工学と農学の学際融合による食・農 - 信州大学地域共同研究センター

平成 27 年度 信州大学地域連携フォーラム企画
テーマ:
「工学と農学の学際融合による食・農産業のイノベーション」
■要 旨
政府の産業競争力会議によって指摘されてきたように、食・農産業の競争力強化は喫緊の課題となっ
ています。この背景として、農業従事者数の減少や温暖化等の自然環境変化による農業環境の不安定化
があります。この問題の解決のためには、栽培環境のシステム化、収穫作業の自動化など工学と農学の
融合による課題解決が必須であると考えられます。一方、これらの技術については海外の取り組みは知
られているものの、国内での取り組みは必ずしも進んでいるとは言えません。そこで、本年度の信州大
学では、工学と農学の学際融合による食・農産業のイノベーションをテーマとする地域連携フォーラム
を開催することにいたしました。フォーラムでは、工学と農学の学際融合によってどのように食・農産
業のイノベーションを実現するかといった観点から、農林水産省及び長野県ご担当者様からのご講演を
頂くほか、信州大学の取り組みについてご紹介いたします。また、特別講演として株式会社エムスクエ
ア・ラボ代表取締役の加藤百合子様よりご講演を頂きます。さらに、信州大学では平成 25 年 4 月より「食・
農産業の先端学際研究会(FAID 研究会)
」を立ち上げており、地域と連携した工学と農学の学際融合研
究開発の推進例もご紹介いたします。
■開催概要
開催日時: 2016 年 2 月 26 日(金) 13:15 ~17:35
会
場: ホテル メトロポリタン長野
主
催: 国立大学法人
主
管: 信州大学産学官・社会連携推進機構/地域共同研究センター、信州大学工学部、信州大学
信州大学
農学部
共
催: 信州大学ものづくり振興会、信州大学食・農産業の先端学際研究会(FAID)
協
賛: 長野県中小企業家同友会
後
援: 長野県、長野県テクノ財団、長野県中小企業振興センター、長野市、信州 TLO、信濃毎日
新聞社、朝日新聞長野総局、毎日新聞長野支局、読売新聞長野支局、日本経済新聞長野支
局、中日新聞社、産經新聞長野支局、SBC 信越放送、NBS 長野放送、TSB テレビ信州、
abn 長野朝日放送、NHK 長野放送局、JA 長野中央会
プログラム
12:30~
受付開始
13:15~13:25
開会挨拶
13:25~13:55
講演 1 農林水産省 研究推進課 産学連携室長 田中健一様
演題:
「
『知』の集積・活用の場における農林水産・食品分野の研究開発の進め方と平成
28年度概算決定の内容について」
13:55~14:15
講演 2 長野県 農政部 農業技術課長 上杉壽和様
演題:
「農と工の融合で農業のさらなる発展を!」
14:15~14:35
講演 3 信州大学 産学官・社会連携推進機構 コーディネータ室長 白川達男特任教授
演題:
「産学官連携による食・農産業技術のイノベーション」
14:35~14:45
休 憩
14:45~15:45
特別講演
エムスクエア・ラボ 代表取締役社長 加藤百合子様
(農林水産省ボランタリープランナー、信州大学客員教授)
演題:
「日本型イノベーションで世界をリードする!~ローカルからグローバルへ~」
15:45~15:55
休 憩
15:55~17:25
ブース展示(研究機関、企業、信州大学研究者、等)
17:25~17:35
閉会挨拶
18:00~19:30
懇親会
以上
≪講演概要≫
農林水産省
題
研究推進課 産学連携室長
田中健一様
目:「
『知』の集積・活用の場における農林水産・食品分野の研究開発の進め方と平成28年度概算
決定の内容について」
概
要:農林水産省農林水産技術会議事務局では、28年5月より妹尾堅一郎氏(農林水産技術会議委
員、NPO 法人産学連携推進機構理事長)を座長とする「知」の集積と活用の場の構築に向けた検討会を
開催し、産学官連携研究の現状と課題、オランダ、などの先進事例をもとに、オープンイノベーション
を推進するため、異分野・異業種との融合による革新的技術・アイディアの導入や新たなビジネスモデ
ルにつながるバリューチェーンを意識した研究体制の構築へ導く新たな仕組みを提案し、9月に中間と
りまとめを公表しました。このため、
「知」の集積・活用の場の具体化にむけた取り組みと平成28年度
概算決定の内容についてご紹介します。
長野県
農政部 農業技術課長
上杉壽和様
題
目:
「農と工の融合で農業のさらなる発展を!」
概
要:長野県では農業を魅力ある産業に発展させるため、農業者の所得向上をめざし、農畜産物の高
付加価値化や生産コストを削減するための施策を展開しています。この中で技術開発は、現在顕在化し
ている課題の解決だけでなく、新たな価値(バリュー)を生み出す重要な施策です。従来は農業分野の
中で研究開発を進めてきましたが、様々な分野・業種の皆様との交流を深め、従来にはなかったアイデ
ィアを農業に取り込み、研究開発の方向性・構想から実用化までを一体的に進める取り組みを行ってい
ます。フォーラムでは、農業を活性化させる観点で長野県が進めている施策の概要や、工業との融合研
究への期待や事例を紹介します。
信州大学 産学官・社会連携推進機構 コーディネータ室長 白川達男特任教授
題
目:
「産学官連携による食・農産業技術のイノベーション」
概
要:日本の農業は、就業者の減少、高齢化など極めて深刻な状況に追い込まれており、国内の食料
自給率の急速な低下が懸念されている。これまでの農業技術に工業技術、科学を融合させ、より高度な
農業に変革させるための産学官連携による研究会を発足させた。あわせて、食品の加工技術、機能性や
美味しさ、アンチエージング機能を付加する食品開発などの成果を報告する。
エムスクエア・ラボ 代表取締役社長
加藤百合子様
題
目:
「日本型イノベーションで世界をリードする!~ローカルからグローバルへ~」
概
要:地方創生農林水産業ロボット推進協議会での活動を踏まえ、現在の農林水産業における課題を
整理した上で、今後のビジネスモデルを提案いたします。