高齢者肺炎球菌を受ける前に

高齢者肺炎球菌を受ける前に
高齢者の肺炎球菌について
健康な人でも、のどや鼻などにいる病原菌で、病気や高齢等で抵抗力が落ちると、菌が活動をはじめ、
肺炎や中耳炎、敗血症、髄膜炎などを引き起こします。特に肺炎は日本人の死亡原因の第3位であり、
成人の肺炎のうち肺炎球菌が原因とされる肺炎は 25~40%と、最も頻度が高いです。
高齢者肺炎球菌ワクチンについて
肺炎球菌ワクチンは約90種類ある肺炎球菌のうち、高い頻度で確認される、
23 種類の型について予防するワクチンです。接種することにより、肺炎球菌が
原因となる感染症を予防したり、かかったとしても、重症化しにくくなります。
接種量は、0.5ml を1回筋肉内又は皮下に注射します。1回接種すると健康な人
で5年ほど効果が持続するといわれています。ただし、過去にこのワクチンを受
けたことのある人が、5 年以内に再接種した場合には、強い副反応が出ると言われているため、再接種す
る場合は前回接種から十分な間隔を確保し、必要性を慎重に考慮して行うこととされています。
(過去に接種したことのある方は、定期接種の対象となりません。)
予防接種の副反応について
稀に報告される重い副反応としては、アナフィラキシー様反応、血小板減少、ギランバレー症候群、蜂
巣炎様反応等が報告されています。その他、以下のような副反応の報告があります。
頻度
症状
5%以上 接種部位の痛み、熱感、腫れ、発赤
1~5% 全身倦怠感、違和感、悪寒、発熱、筋肉痛、接種部位の硬結、頭痛、ALT(GPT)上昇
1%未満 ほてり、掻痒感、咽頭炎、鼻炎、悪心、皮疹、腋窩痛
頻度丌明 無力症、関節痛、関節炎 CK(CPK)上昇、可動性の低下、感覚異常、熱性けいれん、
嘔吐、リンパ節症・リンパ節炎、白血球増加、蕁麻疹、多形紅斑、血清病、CRP 上昇
※自発報告あるいは海外において認められている
予防接種を受けることが出来ない人
 接種当日、明らかに発熱のある人。(一般的に体温が37.5℃以上の発熱)
 重篤な急性疾患にかかっている人。
(注意)急性の病気で薬を飲む必要のあるような人は、その後の病
気の変化が分からなくなる可能性があるのでその日は見合わせることが原則です。
 肺炎球菌ワクチンに含まれる成分によって、アナフィラキシーショックを起こしたことがある人。
(説
予防接種を受けるまでに期間をあけることが必要な人
 最近、他の予防接種を受けられた人は、ワクチンの種類が「生ワクチン」の場合には接種した日の翌
日から起算して 27 日以上、インフルエンザなどの「丌活化ワクチン」又は「トキソイド」の場合に
は6日以上、肺炎球菌予防接種を受けるまでに間隔をあけることが必要です。
 最近、ウイルス性疾患等に罹患した方は、予防接種を受けるまでに間隔をあけることが必要な場合も
あります。
予防接種を受けた後の一般的な注意事項
 予防接種を受けた後 24 時間は副反応の出現に注意し、体調にご注意ください。特に接種直後 30 分
以内は、急な副反応が起こることがあります。医師(医療機関)とすぐに連絡をとれるようにしてお
きましょう。
 原則として肺炎球菌ワクチン接種後 1 時間を経過すれば、入浴は差し支えありません。
 接種当日は普段通りの生活をしても構いませんが、激しい運動や大量の飲酒は接種後 24 時間避けま
しょう。
※高熱、けいれん等の症状が見られた場合は、速やかに医師の診察をお受けください。
個人情報の保護
予診票に記載された個人情報は、加茂医師会、実施医療機関、坂祝町が行う高齢者肺炎球菌予防接種
事業に利用することを目的とし、厳重に管理します。当個人情報を利用者本人の同意なく明示した目的
以外で利用することはありません。これ以外の場合においては、法令などにより開示を求められた場合
を除き、原則として本人の許可なく第三者に個人情報を提供することはありません。
予防接種による健康被害救済制度
予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障が
でるような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく給付を受けることができ
ます。健康被害の程度等に応じて、医療費、医療手当、障害年金、遺族年金、遺族一時金、葬祭料の区
分があり、法律で定められた金額が支給されます。ただし、その健康被害が予防接種によって引き起こ
されたものか、別の要因(予防接種をする前後に紛れ込んだ感染症あるいは別の原因等)によるものな
のかの因果関係を、予防接種・感染症医療・法律等、各分野の専門家からなる国の審査会にて審議し、
予防接種によるものと認定された場合に支給を受けることができます。
※給付申請の必要が生じた場合には、診察した医師・坂祝町保健センターへご相談ください。
明)『アナフィラキシーショック』とは、通常接種後約30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。
発汗、顔が急に腫れる、全身にひどいじんましんが出る、吐気、嘔吐、声が出にくい、息がしにくい等の症状
に続きショック状態になるような激しい全身反応です。
 以前に肺炎球菌予防接種(23 価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)を受けたことのある方。
 その他、医師が丌適当な状態と判断した場合
予防接種を受けるに際し、主治医とよく相談することが必要な人
 心臓、じん臓、又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活が極度に制限される程度の障害を有する人。
 ヒト免疫丌全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど丌可能な程度の障害を有する人。
 治療中・経過観察中の病気(慢性疾患等)がある人は『病気の治療を受けている主治医』と『予防接
種を受ける医療機関の医師』が異なる場合は、接種に出かける前に、病気の治療を受けている主治医
に「肺炎球菌予防接種」を受けることについての意見を必ず聞いておいてください。
お問い合せ先
※接種受け入れの詳細は、医療機関にお問い合せください
担当
坂祝町
福祉課
(保健センター)
電話
0574-26-7111 〔内線 121・122〕
0574-26-7201 〔直通〕
相談受付時間(平日のみ)
8:30~17:15