4.同志社大学法科大学院との連携とそれによる 国際化対応関連科目の充実 京都大学法科大学院と同志社大学法科大学院は、平成 27 年 1 月 13 日に締結された「京 都大学と同志社大学との間における単位互換に関する協定書」および「京都大学大学院法学 研究科と同志社大学大学院司法研究科との間における単位互換に関する覚書」に基づき、双 方の学生が相手方法科大学院の一定の授業科目を受講して単位を修得できる仕組みを整え ました。これにより、本法科大学院は、クラス授業の形で開講されているいくつかの基幹科 目(2年次生・3年次生向け必修科目)等において若干名の同志社大学法科大学院生を受け 入れることとなり、他方、本法科大学院生は、同志社大学法科大学院で開講されている国際 化対応関連科目(以下「同志社科目」といいます)を受講することが可能となりました。同 志社科目を受講して修得した単位は、一定の範囲内であれば本法科大学院を修了するため に必要な単位数に算入されます。 平成 27 年度に受講が認められた同志社科目は、 「海外エクスターンシップ」 、 「外国法演 習1」 、 「外国法演習2」の 3 科目です。 「海外エクスターンシップ」は、事前の数回の準備会合の後、同志社大学法科大学院の外 国人教員が同行してヨーロッパの数か国に赴き、法律関係専門機関・国際法律事務所・大企 業法務部等の訪問、外国の裁判所や国際裁判所の法廷傍聴、各地での講演会への出席などを 通じて、各国国内法制・欧州連合法制等の学習を行うものです。本年度の授業は 8 月 29 日 ~9 月 12 日に実施され、本法科大学院からは 8 名が参加して単位を修得しました。同科目 の参加者は旅費・滞在費等を支払う必要がありますが、本年度分については本法科大学院が 必要費用の半額程度の財政的援助を行いました。 「外国法演習1・2」は、同志社大学法科大学院が提携しているウィスコンシン大学ロー スクールの教員が夏休み・春休みの時期に同志社大学に来校し、外国法についての授業を英 語で行うというものです。試験も含めて授業はすべて英語で進行するため、ある程度の語学 力は必要ですが、もともと英語が堪能でそのスキルをさらに伸ばしたい人、将来国際的な仕 事を視野に入れている人にとっては最適の科目といえます。本年 8 月に実施された「外国 法演習1」には本法科大学院から 6 名の学生が参加して単位を修得しました。 上記 3 科目のように外国に赴いて実地研修を行う科目、外国人教員による英語科目は、 これまで本法科大学院のカリキュラムでは提供できていなかったタイプの科目です。本法 科大学院では、平成 26 年度から京都大学大学院法学研究科の外国人教員が担当する 「English Presentation」と「Professional Writing」の受講を本法科大学院生にも認め、 国際化対応関連科目の充実に取り組んでいたところですが、同志社科目が加わることによ って、従来どちらかといえば本法科大学院の弱点といってもよかった領域が一気に充実す ることになりました。また、同志社科目はいずれも夏休み・春休み期間中に集中講義の形で 行われ、休暇期間を有効に活用して単位を修得することができるため、本法科大学院生の単 位修得プランの柔軟性を高めることにも寄与しました。 本法科大学院では、引き続き国際化対応関連科目の充実に取り組んでいくつもりです。
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