輝きを取り戻すことが出来
ました。
タイル張り
工事中に、勾欄の色と
同様にタイル張りが
発⾒されました。一階
の外側廊下を回廊の
ように 巡っていた
ことを証明するもの
で、大変貴重な発⾒で
したので、1階北側回
廊に復元されており
ます。
一階ロビ-にあるマリンブル-の縁取りのある真紅のカ-ペッ
トは、建設当時の写真や従業員の話を聞き再現したもので、⾒事
なコントラストを表しております。
エレべ-タ-
1階ロビー正面にあるエレベ-タ-は、
1957年(昭和32年)に設置された
ものです。どことなく懐かしさのある停
止階表示部分などを、設置当時のまま補
修して再利用しております。
緑⻘色の屋根
⻤⽡
正面⽞関前で目を引く⻤⽡はひび割れ
等が⾒つかったことで、今回新たに市内
の業者に依頼、製造されたものに取替え
ておりますが、大津はかつて⽡の産地で
有名だったそうです。
桧皮色(ひわだいろ)の手摺り
勾欄(こうらん)と呼ばれる建物の外側の手摺りは、鮮やかな朱色と考えられていましたが、
建築当初の状態に復元、改修工事を進める際に、桧⽪色(ひわだいろ)であることが判明し
ました。銅版の赤銅色と調和された色つかいとなっております。
勾欄(こうらん)が復元された色であるのに対して、屋根⼆千平⽅メートルを銅板でふきなおされる際に、銅板
の色をあえて慣れ親しんだ緑⻘色に、大屋根と小屋根とも化学処理を施されております。
風鐸(ふうたく)
風鐸は、ホテル時代には軒下の照明
として使用されておりましたが、現
存するものは2基しかなく、新たに
25 基を復元し大屋根に吊り下げて
おります。
匠の技 回廊の装飾
外側の廊下の下部、一階から⾒上げ
ると廊下の天井部分は、型枠に詰め
込んだモルタルを接合する「繰型出
組(くりかただしくみ)」という技
法で造られていましたが、改修工事
を始めるまではわからなかったよ
うです。今日ではこの技法は難しい
ものとなっているようです。
2階にはびわ湖が一望できる展望テラスがございます。
また、3階には旧琵琶湖ホテル時代の思い出が詰まった展示室もございます。
(見学無料・自由にご覧ください)