2016年02月26日 投資情報室 ~ここは東京丸の内にある運用会社『一寸アセットマネジメント』~ 今日も “ちょっと”気になる巷の出来事が話題 一寸アセットマネジメントのとある一日 「為替動向と外貨準備高推移」(第6号) ここは東京丸の内の運用会社(一寸アセットマネジメント)のある日の昼休み。 今日の雑談メンバー O部長 ・・・・・ この道ひと筋30年の大ベテラン。その嗅覚から日頃のちょっとした出来事が気になる。 N課長 ・・・・・ 運用経験あり。優れた情報収集能力で社内外のあらゆる情報をキャッチする。 A係長 ・・・・・ 入社8年目。最近気になるキーワードは「ROE」「ダイバーシティ経営」。 O部長 円高による国内輸出企業の業績悪化懸念が材料となり、日本株が冴えない展開になっていると 言われているよね。世界経済減速の懸念が高まるとリスクオフの流れから円が買われやすくな り、その一方で新興国通貨が不安定な動きだから、投資家としては心穏やかじゃないよね。 N課長 1997年のアジア通貨危機(その後ロシア、ブラジルへと危機は波及)の影響で、新興国では通貨 が大きく下落しました。その後は通貨の安定と危機に備えるべく外貨準備高を着々と積み上げ、 昨今では新興国通貨が下落に見舞われた際には、各国の財相などの『外貨準備高は十分積み 上げられており、通貨の安定性に問題はない。』といった類の発言をよく聞きます。 外貨準備高 (2014年末) 外貨準備高の推移(1995年~2014年) 5,000 ブラジル 4,500 国名 中国 4,000 インド 3,500 ロシア 南アフリカ 3,000 トルコ 2,500 メキシコ 2,000 ア ジ ア 通 貨 危 機 1,500 1,000 ロ シ ア 財 政 危 機 い わ ゆ る 『 新 興 国 ブ ー ム 』 到 来 中 国 W T O ( 世 界 貿 易 機 関 ) 加 盟 外貨 準備高 中国 3900.0 ロシア 386.2 ブラジル 363.6 インド 325.1 メキシコ 195.7 トルコ 127.4 南アフリカ 49.1 500 (単位:10億USドル) 0 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 (年) ※1995年を100として指数化。世界銀行データをもとにニッセイアセットマネジメントが作成 A係長 アジア通貨危機以降、2000年代の新興国の経済成長率が先進国を上回る、いわゆる新興国 ブームを経て外貨準備高を積み上げてきていますが、実際に足元はどうなんでしょうかね~。 通貨の安定と危機に備えるため各国は外貨準備高を積み上げてきたわけですが、中国株の大 N課長 幅な下落(2015年6月12日~8月25日:上海総合指数約43%下落)を含めた直近の月次データ推 移では、外貨準備高は依然として高水準を維持しているものの、中国を中心に減少傾向にあり ます。 ●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価 証券等の勧誘を目的とするものではありません。 ●当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しております が、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将 来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投 資成果を示すものではありません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 01/02 直近の外貨準備高の推移(2014年12月末~2016年1月末) 115 110 105 100 95 90 メキシコ 中国 ロシア トルコ 85 80 2014/12 2015/2 ブラジル 南アフリカ インド 2015/4 2015/6 2015/8 2015/10 2015/12 (年/月) ※2014年12月末を100として指数化。ブルームバーグデータをもとにニッセイアセットマネジメントが作成 A係長 なるほど、外貨準備高の減少で自国通貨安防衛のため為替介入を行ったり、資本流出の圧力が 高まっていることがわかりますね。ただ、国際通貨基金(IMF)の2016年経済成長率見通しが中国 を上回ったインドだけは比較的堅調な推移であることがわかりますね。 2000年代に新興国の経済成長率は先進国を大きく上回ったよね。しかし2015年あたりから中国 O部長 の経済成長率にスローダウンの兆しが見えだすと、新興国の経済成長も停滞を余儀なくされ、 さらに米国の利上げもあり新興国通貨は不安定に推移している状況だね。 N課長 為替は政策(資本規制など)、投機的な動き、貿易などの実需、様々な要因によって動きますが、 今後の為替動向を見通すには、外貨準備高の推移も確認しておく必要はありそうです。 わが家の「家計準備高」は減る一方です。いざという時に備えるというのはなかなか難しいもので A係長 すね~。 対円為替レート推移(2014/12/30~2016/2/23) 130 ブラジルレアル メキシコペソ トルコリラ 中国人民元 120 110 円 安 インドルピー ロシアルーブル 南アランド 100 90 80 70 60 2014/12/30 円 高 2015/3/24 2015/6/16 2015/9/8 2015/12/1 ※2014/12/30を100として指数化。対顧客電信売買相場仲値をもとにニッセイアセットマネジメントが作成 ●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価 証券等の勧誘を目的とするものではありません。 ●当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しております が、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将 来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投 資成果を示すものではありません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 2016/2/23 (年/月/日) 02/02 〈審査確認番号H27-TB203〉
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